「泣け、泣いて良い。」「連れて行けと俺に言え。一緒に捨てに来てやる。」
言い方はそっけなくても、その言葉の本質にはちょっとした愛情が込められているのが伝わる
表情や声色の僅かな変化だったり、
手作りコーヒーを飲んでくれた事に対して喜びを隠せないレン(岩田琉聖)に向ける
ハハッと誤魔化した笑いだったり、
自分の作品を一晩で読んでくれた事に対してこっそり嬉しそうだったり…
無愛想な性格の中にときたま現れる"素直な一面"を見せる清一郎(鈴木亮平)に、
劇中で言う「きゅん♡」をしてしまいましたなぁ…。
世間知らず過ぎてバスの乗り方も降り方も分からない所も、
知らない人の前ではフードを被ってささっと逃げる人見知りな所も含めて、なんか可愛い。
やっぱり、もう少し清一郎が変わっていく様を見ていたいかも…
応援してみたいかも…と思えた回でした。
そして、彼をそばで支えていく立場になるのはあいこ(吉岡里帆)なのだと仄めかす
丸子橋でのシーンもグッと来ました。
演出的にも、今回の話がある意味「後編」みたいな展開であるためか、
SEやコマ割りなどのコミカルな表現も減って見やすくなったと思います。
ただ、はっきりと面白いと言いづらいのは…
まだぎこちない部分が残っているこの感覚は…
多分、エピソードが箇条書きになっていて、
繋がっているようで繋がっていない作りに原因があるのかな?と。
レンとの親子関係。恋愛が出来なくなった清一郎の過去。そして、恋愛ミッション。
本作の内容はこの3つの種類に分けられるけど、
あいこと清一郎の不器用な2人が成長して行く"人間的な部分"を描こうとしているのを、
恋愛ミッションが邪魔しちゃっているんじゃないかなぁ
という気がしてならないんです。
例えば、ダメんずと付き合った過去〜葬儀場をクビになった設定は同じで、
初めて出会って立ち聞きしている所に「人付き合いが下手」という点で親近感を覚えて、
この人なら気持ちが分かり合えて緻密な心情描写が出来そうだと踏んで
「俺のアシスタントになれ!」と誘う流れから始まる物語にしても成立出来そうなんですよ。
早々に恋愛ミッションを止めちゃうか、上手い事別の軸と絡めるか、
もうちょっと主題が分かりやすかったら良いんですが…
とりあえず、そのエピソードも、あいこに近づく男性キャラも
現段階では必要性を感じないというのが私の考えです。
でも、主人公の"気になる度"は確実に上がったので、もう少し見続けたい。
主題歌も、以前にラジオで流れていた時から気になっていたけれども、
ぽつりぽつりと語りかける歌い出しが
2人の繊細な心と重なって聞こえて好きなんですよねぇ。
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