本作におけるムロさんの存在って、雰囲気を作る上で必要不可欠だよなぁ…と思ってます。
警察官らしく頼もしい一面と
ゆるい一面を切り替える役者さんが揃う中で、唯一の脱力系。それが良い。
今回は性犯罪を扱うという事で、通常よりもしんどい内容だったんですけど、
フワフワした佇まいの永野芽郁さんとのシーンが多いのも相まって、
コントのようなやり取りと間合いの良さに大分救われました。
それに…伊賀崎が川合に優しくするくだりで毎回泣けるんですよねぇ(笑)
川合が机に頭ガンガンするのを止めようとする時に
一緒に頭を振るのが、個人的には好きなポイントで。
あの動作、アドリブだったのかどうか気になります。
「叱る」より「慰めて元気づける」タイプの伊賀崎。
「叱る」のではなく、人形のお直しの手伝い&警察界の実態を伝える形で
「人の気持ちに触れてもらおう」とするタイプの山田(山田裕貴)。
「叱る」けれども相手の話は聞き、その上で今度は似顔絵捜査という違ったやり方で
「チャンスを与える」タイプの藤(戸田恵梨香)。
三者三様に川合を一人前の警察官として育てようとする様子が伝わってくるから、
新人成長物語でも、「かわいそう」とか「きつい」とか、余計なストレスが残らなくて
安心して見られるんですよね。
中でも山田の場合、いつもは下っ端のイメージが染み付いている分、
捜査が人の人生を傷つけてしまう可能性を常に孕んでいる事や、
キャリアを積み重ねた上司でさえも壁にぶつかる案件がある事について力説する姿には、
彼もまた熱い正義感を持って仕事に取り組んでいたのだというギャップを感じさせて
ますます魅力的なキャラクターに。
川合と少し歳の近い彼が…っていうのが効いたエピソードだったとも思います。
藤が川合を教育するように、彼も藤とペアを組んでいた頃には
たくさんの知恵と言葉を教えてもらっていた…そんな背景が想像出来ました。
川合も将来、新しく出来た部下に教える時が来るのかな?
事件内容の方は、ドラマを見過ぎているせいか、
途中までは、1人の女子高生による痴漢冤罪か?なんて穿った目で見てしまいましたが、
それだとただの刑事ドラマですもんね(笑)
今回で終わらないのは意外でしたが、50分経った所でようやく来週に続くんだと
気づくくらい集中していたので、間延び感は全くありませんし。
川合にとって今回の事件が、成長する上で1つのターニングポイントになるのだと考えたら、
丁寧に描き上げるのも悪くないと思っています。
「誰かになりきろう」とするのではなく、
「自分のやり方でやってみよう」とする事が大切だと学んだ川合。
家に篭ってしまった女子高生になんて声をかけるのか?今度はどうやって聞き込みをするのか?
彼女が目の前の事件=壁を乗り越えていく姿が見られる次回が楽しみです。
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