前作を好んで見ていた身からしたら、初回はカーニバルみたいな
お祭り的な楽しさがありましたねぇ…。
最近は好きな人に一途な役や等身大な役など
続編までの間に様々な役をやられるようになった小芝風花さんですが、
やっぱり"原点"とも言えるコメディでイキイキされた小芝さんが好きですし。
すっかり自分のものにしているのが伺える松本まりかさんのお岩さんも大好き。
お馴染みの面々、お馴染みの妖怪紹介…
今は通常の編成に戻りつつあるものの、
当時は放送延期や中断されたドラマの放送が6月から続々始まるイレギュラーな時期で、
(今はないとは言えませんが)まだコロナ禍で不安に駆られていた中での作品だったので
凄く癒されていた記憶があって。
その頃の感覚に戻ったようで、また会えるんだと思うと
ちょっぴり目頭が熱くなってしまうほどでした。
だけども…「楽しい」と「面白い」は似て非なるものだと考えていて、
個人的には、こんなに用意周到なコメディだったかな?って気がしなくもないんですよね。
1時間内に"笑い"がぱんぱんに詰め込まれた作りで、
会話の応酬やセリフ運び、オチのつけ方の何から何まで、あまりにも完璧に仕上がっている…
と言った方が近いんでしょうか。
そして、もう1つの違和感は…お仕置きされる側の動機、
そこから展開されていく台詞に、現代社会の課題に触れて問題提起しようとする
制作サイドの意思がはっきりと落とし込まれている所。
前作は確か、基本的には勧善懲悪で、ダメダメな男を妖怪たちの力を借りて
スカッと成敗するというある種の単純構造を楽しみつつ、
同時に、物語の核を深く読み解けば読み解くほど
「本当の悪は妖怪ではなく人間」であるという皮肉が潜在的に含まれていて、
捉え方次第で二度面白い作風になっていた記憶があります。
何と言うか…変にかしこまった要素を入れずに、もう少し深夜ならではの緩さが欲しいです。
初回は1時間かつ"続編"なのもあって楽しかったという気持ちが勝ちましたが、
社会派要素を強く滲ませた本作が次回から通常の30分放送となると、
削ぎ落とす所は次々削ぎ落としていった結果、説教臭い印象が残りそうで心配…。
それに加えて、登場人物の個性や会話の応酬が既に作りこまれているので…
形式が定まった"1つのコント"な内容が今後も続くと、
もしかしたら毎回感想を書く必要もなくなるのかもしれません。
という訳で、次回の感想が投稿されなかったら、
視聴するだけで楽しむ事にした…とお察しして下さいませ。
↓4話の感想はこちら↓
↓前作の最終回の感想はこちら↓