2020年夏ドラマ一覧

未解決の女 警視庁文書捜査官 Season2 3話 感想|真相は明かされない方が良い時もある…

 

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サンドイッチの中身を口につけたあどけなさが漂う学生姿の伊藤健太郎さんも、

フレッシュさがある教育実習生姿の伊藤健太郎さんも、どっちも堪能…。

やっぱり、引っ張りだこの役者さんにはそれなりの理由があるという事。

「先生…本当に好きでした」のタメ具合に若者だからこその繊細な気持ちが感じられましたし、

最後の教師を抱きしめるシーンには、確かに矢代(波瑠)や鳴海(鈴木京香)と同じように

目を覆いたくなるほどの威力がありましたね。

今回は伊藤さん劇場だったと思っています。

 

事件の内容自体は、凄腕の運動部のコーチが登場してきた時点で

パワハラ問題が掘り起こされるんだろうというのと、

藤沢(高梨臨)を慕う玲一(伊藤健太郎)の関係からし

実は恋愛感情が湧いていたのではないか?とも予想していたので、そこまで意外性はなく。

 

しかし、教師と生徒の実らなかった恋バナは、いつ見ても切ないもので…

微笑ましい恋愛をする純粋な生徒まで隠し撮りして、

それを脅しに使おうとした片山(谷田歩)。

誰かに恨みを買われても仕方ありませんね。

あの場で玲一が咄嗟に「俺が殺しました」なんて自白しなければ、

時間が経って二人とも大人になっていたし、

いつかは結ばれる事もあったのかもしれませんけど、

頑なに玲一を庇おうとする様子に放っておかずには行かなかったが故の言動だったのでしょう…。

 

第五版と第六版で「自業自得」の解釈が大きく変わる所はタメになり、

事件を紐解く鍵が国語辞典にあるという絡ませ方は面白かったです。

 

そして最後は、結婚出来なさそうなのに気づいていないコンビの描写。

苦い余韻の残るシーンの後だったので、矢代と鳴海の鈍感さに

ホッコリとした気持ちで見終える事が出来た気がします。

何も明かされない・知らない方が良い時もありますね。ここの対比は好みです。

 

 

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私たちはどうかしている 2話 感想|みんな情緒不安定過ぎない?

 

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人の感情を持たないAIが、今までに生み出された数々の恋愛ドラマやミステリードラマを元に

盛り上がる所だけを抽出して作ってきたかのような作品ですね。

本作の登場人物がみんな、手のひらの上で転がされているロボットみたい。

それくらい、前回以上に原作を使って何を描きたいのかが

ますます分からなくなってしまいました…

突然キレ出す展開。突然の胸キュン。突然の昼ドラ。突然のほのぼのシーン。

全体的に「これを入れれば視聴者に受けるだろう」という作り手の下心が見え見えなので、

スピーディに進んで行く物語に違和感しかありません。

 

七桜(浜辺美波)と椿(横浜流星)の関係を描く以上、恋愛は欠かせないのかもしれませんけど、

それにしたってもうちょっと心の機敏を仄めかす演出や描写があっても良いと思います。

 

そして、一番致命的なのは、恋バナを盛り込んだお陰で

七桜が高月庵に近づいた本来の目的が霞んでしまっている事。

序盤以外は、椿が壁ドンしたり、今後三角関係になりそうな裕介(高杉真宙)と

仲良くなるシーンが描かれたり、壁ドンしたり、

七桜を気に入らない今日子(観月ありさ)が

色仕掛けで他人を利用して邪魔したり、もひとつおまけに壁ドンしたり…

そんな印象しか残らず…。

 

ミステリーなのか恋愛ドラマなのか、作風が更に迷子になってしまった気がします。

細やかな感情表現を放置して、また奇抜な要素に頼るのかぁという

如何にも近年の日テレらしい仕上がり…。

佐野史郎さんや観月ありささんが活き活きと演じられているのは伝わりますが、

次回で視聴継続するかリタイアするか、判断します。

作品を視聴したい基準として、境遇は違えど

登場人物に「共感」出来るかどうかを重要視しているタイプなので。

 

 

8/26追記:

3話を見ました。思っている事は変わりません。リタイアです。

 

 

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妖怪シェアハウス 3話 感想|もう安定感しかない!

 

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何気に楽しみにしているドラマ。

いやぁ…3話目にして、もう安定感しかないですね。

自分を苦しめたクズ男を妖怪達と共に撃退するという今までの気軽に笑える話から、

今回は鬼の角を生やした澪(小芝風花)が親友を助けるという

ガッツリ人情話になった変化球っぷりも面白いですし。

妖怪達を誰一人"モブ"にはせず、物語全体の必ずどこかで

見せ場を用意する形で描き切る脚本にも好感が持てます。

 

酒呑童子(毎熊克哉)の特徴である「骨董品の真贋を見分ける目」が、

澪目線だと詐欺師を見抜いた所、

視聴者目線だと「藍(松田るか)は本当に親友なのか?出資を求めるよう頼むフリして

実は詐欺師とグルなんじゃないか?」などと見極める所の

2つにかかっていた話になっていたのもまた上手い。

私はと言うと、途中までは後者の方で彼女を見てしまっていたので、

ピュア過ぎる澪が人間不信になるほど落ち込むなんて結末にならなくて良かったなぁ。

(そうなると妖気が増して、ますます妖怪化して元の姿に戻り難くなりそうな気がするし…)

 

松本まりかさん、池谷のぶえさん、大倉孝二さん、毎熊克哉さんという

名だたるキャストにも引けを取らず、

コメディエンヌとして存在感をしっかり残せている小芝風花さんは

凄いなぁ…とも思いながら見ています。

愛想笑いを織り交ぜながらおろおろと困惑した表情をさせたら

今の所右に出る者はいないでしょうし、最早彼女にとっての名人芸かもしれませんけど、

今回の場合は「鬼の形相で噛み付いた時」と「普通の女の子の時」の演技の

メリハリが効いていて、感情スイッチのオンオフを切り替えられる点では

確実に伸びてきているんじゃないかとさえ感じさせられますね。

さっきと同じ子?なんて一瞬本当に信じられない気持ちになりました。いやぁ、びっくり。

 

OP映像でお祭りのようにはしゃぐ澪&妖怪達も実に夏らしくて好きなんですけど、

個人的には、どことなく90年代アニメっぽさが漂うタイトルロゴがお気に入り。

 

次回はアマビエが登場。ここも、今だから&本作だからこそ出来る設定。

今までの妖怪モノには出てきた印象がないので、昔話を聞けるのもレア…

アマビエが生まれたルーツに興味津々です。

 

 

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妖怪シェアハウス 3話 感想|もう安定感しかない!

 

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何気に楽しみにしているドラマ。

いやぁ…3話目にして、もう安定感しかないですね。

自分を苦しめたクズ男を妖怪達と共に撃退するという今までの気軽に笑える話から、

今回は鬼の角を生やした澪(小芝風花)が親友を助けるという

ガッツリ人情話になった変化球っぷりも面白いですし。

妖怪達を誰一人"モブ"にはせず、物語全体の必ずどこかで

見せ場を用意する形で描き切る脚本にも好感が持てます。

 

酒呑童子(毎熊克哉)の特徴である「骨董品の真贋を見分ける目」が、

澪目線だと詐欺師を見抜いた所、

視聴者目線だと「藍(松田るか)は本当に親友なのか?出資を求めるよう頼むフリして

実は詐欺師とグルなんじゃないか?」などと見極める所の

2つにかかっていた話になっていたのもまた上手い。

私はと言うと、途中までは後者の方で彼女を見てしまっていたので、

ピュア過ぎる澪が人間不信になるほど落ち込むなんて結末にならなくて良かったなぁ。

(そうなると妖気が増して、ますます妖怪化して元の姿に戻り難くなりそうな気がするし…)

 

松本まりかさん、池谷のぶえさん、大倉孝二さん、毎熊克哉さんという

名だたるキャストにも引けを取らず、

コメディエンヌとして存在感をしっかり残せている小芝風花さんは

凄いなぁ…とも思いながら見ています。

愛想笑いを織り交ぜながらおろおろと困惑した表情をさせたら

今の所右に出る者はいないでしょうし、最早彼女にとっての名人芸かもしれませんけど、

今回の場合は「鬼の形相で噛み付いた時」と「普通の女の子の時」の演技の

メリハリが効いていて、感情スイッチのオンオフを切り替えられる点では

確実に伸びてきているんじゃないかとさえ感じさせられますね。

さっきと同じ子?なんて一瞬本当に信じられない気持ちになりました。いやぁ、びっくり。

 

OP映像でお祭りのようにはしゃぐ澪&妖怪達も実に夏らしくて好きなんですけど、

個人的には、どことなく90年代アニメっぽさが漂うタイトルロゴがお気に入り。

 

次回はアマビエが登場。ここも、今だから&本作だからこそ出来る設定。

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妖怪シェアハウス 3話 感想|もう安定感しかない!

 

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何気に楽しみにしているドラマ。

いやぁ…3話目にして、もう安定感しかないですね。

自分を苦しめたクズ男を妖怪達と共に撃退するという今までの気軽に笑える話から、

今回は鬼の角を生やした澪(小芝風花)が親友を助けるという

ガッツリ人情話になった変化球っぷりも面白いですし。

妖怪達を誰一人"モブ"にはせず、物語全体の必ずどこかで

見せ場を用意する形で描き切る脚本にも好感が持てます。

 

酒呑童子(毎熊克哉)の特徴である「骨董品の真贋を見分ける目」が、

澪目線だと詐欺師を見抜いた所、

視聴者目線だと「藍(松田るか)は本当に親友なのか?出資を求めるよう頼むフリして

実は詐欺師とグルなんじゃないか?」などと見極める所の

2つにかかっていた話になっていたのもまた上手い。

私はと言うと、途中までは後者の方で彼女を見てしまっていたので、

ピュア過ぎる澪が人間不信になるほど落ち込むなんて結末にならなくて良かったなぁ。

(そうなると妖気が増して、ますます妖怪化して元の姿に戻り難くなりそうな気がするし…)

 

松本まりかさん、池谷のぶえさん、大倉孝二さん、毎熊克哉さんという

名だたるキャストにも引けを取らず、

コメディエンヌとして存在感をしっかり残せている小芝風花さんは

凄いなぁ…とも思いながら見ています。

愛想笑いを織り交ぜながらおろおろと困惑した表情をさせたら

今の所右に出る者はいないでしょうし、最早彼女にとっての名人芸かもしれませんけど、

今回の場合は「鬼の形相で噛み付いた時」と「普通の女の子の時」の演技の

メリハリが効いていて、感情スイッチのオンオフを切り替えられる点では

確実に伸びてきているんじゃないかとさえ感じさせられますね。

さっきと同じ子?なんて一瞬本当に信じられない気持ちになりました。いやぁ、びっくり。

 

OP映像でお祭りのようにはしゃぐ澪&妖怪達も実に夏らしくて好きなんですけど、

個人的には、どことなく90年代アニメっぽさが漂うタイトルロゴがお気に入り。

 

次回はアマビエが登場。ここも、今だから&本作だからこそ出来る設定。

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竜の道 二つの顔の復讐者 4話 感想|根が優しい双子に復讐は不向きw

 

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きっとこの兄妹達は、生前の両親からたっぷりの愛情をもらって

育てられてきたんだろうなぁ…と思っています。

いつも危機的状況に直面すると事前に対処してくれていたので、

自分たちの知らないうちに守られていた、みたいな。

だから、どう考えても証拠写真として撮られてしまいそうな

美沙(松本穂香)の単独行動とか(特定出来たなら警察に被害届出すでしょん…)、

わざわざ美沙に顔を見せる必要のない竜一(玉木宏)とか、

自ら「怪しまれる行為」に出る事が多いんですよねぇ。

 

そして双子にしても、根っこが優しいので、

多分復讐者には向いていないかも(笑)

ピンクの部屋で二人仲良く綿密に作戦を話し合っている割には、

効果的な嫌がらせに対しては行き当たりばったり。

復讐の計画を立てれば、予定通りに実行できるものだと思っていそう。

もうちょっと誰がどう動いているか、何を企んでいるか

周りの状況をよく観察してみろ〜?なんてツッコみポイントが満載なのです、が…

実父説や、まゆみ(松本まりか)・竜二(高橋一生)・美沙のドロドロ三角関係など、

ザ!昼ドラっぽい展開が妙にクセになっている自分がいて、

今の所は楽しんで見ている気持ちの方が大きいです。

(三方向からバーン!バーン!とクローズアップして竜一を映し出すカメラワークも、

今の時代には珍し過ぎて笑っちゃいましたw)

古さの中に役者の魅力を見出す楽しさがあるかなぁ…と思っています。

 

で、やっぱり気になるのは斉藤由貴さんなんですよね。

計画が失敗して、何も出来ないまま

霧島(遠藤憲一)に心も体もボロボロにされた双子の代わりに、

最後は奥さんが刺しに行って美味しい所もらって終わり…

なんて結末も十分あり得そうなんですけども。

 

 

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半沢直樹(2020) 5話 感想|探偵にもゲスニックにもなる半沢

 

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第1章は銀行vs証券会社が軸となる話だったため、

銀行用語が飛び交う所に個人的にはどうしても小難しい印象があり

(それでも「ここが山場だ!」というのが上手く調理されていたと思うけど)、

その分役者陣のクセの強い顔芸を増やす形で、本作なりの"エンターテインメント"を

作り出していっているんだと思いながら見ておりました。

 

しかし、今回の第2章になってからは、より全体像が掴みやすい工夫が施されていた気がします。

まぁ、再建モノなので複雑な設定や用語は減りはするのですが、

テンポの良い演出に合わせて、半沢(堺雅人)・銀行・帝国航空の3つの関係性と立ち位置を

余計な説明台詞を入れずに明瞭に描き分ける事が出来ています。

そして、ターゲットが同業者ではなくなった事で主人公の存在感が増し、

「"集団"の抱える問題に"一匹狼"の半沢がどう切り込んでいくのか」という見所が追加され、

女将(井川遥)の不審な行動、乃原(筒井道隆)と繰り広げられるだろう対決も含めて

今後の展開がますます楽しみになった点では

良い新章スタートを切れたのではないか?とも感じさせられました。

 

回を重ねるごとに探偵でも恐喝でも何でもありの主人公になってきていますが、

ただの悪党ではない「目の前の仕事に本気で取り組んでいる熱い部分」も

しっかり描かれているので、ここはもう好きにやってしまえー!という気持ちです(笑)

現実世界にいる私たちには、大勢の部下を味方につける機会も

「見くびらないで頂きたい!」なんてぶちまける機会も多分ない。

だからその代わり、半沢に"こうでありたい"という理想を重ねて見てしまっているから、

相手を論破した時の痛快感も強いんですよねぇ。

 

「あなたからは腐った肉の臭いがする」も名言だったけど…

近づくな近づくな言われて結局近づけないままやられてしまった

山西惇さんがツボだったかな(笑)

 

 

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半沢直樹(2020) 5話 感想|探偵にもゲスニックにもなる半沢直樹。

 

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第1章は銀行vs証券会社が軸となる話だったため、

銀行用語が飛び交う所に個人的にはどうしても小難しい印象があり

(それでも「ここが山場だ!」というのが上手く調理されていたと思うけど)、

その分役者陣のクセの強い顔芸を増やす形で、本作なりの"エンターテインメント"を

作り出していっているんだと思いながら見ておりました。

 

しかし、今回の第2章になってからは、より全体像が掴みやすい工夫が施されていた気がします。

まぁ、再建モノなので複雑な設定や用語は減りはするのですが、

テンポの良い演出に合わせて、半沢(堺雅人)・銀行・帝国航空の3つの関係性と立ち位置を

余計な説明台詞を入れずに明瞭に描き分ける事が出来ています。

そして、ターゲットが同業者ではなくなった事で主人公の存在感が増し、

「"集団"の抱える問題に"一匹狼"の半沢がどう切り込んでいくのか」という見所が追加され、

女将(井川遥)の不審な行動、乃原(筒井道隆)と繰り広げられるだろう対決も含めて

今後の展開がますます楽しみになった点では

良い新章スタートを切れたのではないか?とも感じさせられました。

 

回を重ねるごとに探偵でも恐喝でも何でもありの主人公になってきていますが、

ただの悪党ではない「目の前の仕事に本気で取り組んでいる熱い部分」も

しっかり描かれているので、ここはもう好きにやってしまえー!という気持ちです(笑)

現実世界にいる私たちには、大勢の部下を味方につける機会も

「見くびらないで頂きたい!」なんてぶちまける機会も多分ない。

だからその代わり、半沢に"こうでありたい"という理想を重ねて見てしまっているから、

相手を論破した時の痛快感も強いんですよねぇ。

 

「あなたからは腐った肉の臭いがする」も名言だったけど…

近づくな近づくな言われて結局近づけないままやられてしまった

山西惇さんがツボだったかな(笑)

 

 

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MIU404 8話 感想|新たな道を進んで得た"希望"と"代償"

 

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良い意味でしんどい気持ちにさせる作品ですよね…これ。

そっか、「アンナチュラル」の中堂の連続殺人オタクネタを持ってきたのは

蒲郡小日向文世)という人物を描くために必要なものだったのか…と腑に落ちました。

 

個人的には、二次創作物でよくある自分の好きな作品同士をクロスオーバーさせるなど、

ファンだけが妄想して楽しむような事を公式がガッツリやってしまうっていう手法は、

完全に受けを狙っている感じがしてそこまで好きではなくて。

本作の世界観が食われてしまうのではないかとも、正直ちょっと心配しておりました。

渡された解剖書にミコトの名前があったりとか、

主要メンバーではない刑事がゲストとして登場したりだとか、

きっとどこかで繋がっているんだろうなぁと想像出来るくらいのコラボで

十分だと思っていたので、今回の件はまたあの舞台とキャラクターに会えて嬉しいような、

いや、でもやり過ぎのような…と複雑な心境でいたら…

ただのファンサービスで終わらせない結末にぎゃふんと言わされた気分でした。

 

本作、やはり「分岐点」が軸になっている作品なんじゃないかと思います。

誰と出会うか、出会わないか。この人の行く先を変えるスイッチは何か。

それは中堂にも蒲郡にも当てはまるし、

蒲郡はもう一人の中堂で、

中堂は"もしこうなっていたら=if"を意味する蒲郡でもあったかもしれない。

二人は元々同じスタートラインに立っていたけど、

中堂にはUDIの仲間達がいた一方で、蒲郡のそばには伊吹(綾野剛)がいなかった。

蒲郡は"誰にも助けを求めない"道を選んだ。

 

残された伊吹は伊吹で、機捜隊としてこれからの生活を共にする

志摩(星野源)のスイッチを押した代わりに、

蒲郡のスイッチを押せないまま別れるという代償を得てしまった。

彼の心境を表すのには、まさしくLemonの歌詞がぴったりだったでしょうね…。

放送開始40分が経過してから、今まで恩師だった人が殺人犯だったと判明するまでの

畳み掛け方のスピードがえげつなくて、

その展開の速さに真っ白になって追いついて行けない戸惑いが

伊吹の「え…嘘だよね…?嘘だと言ってよ…」なんて慌てふためいた気持ちと重なるようで、

視聴後はよりグッタリさせられる感覚を覚えました。

「刑事になりたい」という人生における大事なスイッチの一つを押してくれた人ですもん。

子供のように泣きじゃくる伊吹には共感しかない。

声を荒げなくともふつふつと煮え切った感情を滲ませ、徐々に"闇"の一面を覗かせ、

吸い込まれるような目力の演技で見る者の視線を奪う小日向文世さんと、

心の動きを表情や身振り、声の強弱で表現してみせる綾野剛さんの最後のシーン…

大袈裟に見せず、二人の心情が確かにストレートに伝わって来る名シーンでした。

 

スイッチと言えば、伊吹と志摩の立場の逆転劇にもシビれます。

冒頭では盗聴器を仕込んでいる事に気付けなくて落ち込んでいた志摩を

伊吹が共同責任だと言って慰めていたのが、

最後には志摩が相棒に手を差し伸べるほど心強い存在になるなんてズルい。

ファンが熱狂するツボがよく分かっている流れですよ(笑)

主題歌の「お前はどうしたい?返事はいらない」の歌詞が、

黙って俺についてこい的な志摩の頼もしい一面とリンクする所もまた熱い。

 

志摩がいれば、過去の彼みたいに、"こうありたかった自分"を何度も想像しては後悔する事は

ないのだろうなぁと安心させられもしました。

いつも流れる「感電」が、心にぽっかりと穴があいた伊吹をそっと包み込んでくれるような

優しく温かい曲に感じる回でもありました。

 

 

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おじさんはカワイイものがお好き。 1話 感想|笑うとキツネ顔になる眞島さんがカワイイ

 

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普段は主演のイメージがない眞島秀和さんと

ゆるカワキャラクターの組み合わせが気になっての視聴。

作品概要を読んで予想していた以上に

全体的に「トクサツガガガ」を思わせる内容になっており、

ガシャポンコーナーに狂喜するけど他の人に見られないように動く所はあの主人公だな〜とか、

鳴戸桐山漣)は北代さんで、河合(今井翼)は吉田さんかな〜とか

色々照らし合わせながら見ていました。

しかし、こちらの方は深夜ドラマという事もあり、

もっと緩く、かつホッコリとした感じで物語が進んで行きそうですね。

 

視聴前から可愛いと思っていたパグ太郎が実際に動くとますます可愛いですし、

ぽてっとしたフォルムもよく出来ています。

グッズ展開も今回のために用意したのが信じられないくらいの

本当にキ○ィランドとかで売ってそうなクオリティ。

小路(眞島秀和)による独白シーンの多さが、仕事疲れで何も考えずに楽しめる

深夜の時間帯にハマっていて、

日曜劇場仕込みの(?)桐山漣さんのぐぬぬ顔も楽しい(笑)

そして笑うとますますチベットスナギツネ顔になる眞島さんに癒されるw

 

けれども、「人の好きを大事にするのは難しい」という考えさせられる部分もしっかりあります。

個人的には、少年漫画や特撮が好きな所謂"オタク"女子という存在は

ニュース特集やバラエティなどを通して世間に知られつつある気はしていますが、

男性側はまだまだそういった点では肩身が狭い想いをしているんじゃないでしょうかね。

ましてや、周りからクールなイケメンという目で見られている小路さんなら余計に。

高校生じゃなくとも、小学生時代にからかわれた経験をしてきた人はいっぱいいそう。

繊細なテーマなので最後まで本作らしい形で伝えていって欲しいですし、

一時期ドラマ界でLGBTを取り扱う作品が増えたように、

「好きなものは好き」がテーマの作品ももっと増えていったら良いね…なんて思います。

 

普通に全10話だと思っていたので、まさかの5話構成にはびっくり。

まぁ、元々オリンピック用のスケジュールで動いていたからなのでしょう…。

今期は視聴リタイア&感想リタイアした作品がぼちぼち出てきているので、

今後の展開次第では本作の感想を書き続けようかなぁと考えています(あ、まだ未定です)。

ただし、平日深夜枠なので、上げるとしても早くて土日にはなってしまいますが。

勿論、視聴継続は決定でございます!

 

 

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