2020年夏ドラマ一覧

アンサング・シンデレラ 5話 感想|忘れ去られた孫の摂食障害設定

 

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※今回の話を見て「泣けた!」という方は、この感想を読まない事をオススメします。

もし読む場合は、自己責任でお願いします。ではでは…

 

 

こりゃあ酷かったですなぁ。

極端な事を言うと、ゴーストライターとして新人脚本家を

雇っているんじゃないかと思うくらいの出来でした。

同枠の名作「モンテ・クリスト伯」や映画「累」の脚本を書いた

黒岩勉さんの最新作なのか疑いたくなります…。

 

個人的に一番ガッカリしたのは薬剤師達で草野球をするシーン。

字幕だと「休診日」と記されていたらしいんですが、

いくら休診日だとしても入院している患者がいる訳で、

薬を管理する人が全員休めるのかどうか疑問です。

なぜ主要メンバーを揃えて草野球をさせる必要があったのでしょう?

職務と全く関係のない事で泣かせようとするんだったら

くるみ(西野七瀬)が薬剤師しか知らない仕事を目の当たりにしたようなシーンを

もっと描いて欲しい。正直言って、時間の無駄。

延命して欲しいという相談を受けるのも、病院の食堂に掛け合ってチャーハンと餃子セットに

変えてもらうのも、ぜ〜んぶ薬剤師の仕事らしい。

 

医療ドラマはものによって「スーパードクター」を演出するために

主人公を上げて周りを下げる傾向にある事は理解していますし、

そういった作品は「ドラマだから」「フィクションだから」で割り切れば良いんでしょうけど、

本作は「ドラマだから」の範疇を優に超えている訳ですよ。

いくら漫画が原作だったとしても、現実に沿った内容にするよう臨機応変に変えていかなければ

映像化&実写化する意味がないと思いませんか?

 

今回はいつも以上に雑だと感じたのは、何名かの唐突なキャラ変にもあります。

本来だったら今回のくるみの立場に回りそうなみどり(石原さとみ)が

なぜか達観したような上司ヅラした人になる。

そして、いきなり勉強熱心キャラになったくるみに、優しくなった瀬野(田中圭)。

冒頭で「新人脚本家が…」と書いたのもここに繋がり、

今までの話を見ていない初担当の脚本家が、

内容に合わせるために登場人物のキャラを都合良く変えたんじゃないかとさえ思いました。

 

七尾(池田鉄洋)が提案した治験薬をみどりが断った理由もよく分かりません。

治験は患者や家族にとってネガティブなイメージがあるから?

そんな噂を聞いた事がないんですけど?

少しでも効果があるのなら取り入れてみた方が可能性は広がりますし、

治験薬を取り入れて、逆にそれでトラブルが起こったら

代用薬を処方して随時対応していくのが薬剤師の仕事だと思うんですが違うんでしょうか。

今回、それを拒否した段階で完全に薬剤師が主役のドラマではなくなりました。

お坊さん木下ほうかさんを呼びたくなる内容…

「医者」と「薬剤師」で全く仕事内容が違うのに

医者が主人公の作品の内容と既視感を覚えるっていうのはどうなんですかね…。

 

前回で取り上げられた孫の摂食障害の件もあっという間に解決してますし。

これこそ薬を服用して治療していく必要のある深刻な病気なのに、

適当に終わらせるのであれば、最初からこの設定を盛り込まなくても良かったと思います。

 

医者や看護師が空気な薬剤師のドラマになってしまったのは

恐らく大人の事情が大きいんでしょうね。

スポンサーの薬局への忖度とか?

めったに描かれない職業だけあって、「薬剤師をよく見せて欲しい」という

要望でも来てるのかもしれません。

でも本作は「縁の下の力持ちを目立たせる」を履き違えている感じ。

その職業の良さを前面に出すために薬剤師ありきの患者設定にしたり、

医者のイメージダウンを図ったりしているけど、

それが逆に視聴者の見たいものとはかけ離れた作りになってしまっているのが問題。

看護師の存在が描かれればもう少し改善されるはずで…

患者の事を思って、色々世話焼いたり行動したりしている心情を表したいのは

分かるんですけど、みどりの様子を見ていると

実際の薬剤師もこんなに患者にべったり向き合っているものなのかというのが

気になってしまって、物語に集中出来なくなる弊害を起こしている気がするんです。

 

元々期待していた作品なのでここまで何やかんや言いつつ見てきましたが

仕事描写に特に変化は感じられませんし、

あまりの現実味のなさにリタイアしようかと思ったんですけど、

好きな女優さん・桜井ユキさんが人質に取られてしまっている以上は(表現…w)

一応最後まで見るつもりではいます。

しかし、感想を書くのはもう止めにします。

毎回同じような内容ばかり書く事になってしまいますし、

本作の以前の感想で批判的なコメントを頂いてゲンナリした部分もあるので…。

(勿論、あの表現は確かによくも知らないで書いた私が悪かったと反省していますが…(謝))

 

 

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未解決の女 警視庁文書捜査官 Season2 2話 感想|やっぱり期待を裏切らない野間口さん!

 

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文字の神様が降りてこない鳴海(鈴木京香)。

いつもは積極的に行動に移す矢代(波瑠)が今回は鳴海を遠隔操作で指示する立場に回る。

(「よく頑張りましたね」って部下が褒めているのにはじわじわ来たけどw)

ちょっとイレギュラーな回。

こういった話は話数を重ねてからやるものだというイメージがあったので、

2話の時点でやってしまうとは意外でしたね。

 

しかし、逆パターンにしたためか、序盤で動き回る矢代、

前回と同じ分量の古賀(沢村一樹)vs桑部(山内圭哉)の捜査会議のシーンに加えて、

今までピンポイントに出番があった鳴海を前面に出す事など

描くべき内容が増えてしまい、残りの6係のメンバーが出番がなくても特に支障のないような

存在感の薄いキャラクターに仕上がってしまった気がしました。

うーん、登場人物が多過ぎるからなんでしょうかね?

草加遠藤憲一)なんて、恋…?と動揺させるだけで

申し訳程度に尺をもらっている感じでしたし(苦笑)

せめて、捜査会議のくだりをもう少しカットしていれば

10年前の事件描写にも深みが増したんじゃないかと思います。

あんなに可愛らしい野間口徹さんも珍しいしさ(最後は安定のサイコパス役だったけど)。

奥さんに対してどれだけ歪んだ愛情を抱えていたかとか、

男尊女卑する教授に対して徐々に募っていく憎しみだとか…

もっと旦那さんの内面を知りたかったかな。

 

事件捜査自体に関しては…

前回より「文書捜査」が主役の内容になっていたし、

話の半分以上は妄想で残り30分くらいは事件解明シーンをやるという

グダり構成でもなくなりましたが、

確かな証拠を得ないまま また"妄想"だけで取り調べしようとするのは、

刑事ドラマとしてはタブーなんじゃないか?と思うのでした(笑)

 

 

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私たちはどうかしている 1話 感想|「どうかしている」に頼り過ぎ

 

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衝撃的なカットだけチラ見せする映像に煽るSE…

演出が水10版「あなたの番です」を目指している感満載なのですが、

世界観や設定は昼ドラとオトナの土ドラ枠を足して割ったような感じ。

嫁いびりに修羅場…所々ちょっと昔のドラマっぽいし、劇伴もどことなく大映臭がします。

ミステリーとドロドロの融合、このぎこちなさに慣れるかどうかで

今後視聴するにあたっての印象も変わってくるんでしょう。

 

さて、初回の内容に触れるとしますと…

私、正直言って、主人公の心情や場面を全部説明台詞で片付ける作りが好きじゃないんですね。

「この世界に色がついた瞬間だった」「それは15年前の事だった」とか、

わざわざ言葉にする必要あります?

もっと演出で見せてよ!視聴者の想像力に委ねてよ!って思います。

和菓子の説明も一つ一つ力を入れている割には、

物語の"掴み"となる大胆な展開はただ投げっぱなし。

説明する必要のない所は過剰に説明して、逆に説明する必要のある所は十分にしない。

丁寧なんだか雑なんだかよく分からん。

いや、ハプニングが起こる度に「どうかしている」という

台詞に頼るからやっぱり雑なのか。

1話だからと唐突な要素を盛り込む事で

視聴者を引き離したくないという意図があるのかもしれませんが、

次回以降はもう少し、七桜(浜辺美波)が椿(横浜流星)に近づく時の心の動きとか、

恋に揺れ動く気持ちとか、そういった心情描写がないと

ただ見た目を奇抜にしただけの浮ついた作品になってしまいそうな気がしました。

 

子供の顔に返り血がついているのに疑おうともしない、

彼の証言だけで七桜の母・百合子(中村ゆり)を逮捕する警察の調査力の甘さとか、

土砂降りの雨の中読んだ手紙が何故かピンとした綺麗な状態のままだったとか、

ツッコミたくなる所があるのは少女漫画由来だからでしょうか(笑)

 

まぁ…とりあえず期待度★2通りの内容ですね。

「あな番」スタッフが関わっているので、モヤっと最終回になる可能性は高いでしょうし。

あと2話くらい様子見して、衝撃の展開だけで引っ張る話が続くようであれば

リタイアすると思います。

 

 

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竜の道 二つの顔の復讐者 3話 感想|松本まりかvs尾上寛之という豪華な共演。

 

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次のクールに始まるドラマが9/22から放送との事なので、本作は長くても全8話。

1,2話合体の作りの初回、それを踏まえた上で今回の3話が4話だと考えると…

折り返し地点になるって所でしょうか。

 

今まで個人的には、復讐モノにしては地味でこぢんまりしていた印象があったのですが、

今回は脚本家が変わったのか「こんなコンセプトで行くのだ」というのが

すんなり掴めた仕上がりになっていた気がします。

じわじわと攻めより、点と点が繋がり始めるワクワク感もあるけれど、

その代わりじわじわと綻びも出始めていてソワッともさせられる。

この二面性を楽しませるのに重要なのはやはりキャラクターと演者の相性で、

本作はキャスティングが上手いですよねぇ。

ヘヘッと笑いつつさり気なく人を殺してそうな雰囲気が似合う遠藤憲一さん。

特にサイコパス枠(?)の松本まりかさんと尾上寛之さんの共演なんて贅沢過ぎる。

全体的に"安定"な役を演じる役者さんが多めなんですけど、

その"安定"さがあるだけに物語の世界観を壊さない安心感もあるし、

むしろ役者さん自身がどんどんそれを作り込んで行っている感じさえします。

 

劇伴自体も、流すタイミングも良かったなぁ。

前半は劇伴がほぼなしで静かに物語が展開されて行ったために、

終盤で陰湿な行為をする三栗谷(尾上寛之)を騙した時の痛快感は堪らなかった。

その時にかかった劇伴が静かに盛り上げてはいるものの、

あくまでも主人公を目立たせるための添え物的な曲調になっていたのが

よく出来ているなぁと思わされました。

 

霧島(遠藤憲一)と対面した竜二(高橋一生)の、

彼が自分の事を全く覚えていないと分かった時の

言葉では表しきれないほどの怨念や感情を抱えたような背中を映すシーンも印象的。

 

本筋の他にも、漂う三角関係だったり、子供向けSNSの件だったり、

ジャーナリストとの絡みだったり、色々と今後描かれていく要素が増えてきたので

話が散漫しないか少し不安ですが、とりあえず、役者とキャラクターのハマり具合を

楽しむ作品として見続けるつもりです。

 

 

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親バカ青春白書 2話 感想|実質「LIFE!」回。

 

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前回よりも福田雄一さんの過去作品を思わせるコメディっぽさはありました。

…ただそれは、ムロツヨシさんとシソンヌじろうさんのクセの強い演技で

何とかそういう雰囲気を出しているだけであって、

脚本や設定自体も果たしてそういった作風に仕上がっているかといったら

首を縦には振れない感じなんですよねぇ。

…なんというか、話も主人公もベタ過ぎて、そこにあまり面白味はない。

 

「ホームコメディ」の「ホーム」の部分が

邪魔しているんじゃないかなぁと思います。

別にガタロー(ムロツヨシ)を良い事言うキャラにしなくても良いのにさ。

前回の感想で「他人を否定しない、ただただ娘と一緒にいたいキャラクターとして

落とし込まれていたので安心。」と書いた部分を少し訂正させていただいて…。

娘を渡さないためなら畠山(中川大志)に卑怯で姑息な手口を使って、

例えば、彼の服に糸を引っ掛けて彼女の目の前でパンツ一丁にして

「変態!」って言わせるとか、

いつものバッグとエロ本しか入っていないバッグを取り替えて

下心満々で女性に近づいているんだという印象を持たせるとか。←まぁベタいんだけどさw

主人公をずる賢く、けれどもどことなくニクめないように描いた方が、

福田作品としては楽しくなる気がするんですよね。

話自体はストーリー性がないに等しいですし、ないならないで

もっとコメディに振り切ってみても良い気がします。

 

今の作りでも緩く笑えると言えば笑えますけど、

30分×2話構成にした方が冗長感が薄まって

「ホームコメディ」らしい起承転結のメリハリの効いた作品になったかもしれませんね。

EDも含めて全体的に漂うほんわかした雰囲気は好きなので、

このまま見続ける予定ではいるんですが…

次回も今回のような内容だったら、感想は書かずに見るだけで良いかなぁと考えています。

 

 

8/17追記:

 

3話を見ました。

前回より主人公に破天荒さは感じられはしましたが…

それでもまだ物足りない。

「親バカ」の描写も、話のテンポも、全体的に緩いんですよねぇ。

 

今回なんて、永野芽郁さんに鬼滅の刃コスプレをやらせたり

「カーンチ!」って言わせたりしたかっただけ感満載。

大体、「ねるとん」なんて、今の若い子は分かるのかしら…?(汗)

↑私がまず分からなかったw

 

脚本を福田さんが担当していたら、「今日俺」の三橋みたいに

(演技関係なしに)もっとクセの強いキャラクターに出来たんじゃないかと

思わずにはいられません。

つまらなくはないので今後も見続ける予定ではいるんですが、

感想はまぁ書くほどでもないかなぁ…って感じです。

 

 

 

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半沢直樹(2020) 4話 感想|本人公認の従兄弟漫才祭り、完結?

 

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第一部完結回。

うん、いろ〜んな意味でクライマックスな回でした。

どの場面を切り取っても瞬間最高視聴率になりそうなくらい

盛り上がり所が沢山ありました(笑)

 

2話での「お・し・ま・い・Death!」という大和田(香川照之)の顔芸と動作、

実は香川さんのアドリブだったらしく、堺雅人さんも撮影が終わった途端大笑いしたとの事。

あんなシーンは笑わずにはいられませんし、

完全に笑わせる気満々の演技があちこちで披露されているにもかかわらず、

堺さんだけでなくどの役者さんも途中で吹き出す事なく

徹底して"役"を演じ切られているのには、本当に尊敬しかないです。

 

スタッフ自身も前シーズンよりそういったネタ要素を濃くするために、

従兄弟をキャスティングしたり、過激な方向になるよう演技指導したりという

"狙い"はあったでしょうけど、

元々はここまで予定していなかったんじゃないかなぁと思います。

香川さんが大和田と伊佐山(市川猿之助)との関係性の事を

Twitterで「従兄弟漫才」と表現されているくらいですし、

役者陣がどんどんアイデアを重ねて膨らませていったのかも。

これは考え過ぎですけど、コロナ禍でストレスの溜まった私たちを元気付けようとか、

振り切った演技で自分達も心の底から楽しめば良いとか、

そういう気概で本作に挑んでらっしゃるんですよね。多分。

 

しかし、顔芸ばかりだけでなく、時折挟み込まれる半沢(堺雅人)の台詞に

明日(明後日)から仕事をする活力をもらえる熱さが込められている所も

本作の魅力の一つ。

「ひたむきで誠実で働く者が救われる」

それをまさに体現しているのが半沢直樹(前回のデータ隠しの件は置いといてw)

勝ち組負け組という言葉は嫌いだと言うけれど、今日も今日とて

自分の仕事に誇りを持ちながら、目の前の敵に対してどうやって倍返ししていくかという

"勝ち"にこだわり続ける所も、実に人間臭くて好きなのです。

 

次回からは国家権力との闘いへ。

大和田は「君が真に優秀な人材だから」が口癖の

おちょくりポジションに回るんだろうなぁ(笑)

土下座は見られなかったけど、前シーズン最終回の大和田と同じような処分を下された

伊佐山はもう出番なしな感じですかね。

…いや、サイドストーリーとして「逆襲編」も始まるか?

 

 

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妖怪シェアハウス 2話 感想|就ハラ男を皿投げで撃退!の巻。

 

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高い声の持ち主の佐津川愛美さん演ずる、アイドル風のお菊さんが可愛い。

お岩さん(松本まりか)とはしゃぐ時の二人の姿が可愛い。

恋バナを繰り広げて乙女ポーズをする妖怪たちが可愛い。

ああ、このドラマ、凄い癒される(笑)

2話の時点でそれぞれのキャラクターが確立されている、

役者陣のコメディエンヌっぷりが光ります。

 

勿論、妖怪なので、ただ愛らしいだけでなく

人間を脅かす本来の顔もしっかり魅せる。

「妖怪」というモチーフ、今回の方がより消化出来ていましたね。

澪(小芝風花)の周りに集う妖怪達…

宗像(蕨野友也)に対する怒りを、変貌を遂げながら

自分なりの言葉でぶつけながら皿を投げる様子…

パンダみたいなホラーメイク…

彼らの醍醐味である「近づいたら元の世界には戻れない恐ろしい存在」を

上手く醸し出せていたと思いました。

 

妖怪版「半沢直樹」とまで行くかどうかは分かりませんが、

顔芸というより喜怒哀楽を表情でコロコロ表してみせる

役者の皆さんの楽しそうな演技を堪能する所だとか、

勧善懲悪がはっきりしていてエンタメ的で見やすい構成だとか、

最後は主人公が成敗する姿をドラマチックに映す演出だとか。

所々その作品に通ずるものがあります。

今回は「就活ハラスメント」という社会風刺まで盛り込まれていて、

ただ気軽に笑って楽しめるだけじゃない内容に仕上がっていたのも好感度高いです。

「髪飾りが回るのどうでも良くない!?」

ぬらりひょん大倉孝二)のこの率直なツッコミもツボ(笑)

 

澪の顔が霊に取り憑かれているようにやつれているのには

妖怪達に原因があるのだとしたら、あの勾玉ネックレスは彼女が

妖怪に転生してしまわないためのお守りアイテムになるのかもしれません。

で、彼らが無意識にでも自分の体力を奪っている事に気付いたら、

最終的に別れの道を選んでホロリ…な結末もあり得そう。

でも、本作に出てくる男は恐らくゲスな人ばかりなので、

神主・水岡(味方良介)が果たして命を救ってくれる良い人なのかどうかも不明ですけど…

とりあえず、そこらへんの伏線はきっちり回収してくれる事を期待しています。

 

次回は酒呑童子(毎熊克哉)メイン回。

正直、今回でも、一番澪のお相手(?)に無頓着そうに見えて

お仕置きする時には「女を泣かせるなんてそれでも男か!」と

誰よりも怒りを露わにしている所にグッと来てしまったので…♪

どんな風に活躍してくれるのか、楽しみです。

 

 

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未満警察 ミッドナイトランナー 7話 感想|最終章まで引っ張るんかい!

 

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ええ…なんですか、あのモヤっとした終わり方は…(滝汗)

事件の真犯人も真相も何も解決していないんじゃ

1話に収める事は全然出来たでしょ…。

やはり、前編の立て篭り犯の語りエピソードが長過ぎましたね。

あれが物語のテンポを崩してましたもん。

 

凄く元も子もない事を書きますけど、

前回の古本屋に売った本に挟まっていた反則切符の控えにしろ、

今回の愛人からもらった証拠画像の入ったガラケーにしろ、

最初からマスコミやスマホを活用していれば、

リスクを犯してまで立て籠もり事件を起こして

父親の危篤に立ち会えないまま逮捕されるという

無駄な時間を過ごす事はなかったでしょうにねぇ。

なんで誰の手も借りず、わざわざ警察学校へ持ち込む必要があったんだろう。

なんで万が一の時のためにガラケーの写真をスマホで撮ろうとしなかったんだろう。

アナログな方法しかとらない若者たち。

後者はともかく、前者は父の無罪を訴えるなら

まずはマスコミに情報提供した方が、ニュースにもなって確実に世間に届くはずなんですよ。

なんか変なの。

 

次回はスコップ事件とは関係ない話だそうで、

となると、(全10話だと想定して)あと3話も真相はお預け状態になるんですね。

うーん…4話と5話が良い感じに改善されてきた印象だったので

今後の展開もちょっとだけ期待しましたが…

今となってはここまで見続けてきた事を少し後悔し始めています。

まぁ、最終回も近づいてますし、最後まで見届けはしますけども。

 

 

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MIU404 7話 感想|それぞれが立っている現在地

 

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すごい。すごいすごい!!

キャスト的にも内容的にも、いろんな意味で情報量の多いカラフルな要素を

1時間内であそこまでまとめられるものなんでしょうか。

それに加えて、アクションシーンも、悪い大人も良い大人もいるというメッセージ性も、

道を踏み外した者の人生と後悔を真っ直ぐ描く"野木節"まで盛り込む。

けれども全くとっ散らかっていない。

どれだけ緻密に計算されて今回の話を作り上げたのだろう…と

思わず唸ってしまうほどの出来でした。

 

今回のテーマは「現在地」。

伊吹(綾野剛)と志摩(星野源)は事件現場となるトランクルームに。

九重(岡田健史)は父の付き添いのためゴルフで接待。

成川(鈴鹿央士)はユーチューバーと面会。

陣馬(橋本じゅん)は息子の結婚式に向かう途中で指名手配犯を見つけ、追っている最中。

そして、指名手配犯の当本人である大熊(三元雅芸)は、ただひたすら逃げる。

それぞれが立っている場所は違うけれど、皆同じ時間を過ごしている。

言わば「現在進行形」の話ともとれる。

それを表すのにはやはり、24時間内で逮捕するという職務を果たす

機捜隊の存在が重要となってくる訳で、今回はその"機捜隊ならではの"魅力が

存分に活かされた展開・演出にもなっていたと思います。

 

ネガポジ反転させたショッキングピンクの映える

ランクルームのカットから始まった時点で「これまた異質な話かな?」という印象を受けた

演出家さんの"クセ"も楽しみましたが、今までと違うと最も感じさせられたのは、

放送開始から最後までほぼ時間軸の行ったり来たりがなく、

基本的に劇中の時間の流れに沿って物語が進んでいた所。

いつもは集結しているメンバーが今回に限ってバラバラの場所にいたり、

中には主人公と全く関わる事のなかった人物がいたりしたのもリアリティがあり、

私たちの近くでもしかしたら事件が起こっているのかもしれないと

錯覚するような感覚も覚えました。

 

そして、劇伴の選曲センスの良い事!

物語が佳境に向かうごとに曲調がヒートアップして行くので、高揚感が堪りません。

大熊を車で追いかけるシーンで劇伴が流れ始め、

そこから徐々にギターの音色も重ねて激しさを増し、

アクションシーンでは見せ場と言わんばかりに演奏楽器が変わってテンポも速くなる。

大熊役の三元雅芸さんは殺陣師の経験もあるそうで、

ナイフを振り回す時のキレも、そのキレに合わせてスローモーションで

動作にメリハリを付けていく演出も、何から何まで夢中になりながら見てしまってました…。

ああ、これぞ「ザ・アクション」だなと。素晴らしいものを見た心地でした。

 

次回から菅田将暉さん演じる謎の男が本格的に動き出しそうです。

"浜田"という男は…前回のラストに後ろ姿だけ映ったあの人なんですかねぇ。

あの人こそが黒幕?

 

宝塚感をバリバリ出しているりょうさんの愉快なキャラクターも、

今後ドラマ業界でも個性派俳優として食べて行けそうな

King Gnuの井口理さんの初演技も楽しみました。

うん、我、満足(笑)

良いドラマほど終わりが近くなるのが早く感じます…。

 

 

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アンサング・シンデレラ 4話 感想|アンサングの意味って知ってる?

 

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アンサング(unsung)とは、

本来「讃えられない」「報われない」という意味。

一応本作でもキャッチコピーに「見えないところで、支えている。」と明記されている。

ところが、蓋を開いてみたら薬剤師が医療業界の最前線で

活躍しているように見えてしまっている。

今回に関しては「元々医者を目指していた」という羽倉(井之脇海)の設定に

おんぶに抱っこした感じなんでしょうけど、

検査をするよう患者に伝えるのも、症状を説明するのも全て薬剤師がやっているのなら、

じゃあその間医者や看護師は何をしてるんだって話なんですよね。

もうここは最終回までツッコみ続ける事になるんだろうか…(汗)

 

ちょっと根暗そうな雰囲気を醸し出すただの説明係だと思っていた羽倉に

突然付け加えられたボンボン設定。

父はベテランで横暴な医師。別の道を進んだ息子に反感を覚え、口をきかない関係性…

ベタですねぇ。

どうしてベタなドラマって、自分とは違う職業を見下す設定が多いんでしょうか。

おまけに「薬剤師は医者の奴隷」だと言い出す始末。

なんで?脳外科医こそ、再発防止薬とか血流改善薬とか

自身の治療だけでは賄いきれないような補助薬に助けられているんじゃないの?

息子が医者の道から薬剤師の道に乗り換えただけで「奴隷」と言うほど嫌っちゃうの?

最後は「全て薬剤師のおかげ」な結末も含めて、特に腑に落ちません。

 

プロであればあるほど、多剤服用したら認知症と似た症状が出ると

理解しているはずなのに…と思っていたら、

「ダブルチェックをするのが薬剤師の仕事」に繋げたかったからなのは分かりました。

でも、父の抱える病には他にも原因があるかもしれないのに

"薬のせい"で片付けちゃうのも何だかなぁ。

この世界では、精神的、肉体的、いかなる病も主人公の作る薬で治してしまいそうだと

考えてしまっても不思議じゃないです(苦笑)

 

まぁ、いつもネガティブな感想になっちゃうので、

最後に唯一良かった点を挙げるとするなら…

相手に不快感を与える薬剤師の言動がなくなったって所くらいかな。

そこがないだけで大分見やすくはなりました。

調子に乗った羽倉が瀬野(田中圭)に「お前上司なめてんだろ」と言われて

フフっと笑い合うシーンなんて良いじゃないですか。

仕事に追われてゆとりのない状態の会話じゃなくて、

もっとそういう"素"の会話も見たいです。

 

 

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