元カノ・香里(小林涼子)との対面シーンは、約10分で終わり。
次回予告の事を考えると、あっさりと言えばあっさり。
でも…過去を掘り返して男女同士のゴタゴタを描く訳でもなく
あえて早い段階で解決させたお陰で、
今回は"過去を乗り越えて強くなった吉岡(林遣都)"を描くのだというテーマが
説明台詞なしで伝わってきました。
それは吉岡自身の表情にも現れていて。
「君が幸せでいてくれないと、俺が我慢し続けてきた事が無駄になってしまうから」
そう話す時の目や声がイキイキしていて、
ああ、この人はもう大丈夫だ…という安心感さえ覚えます。
連続型ドラマならではの醍醐味ってやつで、
影をまとっていてどことなく暗そうだった頃を見ていた視聴者からしたら、
彼が桃子(有村架純)と出会ってこれだけ変われたんだ!という変化を
手に取るように感じられるのがとても嬉しい。
「メリークリスマス」と言ってあげる桃子もそうだけれども。
一種の加害者ではあるけど被害者でもある香里と自分を重ねて
精一杯気の利かせた断ち切り方を考えた結果、あのような言葉になったのだろうと…
そんな2人の"愛の強さ"と"思いやり"も感じられる、印象的なシーンでした。
しかし、"過去を乗り越えて強くなった吉岡"に待ち受けるのは
克服だけではなく、試練もしかり…。
桃子がたまたま襲われていなかったから良かったけれども、
もし過去と同じ状況になってしまったら、幸せ全開モードだった分
またふとした殺意が芽生えてしまったのではないか…と考えると、いても立ってもいられない。
罪を償うべき者が償わずに、ふらふらとのさばって生きている人がいるのは確かに事実ですが、
それを「自分達で守るしかない」「でないと、不幸の落とし穴はそこらじゅうにある」
などと「我慢すれば乗り越えられる」みたいな方向で締めようとしているのは酷でもある。
(脚に当たったくらいで河川敷の高架下に連れていくなんて…
日頃の鬱憤でも溜まってたのか?と思ったり、
真っ昼間なのに通報する人は?桃子が大声で叫ぶとかは?と演出や時間帯に疑問に感じたりと、
流れが不自然だったのもあるんですけどね。)
我慢すれば大丈夫…ではなくて、誰もが糾弾出来る世の中であって欲しい。
まぁ、本作はあくまでも"大切な人がそばにいる事の心強さ"と"愛の強さ"を
描く作品なので、ちょっとお門違いではあるんですが…
不幸はこうして現実に起こっている訳ですから、
出来れば犯罪者はきちんと裁かれた上で、来週で真のハッピーエンドを見てみたいです。
あとは、悟史(藤木直人)の件ですね。
悟史や吉岡の事をちょこちょこ見てるなぁ…とは以前から思っていたけれど、
まさか警備員が彼の秘密を握るキーパーソンになっていたとは意外でした。
多分「社長!」って言っているんですよね。
次期社長にでもなるのかな?
↓次回の感想はこちら↓
↓前回の感想はこちら↓