2021年春ドラマ一覧

生きるとか死ぬとか父親とか 3・4話 感想|変わらないモノなんてない

 

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第3話「美容とか 見た目とか(偏見とか)」

 

へぇ〜…こんな話もあるんですね。

トキコ(吉田羊)はなぜ父を心から許していないのか」を探るという

ドラマらしい部分がごっそりなくなって、

展開はトキコのシーンと哲也(國村隼)のシーンで分けて

"日常"を前面に押し出した内容に。

 

1、2話と比べると地味で少し異質な印象ではあったけれど、

その時の状況や会話を通して、過去から現在までの時代の流れ、変化に思いを馳せる…

といった作りは一貫しているように感じられ、

今回は「老いに対してどう向き合っていけば良いのか?」について考えさせられました。

 

リスナーからの投稿も、インパクトが強めで面白かったですね。

会社の人達には概ね好評だったらしいですが、

長い間大切な時間を共に過ごしている関係だから…

生理的に無理!状態にすぐ陥ったのも無理はないです。

そして、良い歳になってから顔のシミ取りをする事にツッコむトキコ

カツラの話を聞いちゃうと、随分可愛いもんだと思ってしまいますよ(笑)

 

でも、今頃になって美容に目覚め始めた理由としては、

恐らく前回の叔母(松金よね子)の姿を見た時の衝撃が

少なからず影響しているんでしょうね…。

気づこうとしなかっただけで、自分もこうして確実に年老いている…

自分もいつかこんな風にボケてしまうのだろうか…っていう不安がね。

 

第4話「時代とか 東京とか(面影とか)」

 

変化する街。

それは東京だけに限った事ではないけど、確かに東京が一番変化が激しいのかも。

昔ながらの小劇場が潰れるニュースはたまに見るし。

何より、飲食店の移り変わりは凄まじいですよね…。

 

銀座じゃない個人的な話になりますが、

東京のとある街で数年前に父の会社の手伝いをしていた時に、

当時一番美味しかったと記憶しているラーメン屋に連れて行ってもらった事があったので、

それから今度は職場としてその街に滞在するようになった今、またその店に行こうとしたら、

何年か前に潰れてしまっていた…というのを思い出してしまいました。

他にも、同じ場所でお店がコロコロ変わっているという話も知人から聞きますね。

物価が高くて流行に敏感な東京で生き残って行くって、試練の連続みたいなもんなのでしょう…。

 

内容とあまり関係ないのでそこまでにしておいて。

「面影」の演出…洒落ていました。

アメリカ人が日本を占領化していた時代や、

若い頃に妻(富田靖子)とよく遊びに来ていた銀座など、

過去と現在の違いを対比するなら回想を時折混ぜる形でも出来そうなものを、

哲也の台詞=思い出語りで淡々と済ませて

「今と向き合う」物語である本作の世界観に引き込ませる作りになっていたのはもちろん。

若者もいて人混みの多いビルや外資店ばかりの"駅近"の街並みと、

年齢層の高めな人がゆったり歩いていて、店やずらっと並んだ小看板に

古風な名残があるのを感じさせる"奥銀座"の街並みを映す形で

時代の変化を見せたのも良かったですし。

小冊子の存在を知らない若い女性店員、今繋がりのある常連客に真摯な対応をする店員など

時代の変遷を物語る人物が配置されていたのも良かったです。

 

終盤のラジオトークも、自身の経験を活かして

新たなリスナーの投稿に喝を入れるよりかは、

前回での返信投稿だったり、フリートークでの体験談だったりと、

リスナーに対してアフターフォローしていくオチの方が好みですね。

トキコも同じで、人間的に成長しているんだなぁ…と実感出来ます。

 

 

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着飾る恋には理由があって 3話 感想|"悩めるもの"が多過ぎるキャンプ旅

 

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「そう言うのは信じる」「せっかく来たんだから」「デジタルデトックス

そう…今回のキーワードは恐らくデジタルデトックスで、

たまには"いつもの日常"を忘れて自分らしさを開花させよう…がテーマだったと思うのですが、

要素を盛り込み過ぎたために、

結果的にこれも、何をメインで描きたかったのかが薄まってしまった気がしました。

 

もちろん、メインが、シェアハウスの住人達と交流する形で描かれる

羽瀬(中村アン)の成長物語だというのは何となく分かってはいますが、

真柴(川口春奈)の"悩めるもの"が

シェアハウスの「仲が深まっていく」醍醐味をかき乱してしまっているんです。

仕事、恋愛、葉山(向井理)の事…で、羽瀬の事。

これら、キャンプ旅の最中に全部悩んでいる事です。とにかく多いんですよね。

 

早乙女(夏川結衣)の誤爆によって2人をその気にさせて、

どこかわだかまりが残ったままの状態にするくだりは

別に今回でなくても描けた内容だと思いますし。

大体、「SNSゾンビ」と呼ぶほど、四六時中暇さえあればスマホを触る真柴を気にしているのに、

最初に久しぶりのオフである事を投稿して、そこから流れるように仕事の電話に応対して、

有給中でもスマホをずっと握って仕事に取り憑かれているのを察した時点で、

「今日はそういうの休み!」などと言ってスマホを取り上げなかった

駿(横浜流星)の描き方に少し違和感。

既にここでLINEの通知を切る場面・展開に変えてもアリでしたね。

強制的に仕事をシャットダウンさせる事で、今日はありのままの自分でいよう、

自然体で周りに接しようと決意する真柴だけれども、

逆にそれが羽瀬を傷つける形になってしまって、

ありのままの自分に自信が持てなくなって落ち込んでいる時に

あの露天風呂に連れて行くシーンへと結びつける展開にしても良かったんじゃないでしょうか。

 

ベタなりにメインの部分を興味深く見られているからこそ、

今回のはちょっと勿体なく感じてしまいました。

あまりあちこちに飛ばない方が、本作の面白味が出てくると思います。

 

 

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大豆田とわ子と三人の元夫 4話 感想|八作回パート1…って事で良い?

 

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台詞の1つ1つややり取りは相変わらず面白いんですけど… 

今回に関しては正直、30分過ぎまで「で、結局何が描きたいんだろう?」なんて

困惑した気持ちで見てました(汗)

 

八作(松田龍平)のかごめ(市川実日子)に対する

「かごめちゃんに彼女を紹介してもらった」発言でようやく内容が掴めたので安心しましたが、

それまでが、かごめの紹介ととわ子(松たか子)との関係性の他に、

八作と早良(石橋静河)+俊朗(岡田義徳)、鹿太郎(角田晃広)と美怜(瀧内公美)、

慎森(岡田将生)と翼(石橋菜津美)といった元夫三人の進展など、

個々のエピソードが 場面が切り替わる形で入り組んでいた構成になっていたために、

心に刺さるよりかは複雑で見づらかったという印象の方が勝ってしまった感じです。

かごめの人生観、恋愛観に多くの女性視聴者が頷ける"深い"話に見えて、

実はそんな彼女に片思いし続けている八作回だった…の種明かし的オチには意表を突かれただけに、

もうちょっと整理整頓してみても良かったのでは?と思ってしまいました。

 

しかし、八作回とは言えども、

三人の元夫の中で唯一、とわ子に未練がなさそうな態度だった理由が判明しただけで、

好きではないと分かっていながらなぜ唄(豊嶋花)という子供を儲けたのか?

そもそもなぜ結婚したのか?はまだ分かっていません。

鹿太郎や慎森のような馴れ初めも描かれないので、謎は深まるばかり…。

次回は「離婚した理由」に触れるとの事で、

幾重にも重なっている彼のベールを少しずつ剥がしていく展開になって行くのかもしれません。

 

そこに鹿太郎、慎森と"厄介そうな女性"の行方と、四人目の夫のくだりも盛り込んできて

また今回のようにごちゃごちゃした構成になりそうな気がしないでもないですが、

折り返し地点だけに大きな爆弾を投下してくるだろうと踏んで、来週に期待してみます。

 

 

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きれいのくに 4話 感想|高校生のドキュメンタリーを見てる感覚でも…

 

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30分内で雰囲気がコロコロ変わりますねぇ…。あっという間でした。

 

誠也(青木柚)と凛(見上愛)が2歳の時点から、

既に稲垣吾郎さんと加藤ローサさんの顔が瓜二つの夫婦。

負傷者続出で全然楽しめそうな感じがしないドッヂボール。

カーテン越しのキスシーンの唐突なロマンチック演出。

今回も"事実"が新たに提示されただけなので、

これらが整形とどう繋がるのかはよく分かりません(笑)

ただ、本作は青春群像劇でも恋愛モノでもないから、

キスシーンを見てしまった!恥ずかしい!or焼きもち で

終わるはずがないのだけは分かるんですけど…先の話はあるんですよね?

 

で、現在の方は、「〜的な」とか「〜っしょ」とか、

イマドキの高校生が言ってそうな会話の自然さで

ドキュメンタリーを見ている感覚を受けるようで、所々生々しい要素が挟み込まれる。

最近のNHKは本当に過激な描写もやるようになりましたよねぇ。

ベッドシーンも映すし、ゲ◯も映す。

そして、吾郎さんの演技の変態オヤジっぷり…キモっ…って普通に口に出ちゃいました(汗)

 

「なりたい顔」を夢見て、やっと手に入れた人達が集う世界。

それは必ずしも"幸せ"には結びつかない…という所を突くんだろうなぁと思ってます。

現にれいら(岡本夏美)の場合、似たような顔が日常生活のあちこちにいるお陰で

どうしてもあのトラウマが甦ってしまって、心が休まる場所がないし。

もしかしたら、なりすましとして犯罪に利用される頻度が増えるかもしれない。

似たような顔にしたら、内面をきちんと見てくれるようになるか?って言ったら、

多分そうとも限らない。

 

ふと思ったのは、今でも残っているのは黒人差別、

学生なら特に強く感じるのが「周りと違うからいじめられる」という風潮。

「みんな同じでみんな良い」世界にしたら、果たして容姿差別はなくなって平和になるのか?

という裏テーマも含まれていそうな気もしてきました。

 

後半戦突入の次回から、もっと本格的で複雑な展開になっていくでしょうかね。

覚悟して、待ちます。

 

 

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イチケイのカラス 5話 感想|ちょっと2サス風味。

 

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なるほど、違う案件から同じ真相を突き止める「併合審理」っていうものがあるんですねぇ。

最近の弁護士ドラマでも取り上げられたのを見かけなかった分新鮮味がありましたし、

食い逃げと傷害事件を絡めてみようという発想は面白かったです。

 

ただ…結局目撃者でも何でもなかった元木(阿南健治)って何だったの?

そもそも併合審理じゃなくて、証言者としての登場でも良かったのでは?

とは思っちゃいましたけど(汗)

全く違う案件から意外な真相が出てくるのかと期待していた分、

今回の結末はちょっと物足りなかった気がしないでもないです。

 

構成自体も「分岐点」が何度も言及されていただけに、

法廷での無罪と有罪の判決はもちろん、バレエ団員は白か黒か、

元木は本当に目撃者かそうでないのか、

坂間(黒木華)とみちお(竹野内豊)の恋は発展するのかしないのか、

そして、石倉(新田真剣佑)が選ぶのは初恋相手か職務か…など、

いろんな要素が盛り込まれていた印象。

だからなのか、案件も、石倉と恭子(生田絵梨花)の高校時代のエピソードも

全体的に薄味に感じてしまったのかなぁ。

バレエ集団、しかも選曲がなぜか必ず「白鳥の湖」で、

相手が恐喝まがいのクズ男で、階段落ちで死ぬ…っていうのも

2時間サスペンスの展開を彷彿とさせて、まぁありがち。

今思えば、笑う所も人情でホロっと来る所もあまりなかった気がします。

というか…恋愛パート、そんなに濃くするの?

 

本作はもしかしたら、各回の内容のクオリティに若干の差はあるのかもしれませんね。

で、偶数回の方が面白い説を踏んでいます。

「分岐点」をテーマにするなら、来週のバカリズムさんゲスト回の方が

"あの作品"繋がりでユニークさが増したんじゃないかと思っていますが(笑)

次回の再共演、楽しみにしております♪

 

 

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今ここにある危機とぼくの好感度について 2話 感想|傍観者と失恋はある意味似てる

 

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いや〜〜リアルですな…。

いくら告発したって、ストライキをして賛同者を集めたりしたって

結局は上の圧力に押し潰されて終わるんですよね。

で、その現場に全く関わっていない者からしたら、当時は衝撃的だった出来事も、

そのうち時間が経てば「今年あったニュース」の1つとしてコンパクトにまとめられて、

あ〜そう言えばそんな事もあったね〜…という軽い認識で終わる。

世の中って大体そんなもん。

 

「まじかぁ〜」ってヘラヘラ笑いながらネットニュースを見る三谷(岩井勇気)の様子が、

私達と重なり過ぎていて笑うしかなかったです。

こういう傍観者、いるいる。

自分は関係ないからと場外で好き勝手言っている人達。

そして、もう1つのタイプの傍観者は、先導者の思惑に乗っかる形で意思を放棄して、

後々冷静になってから自分の過ちを反省する人達。

 

でも、さらに面白いのは、これって真(松坂桃李)とみのり(鈴木杏)の

「実りそうで実らなかった恋愛」とも通ずるものがあるんじゃないかな〜…って。

それが何かって言ったら、"保身"だと思ってます。

 

今回の件で、もしかしたらこの人といた方が幸せになれるんじゃないか、

まだ未練が残っているんじゃないかって気づいたはずなのに、

2人とも率直な気持ちを打ち明ける事を拒んだ。

寄りを戻せるチャンスはあったかもしれないのに、

今後襲いかかってくるであろう様々なトラブルを恐れて、アクションを起こす事自体を諦めた。

真には既に別の彼女がいて、みのりは新たな道を進んで…

お互いもう住む世界が違うというのを察したから…なんでしょうね。

みのりの「だめ…」が、一瞬でも揺らぎかけた感情が見え隠れしているようで切なかったです。

 

隠蔽のリアルはもちろん、

世界は案外、"保身"だらけで出来ているんだろうなぁ…と痛感する話でした。

真の背負う試練は大きいですね。

ブラックコメディでもあり、やっぱり、彼の成長物語でもありますね…。

 

 

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ドラゴン桜(2021) 2話 感想|来週から授業開始…本当かな〜?

 

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百歩譲って、演出や映像が池井戸作品風味になるのは別に良い。

ただ、脚本が…原作を読まないで書いてる?と思えるくらい

内容のあちこちから頭の悪さが伺えるのが、何だか悲しくなってきます。

まさか、あんなに酷かった初回の方がまだマシに映るとは…。

 

ヤンキー撃退だって、スポ根だって、学園モノとしては王道の要素だから

それ自体を否定する訳ではありませんが、

本作は「バカとブスこそ東大へ行け」がコンセプトなんでしょ?

だったら、桜木メソッドを取り入れた授業はそっちのけで

仲間が加わるまでの過程をチンタラ描いて、

しかも、どうでもいい治療法の説明テロップや試合のシーンに力を入れてどうすんの?

東大を目指して勉強に励む生徒達の成長を実感する所に価値を見出す

「普通ではない学園モノ」だからこそ活きる作品なんじゃないの?

という話。

延長分合計40分使っても、まだ本題に触れようとしない

このだらしなさっぷりにはイライラします。

 

肝心の、後に東大を志望するであろう生徒達の描写にしたって、

それを決心するまでの説得力の持たせ方が弱過ぎますね。

水野(長澤まさみ)も言っていたように放火は犯罪。万引きは言い換えれば窃盗罪。

コーチに至っては選手を意図的に潰そうとしていたのに、

わざわざ証拠に残していた「未成年に手を出す」所は完全にスルーされて

何事もなかったかのように解決する楓(平手友梨奈)のオチも、学校組織の甘さも酷い。

少なからず、こんな犯罪&隠蔽だらけの学校から東大合格者が出るとは到底思えません。

学校内警察でも雇って意識改革させた方が、

"社会で生き残れるまともな人間"に変えるための一番の近道なのではないかと考えるレベルです。

 

ちなみに、前作は初回だけ見てみましたが、もうびっくりするほどテンポが良くて。

早々に生徒達が進路に触れて今後の不安を仄めかす描写があったお陰で、

桜木(阿部寛)が東大へ行くよう促すのも納得出来ましたし、

「社会は頭の良い奴らで作られている」「バカな奴らはそいつらに振り回されて損する」

「税金、年金、保険、みんな頭の良い奴がわざと分かりにくくして、

ろくに調べもしない頭の悪い奴から多くお金を搾り取る」

といった例え話には、勉強するのには意味があると思える点でとてもタメになりましたよ。

学生の時に見たかったな…って気持ちにもなりました。

なのに本作は…桜木が関わるのは学校内外でのイベントで、

基本的に「東大へ行け」の一点張りで。

なぜ生徒達の心を"桜木の言葉で"動かす事をしないんでしょう。

 

次回からようやく授業開始とのアナウンスがありましたが、

ここまで引っ張ってきた本作ですから、

授業をやるにも放送時間残り20分まで引き延ばし…とかあり得そうですね。

そして、落ちこぼれである事を示すために

生徒が犯罪を起こすくだりをやるのは構いませんが、

それだったら「一度でも世間から"犯罪者"のレッテルが貼られた奴は

絶望的な道しか歩めない」のを分からせてからやって欲しいです。

 

 

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珈琲いかがでしょう 4話 感想|相当ヤバい奴だったらしい青山の過去

 

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ガソリン珈琲

 

一瞬、小林薫さん?かと思ったけど、よくよく見たら野間口徹さんだった。

確認するために後で画像検索してみましたが、特に目は違うし…

短い前髪がきっとそうさせたんでしょうね(笑)

しかし、メガネ有り無しでかなり印象変わるんですねぇ。

もっと年齢を重ねたら、自立する年頃の娘を持つ、

多くは語らないけど不器用な優しさはある…みたいな、

そんな父親役のオファーも増えそうな感じがしました。

 

コーヒーを飲んでからはずっと柔らかい表情が続いていて、

ああ、この人は、妻が入れてくれていたのも含めて

根っからのコーヒー好きなんだろうなぁ…というのが頷けます。

 

妻が亡くなっていた事は早い段階からうっすら気づいていましたが、

なんの病気だったのか、なぜそこからコーヒーを断つ決意に至ったのか?は特に言及されず。

でも、それでも十分だと思えました。

あんなに好きだったコーヒーをやめるほど、妻を一途に愛してくれていたという事。

そして、心が傷ついていると察した青山(中村倫也)が

徐々に元気づけさせる"きっかけ作り"をした事が分かったから。

本作はあくまでも青山目線でお客さんの人生に触れる様子を描くドラマだから、

細かい背景は視聴者が想像するくらいで丁度良いんですよね。

 

それにしても、松本若菜さん×幸薄役の組み合わせ、やっぱり似合いますなぁ…。

 

ファッション珈琲

 

こっちはこっちで、光浦靖子さんの役がしっくり来ます。

演技をお見かけするのは初めてでしたが、全然違和感なかったですね。

ここだけは誰にも譲れないという強いこだわりを持つモタエ…

彼女の性格がファッションにも内装にも反映されているのが伝わってきました。

朝食はいつもパスコのイングリッシュマフィンを食べていそう。←ただの偏見w

 

ファッションと言えば、「箔をつける」をファッション感覚と捉える

主婦友達にも少し共感する部分が。

同じコーヒーでも、高級なカップに入れたら

不思議と凄く美味しく感じてしまうのはちょっと分かります(笑)

まぁでも、「見た目」「評価」に振り回されている人達への皮肉とも言えますね。

 

1話ゲストの垣根(夏帆)はこのエピソードで再登場。

ドラマらしく、ある日青山とばったり会う形ではなく、

彼がいなくなってからその人の味に近づけるために鍛錬を重ねてきた…という

「その後の日常」を思わせる形で登場させたのが粋でした。

 

強いて言うなら、青山の過去エピソードが途中で挟み込まれたお陰か、

モタエが主婦友達にガツンと本音を言うまでの動機付けがもう少し欲しかった気がしますが、

真面目な垣根だけが残ってくれたオチで痛快感は残ったので、それで良いかな。

 

***

 

今回の2つのエピソードで割と明らかになった青山の過去。

当時は金髪でヤクザ。

「ガソリン珈琲」でのゴンザ(一ノ瀬ワタル)が彼の変貌っぷりに

気持ち悪いと言葉を漏らしたくらいなので、相当なワルだったのでしょう。

ビビりっぷりが可笑しかったです(笑)

 

あと分かったのは、そんな青山が「美味しいコーヒーを入れたい。それだけです」と、

見た目からは到底出なそうな発言をするほどの"師匠"に出会ったという事。

ぺい(磯村勇斗)も大人達に振り回されているだけで、

そこまで悪い人ではなさそうだという事…ですかね。

 

本作が全部で何話あるのかは不明ですが、

次回の5話では中間地点らしく、青山の過去に大きく触れるみたいです。

ぺいとの関わりも気になります。

 

 

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あのときキスしておけば 1話 感想|おじさん(井浦新)の魂はどこへ?

 

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女性が入れ替わって男性になると、キャラクターが女々しく特徴付けられるのは

ある種の"願望"を反映させているのかなぁ…っていうのは置いといて。

冒頭で男性同士が接近する様子は、スタッフ的に視聴前から薄々感じていた

おっさんずラブ」を彷彿とさせましたが、

好きだった人がおじさんの姿になる設定なので、やはり「パパがも一度恋をした」路線に

近くなるのかな…?などと、いろいろ過去作品を思い浮かべながら見終えた初回でした。

 

入れ替わりの話である事を知っていたので、前置きが長い気がしないでもなかったですが、

笑える部分は随所にあるし、テンポも程良く展開されていて、

普通のラブコメとしても楽しめる内容だったと思います。

というか…脚本家・大石静先生の「こんな話が書きたかった!」っていう欲に

松坂桃李さんと麻生久美子さんがマッチングしている感じですね。

 

支配的で、下手したらパワハラセクハラと捉えられるほどの嫌悪感を抱かれそうな巴の性格も、

麻生さんが演じれば不思議と魅力的に映っちゃう。

元々顔立ちがさっぱりされた方だから似合うんでしょうか。

そして、期せずして(ベクトルは違くても)ポンコツ役を同じクールで、

しかも2日間連続で演じる事となった桃李さん(笑)

でも、それ以上に面白かったのは、あの"マンガ愛"を伝える演技…

プライベートでもオタク気質なのか…?と思わずにはいられないくらい自然でしたw

 

大石脚本なだけに、ただの入れ替わりという訳には行かず、

遺体となった巴の魂がおじさん(井浦新)に移ったなら彼の魂はどこに?

火葬される前に遺体を探さないと、一生おじさんの姿で終わってしまうのでは??

といった謎が残ります。

また、本当に帰らぬ人(遺体)のパターンとなると、

桃地(松坂桃李)が心細い彼女を救ってあげるハートフルな話にもなりそう。

 

最後の展開で真相が気になったので、このまま見続けるつもりです。

しかし、感想の方は…書いてみたい気持ちにはさせられましたが、

現時点で今期のドラマの感想を書く本数が多く、まだ見ていない作品はあるものの

これ以上増やしたらキャパオーバーで追いつけなくなりそうな気がしたため、

初回のみとしようと思います。

 


きれいのくに 3話 感想|ここからが本題っぽい。

 

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私が今期のドラマの視聴リスト&期待度を作成した時点では、

本作の公式サイトの概要にはこう書かれていました。

「自分の口がゆるせない」「輪郭をほんの少し変えたい」

そんな悩みを抱えた高校生たちが暮らすのは―

ほとんどの大人が“同じ顔”をした不条理な国―

だから、最初から高校生が主体の話だと思い込んでいた私としては、

恵里(吉田羊)と宏之(平原テツ)の関係性や過去にまつわる話が繰り広げられていくのには

ただただ「?」という印象の方が強かったのですが…

なるほど、2人のこれまでの話は高校生達が見ていた啓発映像だったという

からくりだったんですねぇ。

まぁそれでも、急に高校の場面に移り変わったのには一瞬頭が真っ白になりましたが(笑)

しかし、前回の感想で「宏之だけが「きれいのくに」の住人じゃない」とか

「若返る時が来るんじゃないか」とか変な予想を立てていたの…恥ずかしいなw

 

私みたいに恵里と宏之の今後をもっと知りたい視聴者は多かったでしょうし、

見た目や日常会話、雰囲気と、何もかもが若者寄りの物語になった事で

「裏切られた」と思って離脱する視聴者も出てきそうな気はしますが。

個人的には、高校生編になってからもどことなく漂う気持ち悪さは

今までの世界観と一貫しているように感じ、

ここからどんな種明かしがされていくのか?

はたまた、今回からが本題と見せかけて再び予想をひっくり返す展開が来るんじゃないか?と

次回以降の話がより楽しみになってきました。

 

加藤ローサさんと稲垣吾郎さんが複数の役を演じているのは分かりますが、

特に吾郎さんの方は…なんだか、生徒や男性教師の眉と目の辺りで

合成か?と思うくらい似通った人達ばかりが多いのが気になりますね。

気になると言えばもう1つ、遺伝子の編集とやらも。

子供が親の整形した顔に似せるようにするとか何とか説明がありましたが、

それがキーポイントになってくるんでしょうか。

 

吉田羊さんは最後の方で映像作品出演者として登場されていたので、

もしかしたら、恵里の方の話が膨らむ事はないのかもしれません。

そうなってくると…20代の恵里を演じた小野花梨さんの演技を

もうちょっと見てみたかったなぁとも思ったり。

ふとした表情や冷めた感じの喋り方に"面影"っぽさがあったんですよ。

今後出てくるとしたら、別の映像作品で、今度は違う役(高校生役?)として…かな?

 

 

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