知ってるワイフ 2話 感想|"見方"が分かってきた感じ。

 

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なるほど…やっぱり過去に飛んでは、また現在に戻る…というのを繰り返す訳だ。

前回は夫婦関係や人物説明を映像化し過ぎていて、そこに尺を取られたが故に

タイムスリップならではの魅力を十分に味わえなかった残念感がありましたが、

今回は全体的に「過去に飛んだら何がどう変わったのか」を軸に物語を進めており、

見やすくなったような気がします。

そして、本作を、主人公をどう見れば面白いと思えるか…というのも分かってしまったり。

 

澪(広瀬アリス)との出会いがなかったら今いる子供もいなくなるのなんて、

多くの人は想像出来るはず。

でも、元春(大倉忠義)はとにかく自分大好きっ子で、

自分の幸せを求める事だけを考えて動いているから、その発想には至らない(笑)

澪の好きないちごシェイクを咄嗟に呟いてしまったり、彼女を守ろうと抱いてしまったり…

迂闊な部分を見せるのは、同じくタイムスリップを扱った「テセウスの船」の心と少し被って

ツッコみたくもなってしまうんですが、

初回の時点で彼には共感出来ないと分かった所で、

もうこれは"人物に気持ちを重ねて見る"のではなく、"一人の人生を見届けてみよう"と

割り切った方が楽しめるんじゃないかとも思えました。

だって…言動に一々反応してたらキリがないし、ネガティブな感情が溜まっていくだけ。

 

そして、もう一つ気づいた事としては、

多分、元春自身の"後悔と気づきの物語"なんだろうなぁ…という事。

本作の捉え方が少し変わった理由としては、澪が新社員として配属されてきて、

仕事場でもカラオケでもいろんな一面を見る度に「澪の本性は一体…?」と

考え始めるシーンがあったから。

俺と結婚しない選択をしたら、冷静な対応が出来ていた。

親しみやすい人柄だと社内で評判になっていた。

でも、メンタルが強い=逞しい所は変わらない…なぜ?いつどこで彼女は変わってしまった?

まだ自分とは向き合っていなくても、少なくともタイムスリップしていなければ

"澪そのもの"をじっくり見る機会はなかった訳で、

今回はとりあえずそれに気づく事は出来た。

初回を見た限りでは、タイムスリップした事に特別興奮している感じでもなくて、

ただ流されていっているだけの印象ではありましたが、

「神様の飴と鞭による試練」の元で、小さいものでも1つずつ"違和感"を覚え始める元春が

段階を踏んで"ダメダメだった自分"が"それなりの幸せを手に入れた自分"へと変わっていく

成長物語として見てみたら、もしかしたらイケるんじゃないかなぁという気がしてきました。

 

謎の男(生瀬勝久)との出会いだけでなく、

同期の千晴(松下洸平)の恋愛事情や ←澪との恋愛に参戦する可能性も…?

沙也佳(瀧本美織)の何やら穏やかではない表情など、

サブ要素を充実させているのも悪くないと思います。

あとは、作風がどうも真面目っぽいので、

コミカルな演出を取り入れてメリハリをつけてくれたら…。

 

今回から見始めても恐らくついていけそうな内容なのを考えたら、

本当、初回は"掴み"としては弱かったですね。

ドラマ好きなら3話くらいまで様子見する事はあっても

(もうこの方向性で行くんだな…というのが見えた場合は初回で切る場合もあるけどw)、

そこまで見ずに判断してしまう視聴者の方が多いですから…。

 

 

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ウチの娘は、彼氏が出来ない!! 1話 感想|象印よりもオタクの描写の方が気になる。

 

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予想通りの流れでしたね。雰囲気が荒れがちになるSNSも。

男性キャラは魅力的な役者を起用するけど、女性側はいまいち共感出来ないように描くのも。

北川悦吏子さんの作品は「愛していると言ってくれ」と「半分、青い。」しか

見ていませんが、主人公をいつも口調を強めにさせて

実年齢よりも幼い行動をさせる所はいつも同じ…(だと思っている)。

特に、空(浜辺美波)が基本的に「だ・である」口調なのは、

後者の主人公のすずめと重なる点で顕著。

碧(菅野美穂)は北川さん自身を投影させたキャラなのか?と思えてくるほど

恋愛に酔いしれている。

人物描写で好き嫌いは出てくるでしょうが、良くも悪くも脚本家の"作風"なので

別にそこを深く言及するつもりはないんですよ。

 

ただ…凄く気になるのが、

掛け合いや台詞がちっとも面白くないのと"オタク"の描き方。

トモダチ母娘だそうなので、必然的にじゃれ合いシーンが多くなる。

…ってなると、ここでクスっと笑えないのはちょっとキツいんですよねぇ。

「ちょ待てよ」だの、菅野美穂さんに「セ…」を言わせるだの、

永野芽郁さんの名前を挙げるだの、

所々インパクト重視で面白おかしい台詞を挿入しているのが、ことごとく滑っている感じ。

突飛なワードの裏には「どう?こんなの入れてみたけど面白いでしょ?」っていう意図が

見え隠れしているから、それが小っ恥ずかしくもなってくる。

 

"オタク"要素も…うーん、失礼ですが、

これは"自分のイメージ"で描いていないでしょうか。

どんな所がオタクらしかったかと言えば、同人誌を買ってきた事くらいしか思い浮かびません。

同人誌を「エロい漫画」で片付ける。

「見たいアニメがあるので帰ります」ってはっきり理由を言える。

人に接する際も堂々としていて、ベラベラ喋れる。

なんか、この人から「早く家に帰って"推し"を満喫したい」だとか、

「"推しの尊さ"を語りたい」だとかっていう熱い気持ちが感じられないん…ですけど(汗)

アニメ関係で物凄いものに出会った時に、語彙力を失って興奮するような性格でもないし。

突然何かと推しを重ねる訳でもない。

リアルな部分が見えてこないから、メガネでちょっと変わった口調をさせれば

"オタク"っぽくなるだろう…という軽い設定にしたようにしか思えないです。すいません。

 

オタクが恋する様子を小説化する流れになるのもよく分からず。

みんながみんな、恋愛に興味がない訳ではないし、

"恋愛をしたら変わり者"みたいなレッテルを貼られている作りにしているのは何かモヤる。

半分、青い。」は朝ドラだから完走したようなもんですが…

今後も主人公に共感出来ない部分や、古臭い設定が色濃く出たりしたら

多分早々に視聴はやめちゃうかもしれないです。

あの時みたいに、ギスギスしたくはないのでね。

 

 

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オー!マイ・ボス!恋は別冊で 1話 感想|"人並み"が故に内容も普通?

 

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うーん…このドラマは何を目指したいんだろう?感満載でしたね。

鬼上司役に菜々緒さん、子犬系男子に玉森裕太さんという、

世間的に見た役者のイメージをそのまま持ってきたようなキャラ設定をした時点で

何となく察しはついていましたが、

ガチのモデル>冨永愛さんをお呼びしたのは…

もう"キャストありき"で本作が作られたのが目に見えてしまって仕方ないですね。

だって、お仕事パートも恋愛パートもどっちつかずですもん。

 

宝来(菜々緒)が「出来る編集長」扱いされているけど、

バラの調達やそれをどう使うかの報告もなっていなければ、

新人に対して仕事のいろはも教えないままこき使って脅迫して…

どこが?って思いますし。

それに、外国人との付き合いがあるくらいだから出版社は大企業なのだと想定して、

創刊号なのに事前の打ち合わせもロケハンもなく、当日にバラ園に行ってアポなしで撮影依頼…

で、土下座をして快諾してもらうという適当具合で仕事が進んでいくのも変な話。

社運をかけた表紙なのに、そんな行き当たりばったりで良いのかと(笑)

主人公も本屋の娘の設定にしては、人から借りた本の扱いが雑過ぎるのも気になるし。

まぁ、あくまでも"人並みの暮らし"を目指して生きてきた人なので、

仕事を通じて「雑誌を読んでもらうのって嬉しい!」

「本にはこんなにもたくさんの想いが詰まっているんだ!」というやり甲斐を感じて

成長していくのかもしれませんけど。

 

お仕事パートの代わりに、胸キュンさせる事に力を入れているのかと思ったら

そうでもないんですよねぇ。

確かに、「ある日突然出会った!」「あの人とあの人が血縁関係だった!」

「いきなり告白された!」みたいな、

現実ではあり得ない王道展開を盛り込んではいるものの…とにかく演出が地味。

 

 

火10は以前だったら、ラブコメはラブコメでも、社会派やヒューマンドラマ要素を

取り入れている作品があったイメージだったんですけど、

いつからか少女漫画的な作風ばかりになりましたよねぇ。

だから…もう飽きちゃったって感じもします(笑)

作品名を無理やり4文字で略そうとするのも、流行らせよう…

SNSでの人気を重視させようとしている意図が見えてしまってあまり好きではないですし。

っていうか…「ボス恋」って、最初聞いた時「どすこい?」と思ってしまったのは

ここだけの話で(爆)

 

「恋つづ」の主演とスタッフが再び!との事で、

あの作品も合わなくてリタイアした私にとっては本作には全然期待していませんでしたが。

主人公をわざと芋くさく見せる点、お仕事パートが雑な点は共通していて、

やっぱり好みではないんだろうな…と確信した初回ではありました。

「恋つづ」は患者を無理やり退場させてまで恋愛を優先させる部分が

決め手となったので、それに比べればマシとは言えるんでしょうけど…

こっちは真新しさがないので、特に次回も見る気は起きないという感じ。

 

よって、感想はもちろん、視聴も恐らくリタイアすると思います…。

一部の出演者のファンには、満足出来る内容なのかもしれません。

 


青のSP−学校内警察・嶋田隆平− 1話 感想|説教臭くならない事を願う…

 

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開始15分で早速、生徒を容赦なく逮捕するという展開も目を引くものはありましたし、

そもそも、学校に警察が常駐される事自体がエキセントリックな話なので。

隆平(藤原竜也)がなぜこの学校を選んだのか…という

何を考えているのか分からない所だとか、生徒を脅かす存在だとか、

主人公の謎めいた佇まいを演出や演技指導で徐々に見せてくるのだろうと期待していたのですが、

思った以上に軽めの雰囲気に仕上がっていて、

見たかったものとはちょっと違っていたのかな?と感じてしまう初回ではありました。

藤原竜也さんですからねぇ。

最後に毎回叫びまくる展開になるのもワンパターンになって嫌だけど、

ヒルな笑みを浮かべたり、もっと大胆な行動をしてみたりして欲しいって

期待してしまう部分もあるんですよね。

 

フジの火9というよりかは日テレの土9っぽいなぁ…と思えてしまうのは

校長・木島(高橋克実)のキャラクターにもあるんですけど、

"不良""問題児"がいかにもベタな描き方なのがそうさせるのかなと。

授業はまともに聞かないで好き放題騒ぐ。窓を割っての暴行。全校集会の時にいちゃもんつける。

スクールポリスの指定校になる以上、"問題児だらけ"の学校である事を

分かりやすく示すためなのかもしれませんが、

今の中学生にもあんなに「ザ・学園ドラマ」みたいなワルがいるのか気になります(笑)

むしろ、今回の三村(吉柳咲良)じゃないけれど、今の世の中はSNS社会なので

ストレスをそこでぶつけて、心の闇を抱えて行っている子供の方が多そう。

 

…唯一違うのは、きちっと逮捕してくれるのに痛快感を味わえるって所でしょうか。

学校は聖域じゃないのでね。聖域だから人に暴力を振るって良いのか、

個人情報を晒して良いのか…なんて思ったら大間違い。

悪い子は正しく反省させて、警察としての職務を全うしてもらいたい。

でも、個人的に今後の展開で心配なのは、

今回でほんのり感じさせた"説教臭さ"が強まらないかというのと、

早速2名逮捕した事で、このまま次々と逮捕していくと考えると

滑稽な内容になってしまうのではないかという2点。

例えば、ある人から見たら"悪"だけど、ある人から見たら"善"…みたいな、

言い換えれば、大人には分からないけど学生同士なら共感出来る…みたいな

「これは犯罪か否か?」の境界線のスレスレな所に踏み込んでいく展開が出てくるなどして、

少し捻りを効かせてくる事に期待してみたいです。

 

キャスト面で言えば…

真木よう子さんはやっぱり、

無口で冷徹な刑事の方が向いているよなぁ…と(笑)

前よりサ行は聞き取りやすくはなったけれど、いっぱい喋らせるよりかは

アクションをやらせた方が絶対映えるのに、なんだか正義感強めの役が多いんですよね。

あと、何がとはあえて書きませんが…

服装もジャケットのボタンを閉めさせたら良かったのに。

 

須賀健太くんが教師役演じるようになったんだなぁ…という感慨深さもあるし、

山田裕貴さんと泉澤祐希さん、そして山口紗弥加さんは、今まで見たドラマの経験上、

後に重要人物になりそうな予感しかしませんね(笑)

 

初回で感じた"なんとなく軽い"という違和感が払拭出来るかどうかかな。

しばらく様子見してみます。

 

 

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監察医 朝顔(2021) 新春SP 感想|来週から現実に戻されると思うと…

 

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家族の思い出話においても、事件においても、

「親子」がテーマになっていた新春SPでしたね。

 

事件の方は、前半は子供が抱える気持ちに気づいてあげる話。

後半は子供の幸せを願う父の話。

亡くなったパニックで砂糖と塩を間違えるのはあり得るかもしれないけど…

新人へのお酒の強要でもなく、過食させていじめるって小中学生か!?とか、

娘を悲しませたくないがために遺体を別の場所に運ぶ発想になるのが疑問だとか

(↑指紋がついて真っ先に容疑者候補に上がる上に、

ジンクスになっているのなら娘も耐性がついているはずで、そこまでしなくても…と(汗))、

内容自体は動機や過程がいつもより雑な気がして、腑に落ちない部分もあったんですけど…

まぁ、今回はあくまでも「馴れ初め」がメインなので、

あんまり深く触れない方が良いんでしょうね。

 

ここ最近の本作は主人公サイドのしんどい話が続いているので、

新春SPと言うからには、つぐみ(加藤柚凪)や家族のほっこり話を見たいな〜…と思っていた分、

本当に全体的に癒される仕上がりになっていて安心しました。

だからこそ、前回のラストシーンを再び見せてからの次回予告で

また現実に戻されるのね…という切なさも感じましたけど(泣)

あと3回くらいで良いから、今回のような癒され話を時々挟んで行って欲しいなぁ。

男3人を手玉にとるつぐみちゃんなんて超可愛らしかったですし。

私も馬役やりたいし、つぐみちゃんの削ったかき氷が食べたい!(笑)

2時間という長い時間だからか、無邪気に過ごす姿を多く見られたのも嬉しい。

 

目の前の事に精一杯が故に、たまに天然っぷりを発揮する桑原(風間俊介)も、

朝顔の就任当初から、良い所は素直に褒めてあげたり、

寄り添って指導したりする研究室の面々も、

つぐみが生まれた時に太陽のような温かい笑顔で抱きかかえる平(時任三郎)も…

朝顔の周りには素敵な人で溢れていて。

この人達のお陰で、朝顔は現在の"頼れる先輩&母"として成長していったんだろうなぁ

というのがよく伝わるSPでした。

ドラマの世界線では5、8年前でも、現実では少し前での撮影でしょうに、

拙さや緊張が見え隠れする過去と現在で"変化"を感じさせる

上野樹里さんの演技が自然だったから、時間軸の行き来にもすんなりついて行けましたしね。

 

父と娘水入らずの2人旅行のシーンを見ていると、やっぱり「孤独編」は早く終わりにして

また一緒に住む様子を見たいと思ってしまうんですよねぇ。

正直言うと、大じいじよりもじいじの今後が心配です。

以前の桑原の"聖奈さん"の件で浮気疑惑を匂わせていたように、

認知症も疑惑で終わってくれれば良いのだけど…今回ばかりはそんな訳にも行かないのかしら。

 

 

 

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その女、ジルバ 1話 感想|これは拾い物かもしれない♪

 

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土曜日に放送されるドラマがまだどれも始まっていなかったので、

とりあえず初回をチェックしてみるかな〜…という軽い気持ちで視聴。

これは結構好みな作品かもしれませんね。

 

新(池脇千鶴)が置かれている辛い状況を

所謂"泣かせ系"にならないさじ加減でテンポよく描いていって、

BAR「オールド ジャック&ローズ」に入ってからは

"幸せを実感する姿"を存分に映す構成になっていた所に、

本作は何を重視した物語なのか…というテーマ性が感じられましたし。

また、水商売を取り扱った話だと、先輩によるいびりとか陰湿な嫌がらせとか

女同士のドロドロしたイメージがあるのですが、そういった描写もなく。

ただひたすら可愛がってくれる3人のベテランの様子を見て、

今後もほっこりした気持ちで見終える事が出来そうだな〜…と、期待が持てた初回でした。

 

「こんな自分を変えたい」「変わりたい」でもなく、

「自分を嫌いになりたくない」という新の台詞も印象に残っていて、

BARで働き始めてからまさにそれを体現されている池脇千鶴さんの佇まいの対比も凄い。

池脇さんの若い頃は知らず、「ごめん、愛してる」でお見かけしたくらいなのですが、

童顔っぽい顔立ちなので

多分昔からあまり変わらないんだろうなぁ…というのは何となく分かります。

 

童顔だから"デパートのアパレル販売から物流倉庫に左遷された40歳のベテラン社員"

感を滲ませるのに、きっと演技にも一苦労されたでしょうけれど。

童顔だから、化けた時のギャップが大きく感じられるという良さもある。

序盤はシワとクマの顔でぐったりしている印象だった分、

ドレスを着ておめかししてもらった時の表情はぱあっと光り輝いていて…

働き始めた段階であんなにも若々しく見えるんだから、

この先どう変わっていくのかと見守りたくなってしまいました。

 

人生何もかも上手くいかなかった主人公が新たな場所で新たな人々と出会い、

"自分を肯定してくれる"繋がりの温かさに触れながら

自信と勇気を持つようになるまでの物語である所、

そして、軽やかなタッチのピアノ調の劇伴、着替えのシーンで使われたコミカルなSEからして、

何となく「凪のお暇」らしさも感じさせますね。あの作品は大好きでした。

 

主人公を応援したい気持ちに駆られて、活力をもらって…

本作もそんな"好き"の詰まった作品になると良いな。

 

 

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バイプレイヤーズ〜名脇役の森の100日間〜 1話 感想|「テレ東なのに」を押しまくるw

 

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無印の方は見ていないけど、島の方は当時視聴済み。

名脇役100人…どんな風に描いていくのかと思ったら、

初期メンバー4人は基本的にストーリーテラーみたいな役割、

あとはパロディ化されたドラマのキャストとして続々出てくる…みたいな感じですかね。

 

前作は役者が自分の役を演じる事、

それぞれが自分をキャラクター化していく所に面白味があっただけに、

今回は初期メンバーが脇役に回り、

「ドラマがどう作られていくのか」というドキュメンタリー部分が

(あくまでも"フィクション"らしい設定・展開ではあるものの)強まった気がして、

前作のような感じを思い描いていた私としては少々戸惑いを覚えましたが。

それでも、人物紹介の内容をするりするりとこなしていく役者の演技の小気味良さや、

テレ東ならではの"自虐ネタ"を活かした伏線回収には笑わされ、

これはこれでアリなのかもなぁ…と思えた初回でした。

 

数々の大ヒット作が並ぶ中、うちの作品を見てもらうようにするためには

結局、人気キャラをパクって総動員させて、首相の会見をこぞって流している時間帯に

放送するしかない=結果視聴者の支持を得る という

テレ東のスタイルをテレ東自身が皮肉っているっていうのがまた良いですよね。

一応地方局なので、視聴率1位はあり得るのか…?は疑問ですけど(笑)

そして、半沢もどき役を演じる向井理さんが妙に似ていて、

ちょっと見てみたい気持ちにはなりましたw

 

Doctor-Z、CTO、大合併、チーム7、わたしの番です…

あの作品だ!って分かる楽しさもあるし、

キャストは揃えているんだけど、どことなくB級臭を感じさせるのは本作あるある(笑)

全体的にゆるい雰囲気の本作が映画化するっていうのは、

何だかテレ玉TOKYO MX辺りの作品の流れみたいでもあります(これ、分かるかしらw)。

パロディ化したものは映画でじっくり見られる…って事なんでしょうかねぇ。

 

「役者って面白いよね。わがままな人もいれば気配りな人もいるし、

ベテランなのに子供っぽいやつもいるし。若いのに度胸ある奴もいるだろ?

でもさ、みんな根っこは同じなんだよね。

主役も脇役も、みんな作品を愛する現場の仲間なんだよ。」

松重豊さんのこの台詞が本作のテーマなのでしょうね。

個性もキャリアもバラバラな役者が一丸となる様を楽しむ。

 

前作があの締め方だったもので、"伝説の作品"として終わっちゃうのかなぁ…という

物寂しさがあった分、またこうして帰ってきてくれたのは嬉しいですね。

本作は気軽に見て楽しむ方が向いていると思うので、感想は今回のみにする予定ですが、

次回にも期待しています。

 

 

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知ってるワイフ 1話 感想|自分と向き合ってから出直してきて。以上!

 

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全然掴み所のない初回だった…。

何を一番に見せたいのかがしっちゃかめっちゃかなんですよね。

 

500円という安さだから過去も部分的に変えられるという仕組みなんでしょうけど、

回想=主人公の背景紹介との配分がとにかく悪過ぎる。端的に言い換えれば、クソ長い。

元春(大倉忠義)が後悔を抱き始めた相手と出会ったきっかけを描くのは

確かに初回で押さえるべきポイントだとは思う。

ノローグや台詞量の多さで尺を埋めるより、そちらの方が丁寧でマシだとも思います。

でも…もうちょっと整理出来なかったかなぁ。

過去に戻った事でまた回想で見た流れと同じ展開をやるくらいだったら、

序盤の段階で"家族の問題"と"澪(広瀬アリス)が怒っている原因"を提示して、

何であんな妻になってしまったんだ〜…と頭を抱えている所に

小池(生瀬勝久)のあのシーンを挿入すれば、本作がどんな物語かも分かりやすいし、

同じシーンの繰り返しによる助長感も薄まったんじゃないでしょうか。

 

それで、タイムスリップするまでの過程が面白ければ良いんですけどねぇ…

仕事も家庭も特に困窮している様子でもないし。

一番困るのは、元春自身に「過去を変えたい」「こんな自分を変えたい」という意志が見えず、

あ、過去にタイムスリップしちゃった〜…なんか知らんけど戻ってきちゃった〜…

みたいな、ただただ流れに振り回されているようにしか感じられない事ね。

落ち度に気づこうとせず、「自分は間違ってない!なんで気持ちを分かってくれないの!」

ってムキになってしまう面倒臭さはあるあるでも…

この手のドラマにその性格は不向きだなぁと。

成長や隠された真相が見えるから面白味があるんだと(笑)

自分に非がないと思っている限りは、何度やり直してもまた同じ事を繰り返すだけですし。

当時はお嬢様オーラを放っていた沙也佳(瀧本美織)と結ばれるパターンになったとしても、

多分、今の澪のような状態にしてしまうでしょうね。

まぁ…色々経験しつつも、最終的には元サヤに収まるオチだと思いますけども。

 

疲れている嫁に向かって「肉じゃがもらってきた?」という無神経な発言をしたり、

ゲームが壊れた!でもケーブルを確認しないまま諦めて新しいゲーム機を買ってきたり

(早くに買ってきていたので、多分この流れだと考えてますw)

しているのを見ると、きっと彼は子供の時から分からない事があれば親に頼りっぱなしで、

甘やかされて育ってきたんだろう…というぼっちゃん気質なのが何となく分かる。

LINEする時間くらいはあっただろうに、何の連絡もよこさない。

全体的に元春の方が悪い。

だからと言って、澪に同情出来るかと言えば…ちょっとしづらいです。

ダメダメな夫、認知症の母親の件を考慮しても、

カニ爪を投げて怒鳴ったり、ゲーム機をわざと水没させたりするのはやり過ぎですし、

感情の起伏が激しくて「そこまでやる?」と疑問に感じる部分も多々あるんですよねぇ。

ヒステリックなのは韓ドラ由来…なのでしょうか。

どちらかが(というか主に元春が)

"自分に足りないモノ"に気づく展開を早めにやってくれないと…

夫婦のギスギスした関係を見続けるのはキツイものがあります。

 

予告からして、そんなにコメディコメディはしていないんだろうとは察しましたけど、

真面目な内容と幻想的なOP映像が噛み合っていないのも少し気になりますね。

バック・トゥ・ザ・フューチャー」風の演出はありましたが…

せっかく2つの月が象徴的に映し出されているんですから、

もっと"架空の物語"にこだわって、

ワープするシーン以外にも遊び心を取り入れてみたら良いのに。

 

やっぱり海外リメイク作品は上手く行きづらいね…とは思いつつも、

「僕らは奇跡でできている」橋部敦子さん脚本だから…というわずかな期待を込めて

もう少し様子見するつもりではいます。

 

 

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岸辺露伴は動かない 3話(最終回) 感想|飛び出す絵本で繋がる遺伝子

 

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ヘブンズドアー…今回は全身が本になっちゃった!

幼い子だとそういう仕組みになるのか、

はたまた、今までとは違って露伴高橋一生)が優しめに呪文を唱えたからなのか。

理由を考えながら見ていたら、物語の着地点に

「なるほど、これがやりたかったのね〜」と腑に落ちましたよ。

手を繋ぐ3冊の飛び出す絵本。パステルな色遣い、可愛らしかったなぁ…

確かにあのシーンをいつもの顔だけが本になる見せ方で撮ろうとすると

人間を川の字状態に寝かせなきゃならない訳で、画面全体にシュールさが増して

絵本の持つ幻想的な世界観を壊してしまいそうですもんね(笑)

こういうパターンも、アリですね。

 

内容の方は、太郎(中村倫也)が事故に遭ってから人格が変わってしまった事、

そして真依(瀧内公美)の6年前の事故で、2人にどんな関係性があって

どんな結末を迎えるのかが何となく想像出来てしまったので、

今までの話と比べるとそこまで捻りはない印象でしたが、

演出面や芸術面から滲み出る独特さは今回が一番抜きん出ていた感じがして。

柔らかなヴェールとぬいぐるみに囲まれた真央の部屋…

お姫さまのような格好をした真央の佇まい…娘を頑なに隠そうとする真依の謎の女性っぷりと

興味を惹く要素が多くあり、その惹かれたままの状態で

最後まであっという間に見終えた話だったように思います。

 

個人的に2>1>3話の順に好きで、今回は1,2話とは違ったファンタジー寄りの内容でしたが、

全体的に満足出来ました。

ヘブンズドアーの見せ方も色々変えてくるし、

劇伴も"どことなく不気味"なのはどの回も共通しているものの、

話の内容に合わせて少しずつテイストを変えていっているのも凝っているなぁと。

ファンシーなぬいぐるみから得体の知れない黒い物体まで。

不協和音が重なるピアノとバイオリンの劇伴から、

ちょっと鉄琴(?)っぽい弾んだピアノの劇伴まで。

振り幅が大きいから飽きないわ。これはやっぱり…3話じゃ勿体ないですわ(笑)

それぞれで違う色を出せているのは、1話完結型のドラマとして成功している証拠でしょう。

 

偏屈な主人公と、明るさで相手を振り回しがちな助手という組み合わせも

"凸凹コンビ"で言えば鉄板ですしね。

中村倫也さんも、ここ最近のクールな王子様系も悪くないけれど、

ほんわかしつつもちょっと影を覗かせる役の方が好きだなぁ…。

原作にどれだけネタがあるのかは分かりませんが、

まだまだ引き出しはいっぱいありそうな気がしています。

もし連ドラでやるとしたら…ドラマ10枠になるのかしら。←勝手に決めてるw

続編を心からお待ちしております。

 

 

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岸辺露伴は動かない 2話 感想|人の頭に棲みつく"くしゃがら"

 

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シンプルに話が面白いわ。

まだあと1話あるけど、今回が一番好きかもしれないなぁ。

物語の内容も後味の悪さをうっすら残すラストも…

何だか「世にも奇妙」を見終わった後の余韻と重なるものがありました。

 

「くしゃがら」は一度聞いたり口に出したりしたら、

その人の頭から離れなくさせる魔物のようなもの。

でも、興味ないと言って流す人もいるので、捉え方は人それぞれ。

これ…特にこのご時世なら尚更、

SNSによる誹謗中傷にも繋がる話なんじゃないかと考えさせられましたよ。

心と体に精神的な支障をもたらすかもしれないから、

あんまり言葉を深く受け取り過ぎない方が良い。

軽く受け流す技を身につける事も大切。

そんなメッセージをさり気なく残しておきながら…

「実際の単語とは違うものを使っています」という興味を惹かせる注意書きを出して終わるから、

今まさに私たちが試されているような感じがしてズルい(笑)

世間に教訓を投げかけるような内容でしたね。

 

そして、1つ気づいたのは…台詞量が適切で、丁度良い塩梅で差し込まれている事。

例えば、露伴高橋一生)が十五(森山未來)に対して言った

「僕はこれかららしくない事を言うぞ?」という言葉。

この補足があるかないかで主人公の見方も大きく変わって、

あんまり多過ぎるとクドくなるし、逆にないまま進行させると

「あれ?こんな事言う人じゃないよね?」という"キャラクターのブレ"の意味合いで

疑問を引きずる可能性も出てくる。

で、ヘブンズドアーのくだりも、「使いたくはなかったがしょうがない…」の

一言が添えられただけで、その魔法が基本的にタブーであるという新たな情報になる。

原作ファン、作品を初めて見る視聴者、どちらの目線にも立ってきちんと配慮された

言葉の選び方をしているなぁ…と、感心させられちゃいました。

 

「くしゃがらってんじゃねーぞ!!」

"くしゃがら"に取り憑かれれば取り憑かれるほどみるみる鬼の形相になり、

コンテンポラリーダンスのようなぐにゃっとした異質な動きを見せる十五と、

手を突っ張って距離を取ろうとする露伴の対峙…

下手なバトルシーンよりも見応えあったなぁ。

森山未來さんの演技の凄みも堪能したわ。

 

 

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