SUITS/スーツ2 1話 感想|ボストン行ってた間何してたん?

 

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大輔(中島裕翔)に弁護士バッジを投げた

甲斐(織田裕二)のスタイリッシュなシーンで終わった前作。

時が経っているであろう今作で、無事にボストンで弁護士資格を取れたのかどうかも

曖昧なまま物語が始まる所は、相変わらず不親切だな…まぁ取れたんでしょうね…

なんて思っていましたが、なんと、まだ資格なしだったとは(爆)

えっと…じゃあ何しに行ってたのかな…というのは置いといて。

(本当は置いとけないけど。気になりますけどw)

 

初回の内容は、個人的には前作同様に引き込まれずじまいで、

証拠提示は後出しじゃんけん、主軸ブレブレの複数案件行ったり来たりという

ただでさえ分かりづらい作りが、30分拡大なのが災いしたのか

更に酷くなっていたようにも感じてしまいました。

 

新キャラの上杉(吉田鋼太郎)の縦軸がある上に、

既に取り扱われた「大輔がクビになりそう」というくだりが再び盛り込まれるとなると

余計にエピソードが散漫してしまいかねないので、

大輔の方は早めに資格を取らせたり、いっその事パラリーガルとして雇ったりするなどして、

序盤の段階で解決してしまった方が良いんじゃないでしょうか。

 

しかし、前作から大小の"変化"も感じられたのも確かです。

CM明けに都会のビルの街並みが映し出されるカットが追加されたのは

原作のアメリカドラマに倣って…という所なのでしょうが、

大輔の能力が映像を通して理解出来るものになっていたり、

アメリカナイズな台詞が若干抑えられていたりと、

日本風にアレンジしようとしている意欲は伝わりました。

 

フランクで澄ましたキャラクターが多い中に、登場しただけで画面に重厚感が増す

吉田鋼太郎さん演じる上杉も良いアクセントとなっており、

今後上杉をどう絡ませるか次第で、もう少し続編に対する印象も変わってくるかもしれません。

 

そんな訳で暫く様子見してみますが、来週から始まる「行列の女神」の内容次第では

本作の感想は初回のみになると思います。

 

 

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美食探偵 明智五郎 1話 感想|ポンコツ探偵と不憫な1号

 

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普通に、純粋に面白かったです。

…と同時に、個人的には苦手だった、某作品の大ヒットを受けて

視聴者を煽ろうとする気満々だった考察路線から外れて、

日テレの特徴である「ゆるさ」「若者受け(若者も楽しめる…という意味)」を活かした

作品になっていて安心しました。

 

脚本家が、小芝風花さんとのタッグで記憶に新しい「トクサツガガガ」や

個性的なキャラクターの引き立たせ方が上手かった「女子高生の無駄づかい」などの作品を

手がけていた田辺茂範さんなので、

ある程度面白く仕上がっているのだろうと僅かに期待していましたが、

キャスティングがまず成功していたんじゃないかと思います。

CMやドラマに引っ張りだこになるのも頷ける、3人の演技の器用さ。

 

物語は今後もゆるく描かれるのか、それともシリアスになるのかの

方向性が定まっていないようで、まだ掴めない状態ではありますが、

麗しそうに見えて実はポンコツな一面も覗かせる明智中村倫也)と、

明るく元気っ子が故に振り回されがちな苺(小芝風花)と、

目を見開いて話しかける時の表情が印象的だった不気味なマリア(小池栄子)とで、

とりあえずは掛け合いや対峙シーンで楽しませてくれそうな気はしました。

 

今期はプライム帯のドラマが続々延期になる代わりに、事前に撮り溜め出来ていたのか

深夜ドラマや本作が先行放送する結果となりましたが、

世間が精神的にカツカツしている中、たまたまコメディ系統の作品が

残ったというのは嬉しい誤算だったんじゃないでしょうかね。

 

そんな訳で、久しぶりにこの枠の作品の視聴継続は出来るかもしれません。

明智と苺の馴れ初め描写がなく通常回のように始まった所は、恐らくhuluで配信される

エピソード0を見てね♪という狙いがあるのかもしれませんが、

本編内で起こった事件は、真相も含めて"本編で"きっちり終わらせてくれる事を

あとは願うばかりです(笑)

 

 

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隕石家族 1話 感想|どんなテンションで見れば良いのか…

 

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前作の最終回で流れた予告映像を見ちゃったからかなぁ…想像していたのと違いましたね。

隕石が地球にやって来るというトンデモ設定だから、

てっきりそれに寄せたツッコミ甲斐のある

ジェットコースターのようなテンポの良い作風になるのかと思いきや、

いざ蓋を開けてみれば、コメディの皮を被っただけの昼ドラ風愛憎劇…

という印象で見終えてしまった初回でした。

 

本編で描かれた主人公・久美子(羽田美智子)の秘密も、

実は隕石の襲来を食い止めるための機密組織に所属しているだとか

世界規模のものだと予想していたのですが、

「実は不倫してましたー!」じゃあ隕石を絡める必要はありませんよね。

初回で久美子・和彦(天野ひろゆき)・片瀬(中村俊介)の三角関係を提示したとなると、

回を重ねるごとにどんどんテーマとはかけ離れた別の話が展開しそうですし、

"主人公の秘密"を引っ張る事で間延びしてしまうのではないか?という予感もさせられました。

 

隕石がやって来る地球を舞台としている所はカオスだけど、

主人公をとりまくエピソードは昼ドラっぽい内容で、

でも洒落たバーで歌われているフォーク調の歌のチョイスは謎で…

SFなのに昭和感が漂う作りに、どんなテンションで見たら良いのかも掴みかねます。

 

それに、本業が芸人なのでツッコむのも野暮かもしれませんが、

天野さんの演技が若干浮いているような気がしますね。

決して本人が悪いと言いたいのではなく、芸人を起用するのだったら変に気取った役にしないとか。

逆に、厳格で頑固そうなキャラクターを貫き通したいのであれば、

もう少しそれに見合った俳優さんを起用するべきだったかと。

 

悪くはないんだろうけど特に惹かれもしない…という訳で、次回を見るかどうかは未定です。

感想は書けていない&2話をまだ見ていないものの、「いいね!光源氏くん」の方が

純粋に楽しめたので、もし今後感想を書くとするならばそちらが優先的になると思います。

 

最後に余談ですが、ウド鈴木さんは前作の鈴木拓さんみたいに、

毎回違った役でちょこちょこ出演されたりするんでしょうかね?

 

 

4/19 追記:

 

2話も見ました。

前回の内容に加えて更にオカルト要素も入ってきて、

ますますどう見たら良いのか分からなくなってしまいました…(滝汗)

設定がゴチャゴチャ過ぎやしませんかね?

 

それぞれ怪しい動きを見せていく所を踏まえると

世紀末版「10の秘密」とも捉えられますが、

個人的には、登場人物の抱える秘密で物語を引っ張っていく作りは

もう飽きてしまったので、そこの部分にはあんまり惹かれません。

裏に面白いドラマもありますし、これはリタイアしようかなぁと思います…。

 


浦安鉄筋家族 1話 感想|実写化してみせた勇気は買いたい

 

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喫煙所の感染リスクだとか、室内原則禁煙だとかで騒がれている中、

原作ではお馴染みらしいカートンを丸ごと吸うシーンや

煙を人の顔に思い切り吹きかけるシーンを遠慮なく映した所は、

自由の効いたテレビ東京、かつドラマ制作枠の中では最も遊んでいる印象のある

ドラマ24」での放送だからこそ実現出来たものだとは思いますし。

特に原作は知らなくても、水野美紀さん、岸井ゆきのさん、染谷将太さん、坂田利夫さんなど

それぞれの持ち味も、超個性的で独特なキャラクターを通して活かせているとも感じさせられます。

が、しかし、演出が悪目立ちしていたのが残念でならない初回でした…。

 

個人的にコメディテイストのドラマにおいては、登場人物を一人ずつ膨らませて、

性格やそれぞれの動きをじっくり描いていく事がポイントだと考えているので、

人物紹介よりも「あ、この監督だな」と明らかに分かるクセの強さを前面に押し出した

作品づくりをしてしまっては、視聴者の飽きが来るのも早くなると思うのです。

(私も実際、途中から笑える頻度も減ってしまったし…。)

おっさんずラブ」の大ヒットで味をしめたのかは分かりませんが、

初回は飛ばし過ぎな気がしました。

せっかく経験を積んできた役者をキャスティングしているのですから、

原作漫画の背景は無しにして、ビュンビュン飛ぶカメラワークや色彩鮮やかな照明を

減らす代わりに、もっと「タール吸うやつ大体友達♪」やタクシーでのシーンなど

会話劇に力を入れてみた方が、本作の持つ面白味は増すんじゃないでしょうか。

 

花丸木(染谷将太)のキャラクターが気になるので次回以降も様子見してみますが、

初回同様にてんこ盛りな演出が続くと、ちょっと完走はキツイかも…。

テンション高めな作りが苦手なので、これは趣味嗜好の問題かもしれませんが(汗)

 

OP映像は前作に引き続き、センスの良さが感じられて好きです。

サンボマスターと本作の親和性はバッチリだと思います。

 

 

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きょうの猫村さん 1話 感想|可愛い可愛い言ってたら終わった(笑)

 

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これはまず、松重豊さんをキャスティングした企画の勝利でしょうねぇ。

似合ってるな〜可愛いな〜なんて言ってたら、あっという間に2分半経ってしまいました(笑)

(いや、事前にその放送時間なのは知っていたけれども。それにしても一瞬w)

 

内容としては、特に初期設定・人物紹介もないまま、

猫村さんがどんな日常を送っているのか…という「漫画の1ページ」を

切り取ったようなもの。

 

今回は初回だったのもあり、人間には猫村さんはそこらにいる"猫"として見られているのか?

二足歩行なのを何で不思議に思わないんだ??などと気になる点がいくつか浮かび、

主人公が人間とすぐ親しい関係になれたオチに、フィクションにしかない

シュールさを感じて見終える事となりましたが。

これは「こういう作品なんだ」と思って、何も考えずに見れば

純粋にひたすら癒されるものになるのかもしれませんね。

 

勿論、既に癒されはしたのですが、初めて見たため、

あらゆるインパクトが大き過ぎて…という感じです(笑)

 

「あーあ ボルシチって どんなお味かしら♪」「猫でも 食べられるのかしら♪」

という超呑気な歌から始まるオープニングも、

エンディングで(恐らく)アコーディオンを使用するというチョイスも何もかもツボで、

伸びやかで暖かい世界観を醸し出そうという作り込みが

しっかり伝わってきた初回でもありました。

 

OP曲のこなれてない歌い方が、逆に味わいがあるなぁ…なんて思っていたら、

松重さん本人が歌われていたんですね。

本業の歌手に敢えて頼まないのも、なんだか本作らしいです。

市川実日子さんとの共演も「アンナチュラル」を彷彿とさせられます。

 

今回の話はまだ続くのか?それとも全然別の話になるのか?は分かりませんが、

コロナの影響で日々の楽しみが減り、寂しい心境の中、

通常放送してくれる"有り難み"を感じながら次回以降も見ていこうと思います。

しかし、感想は初回のみにする予定です。

 


死にたい夜にかぎって 6話(最終回) 感想|夢でまた逢えたなら

 

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「よく出来たドラマだった」とか「素敵な終わり方だった」とか

一言でまとめるのは勿体無いくらい、二人の関係に心揺さぶられた最終回でした。

別れ話となるとしんみりさせられる内容も多い中、

思い出の街を歩いて、当時を語って、「最高に楽しい時間の無駄づかい」という手紙を渡して…

ああ、こんな風に"二人だけの秘密"を共有し尽くした上で

1つの出会いにピリオドを付けられたら、どんなに素晴らしいか…と、

ちょっと羨ましくもなってしまいます。

 

本作の魅力はやはり「多くを語らない」作りだと思っていて、

最終回でもそれが一貫して貫き通されていました。

 

物語は震災でアスカ(山本舞香)の心が壊れていく場面から始まり、

OPが終わった後は時間軸を1ヶ月飛ばした状態で進みます。

その間に描かれるであろう"気持ちが徐々にすれ違っていく二人の姿"を

一切盛り込まない手法は、喧嘩するけど仲直り…というこれまでの話や

冒頭で既に印象強いシーンが描かれたために、

視聴者に自ずと想像させる"行間"の役割にもなっていたと思いますし、

また、震災をきっかけに一気に浩史(賀来賢人)の事を信じられなくなってしまった

アスカの繊細で複雑な心情をも表しているようでした。

 

最終回になって初めて登場したホームレスも、

普段は何しているだとか、今の姿に至るまでの背景とかは語られないままではありましたが、

逆にそうした事で、「どんな人もどうせいつかは縮んで死んでしまうから、

若いうちに楽しんだ方が良い」という言葉が、ドラマ用に作られたものではない

飾り気のない言葉として、ストンと胸に響くものになっていたと思います。

 

そして、本作の集大成かのように、湯豆腐やアサリの話をしながら

街を一軒ずつ訪れる二人を映した後は…

とうとう来てしまった別れの時。

 

新幹線で別れを告げるシーンには、涙を流さずにはいられません。

「もっと一緒に美味しいもの食べに行けば良かったね」

「もっとアスカの曲をちゃんと聞いとけば良かったね」

そんな風にタラレバを並べ立てながら、虫の裏側に似ていると言われる精一杯の笑顔を見せて

手を振っている浩史に対して、

一切顔は見ないものの、目には確かに涙が溢れているアスカ。

"動"と"静"で対比にはなっているけれど、大切な人に対する気持ちは同じだという事。

そこに後押しするかのように、アイナさんの主題歌の

夢で逢えたら 矢継ぎ早に 息を吐くのだろう」という歌詞が重なってからの

あの手紙…まで、流れが完璧としか言いようがありませんでした…。

 

どうしても印象的なシーンが多く、1つずつ解説してみました…みたいな

感想になってしまいましたが。

それだけ、周りから見たら「ろくでもない」かもしれない立場にいる人々を

視聴者にも共感してもらえるように、

優しく、温かく照らし続けた、作り手のセンスが光った作品だったと思います。

 

個人的には、世間では「福田ファミリー」の一員として見られがちな賀来賢人さんが、

唇カサカサで無精髭で…という、どこかの街でふらっと見かけそうな

素朴な佇まいを演じ切った事。

山本舞香さんが、唾で生計を立てていたのが精神疾患者になってしまい…という

深夜らしい過激で難しい役どころを体現されていた事。

そして、「平成物語」を始め、「俺スカ」「部活好きじゃなきゃ〜」など、

放送枠&その時間帯に見るであろうターゲット層に合わせた脚本を作り上げる

加藤拓也さんの柔軟性と力量を、また1つ知れた事。

語りきれませんが、それぞれの分野で、今後のドラマ業界の

ポテンシャルを感じさせてくれました。

 

冬ドラマ最後の作品が、本作で良かったです。

ありがとうございました。

 

 

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あと3回、君に会える 感想|あと1回は、どこで会う?

 

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U-NEXTと連携したSPドラマである事、山本美月さんが出演される事は知っていたけれども、

どんな内容なのかはあまり情報を入手しないまま見始めた本作。

 

タイトルから察するに、告白出来ないまま後悔していた人にチャンスを与える

タイムスリップモノなのか?

いや、無難にラブストーリーなのか?

おやおや、突然超能力の設定が出てきた…こりゃどんな話なんだ?

などと途中まで困惑した状態で見ていましたが、

征史郎(眞栄田郷敦)の 相手の背中にあと何回会えるかの数字が見える能力が

生まれつき備わっていたものだと分かった途端、物語にみるみる引き込まれてしまいましたね。

(放送中にとある芸能人がまた一人コロナにかかったというニュースを知って

パニック状態になりましたが、"何とか"乗り切りました…(泣))

 

少しでも運命に抗おうとはしないのかと最初は思いましたが、

いざ能力が備わってしまうと、しかも付き合っていく月日が長ければ長いほど

人は運命の前では無力である事を痛感させられてしまうのかな…と。

 

別れから何年か経って、同じ仕事先でクライアントになる相手がたまたまあの人だった…とか、

人ごみの中、通り過ぎた時に「もしかして…?」とお互いが振り返るだとか

といったドラマチックなラストではなく、

2人とも運転している最中にばったり出会うという

"ごくごく普通"のラストで幕を閉じた所に好感が持てました。

その後をあえて見せないのも、妙な清々しさと

胸がきゅっと締め付けられるほんの切なさが感じられて、個人的には中々好きです。

「エモい」なんて普段は使わないけど、こういう時に使うんだろうなぁ…と。

 

ヒゲダンの曲になると音量がデカイな(笑)なんてツッコンでたりもしていましたが、

大人で、哀愁があって、甘酸っぱくて…という、一言では表しきれない

様々な要素が入り混じったムードを演出するには、最適過ぎるチョイスでしたね。

 

カメラワークや青みがかった映像が映画っぽくて、特殊な設定を織り交ぜているとなると、

編成のインターバル期に30分×四夜連続の深夜ドラマを見ているような

不思議な心地になれた作品でもありました。

 


死にたい夜にかぎって 5話 感想|積み重ねた幸せの中にも、小さな綻びが…

 

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「お前は音楽の天才じゃない」

ああ…なんて直球で、なんて酷い事を言うんだ、浩史(賀来賢人)…と、

彼からアスカ(山本舞香)に放たれた言葉に、頭を抱えながら見てしまっていました。

 

たとえ大好きな彼女の作る曲が聞くに堪えない変な曲だったとしても、

自分に一番に聞かせたくて大きな声で起こしたりする姿が愛おしい気持ちが勝ってしまう訳で、

なぜ彼女ごと受け入れる事が出来なかったのだろう…という疑問もあった。けれど…

それと同時に、物語の最後に毎回語られる浩史のモノローグを思い出しもして。

何かあるたび自分の中のモヤっとした感情を押し込めて、

いくらプラス思考に考えたとしても、薄々と感じる理不尽さを我慢し続けているしわ寄せが

あの浩史の言動だったのかもしれない…とも納得させられてしまいます。

 

 

最後は遠くの吉野家へ行く事で、いつものように仲直り…と行きたかったのでしょうが、

月日が経ち、とうとう震災の日が来てしまいました。

初回で揺れを感じたアスカが「別れよう」と告げたのも、ここに繋がって来るのですね。

 

地震が来て、アスカの様子を心配するよりも、

落ちてくる唐揚げを必死に拾い上げる事を優先してしまう浩史の図…

彼と黒田(戸塚純貴)が話している所にフォーカスを当てている隅っこで、

音楽を聴いて微妙な反応を見せる部員達を映す遠目のカメラワーク…

 

この2つのシーンが、幸せや充実感を育んできたように見えて、少しずつ"綻び"が出始めている

アスカとの関係を表していると考えると、

最終回も含めて、もうその関係にピリオドを打つのだと覚悟した方が良いのかもしれません…。

 

 

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あまんじゃく 元外科医の殺し屋 最後の闘い 感想|楽しい時間をありがとう。また続編を!w

 

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初っ端から色々とツッコミどころを盛り込んできたなぁ。

明智小五郎ネタを思わせる顔面ベリベリシーン、よく出来てるチョコレート死体、

血糊で「ごめんなさい」と書かれた皿にショッカー…

CM入ってようやく息を落ち着かせられるくらいには笑わされたわ。

その後はちょこちょこ挟まれていたけど、

最初の30分くらいまでは一切挟んでくれないんだもん。容赦ない(笑)

 

前作は1時間経っても、一応シリアスで渋い雰囲気を装っていたもんだから、

今回はネタてんこ盛りで突っ走っちゃって大丈夫か?

続編となると、視聴者の笑いを狙った作りが優先的になって

所謂「あざとい」作りになってしまうのではないか?とも少し不安になりましたが。

舞台や設定にSF味が増したのが効いていて、

海外ドラマのような異空間と、アクションや銃撃戦による緊迫感と、

冷静に見ていたら可笑しい"抜け"感が、内輪ネタにならないギリギリのさじ加減で

上手くまとめられていて、極上のエンターテインメント的作品に仕上がっていたと思います。

 

クライムサスペンスとうたいながら、指笛が鳴らないのを撮り直しさせてもらえなかったり、

カッコつけた割にはコイントスを失敗したりする悪役が見られるのは、本作だけでしょうし。

幸薄枠同士のバリバリアクションが見られるのも本作だけ。

特に、松本若菜さんに「シィーイーエゥエゥエェルズ」「クライマックスだぜ」を言わせたのは天才でしょ(笑)

ネイティブな発音するたび、よく笑わずにやり切りました。…そこは、女優魂ですね。

ちょいダサゲスの山中崇さんも、絶妙に気持ち悪い表情を魅せる野口五郎さんも良かったけれど、

松本さんが一番輝いていたんじゃないでしょうか。

 

最後のシーンを見るに、もう木村多江さんの出番はなくなってしまうのかもしれませんが、

またいつか、同じSPの形で折壁(唐沢寿明)さんにお会いしたいです。

 

…こう言ってしまうと語弊を招きそうな気もしますが、

とある大御所芸能人の訃報で気分がドンヨリしていた所だったので、

現実を忘れさせてくれるほど心から笑える作品が、今日の放送で良かったとも思えてしまいました。

楽しい時間をありがとうございました。

トンチキドラマは不滅なり!!

 


陰陽師(2020) 感想|蔵之介さんに安っぽいCGは付き物なの?

 

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これは…あれだな。

すべて演出のせいだな(笑)

全体的に「低予算でやってるんだな」というのが画面から伝わってきて、

更には佐々木蔵之介さんの具合悪そうな目の周りのメイクまで気になって、

世界観に引き込まれないまま見終えてしまった…という感じ。

 

テレ朝のドラマになると、どうしてもパッキリとした色合いの良い映像になってしまう

傾向にあるので、本作は別の局で作った方が合っていたんじゃないでしょうか。

衣装自体には何の問題もないのかもしれませんが、映像のせいで衣装がコスプレに見えてしまって、

セットも合わせて、まるで日◯江戸村などのような作り物の印象を受けました。

…って言ったら、日◯江戸村に失礼なんでしょうけどね。

どんな話なのか調べてみてようやく分かったくらいで、神秘的なファンタジー時代劇なら、

明るめの映像より暗めの映像の方がしっくり来ていたと思います。

 

冒頭で「演出のせいだ」とは書きましたが、いまいち引き込まれない原因は他にも色々あり、

台詞の詰め込みによるテンポの悪さ、妖しげな雰囲気を醸し出しているようで

軽く聞こえてしまう劇伴(しかもひっきりなしに流れているのでガチャガチャしてうるさい…)、

「カキーン!」「ブシュイッ!」といった一昔前のチャンバラ風SEと、

あらゆる面で原作の良さを壊している気がしてなりませんでした。

鮮やかなCGも、何だか戦隊モノ臭が…(滝汗)

 

所々の台詞も軽いし、ツッコミどころは多いし、

トンチキドラマとして見るのが正解だったのかもしれませんが、

特に突き抜けている様子もないので、明日の「あまんじゃく」にはかなわないでしょうねぇ。

 

蔵之介さん目当てで見たものの、どうも妖気を帯びた役には合わず、

京都が舞台でも京言葉で話す主人公でもないとすると…

もう少し若い俳優を起用した方が、市原隼人さんとのコンビ感も強まって良かったと思います。