※今回の話を見て「泣けた!」という方は、この感想を読まない事をオススメします。
もし読む場合は、自己責任でお願いします。ではでは…
こりゃあ酷かったですなぁ。
極端な事を言うと、ゴーストライターとして新人脚本家を
雇っているんじゃないかと思うくらいの出来でした。
同枠の名作「モンテ・クリスト伯」や映画「累」の脚本を書いた
黒岩勉さんの最新作なのか疑いたくなります…。
個人的に一番ガッカリしたのは薬剤師達で草野球をするシーン。
字幕だと「休診日」と記されていたらしいんですが、
いくら休診日だとしても入院している患者がいる訳で、
薬を管理する人が全員休めるのかどうか疑問です。
なぜ主要メンバーを揃えて草野球をさせる必要があったのでしょう?
職務と全く関係のない事で泣かせようとするんだったら
くるみ(西野七瀬)が薬剤師しか知らない仕事を目の当たりにしたようなシーンを
もっと描いて欲しい。正直言って、時間の無駄。
延命して欲しいという相談を受けるのも、病院の食堂に掛け合ってチャーハンと餃子セットに
変えてもらうのも、ぜ〜んぶ薬剤師の仕事らしい。
医療ドラマはものによって「スーパードクター」を演出するために
主人公を上げて周りを下げる傾向にある事は理解していますし、
そういった作品は「ドラマだから」「フィクションだから」で割り切れば良いんでしょうけど、
本作は「ドラマだから」の範疇を優に超えている訳ですよ。
いくら漫画が原作だったとしても、現実に沿った内容にするよう臨機応変に変えていかなければ
映像化&実写化する意味がないと思いませんか?
今回はいつも以上に雑だと感じたのは、何名かの唐突なキャラ変にもあります。
本来だったら今回のくるみの立場に回りそうなみどり(石原さとみ)が
なぜか達観したような上司ヅラした人になる。
そして、いきなり勉強熱心キャラになったくるみに、優しくなった瀬野(田中圭)。
冒頭で「新人脚本家が…」と書いたのもここに繋がり、
今までの話を見ていない初担当の脚本家が、
内容に合わせるために登場人物のキャラを都合良く変えたんじゃないかとさえ思いました。
七尾(池田鉄洋)が提案した治験薬をみどりが断った理由もよく分かりません。
治験は患者や家族にとってネガティブなイメージがあるから?
そんな噂を聞いた事がないんですけど?
少しでも効果があるのなら取り入れてみた方が可能性は広がりますし、
治験薬を取り入れて、逆にそれでトラブルが起こったら
代用薬を処方して随時対応していくのが薬剤師の仕事だと思うんですが違うんでしょうか。
今回、それを拒否した段階で完全に薬剤師が主役のドラマではなくなりました。
お坊さんや木下ほうかさんを呼びたくなる内容…
「医者」と「薬剤師」で全く仕事内容が違うのに
医者が主人公の作品の内容と既視感を覚えるっていうのはどうなんですかね…。
前回で取り上げられた孫の摂食障害の件もあっという間に解決してますし。
これこそ薬を服用して治療していく必要のある深刻な病気なのに、
適当に終わらせるのであれば、最初からこの設定を盛り込まなくても良かったと思います。
医者や看護師が空気な薬剤師のドラマになってしまったのは
恐らく大人の事情が大きいんでしょうね。
スポンサーの薬局への忖度とか?
めったに描かれない職業だけあって、「薬剤師をよく見せて欲しい」という
要望でも来てるのかもしれません。
でも本作は「縁の下の力持ちを目立たせる」を履き違えている感じ。
その職業の良さを前面に出すために薬剤師ありきの患者設定にしたり、
医者のイメージダウンを図ったりしているけど、
それが逆に視聴者の見たいものとはかけ離れた作りになってしまっているのが問題。
看護師の存在が描かれればもう少し改善されるはずで…
患者の事を思って、色々世話焼いたり行動したりしている心情を表したいのは
分かるんですけど、みどりの様子を見ていると
実際の薬剤師もこんなに患者にべったり向き合っているものなのかというのが
気になってしまって、物語に集中出来なくなる弊害を起こしている気がするんです。
元々期待していた作品なのでここまで何やかんや言いつつ見てきましたが
仕事描写に特に変化は感じられませんし、
あまりの現実味のなさにリタイアしようかと思ったんですけど、
好きな女優さん・桜井ユキさんが人質に取られてしまっている以上は(表現…w)
一応最後まで見るつもりではいます。
しかし、感想を書くのはもう止めにします。
毎回同じような内容ばかり書く事になってしまいますし、
本作の以前の感想で批判的なコメントを頂いてゲンナリした部分もあるので…。
(勿論、あの表現は確かによくも知らないで書いた私が悪かったと反省していますが…(謝))
↓前回の感想はこちら↓
kimama-freedays.ddns.net