姉ちゃんの恋人 1話 感想|ほっこりとした日常の中に宿る小さな陰

 

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さて、まず私の嗜好を書いてしまうと…

岡田惠和脚本の作品は基本的に好きです。

今まで見てきた作品の中には結末に「あれ?」と迷走を感じさせるものもありましたし、

本作の初回に関しても、桃子(有村架純)と吉岡(林遣都)の出会いを描いただけで

話が進んでいないと言ったらそれまでなんですけどね。

でも、家族がひたすら微笑ましくて、

一人一人に愛着が湧いてしまうようなキャラクター描写も。

現代版ファンタジーの根底にはほんの"陰"も滲ませている作風も。

登場人物が魅力的に映って、ほんわかで温かい風が流れる世界観が好きな私にとっては

本作も刺さる部分が多く、岡田作品はやっぱり良いなぁ…と思わされる初回でした。

個人的には、いつも無言でムスッとしてて、顔がちょっとブルドッグ(?)に見える

警備員(西川端)にちょっとハートを掴まれた感じです(笑)

 

ただ、1つ気になったのは「コロナ禍」の描写。

はっきり「コロナ」「ウイルス」とは口に出さないものの、

そう思わせる話題がホームセンターの面々から出ていたにもかかわらず、

居酒屋で普通に密の状態で集まったり、

弁当屋では特に衛生面が関係して来るのにマスクも着用せずベラベラ会話していたりと、

あってもなくても どちらでも成立してしまいかねない中途半端な扱い方が気になりました。

ぶっちゃけ、家族事情もまだ明らかにはなっていませんが、

桃子の頭の中では「両親の事故死」が今でも鮮明な記憶として残り続けているのであれば、

現実世界を絡めずに「辛い過去を乗り越えながら毎日を過ごしてきた肝っ玉姉ちゃん」

という設定にしても問題なさそうですし。

でも、劇中でどうしても入れておきたい題材で、コロナ禍における当時の出来事が

登場人物の心や価値観に大きく影響を与えているという所を前提にした上で

物語を進めたいのであれば、先ほど書いたマスク〜などの内容は必須でないにしても、

回想を小出しにしてそれとなく匂わせるだけで終わらず、

初回だからこそしっかりと向き合う描写をすべきだったのではないのでしょうか。

 

とはいえ、気になったのはそこだけで、

口が悪い&遠慮せずガンガン攻める&無意識に相手の気を惹かせるといった

好き嫌い分かれそうな要素が揃っているのに、嫌味ったらしさを全部

親しみやすい顔立ちと明るい演技で愛されキャラに変えてしまう

有村架純さんは流石でした。

Mr.Childrenの主題歌は今回も世界観に合っていて、

ほんわかな日常生活の中で愛が芽生え始める…という本作のテーマを

象徴した曲になっていたと思います。

 

吉岡と桃子の関係は、後々「加害者家族と被害者家族」である事が

明かされたりするのでしょうかね。

未成年だったとしたら、原付で両親が乗っていた車と衝突してしまったとか。

3年前に亡くなった父も、その件で精神的に追い詰められて退職を迫られ自殺…とか?

 

あまり"陰"が濃くなり過ぎない程度に。基本はラブ&ホームコメディで。

今後も期待しています。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

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