35歳の少女 9話 感想|YouTuber設定はいらなかったんじゃ?

 

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何年経ったのかも不明なまま、主人公が今までの姿から大きく変化するという急展開っぷりに

困惑と動揺が隠せなかった前回。

結局、多恵(鈴木保奈美)が倒れた事で周りから説得され、改心する展開になるのなら…

別にYouTuber設定を入れなくても話は成立したんじゃないかなぁって気がしました。

「一人で生きていくから!」と言って去って行き、誰の力も借りず普通に一人暮らしして、

母の病状を告げられて初めて"後悔"が何なのかを学ぶ流れなら

今回のスピードの早さも受け入れられるんですよ。

でも、前回であまりにも人格が違い過ぎる姿を見せていただけに…

それがただのインパクト重視で終わってしまったのが残念。

どうしても入れたいんだとしたら、あの状態であともう1,2話は必要だったかと思います。

 

加奈(富田靖子)が優しくなるくだりも、まとめに入ってる感じがして急なんですよねぇ。

どこで心を入れ替えたん…?っていう。

25年間の空白の期間を埋める過程を描くだけでも物語が広がりそうなのに、

父の家族にしても、YouTuberにしても、いろいろ盛り込み過ぎたんじゃないでしょうか。

個人的に、未だに達也(竜星涼)の存在意義が分からずじまいで。

家族に細かな設定は付けずに、

単純に、父は仕事が上手くいっていない苦労人…で済ませておけば、

もっと主人公の成長描写に専念出来たんでしょうけどね。

 

 

さて、気になった部分はここまでにしておいて。

多恵のカセットテープに詰めた想いや、死に際のシーンには素直に泣けてしまいましたよ。

結人(坂口健太郎)の言葉も響きました。

私の親はまだ元気だけれど、いざ亡くなってしまった時はきっと同じ気持ちになるのだろうと、

望美(柴咲コウ)と愛美(橋本愛)の様子も含めて考えさせられる内容でした。

人間は何かを失ってからじゃないと反省出来ない…という皮肉めいた教訓でもある。

 

最後に奇跡的に目覚めた時間。

それは、家族全員からの本音を聞くための、

今まで伝えたくても伝えられなかった想いを吐き出すための

神様から与えられた貴重な時間だったのかもしれない。

「ママは25年間、自分を信じて良かったんだよ」

その時に映るのは、涙目になる多恵のカット。

冒頭での、幸せに包まれた家族のシーンと共に流れる"いつもの"劇伴。

多恵は思い残す事なく、仲睦まじい関係だった"あの頃"を噛み締めながら

旅立って行ったんだと思いたいです。

 

鈴木保奈美さんの演技にもまたやられたなぁ。

娘が25年ぶりに目覚めた日。

いろいろ伝えたい事はあるんだけど、気持ちをアウトプット出来なくて、

録音時間が限られているからどうにかして最後にこの言葉を残さないと!

…音声が途中で切れるカセットテープを聞いて、

そんな嬉しくてどうしようもない焦りが、声だけでも凄く伝わって来ましたもん。

(かなり派手に投げられたのに、まだ起動出来るラジカセの丈夫さには驚いたけどw)

前回と今回で、私の中ではガツンと印象に残りましたよ。ベテラン女優の力…恐るべし。

 

通常通り来週の映像だけが流れていましたけど、次回で最終回です。

この話を見ちゃうと…まぁ、望美の夢オチ展開ではなくなるのかな?

 

 

↓次回の展開はこちら↓

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↓前回の感想はこちら↓ 

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