後半戦に突入する重要な回だと言うのに、物語の途中まで"無駄な部分"が多過ぎてなぁ…。
ガッツリねじ込まれる伯郎(妻夫木聡)の妄想シーンに関しては
ここ最近の感想でも触れているのでもう何も書きませんけど、
少年時代の回想の多用と、祥子(安蘭けい)の計画内容説明の映像化は
どうしても時間を割いてまでやるべき事だったのか…と思えてしまいます(特に後者)。
映像による状況紹介を所々に盛り込む作りになっていたお陰で、
今まで以上に真相を引っ張っている感が満載でした。
極論を言ってしまえば、今回の話は
最初の10分と最後の約30分を繋げても成立出来たんじゃないでしょうかね?
ミステリーとしても中途半端で、
なぜあそこまで「祥子達3人が犯人である事」が分かりやすい展開にしたのかも謎。
CMに入る前にやる"煽り演出"をこのエピソードでは入れないんだ?と。
いつものように一足先に情報を入手するために動く楓(吉高由里子)を
スタンガンで襲う時の犯人の手… ←ってか、どうやって抜け出してきたん…
酸素の量を調整するダイヤルを回す時の犯人の手…
全貌じゃなくて一部分を切り取った演出にすれば、推理する楽しさが増して
引き延ばし感も薄まったかもしれないのに。魅せ方が下手なんですよねぇ。
しかし、後半からは義父・康治(栗原英雄)と伯郎による「親子の物語」が
軸になった話だっただけに、
個人的にもう一つ気になっていた"主人公の存在感の弱さ"が改善され、
康治の想いに気づく形で 矢神家の遺産相続争いに参加"しようとしている"という
姿勢の変化を感じさせる内容でまとまっていたのは良かったです。
ただ、いらぬ口出しをするならば…
子供の時に、実験のため脳が丸見えの猫が檻に閉じ込められている姿を目撃してしまった事が
康治を「お父さん」だと認めなくなったきっかけだったと言っていたし、
その夢を今でも見るほどトラウマな記憶らしいのに、
獣医の道に進むのはちょっと矛盾していないか?とは思うんですけども。
まぁ、2人の関係が少しずつ元通りになるのなら…別に良いのか?(笑)
そして、祥子の言っていた「この家に真実なんて一つもない」。
伯郎の心を動かしたのも、母・禎子(斉藤由貴)が殺害された件も、
全ての鍵は波恵(戸田恵子)が握っている感じがするんですよねぇ。
今夜康治が狙われるのを知っているなら、わざわざ伯郎に託さずに
自らの力で守った方がリスクは少ないでしょうし。
アルバムの写真だって、「ページをめくってごらん」と勧めたのもそうですけど、
回想での3人の写真とつい最近?の伯郎の写真の2枚が都合良く入っていたのが不自然で…
彼を動かすために意図的に仕込んだものかもしれませんし。
禎子を殺した犯人も、多分、彼女ですよね。
次回はいよいよ明人(染谷将太)が登場するらしいんですが…
妄想だと疑う事にしていますので(笑)
そこらへんにはあまり期待せずに見ますよ。
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