こちらにも羽場裕一さん…「イチケイ」とキャラが被りますな(笑)
私が初めてお見かけしたのは「ウツボカズラの夢」の父親役でしたけど、
そこからずっと、何となく悪そう…という印象は変わらず。
心から優しそうな役を演じている所を見た事がないなぁ。
さて、内容の方は、風未香の彼氏である山辺(毎熊克哉)の所属する
一折の実態や調査過程が描かれたので、
いつもより週刊誌の編集部が舞台である面白さは強まったと言えば強まったものの。
その代わりに、女性が抱えている"モヤモヤ"に寄り添うという
本作ならではの味わいは薄まってしまったため、
正直、終始漂う不穏な雰囲気に「これじゃない」と思いながら見続けた感じです。
まぁ、まだ物事が解決しない前編だから、余計にそう感じたんでしょうけど…。
山辺のガセ記事については、たとえネタが嘘か本当かまだ確実に分からないとしても、
相手側が名誉毀損を訴えるまで怒っている以上は
まずは自分の落ち度を認めて謝罪するのが、
大人としての、その業界のプロとしての誠意ある対応だと思っています。
世に出た記事は1人の人生を大きく左右するし、世間のイメージにも繋がる、
言わば凶器みたいなもの。
たった2ページの薄い紙で、俳優の未来や希望を壊す事が出来てしまう…
編集者はそんな責任重大な仕事をしている。
だから、SNSで彼への誹謗中傷を見て心を痛める風未香(芳根京子)は
ちょっと違うんじゃないかなぁという気がしてなりません。
それに加えて、彼女の取材が、山辺とかつて似たような過ちを犯していた
製菓会社の元社長の現在を調べるという内容だっただけに、
どうも「彼を信じたい」「彼は悪くないと思い込みたい」といった私的な感情を
その取材に重ね合わせて動いている違和感を覚えてしまいました。
少なからず、今回の話は、本作でやるのに相応しい話ではなかったと思います。
コンセプトからはズレているし、宝子(永作博美)とのやり取りも格段に減ったし。
"半径5メートル"以内にいる山辺のモヤモヤを払拭しようと奔走する前に、
もっと社会的な問題があちこちに転がっているでしょう…なんて(汗)
最後は、"10年前"で何となく予想がついていたものの、
宝子の正体は鶴川ゆうだったと発覚。
この件も、山辺の事も、製菓会社元社長の事も
最終的には一括りでまとめる形になるんでしょうけど…
少しでも納得のいく結末であって欲しいです。
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