2021年05月一覧

着飾る恋には理由があって 6話 感想|餃子パーティ、ブームなのか?

 

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登場人物同士の心の距離を近づける手法として、

バーベキュー&Wデートで表現するのはよく見かけるけども…

先週の火曜日の「まめ夫」からの、この前の「コントが始まる」からの、

そして今回の本作…で、割と短いスパンで餃子パーティのくだりを見せられている気がする。

コロナ禍だからか?おうち時間を楽しむ事をさり気なく推奨しているのか??

は分かりませんけど(笑)こんな偶然ってあるんですね。

奇しくも、カオスな餃子パーティ、楽しい餃子パーティ、複雑な餃子パーティで、

同じモチーフでも全く違う描かれ方になっている所が面白いです。

 

内容の方は、ミニマリストである事を"着飾っている"駿(横浜流星)メインの話に

突入したって感じでしょうか。

でもなぁ…正直、後半戦になって

「今更1人の登場人物(準主人公)の風呂敷を広げるの?」とは思ってしまいますね。

レストランを潰した過去があった。

そのきっかけは、他の店員と意見が割れた事が始まりだった。

夢も野心も捨て、でも料理は好きだから、

自分だけの店を持ってマイペースに営業を続ける事にした。

ここまで明かされた過去だけでも、今の彼になった理由に納得出来るもんですけど。

まぁ、今更と言えば…初回以来久しぶりに絡む事になるであろう、

母・すみれ(工藤夕貴)の親子関係のくだりもそうなんですけどね。

 

「まだ6話だから…」と好意的に捉えた方が良いのかもしれませんが、

個人的には、葉山(向井理)の言動や、

彼と駿両方に優しく接するどっちつかずな状態の真柴(川口春奈)に対して

わだかまりを抱えてしまっている駿が、想いを言葉にして伝えるという

心情変化を前面に押し出す展開に踏み切った方が、

最終回まで上手くまとまりそうな気はします。

 

あと、1つ引っかかるのは、駿の幼稚な性格ですね。

真柴にはしっかりものを言うけど、自分の事となるとすぐ感情的になるし、

何言われても受け入れようとしない。

最小限で丁寧な暮らしをする「ミニマリスト」と「他人の考えを否定」は

イコールにはならないでしょう。

余分な物を捨てて初めて心にゆとりを持つようになる人の事を指すと

思っているんですが、違うんですかね?

 

一方で、羽瀬(中村アン)の方は、なんかもう怖いです(苦笑)

最初の頃は、髪をバッサリ切られて、本作が新境地になるのかな〜なんて

期待を寄せていましたけど…妊娠騒動以来、自己中なイメージが強くて、

共感しづらいのが残念。(本人ではなく、役のせいです)

唐突にキスした後、陽人(丸山隆平)の反応も見ず

満足気に去っていく姿には…キュンは訪れなかったな…w

 

 

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大豆田とわ子と三人の元夫 7話 感想|Season4候補との出会いは地獄の始まり…かも

 

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前回から1年後。

勉強を放棄してメイクに励んでいた時期があったが、

いつの間にか学業に専念していた唄(豊嶋花)。

娘だけでなく、誰に対しても健康を気にするようになり、

今までやらなかったインスタやペット育成アプリにも手を出し始めたとわ子(松たか子)。

主語に必ず「好きな人」を入れて話す慎森(岡田将生)。

「元気?」「ごめんね」「ありがとう」の八作(松田龍平)。

 

前回の感想で「本人が思い出したくない事があれば深堀りはしないだろう」と書いたけれど、

まさしくその通りになり、"何かしら"の想いを抱えながら過ごしているであろう

それぞれの日常が、サラッと描かれていったお話でした。

にしても、告白しているのに「野菜ちゃんと食べてね」「ちゃんと睡眠とってね」って

返されちゃう慎森はちょっと切ない。

それが、大切な人の死から影響していて、

彼=人生のパートナーも失いたくない寂しさから来ている言葉っていうのは

視聴者側からしたら分かるんだけど、本人には完全に届いていないっぽいのがね…(泣)

 

現実世界では、死は何の前触れもなく唐突にやってくる事の方が多いのに対して、

ドラマという作り物の世界では、あくまでも作者によって考えられた"フィクション"だから、

故人の生前の視点(回想)を取り入れたり、

整理中に出てくる「生きた証」から本人の想いを知り、安堵の気持ちにさせたりして、

視聴者に全てを明かそうと思えばいくらでも表現出来てしまうのですが、

本作の場合はちっとも経緯を教えてくれません。

それが逆に、かごめ(市川実日子)の損失の大きさを感じさせました。

と同時に、衝撃的な展開を食らいっぱなしにされたお陰で、

思いっきり悲しむ間もなく、誰かに心境を打ち明けるタイミングを逃したまま1年が過ぎると、

気づいたら心に膿が溜まった状態になってしまう…という

とわ子の様子を体感する感覚も味わえました。

今まで「心情を描くから、登場人物に共感出来て面白い」と思っていた部分がありましたが、

「何も書かない」が同じ面白さに繋がる事もあるんですね。

いやぁ…凄いなぁ…。

  

「時間は過ぎていくものじゃなくて、場所っていうか、別の所に存在するものだと思う」

「5歳 10歳 40歳 その時その時を懸命に生きていて、それは別に過ぎ去ってしまったものじゃない」

点と点を結んで線になり、そうして今の自分が出来上がる…

みたいな理論を唱える小鳥遊(オダギリジョー)。

論理的思考を持つ彼がとわ子を励ますのも、

とわ子が初めて会った彼にやっと想いを伝えられたのも、自然な流れ。

 

歩幅は一緒だし、独自の考えを持っているし、

自分にとって知らない人の話もしっかり聞いてくれるし…

中盤まで描かれた三人の元夫が良い人過ぎたから霞みそうだと思っていた分、

結構素敵な人じゃん…この人ならSeason4でも全然アリじゃないか…と

今後に期待を膨らませていたら、最後の最後で地に落とされた気分です(笑)

しかも恐ろしいのが、ビジネスマンとして登場させて終わりじゃなくて、

その後でまた、"良い人"という印象しかなかった、さっきまでの姿を見せて終わり。

そうですよね。ただの優しいオダギリジョーさんという訳にはいきませんね。

 

私情を職場に持ち込む門谷(谷中敦)は嫌な奴だったけれども、

二重人格かのようにビジネスとプライベートを切り分ける小鳥遊は、それはそれで怖い。

厄介そうなのは名前からも漂っていて…

三人の元夫は「田中」「佐藤」「中村」という普通の苗字なのに対して、

「小鳥遊」は難読漢字。

三本の矢じゃないけど、元夫が三人集結しても彼には太刀打ち出来なさそう…と思わせる

ネーミングが上手いです(笑)

 

最後に…余談ですが、1話のゲストとして登場した斎藤工さんが詐欺師役だったのと、

今回から物語のキーパーソンとなるオダギリジョーさんの組み合わせ&ポジションで

「刑事ゆがみ」を思い出してしまいましたね。

(そっちでは、斎藤工さんは下着泥棒=ちょい役。

オダギリジョーさんは、終盤での事件と繋がる「ロイコ」の作者。)

そう考えると、ロゴマークのぐるぐるも、シナモンロールも、

小鳥遊が登場する前触れとも言えるのか。

かたつむりは…あの作品を知ってて取り入れられたのかどうか。知りたいですw

まぁ、偶然でしょうけども。

 

 

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イチケイのカラス 8話 感想|甥っ子の正体は武井壮!

 

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前回で縦軸は完結したため、多少の燃え尽き感は否めませんが…

内容をよくよく見てみると、要素が意外とてんこ盛りですね。

 

書記官・川添(中村梅雀)の悲喜こもごもに、

イチケイメンバーの仕事ぶりに感化される研修生2人。

万引き犯が万引き犯を捕まえる事件への疑い。何やら平穏ではなさそうな夫婦関係。

そして、旦那に育児や家事を押し付けられた奥さんと、

教師を退職してから生きる希望が見つからなくなってしまった元教師による2つの"苦しみ"。

 

こんな感じで、立場も年代もバラバラな登場人物が揃っていた今回。

しかし、冒頭の川添による痴漢疑惑のエピソード、

「疑いの目で見てる?」といった台詞のお陰で、

今回は「先入観」がテーマなのだと早い段階で掴む事が出来、

全体の複雑さを和らげてくれていたように思いました。

 

冒頭で"燃え尽き感"とは書いてしまったものの、

前回で山場は超えたと感じている視聴者が多くいるのを逆手にとり、

あえて脇役を裏の主人公に据えるスピンオフ的な作りにして

今までとは違う形態で見せてきたのは、機転が利いていて良いですね。

それも、中村梅雀さんにスポットが当たるっていうのがまたしみじみとした味わいがあります。

まるでテレ東深夜ドラマを見ているかのような趣…。

事なかれ主義なのに貧乏くじばかり引かされてしまう

憎めないおじさんっぷりが可愛らしいです(笑)

 

そして、今まで純粋に脇役に徹してきたイメージのある桜井ユキさんも、

今回では縁の下の力持ちらしい存在感を残す。

女性同士、子持ち同士、同世代だからこそ声をかけられる

「たとえ離婚しても、蛍のお母さんである事は変わりない」

「娘を一番知っているのはお母さんだから」という手厚いフォロー。

 

浜谷のサポートがなかったら…

痴漢犯じゃないのに間違われる川添の経験談がなかったら…

恵子(真凛)が本音を言葉にする可能性はなかったのかもしれません。

適材適所ってやつですね。

先入観の件、万引き犯に同情する話自体に既視感はあっても、

役者さんを上手く使えば、物語の流れに説得力を持たせられる事が証明されたような内容でした。

 

 

あと…まさか、甥っ子が武井壮さんだったとはねぇ(笑)

甥っ"子"=子供とは限らないという、視聴者にも先入観を捨てる事の大切さを問うオチ。

でもさ…40過ぎの大人がいちいち哲学的な質問をしていたと思ったら、

それはそれで不思議じゃない?

誰かにすぐ聞かないで自分でググって…と思ってしまいましたw

 

 

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ドラゴン桜(2021) 5話 感想|藤井の将来が普通に心配。

 

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同局で放送されている金10ドラマには、嫌いになるほどイラっと来る人物がいますが…

本作の藤井(鈴鹿央人)も中々ですね。

っていうか、彼を"悪人"に仕立て上げ過ぎて、

そのうち東大専科に入る展開が来るのかどうか?よりも

社会でやっていけるのか?の方が気になってきました(苦笑)

誰かの弱点を利用出来るほど頭は良いから、東大に受かる可能性は十分高いでしょうし、

高学歴なのもあって、就活の時は誠実な人である事を装っておけば、

大企業にも内定もらって就職出来るんでしょうが…

あの人を見下す性格である限り、自分より優れていた人だったと分かっては

感情が爆発→退職の繰り返しで、仕事が長続きしなそうだと思えてしまいます。

 

まぁ、悪役がいれば物語が引き立つのも頷けますし、決して全否定する訳ではありませんが、

本作の場合は、痛快劇のオチを用意するためなのか

メインの登場人物を取り巻く人々を露骨に悪く見せる描写&頻度の多さが引っかかりますね。

何というか…勉強に励んで一歩ずつ成長していく東大専科のみんなの様子を描く作品なのに、

わざわざ「勧善懲悪」な池井戸班テイストを盛り込む必要があるのかな?と。

悪役が数分に1回出てくるたびに、本作の流れを遮っている気がしてなりません。

 

描くべき登場人物が多過ぎて、米山(佐野勇斗)の件が空気と化しているくらいだから、

やっぱり復讐要素はいらないっていうのが本音ですし。

田村(山田キヌヲ)も「2年間担任として尽くしてきた」想いを描けば良いものを、

モンペみたいに一々怒鳴ったり、崩れ落ちたりとオーバーな言動をしているために、

健太(細田佳央太)を引きとめようとする気持ちに共感する前に

見ていて疲れてしまいます。

そして、ラストの方はDV親と…なんか、次回も面倒臭そうで、

既にゲンナリしている状態です(笑)

インパクトの高い人物」じゃなくて「物語」を楽しみたいのに。

日曜劇場だと、それではダメなんですか?

(ただし、坊主のヤンキー2人には、変わらずちょいちょい出て欲しい。癒し!w)

 

福澤演出特有の顔面ドアップによるギトギト感はなかったのは良かったですが、

その代わりに、典型的な悪役が増えたって感じですかね。

今回はあくまでも「仲間を迎え入れる」回だったのもあり、

全体的に物足りなかったです…。

 

 

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コントが始まる 6話 感想|キコリは誰かにとってのホコリ

 

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金の斧と銀の斧という、2つの選択を迫られるコントから始まった今回。

それに絡めて、主観的な目線から見た「こうありたい」気持ちと

現実的な目線から見た「こうしなければならない」気持ちで揺れ動く

真壁(鈴木浩介)と奈津美(芳根京子)の心情が描かれる形で、

物語が繰り広げられていく前半パートが印象的でした。

 

「18から28までと、これから先の10年は、別次元の苦しみだぞ」も、

解散するべきみたいに言うんじゃなかったという後悔から出た

「周りの雑音に流される事なく、愚直に夢を追い続けてきたお前らの方が偉い」も

どちらも真壁の本音だと思うし。

奈津美の、マクベス解散と聞いてホッとしたのも、

この人を支えてあげるのは私しかいないという優しさも嘘ではない。

 

しかし、現実と向き合わなければならない歳なのは事実で。

奈津美は潤平(仲野太賀)と付き合ってきた自分に迷いを見せ始め、

潤平は潤平で、奈津美と真壁のモヤモヤとした想いが、直接的にも雰囲気的にも伝わってしまい、

今までの努力やこれから先の未来をネガティブに捉え始めるようになる…。

 

そんな2人を説得しようと動いたのが、春斗(菅田将暉)って所が良いです。

前回の里穂子(有村架純)との会話で、10年間の頑張りが無駄ではなかったと

気づく時がいつか来るかもしれないと教えてもらったし、

学生時代から彼のどこが好きで、なぜ付き合おうとしたのか理由を知っている彼だから、

せめて2人には、マクベスとして頑張ってきた時の自分(彼)を否定して欲しくないっていう

気持ちが働いたんですよね。

 

下の名前を呼んでくれないと嘆く里穂子のくだりを

ラストでの唐突な「キコリ」呼びに繋げるのも、

なぜか潤平の後ろについていくように歩いていた奈津美の謎を

「壊れたルンバ」で回収したのも面白かったです。

今回のコントが一番、本編とリンクしている気がしました。

 

中でも伏線回収で感心させられたのは…

マクベスの"誇り"→"里穂子"」と役名の"キコリ"を関連づけた事。

ホコリとキコリで一文字違いだから、キコリの方も同じからくりがあるだろうと思い、

並び替えてみた結果が"コリキ"。

最初は「いや長◯小力か!」とツッコミたくなりましたが、

その漢字が「小力」である事に気づき、

ああ、もしかして「小力=小さい力=ささやかな力」に

かけているのか…と、名前の意味に納得出来ました。

 

例え、今までの努力が、社会で爪痕を残せなかったり、

周りに共感されないものだったとしても、誰かにとっては"誇り"。

梨穂子にとっては、絶望的な生活を送っていた自分に生きる希望を見出してくれた

マクベスの3人が誇りなのはもちろん。

真壁にとっても、可能性を信じて

10年間夢を追い続けてきたマクベス…教え子の3人が誇りだし。

奈津美にとっては、時間の流れとともに変わってしまう性格をあえて変えないよう徹し、

恋愛にも芸にも真っ直ぐ向き合ってくれた潤平の存在が誇りで。

そして潤平も、そんな不器用な自分についてきてくれた奈津美の存在が誇りである。

 

試練に立ち向かわなければならない時もあるし、現実的な事を言わざるを得ない時もあるけど、

"頑張ってきた"という事実自体を否定する事はない…。

5人とも確実にバラバラの道に進み始めようとしている図は、

「一つの時代の終わり」「関係性の崩壊の始まり」を想像させられるものですが、

何かが終わる事は決して悪い事ばかりではなく、良い事もあるんだよ?というのを

少しだけ明るく提示してくれたお話でした。

 

そして、中華店での5人の集まり、潤平と奈津美を説得するために尽力した時間、

餃子パーティ、実家の帰省と、

高校の青春時代のような日々を過ごしてきた春斗が、

いざ一人になった時に「自分は何もない」という現実を痛感する姿には、

大人になってからの「あの時は良かったなぁ…」と懐かしむ状態に通ずるものがあって切ないです。

星一つない夜空が彼そのものみたい。

でも、里穂子が言っていたように、何かがきっかけで転機が訪れる時は来ると思いますけどねぇ…。

今はまだ訪れていないだけで。

 

 

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きれいのくに 6話 感想|凛は裏整形に手を出してしまうのか?

 

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時間が押してるので、簡単感想で。

 

タイトルとは裏腹に、徐々にどす黒いものを見せてきた本作。

「きれいのくに」とは何なのか?理由は最終回まで明かされないのか?と思いながら

ここまで見てきましたが、それは店名である事が分かりました。

とは言っても…店名だけじゃない気もしますが。どうなんでしょ。

 

そして、前回と今回で「プレーン側に生まれた」者の心情を、2人の高校生を通して描く。

誠也(青木柚)は親から劣等感を叩きつけられ、

凛(見上愛)は裏整形にわずかな興味を示すように。

 

前回は1人の高校生にフォーカスを当てた印象が強く、

当時の回想の"謎"や隠された整形の実態に関して

何か新たな情報が得られる事はなかったために、若干停滞感を覚えてしまったものの。

今回は色々と進展を見せてくれたので、その点では再び興味を惹きつけられました。

 

社会の除け者にされているプレーン顔の人々…

整形全体を悪とする世間に対して、

コンプレックスをなくす事=部分整形の魅力を密かに訴える安藤(小野花梨)の想い…

一方で、遺伝子操作させられた自分の顔に肯定的ではない

中山(秋元龍太朗)という存在もいる。

「整形して良かった」人もいれば

「整形していない人生を送ってみたかった」人もいる混在した世界。

1つの世界でも、立場や世代で様々な視点を持っている多様性が伺える人物描写が面白いです。

 

「きれいのくに」に訪れて、プレーン顔でも楽しい日々は送れる事を知った凛は

裏整形を踏みとどまる可能性が出てきましたが、

安藤の「全部禁止するのはおかしい」も一理あるので…やっぱり手を出してしまうのかなぁ。

 

回想の中で唯一掴み切れなかった、不穏な雰囲気の漂うドッヂボールのシーンは、

「ブス」だとからかっていた凛の顔を狙い、鼻血を出させた男子達にムカついて、

今度は誠也が彼女の気持ちを分からせてやろうと相手に投げたものだったんですね。

その件で凛が惚れて、今に至る…と。甘酸っぱい初恋ですねぇ。

それだけに、気になる感情を隠して、れいら(岡本夏美)に近づこうとする優柔不断さには、

しっかりしろ!と背中を押してあげたくなってしまいますし、

凛を止めてやってくれ!とも思ってしまいます。

 

 

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リコカツ 6話 感想|離婚する事は人生が終わるという事

 

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相手のために作った手料理を、勝手に食べては平らげる水無月白洲迅)には

なんて非常識な奴だ!とは思いつつも、

実は「最後の晩餐」を代わりに食べた事によって

2人の関係を繋ぎ止める救世主的な存在になるんじゃないかと期待を膨らませていただけに…

ああ、やっぱり、そう上手くは行かないか…と、

現実味を帯びた結末に切なくなってしまいました…。

 

両親2組とも、最後は何の躊躇いもなく、割とあっさりと離婚を承諾。

「バイバイ」でお別れ。もう潔く諦めた父の顔。未練がなさそうに家を去る母。

その様子を見た2人は、付き合っていた当時は周りが見えなくなるほど相手に惚れ惚れして、

惹かれあっていた夢のような時間を送っていたはずなのに、

自分達も離婚する時はあんな風に別人になってしまうのか…と想像したら、

いてもたってもいられない気持ちになったんでしょうね。

両親を想って言った言葉は、自分はこのままで良いのだろうか?という

迷いとして跳ね返ってきた。でも、当本人には届かなかった。

だから、雨が降って止んだ時に見えた2つの虹に励まされもしたし、

感動もしたんだと思います。

もしかしたら、また寄りを戻せるのかもしれない…と。

 

が…紘一(永山瑛太)の性格上、決意は変えられないらしく、

結局は咲(北川景子)も耕一もそのまま離婚するという同じ道を辿ってしまう事に。

 

届いたカーテンをつけて、ようやく理想の家が完成し、

咲はこの家にいた方が良いと勧めた後の、紘一の一連の言動…

「最後に、このカーテンをつける事が出来て良かった」

「自分がいなくなっても、せめて君の事を守れるように」

そして、唯一の私物である、額縁に入った教訓は持ち帰る。

ここら辺のくだりが、カーテンだけは形見として残し、

彼はまるでこの世からいなくなってしまうように映りました。

 

そこで、序盤の方で、他人だと思うと急に楽になったと感じた

咲の想いの本質に気づかされます。

結婚するという事は一見幸せの象徴ではあるけれど、

日が経っていくにつれて、どんな物事でもお互いに考えや行動を一致させながら

二人三脚で生涯を歩まなければならない"重圧"に変わる。

で、やがて歳を重ねて、相手が病気や老衰などで先に亡くなってしまった場合、

家に住む者は一人になってしまう。

相手の人生を背負う必要はなくなった。

けれども…これから毎日は孤独な老後を過ごす事となる。

離婚って多分、こんな感じで、晩期が早くやってきた状態に近いのかもなぁと。

そう考えてやっと、何となく分かったつもりでいた咲の想いを

深く理解する事が出来ました。

 

あと書き残したい内容は…ラストの紘一の様子ですね。

あれは恐らく…離婚届は出していないんじゃないかな〜?

いつもみたいに力んでいない、ちょっと棒読みっぽい話し方で、

最後の別れの言葉が心なしか早口に思えて、咲の顔も見ずに早く去ってしまったのは…

自分の気持ちを悟られまいと隠しているように見えました。

言語化出来ない」はこのシーンの前フリですよね。

言語化出来ないから、意地を張ってしまう。

本当は離婚したくないけど、咲のためを想って…

「さよなら」を意味する左手で握手して、表向きは別れた事にしようと。

そんな風に捉えています。

早口→去る の流れは、瑛太さんが視聴者にそう思わせようと

意図的に演技されたのだとしたら凄いなぁ。

 

さて次回。

離婚したのを良い事に、一ノ瀬(田辺桃子)が出しゃばりそうで嫌ですねぇ(苦笑)

見終わった後にイライラしているのが目に見える。

水無月もかなり厄介でも、第一印象からそのイメージは変わらなかったですし、

この人はこういう性格だからしょうがないかと認められる部分はありますが…

彼女の場合は、紘一の前では真摯な人間であろうとしているのが反感を買うんですよね。

早く撃退してくれないかな〜。

 

 

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レンアイ漫画家 7話 感想|あいこの真っ直ぐさが響く…

 

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前回、可憐(木南晴夏)が清一郎(鈴木亮平)の部屋に勝手に侵入するくだりを始め、

二階堂(真栄田郷敦)や由奈(小西桜子)も

恋愛事情に入り込んでくる展開は"恋の障がい"あるあるでも、

あいこ(吉岡里帆)と清一郎の成長には必要な要素だと、好意的に捉えて見ていたものの。

今回は更に美波(内田理央)も参戦してきて、

あいこのいる空間では二階堂や由奈がかき回し、

一方で清一郎のいる空間では可憐や美波がかき回し…と

どっちもパンチの効き過ぎるキャラが物語を先導していく流れが続いたため、

これでは比較的大人しい方のあいこの存在感が

霞んでしまうのではないか?と思っていたのですが、

その"霞んでしまう"にはちゃんと理由があったのですね。

 

いきなり合わせる事になってしまった夫婦設定、

美波が登場して再び現れる当時のモヤっとした想い、レンくん(岩田琉聖)への配慮…

そんなドタバタした出来事が続いて、やっと落ち着けたのが、一人でお酒を飲む時間ですが…

今度はあいこが彼の心をかき回す形で近づいてきます。

静かな夜になると、一人で何か考え事をしたり、

会話を通して誰かの言葉がストンと胸に響いたりする事が増える訳ですが、

その時間帯と、人に優しくて素直な性格であるあいこの組み合わせは、実にぴったりでした。

 

「…なんだ、これは」「……………愛です」

衝動に駆られて咄嗟に言葉が出てしまったらしい。

でも、美波との再会で頭がいっぱいいっぱいになってしまった彼の様子は

前半のカオスな場面で十分に描かれてきたから、

急に抱きしめる行為に走るのにも頷けるものがあります。

 

10年前に踏みにじられた清一郎の純情を、愛で包みこもうとする苦労人あいこ…。

素敵な関係だな。"ヒューマンドラマ"…だな。

主題歌の流れるタイミングが絶妙なのもまた、うっかり泣かされてしまいました。

 

別の相手と離婚して独身になり、純(白石隼也)が亡くなったのを知った途端、

寂しさを埋めようと子供ごとまるっと清一郎を自分の物にする事を考える美波は

清一郎よりもよっぽど闇が深そうですし、

親子の事情まで絡めなくても良いだろうに…という気もしますが。

それ以上に、向後(片岡愛之助)の存在が最大の壁となりそうですね。

 

変わり者で野獣のように煙たがられてきた清一郎が、

あいこの真っ直ぐな愛情によって人間の温かさを知り、

最終的に目の前の物事に立ち向かっていくであろう残り数話が楽しみです。

 

 

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桜の塔 6話 感想|仲間を集めて脱・迂闊なるか?

 

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第2章突入で、あれから5年が経った事により、

登場人物の今置かれている現状や立場にまつわる説明が多かった今回ですが…

うーん、それよりも、時間経過させる意味が感じられないのが気になりましたねぇ。

 

確かに、刈谷橋本じゅん)が何故か社会の除け者にされていたり、

冨樫(岡田健史)が捜査二課に出世したりと、ある程度状況が変わった者は見受けられたものの、

警視総監の座席争いの主軸となる主人公や上層部には大きな変化がない様子だったのが

そうさせたのかもしれません。

千堂(椎名桔平)を陥れようとしたのが原因で

漣(玉木宏)が出世コースとは程遠い地下の部署へ左遷させられたか…と思えば、

順当に出世しているみたいですし。

千堂・吉永(光石研)・権藤(吉田鋼太郎)の間で何か交代劇が起きた訳でもない。

おまけに、月日が経てばあるあるの新キャラも登場しないし、逆に退場した者もいない、

顔ぶれはお馴染みのメンバー。

5年じゃなくて、数日後でも良かったんじゃないでしょうかね。

 

仕方ないとは言え、今回は合間合間に状況説明台詞が多かったのもあり、

中盤まではあまりのめり込んで見る事はなかったのですが、

同期達で新派閥を作るという展開には興味をそそられました。

てっきり、同期と絡むくだりは、これからますますシリアスな方向に向かっていくであろう

本作の"箸休め"的なパートになっていて、

あくまでも2人は本筋では活躍しないと思い込んでいたので、

そうかぁ…そのための「仲良し3人組」かぁ…と腑に落ちましたよ。

まぁそうなると、前々から思っていた事で、

玉木宏さんだけ先輩じゃない?浪人でもしたんか?ってくらい

同じ世代に見えない気がしなくもないですが(笑)

 

獰猛な牙を隠していたとか言われながらも全然隠せていない漣の表情を見て、

頭が切れたフリしてまたいつか大きくやらかすんじゃないかと心配しておりましたが、

流石に今度は権藤もバックにいるので大丈夫でしょうね。

で…派閥のトップとして、まず隙を見せない上で大事なのは、

庁内で事件内容を普通の声で話すべきじゃない事だと思うのw

冨樫はツンデレだから良かったけど、彼関係なしに、

目撃されて報告されてしまう方が自然でしょ。

っていうか、捜査の協力を求めるんだったら、

以前所属していた公安とか、内閣情報官になった権藤に頼んだ方が

リスクは低かったかもしれないのに。

 

そうそう、最後に余談ですが…

授乳室が現金を受け渡すのに有利な場所になると知った時にゃあ、目から鱗でしたわ。

防犯カメラがない…なるほどー!とはなりましたけど、

そんな目的で使うなって話ですな(笑)

 

 

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珈琲いかがでしょう 7話 感想|ぼっちゃんとはいつ出会えたら良かったのか…

 

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今回のエピソードは「ぼっちゃん珈琲」。

過去の話は、青山(中村倫也)が清掃屋として全盛期だった頃か、

コーヒーに揺らぎ始めていた頃か…いつの状態でぼっちゃん(長野蒼大)と出会ったのか

はっきりと分からない感じで始まりましたが、

「逆上がりなんて出来なくても生きていける」と言ったり、

ぼっちゃんの抱える心境をしっかり受け止めたりする描写があった辺り、

後者寄りの、たこ(光石研)に人生のいろはから教えてもらっていた所で

出会ったのだろうというのは、何となく読み取れました。

 

父にも相手にされず、家でも学校でも孤独だったぼっちゃんが

青山と交流するようになった時点で、

きっとこの人がお父さん代わりだったのだと早くに察してしまいましたし。

そこからの展開も想像しやすく、エピソード自体は凄い衝撃的ではなかったものの、

10代の頃のぼっちゃんにも、現在のぼっちゃん(宮世琉弥)にも共通して醸し出る佇まいに、

彼がいなくなった数年間でどれだけ絶望した日々を送っていたのか…という余白を感じさせ、

最終的には切ない気持ちで見終えたお話でした。

 

父のいる暴力団を反面教師にして、誰にも頼らず強くあろうと意気込むその徹底っぷりは、

服装や話し方に反映され、真面目な性格が伺えた10代の頃のぼっちゃん。

時に子供っぽい一面はあれど、

土を薄めたコーヒーもどきを飲ませるという歪んだ部分も秘めていたぼっちゃん。

(「見て見て、これコーヒー!」って言う所までは子供あるあるだとは思うけども)

それが現在、ボタンをしめた学ラン、内面を中々掴み切れなさそうな話し方、

ロシアンルーレットと、大人になっても染み付いていて、

ふと見せる微笑みの表情にも子供の時のあどけなさが残っているよう。

こうした演技やキャスティングのお陰もあって、

ずっと会えなかった青山に依存したくなるのも理解出来てしまうんですよね…。

 

青山といつ出会っていたら"裏切り"にはならなかったのか…

移動珈琲屋に訪れるお客さんとしてだったら

あそこまでの感情になる事はなかったかもしれませんが、

それでも置かれた境遇からして、「なんで?」「どうして?」と、

コーヒーを飲んでいくうちに心の拠り所として縋ってしまいそうですし。

かと言って、何の迷いもなかった頃に出会っていても

青山がコーヒーに目覚める未来を変えられる可能性は低い。

どちらにせよいつかは離れ離れになる運命なのか…うーん…。

 

ぼっちゃんが子供の時からいた側近・夕張(鶴見辰吾)も、

彼を孤独にしてしまって後悔している部分もあるんじゃないかなぁと思ってます。

毒入りのコーヒーは多分運ぶ前に捨てているし、

青山がお金を持って逃げた件も、自分が足を洗わせたからなのでは?という気もしてきました。

 

次回予告では、垣根(夏帆)がお客さんとしてコーヒーを飲みに来る場面があったので、

確実にハッピーエンドにはなるのは目に見えていますが、

あの件が終わったらまたぺい(磯村勇斗)とも別れてしまうんでしょうかねぇ。

今度は経験を積んだコーヒーを飲んでみません?

そしてやっぱり…みんなで店開きません?

 

 

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