うーん…黒木(柳楽優弥)の異様さと、
佐倉(井上真央)が1人で塾生徒のために奮闘するという
初期の頃の描き方に戻っちゃったかぁ…。
それに加えて、王羅(横山歩)の腑に落ちない解決方法。
何と言うか、今回はあちこち寄り道している構成になっていて、
話に芯がないように感じられました。
私が思うに…その決定的な理由は、「スターフィッシュ」のくだりにあるんですよね。多分。
最終回まで近くなってきたから
黒木と灰谷(加藤シゲアキ)の関係性の変化も進めておきたいって気持ちも分かるんですが、
今回メインとなる王羅は元々勉強には意欲はなくて、託児所代わりに入塾した子な訳で。
そんな子の話を描く中で、勉強をした(させた)くても
事情があって入塾させられない人々が集まった「スターフィッシュ」と
それを経営し続ける黒木の考えを描くという
彼とは特段共通点もなさそうなエピソードを中盤でガッツリ扱った事が、
「話の分断」「登場人物の掘り下げ不足」に繋がり…
結局、どこが主体の話なのかが曖昧で、中途半端な仕上がりになったのではないかと思います。
黒木も佐倉や灰谷と同じ誕生会の会場にはいたものの、
CM明けで 母親も承諾した上で王羅のブルーミング転塾が分かった時には、
私が誕生会でのエピソードを見ている間に
水面下で動いていたのか??と思えるくらい、あっさりと済まされた感覚を覚えました。
個人的に強く印象に残っている6,7話ベースで今回の内容を勝手に想像するとしたら…
塾では笑顔で振りまいていた王羅も
9月の模擬試験後でピリピリし始める教室に居心地の悪さを感じ、
誰にも構ってもらえなくなって居場所を失った彼が逃げ出した所に
橘(池田鉄洋)が追いかけてきて、
劇中でも言っていた「毎日塾に来るだけでも凄い」
「勉強は何の道に進むにも役に立つからな」で説得されて悩んだ挙句、
ブルーミングに入塾する決意をし、
迷惑をかけた礼央(粟野咲莉)に謝りに行って、これから頑張っていこうね…と
互いに鼓舞して解決…とかにも出来たのかなぁと。(理想を追求した素人の想像ですみませんけど)
王羅と真逆の立場にいる礼央も、絡め方次第ではもっと存在意義があっただろうし、
よりグッとくる話になったのに…
とにかく、今回は登場人物の諸々の設定を活かしきれていなくて、勿体なかったです。
島津(羽村仁成)の件にしても尺を取り過ぎでした。
父親が父親だから続きがあるとは薄々感づいていましたが、
電話応対した時にあのガラスが割れる音が鳴り響いて次回へ…にした方が
全体の散漫っぷりが減ったのかもしれません。
3話以降尻上がりに面白くなっていって、前回で完全に"好きな作品"の1つになり
期待値を上げてしまっただけに、
今回はあまり褒めた感想ではなくなってしまいましたが。
好意的に見ている事には変わりないので、次回に期待します。
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