愛理沙(森迫永依)を良い子だったと信じ続ける母親の親子愛エピソードが効いたのかなぁ。
事件の真相こそ、誰かを庇って自分が罪を被るだとか、
揉め合いで相手が頭を打ってしまっただとか、オーソドックスなものではあったけれども。
このエピソードを通して、事件調査に携わる人達の個々の考えの違いが浮き彫りになって、
結果的にそれが「どうやって被害者と被害者家族を助けるか」という行動に現れる形で
自然と登場人物の描き分けがされていた所に、前回よりも満足して見終える事が出来ました。
感情的になりやすい新人の設定もありがちだけど、
そこは、ぱっと見はスイーツを食べに行っているだけの
鷹野(亀梨和也)の存在が緩和してくれているように思います。
素直な性格で、ストレートに考えをぶつける人。
いつも険しい表情で、何を考えているかよく分からない人。
そんな正反対の2人、いわゆる"凸凹コンビ"の掛け合いは純粋に面白かったです。
あとは何と言っても、母親と同じ年代であろう
梅津(佐戸井けん太)を関わらせたのが良かったなぁ。
この人なくして今回の結末あらず…だったかもしれませんね。
野球によるしんみりとした雰囲気はもちろん、
ドラッグ疑惑を持たれようが娘を今でも想い続けている父の姿が
当時の鷹野をサポートすると励ましてくれた恩人・真樹夫(中村雅俊)のようにも映って、
「山内愛理沙も、本当は優しくて良い子なんだよ」という言葉を手掛かりに
真相を解き明かす彼の変化には説得力がありました。
そして、"医者上がり"の設定も、今回の方が前面に出ている感じ。
楠田(笠松将)の行動が、愛理沙の名誉を傷つけ、母親の想いも踏みにじり、
さらには本来罪を背負わせるつもりはなかった妹も苦しませたのだと
感情的に訴えかける鷹野に、
医者として患者も患者家族も救ってきた…というかつての"片鱗"が見えました。
やはり、前回の感想に書いた通り、今回くらいシリアスと人情で緩急をつけた方が、
医者から弁護士になった主人公といった特殊な設定が活きるんだと思います。
とにかく、前回と同じ脚本家でも2話でここまで軌道修正出来たのなら、
残り3話もちょっと期待出来そうですね。
ただ、唯一心配なのは…縦軸が1話完結型のエピソードを食ってしまわないかって所でしょうか。
最近のドラマはその2つの軸を並行させがちで、最悪縦軸が話の腰を折るケースもあるし、
初期設定の紹介がなくなった分をそれで埋める今回の構成は気になったので、
あまり邪魔しない程度にお願いしたいです。
ところで、最後に余談ですが、全体的に…
特にオープニング映像に日テレ日10枠っぽさを感じさせるのは気のせいですかね(笑)
亀梨さんが日テレドラマのイメージだからなのか?いや、でも日10枠の出演経験はないし…?
↓次回の感想はこちら↓
↓前回の感想はこちら↓