2020年秋ドラマ-35歳の少女一覧

35歳の少女 6話 感想|"不変"はない事を知る望美…

 

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とうとう来てしまいましたねぇ…

「私のせいで、家族が不幸になった」という現実を思い知らされる展開が。

前回から急激に主人公と周囲の"変化"を見せているので、

4話までの多少堂々巡りな内容をもう少し上手く見せて行ってれば…とも思うんですが、

ドラマとしては今回も面白かったです。

主人公の存在が周囲に影響を与える。そうしたら、今度は周囲が主人公に影響を与えていく。

「25年遅れた子育て奮闘記」らしい形になってきてますね。

 

それにしても、望美(柴咲コウ)に突きつけられる言葉が辛いなぁ。

「あんたなんか死んでくれれば良かったのよ!」

愛美(橋本愛)、確かに言い過ぎではあるんだけどさ、

こんな辛辣な言葉を投げかけたくなる気持ちになるのも

無理はないと思ってしまう部分もあるんですよね。

望美…というより、"25年間も眠っていた"という事が

多恵(鈴木保奈美)を始め、家族を狂わせて行ったのは事実だから。

普通に25年経っていても考え方や価値観は変わってくるし、

子供の時に感じた幸せな日常は変わらないって事はほぼないんですけれども。

でも、少なからず、望美が事故死で眠っていなければ、

母親が付きっ切りで看病して「私やパパを寂しくさせる以外何もしてこなかった」と

言い捨てられはしなかったかもしれないから…。

 

25年間は25年間でも"10歳から"というのがまた残酷で。

(どちらにせよ長い間目を覚まさないのは辛いけど)

せめて高校生ぐらいの時だったら、世間の情勢や家族との関わり方は

それなりに理解出来ている年頃だと思うんですよ。

しかし、望美の考え方は子供のままでストップしている。

世間に徐々に馴染むようにはなってきたし、

服装も髪型も実年齢との差が小さくなりつつあるけど、

根本的な思想はそう簡単には変わらないものなんですよね。

一度豆腐で成功したから、今度もそうすればまた仲直り出来るだろう…という考えは

"子供なら"許されるけど、"35歳なら"許されない。

思えば、3話の多恵に手紙を渡す件も、自分が子供だった時のカセットテープを聴いて

「そうだ!またこうしよう!」という思いつきで動いていたっけ。

自分がいる事で家族を幸せに出来るのは、可愛くて仕方がない子供の時だけ。

「不変」はない。

目覚めたら35歳になっていた彼女がぶち当たる試練は、あまりにも惨い…。

 

そんな壊れた家族を結び直してくれる人が結人(坂口健太郎)。

自身も理想と現実のギャップに苦しみながらも、主人公を支え、

家族の元に再び幸せがやって来るように働きかける役どころは大変複雑ではありますが、

今回のラストでは、いつも以上に坂口健太郎さんが

存在感を発揮されていたんじゃないかと思っています。

「俺にはなーんにも出来ない…」と涙を含める声の発し方で弱い部分を見せてからの、

「けど俺は!これから何があってもお前のそばにいる!」と言った時の

キリッとした鋭い眼差し…、

そして、モモの小説の亀について話す時には、

瞼が下がり目に柔らかさを帯びて、優しい顔つきになる

表情での演技の変化がとても素晴らしかった。

だから、キスシーンにもちょっとドキッとさせられましたし、

望美にはやはり彼の存在が必要で、

これからもそばにいて欲しいと強く願わずにはいられませんでした。

 

"我が家"のカットから始まる幸せいっぱいの冒頭で

いつも使われている「う〜う〜…」という劇伴を、今回ではこの2人のシーンで流したのも、

そんな気持ちにさせるのには効果的だったと考えています。

しかしまぁ…ドラマ目線じゃなくて役者目線で見てしまうと…

本作の坂口さんはかっこいいなぁと(笑)

最初は違和感あった髭面も、ちょっとやさぐれた役には合ってますしね。

 

 

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35歳の少女 5話 感想|強引だけど折り返し地点としてはアリ。

 

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そっか…もう5話まで来たんですね、本作。感想を書き始めて気づきました。

別に「あっという間」の意味じゃなくて(汗)

望美(柴咲コウ)の成長は今までもそれなりに描いているつもりなんでしょうけど、

脇役(主に愛美(橋本愛)と進次(田中哲司)の家族)のエピソードの尺が多い上に

過去の思い出を主人公自身も引きずりながら生きている部分があったので、

どうしても着実に変わってきている"過程"が見えづらかったんですよね。

だから、話も停滞しているように感じてしまった。

 

しかし、今回はかなり強引ながらも、

序盤の段階で"10歳の頃の自分の声"がモノローグとして現れなくなった形で

主人公の変化をはっきり提示した事が効いたのでしょう。

「現実を受け入れつつ自我を取り戻す」から「人の気持ちを知ろうとする」という

第2ステージへ突入しようとしている面白味が増した気がします。

後は、本作で重要になってくるのは、主人公が成長する事で

周りがどう変わっていくかの描写…だと思うから。

望美が遠慮なくハッキリ言うお節介キャラになるのも良し。

登場人物が暴れまくって風呂敷を広げるのも良し。本当に急なんですけどね(笑)

全10話だと考えると、折り返し地点らしい大きな"ターニングポイント"として

相応しい内容にもなっていたので、後半戦に期待してみたい所です。

 

それにしてもなぁ…多恵にもやっぱりメンタルケアが必要ですよね。

じゃあ私と恋人どっちが大事なの!と天秤にかけたがる性格は愛美とそっくり。

望美が言った「自分しか信じていない」はぐう正論。だからイラッと来る。

娘が帰ってくる事を母"だけ"が25年間も待ち続けてきたから、

そりゃあ「私が支えてきた」というプライドも生まれるでしょうし、

やがて歪んだ愛情に変わってしまうのも頷けますよ…。

でも、25年間眠っていた何も知らない少女の言葉がいつも正しい訳でもないし、

母の生き様を否定している訳でもない。

お互いの気持ちを尊重しながら一歩前進していく作りは

遊川さんらしいなぁと思いながらも見ています。

 

 

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35歳の少女 4話 感想|妹がただただ面倒臭い。

 

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多恵(鈴木保奈美)は、望美(柴咲コウ)が好きだったオムライスを作り、

部屋の監視カメラも外して自由にさせてくれるようになった。

望美も望美で、人生でほぼ必ず通る道であろう反抗期を迎え、

中学生の制服も着だして着実に大人の階段を上っている。

(1話分で35歳の反抗期が終わったので、手がかからない人で羨ましい部分はあるけどw)

 

「二人三脚の成長物語」としては、そこそこの変化は描けているんでしょう。

ただ、それでも堂々巡りのように感じてしまうのは…

描くべきエピソードの優先順位の整理が出来ていない作りになっているのが

原因なのかもしれません。

そう…やはり、進次(田中哲司)と愛美(橋本愛)のパートの比重が

「それ、毎回必ず押さえなければならないの?」と思うくらい大き過ぎるんです。

 

前回はそれらを上手く簡潔に済ませていたお陰で「成長物語」にしっかり見えていたけど、

今回になってまたバランスの悪さが目立ち、主人公が霞むようになっちゃった。

「堂々巡り」と書いたのもそこにあり、サイドの話をあれこれ描く事で

望美と多恵の成長っぷりを実感する面白さを激減させている気もするんですよね。

特に…愛美と達也(竜星涼)の存在の必要性が分かりません。

10歳の時から25年間眠っていた姉よりも、普通に生活を過ごしている妹の方が

精神年齢が低いと感じさせる騒ぎ方をするのも、

(+Tシャツの癖の強さも含めて)親から問題児扱いされているのも、

どちらもキャラクターが強烈なために、本題を食ってしまっています。

 

家を映し出すカットから始まり、序盤の段階で進次と愛美の置かれている状況をガッツリ描き、

中盤で(主に)多恵と望美の両者の想いがすれ違って喧嘩するものの、

終盤では仲直りする様子を見せ、ラストでは望美が自分の正直な想いを吐き出して終わる。

という構成もワンパターン化しつつありますね。

そろそろ折り返し地点に向けて、構成的にも内容的にも"変化"が欲しい所です。

 

 

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35歳の少女 3話 感想|"成長物語"らしくなってきた!

 

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今頃?と思われそうですが、3話になって新たな発見がありました。

それは、10歳の頃の望美の声と35歳の望美(柴咲コウ)の声がほぼ同じな事。

役者の点で言ったら、柴咲コウさんが10歳の頃の望美の動きだけでなく

高くてあどけない声まで寄せて演技されている事。

 

今までにも2種類の声(モノローグと実際の話し声)を使い分ける

演出が取り入れられていましたが、

今回はその切り替えが頻繁に起こっていたために、冒頭の件に気づけたんだと思います。

それだけでなく、その演出を多用した事で何が良くなったかって、

望美の持つ子供ならではの「等身大の気持ち&感情」が前面に出た所。

結人(坂口健太郎)との代行業で「なんか全然楽しくない」と感じたり、

25年の間に変わり果てた母・多恵(鈴木保奈美)にショックを受けて

「こんなの私が大好きだったママじゃない!」と言ってしまったり。

理想と現実のギャップを目の当たりにしながらも、時間は戻らないのだから

経験を重ねて徐々に受け入れて行かなければならないのだ…という

望美の"逆境をバネにしようとする"姿が画面から伝わって来る

主人公の成長物語になっていた気がします。

 

さらには、前回で本作を「子育て奮闘記」と例えたように、

主人公だけでなく、多恵の成長も感じられる内容にもなっていました。

理由は、亀のぬいぐるみに対して「なんでこんな事になっちゃったんだろう」

「あの子が目覚めたら、嬉しい事ばっかりだと思ってたのに」

本音を漏らす台詞を挿入した事で、

多恵にも25年間眠っていた娘にどう接してあげれば良いのかという

母親なりの葛藤が垣間見えたから。

だから、最初はちょっと引いた監禁生活のくだりも

その台詞を聞いてからだと何となく理解出来る気がしましたし、

最後のハグのシーンでも"みんなに愛されているママ"だった頃の柔らかさが

少し表情に滲み出ていたのには嬉しい気持ちにさせられてしまいました…。

 

また、前回は"主人公が関与していない"場面まで万遍なく描き過ぎていて、

それが蛇足に繋がっている印象がありましたが、

今回では上手く整理整頓されており、

「主人公が変わる事で、周りも変わっていく」話としては

今回が初見の方でもどんな方向性になるのか掴みやすい仕上がりだったと思います。

 

逆にこうした事で陰鬱な場面が増え、主人公に襲いかかる現実や多恵の行動を中心に

好き嫌い分かれる方も出て来るかもしれませんが。

個人的には、本作で描くべき"目的"はしっかり果たせていた感じがしたので、

このまま二人三脚の路線で行く事を期待しています。

 

 

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35歳の少女 2話 感想|精神年齢は10歳というより5歳の少女?

 

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端的に言っちゃうと、私は本作を好意的に見ています。

理由は、望美(柴咲コウ)のキャラクターが「過保護のカホコ」のカホコと重なるから。

その作品も恋愛や 家族の価値観の違いを盛り込んでいれど

主人公の成長を見守りたくて見ていたような節があったので、

そこは本作でも共通して描かれているのではないかと思っています。

(結人(坂口健太郎)が麦野くんと重なる所も似ているし。)

ただ、この事を前提に置いたとしても、ちょっと無理があるよなぁ〜という違和感を

数多く感じてしまったのは事実です。

 

まず、これは前回でも思った事ですが、

望美をもっと年相応のキャラに近づけて欲しいという事。

今の状態だとあまりにも無邪気過ぎて、10歳(小4)ではなく4,5歳(幼稚園児)に見えてしまいます。

10歳となると、お子様ランチを頼むような年齢でも、

バルーンの遊具で遊びたくなるような年齢でもなくなるはず。

お子ちゃまな小4なのだと都合良く捉えたとしても、

「いらしてください」というませた敬語は使える"矛盾"が

視聴者をさらに共感しづらくさせている気がします…。

というか、まだ心が不安定になりやすい状態の小さい子を

親が心療内科に連れて行く発想にならないのも変ですし、

当時の事故の記憶が鮮明に残っている望美が現場に行って精神疾患を起こさないのも、

大人用の自転車に普通に乗れてしまうのも変。

回を増すごとに成長して違和感はなくなるかもしれませんが、

それにしても「10歳にしては…」と感じてしまいますね。

 

次に、物語の展開において蛇足な描写が多いという事。

今回の結末で、子供の成長と共に周りも成長して行く

25年遅れた子育て奮闘記の話になるのは理解出来ました。

そう考えると、父の現在、妹の現在、結人の現在と

様々な人物の状況をあれこれ描くスタイルをとるのも分かるのです。

望美が関わる事で"何か"が起きるためのネタ振りにもなっているのでしょう。

しかし、どうしても"蛇足"だと感じてしまうのは

「主人公がいない」場面まで万遍なく描き過ぎているから。

"望美の成長"を前面に出して物語を進めている段階なら、

周りの人々の問題は「何か抱えてそうだな〜」などとサラッと提示する程度で良いのであって、

わざわざ"望美の成長"と同じくらいの分量を見せる必要はないと思いました。

 

まぁ、色々書いたものの、一番違和感を覚えるのは

エキストラの演技指導なんですけどね。

あんなに全ての人がチラチラ何度も見るかね?

そこが不自然でしかないです(苦笑)

 

 

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35歳の少女 1話 感想|良くも悪くも遊川脚本らしい。

 

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好き嫌いが分かれそうな内容でしたね。

ミステリアスな劇伴と共に大きく映し出される家のカットが既に…

なぜだか遊川作品っぽさを感じさせます。

主人公・望美(子供時代:横田英怜奈)が事故に遭ってしまうという

ショッキングな展開を冒頭で見せてくるのも、人によっては中々エグいかもしれません。

状況は全然違えど、ナイーブな気持ちになりやすいこのご時世だから、

今は暗い話題は見聞きしたくない!という方は

視聴しない方が良いのかなぁ…と思ったりもしました。

 

柴咲コウさんと5年ぶりのタッグとうたわれている「〇〇妻」は未視聴。

でも、最近の遊川作品を見ていて思うのは、

「主人公が変わって行く話」か?「周りの人々を変えて行く話」か?

それともどちらにも当てはまる「群像劇」なのか?

全部まとめてしまえば「成長物語」が軸になっているものが多いんですよね。

それに加えて、ちょっと変わった主人公(+子供っぽい無邪気な性格付き)に、

不気味な母親に、訳ありだらけの登場人物に、親依存がテーマと…

いろんな設定が最早お馴染みになりつつある。

良く言えば「遊川さんらしい」けど、

逆に捉えれば「またこのパターンか…」とも言えるでしょう。

実際、私も望美(柴咲コウ)が理想と現実のギャップを目の当たりにせざるをえない

シーンを見て、「これは1話ごとに「初めて」を経験する

過保護のカホコ」みたいな話になって行くのかな?」とか、

結人(坂口健太郎)は後の麦野くんになるのかな?とか、

橋本愛さん&竜星涼さんの共演も含めて過去作品と重ねてしまう部分があったから。

 

しかし、内容や設定は似通っていても、

主人公を応援したい、どう変わって行くのか見守り続けたいという気持ちにさせる

描写が上手いのが悔しいんですよねぇ…(笑)

キャスティングがまた演技力のある方ばっかりで、センスが良いんだ。

今回の場合は、柴咲コウさんの中に本当に子供の心が宿っているように見えました。

人の目を気にせずわんわん泣きじゃくる演技も勿論凄かったけれど、

特に印象に残っているのは、鍋を囲みながら

結人が教師だった頃のエピソードを話しているのを聞いている時の表情。

ん?何かピンときた?何か嬉しそう?などと、

その時は少しずつ変わって行く表情に注目していたのですが、

終盤の方になって「結人に教師を勧めた張本人だった」というのが分かって妙に納得。

思っている事が顔に出ちゃう所が、実に子供らしくて良かったなぁ。

 

初回は基本的に人物&状況紹介で尺を取られがちなので

このまま「アナザーカホコ」的な話になるのかどうかはまだ掴めませんが、

とりあえず、多恵(鈴木保奈美)があんなに冷静だったのは、

25年経っても目覚めない望美を殺して、自分も自殺しようとしていたからなのかな〜…

という気がしています。

 

さっきも書いたように好みは分かれると思いますが、個人的には惹かれるものがあります。

どんな結末になるのか知りたいから…っていう怖いもの見たさも含まれているのかな?

(「〇〇妻」はバッドエンドだったって聞くし…)

 

 

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