2022年秋ドラマ一覧

エルピスー希望、あるいは災いー 2話 感想|エンディングも含めて次が気になる…

 

 

前回の感想でも触れた通り、本作は1時間で見せる内容に対して

盛り込んでいる量がかなり多いです。

冤罪事件の調査だけでなく、昭和の価値観のおじさんたちが集うマスコミ業界の現実や、

恵那(長澤まさみ)が今のボロボロの体になるまでに至った背景、

正一(鈴木亮平)とのスキャンダル、さらには拓朗(眞栄田郷敦)のあの"手"の件まで…

とにかく、テーマの異なるエピソードが一挙に集っています。

だから、これらをひっくるめて、どんな結末へと持っていくのか?が読めない上に、

なぜこれだけ複数の謎を作り出したのかも、現段階でまだ掴めておりません。

まぁ、それが楽しみに繋がっているんですけどね。

 

でも、前回と今回を見て分かったのは…

報道に誠意持って向き合おうとすればするほど、何が正しいのか分からなくなってしまった

「過去(=迷っていた頃)の自分」を乗り越えるまでの

恵那の変化を描く物語が主軸になるんじゃないかな?という事。

数々の"揺らぎ"を表す演出が印象に残ったんですよねぇ。

例えば…沸騰したカレーを映す、わずかな間とか。

恵那が正一に本音を話し始めた途端、カメラワークがブレるとか。

どこから自分が崩れてしまったのかを模索するかのようなランニングのシーンとか。

1つ1つのちょっとしたパーツの積み重ねが、

何事にも逃げない強い自分を演じていても、時々"脆さ"が見え隠れする…

そんな主人公の人物像に立体感を持たせているように思えたのです。

で…冤罪事件に関しては、ある意味、彼女を奮い立たせる起爆剤的な存在として

今後描かれていくんだろうと踏んでおります。

 

エンディング映像も中々凝ってますね。

終盤の方は内容とリンクさせる形で、毎回変わるみたいです。

でも、それ以前に…前回見た時は

「これから虚構の中の真実を見つけ出していくんだな…」という恵那の"覚悟"にもとれた映像が、

今回では、序盤で笑顔で振舞っている様子から、スタジオにいる彼女を撮った映像全体が

アナウンサー時代の彼女の"闇"を映し出しているようにも見えて、

同じ映像でも印象が違う作りになっているのも面白いです。

 

最近流行りの考察要素を絡めている上に、

下手したら現実味が強くて重苦しくなりそうな題材を、

エンターテインメント作品として上手く消化出来ていますね。

あのニュース映像も、本物を使っていてびっくりしました。

本当に、最後まで独自路線で突き進んでいって欲しいです…!

 

 

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PICU 小児集中治療室 4話 感想|綿貫の件はとりあえず解決?あとは悠太か…

 

 

これから書く感想は、2話の時と同じかなぁ。

やっぱり、何を引いて、何をメインに置きたいのか?が

まだ精査し切れていない感じがします。

 

今回の生後7日の赤ちゃんを取り扱ったエピソードは…

今までの流れ関係なく、"パーツ"として見るなら普通に良い内容なんですね。

綿貫(木村文乃)の過去も含めて「母親には母親なりの事情がある」を描く以上、

どうしても重くて辛辣な印象を覚えそうなのに、

合間合間に差し込まれる今成(甲本雅裕)や羽生(高梨臨)の気の利いたフォローが

ちょこっと緊張をほぐしてくれるというのか…そんな緩急のついた話でまとまっていますし。

武四郎(吉沢亮)のキャラも、基本的には自分の恵まれた環境を基準に物事を考える辺り、

いかにも新人らしいなぁとは思いつつ、時にはそのストレートさに惹かれたりもするのです。

 

でも、それが「PICUで働く医師たちの物語」を描く作品の中の1話分だったら、

今回の内容も特にはてなマークは浮かばなかったんですけど。

本作は「PICUがどうなるか?」を描く作品だから気になる…ってだけの話。

率直に言えば、今回…完全に本筋から逸れていたような?

主人公たちの代わりに働いてくれる人が出てきて

人手不足が解消出来ているから、時間に余裕が取れるようになったとも考えられますが、

母親とは何かを悶々と考えたり、病院を抜け出して傍聴しに行ったりと

本来の任務外での行動(=手を動かすより、口を動かす描写)が多いのが…。

そのつもりはなくても、「患者を1秒でも早く救う」という行為がおざなりの状態に

見えてしまって仕方なかったです。

 

私が前回の感想で

「綿貫(木村文乃)の訴訟問題については、

今の所、話を広げる意味を見出せていないんですが。

植野の過去に人手不足が絡んでいたように、

彼女の設定にもきっと、現代の医療問題に繋がる"何か"があるんだろう…と

好意的に捉える事にしておきます。」

と書いたように、せめて、綿貫の訴訟問題をわざわざ膨らませるだけの

理由が見つかれば良かったんですが、

別に共通点もなかったみたいで、そこもちょっと残念。

彼女の描写に関しては、私生活で傷を抱えながらも"1人の医者"として生きる主人公を描いた

「監察医 朝顔」の設定に寄せた結果、あんな感じになったのかな?という気もしています。

 

次回は悠太(高杉真宙)にフォーカスが当たるとの事なので、

引き続きメインから離れた内容にはなりそうです。

最後は仲間入りして、一緒に仕事するでしょうから…

前回と今回が1つのターニングポイントだと思って見る事にします。

したがって、よほどでない限り、似通った感想を書かないよう気をつけます(笑)

 

 

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アトムの童 3話 感想|鵜飼さん、まだ寝返らず。

 

 

前回でジョン・ドゥの相棒・隼人(松下洸平)が仲間入りして、財政管理の人もやって来て、

ここから本格的に"立て直し"を描いてくれる事に胸を膨らませていたのに…

まさかの1年後に飛んで、ちょっとパニック状態に。

ついでに、まだその事で頭の整理が追いついていないためか、

銀行員の小山田(皆川猿時)が

「融資出来ない」「5000万払えなければ倒産」といった衝撃発言をしたのを機に、

アトム玩具を一気に窮地に追い込む状況に仕立てた内容から始まったのにも

困惑してしまいました…(汗)

 

日曜劇場(特に池井戸作品)らしい王道さはあれど、

それを踏襲しつつも、そこに若さ故の勢いや情熱、

同じくモノづくりを取り扱った「陸王」にも通ずる

夢を実現させるまでのワクワク感も足されたお陰で、新しい作品に映ったんですが。

どうやら…というかやはり?

もう1つの軸になっていた、ジョン・ドゥと興津(オダギリジョー)の"因縁"の方に

今後は重きを置くみたいですね。

本作は近年の日曜劇場の作品の中では、初回8.9%、2話10.6%と、視聴率はかなり低め。

どちらかと言うと若者がとっつきやすいゲームを題材にした作品を

その枠で放送するとなると、今までの視聴者層からし

あまり受けないというのも分かっていたから、

描きようによってはマニア寄りになりやすいゲームの話で広げるのは避けて、

"ドラマ的に"盛り上げやすい・分かりやすい物語にする事を優先させた…

そんな経緯だったんじゃないかと考えています。

 

例えば、上記をもとに挙げられる要素は、鵜飼(林泰文)の動向と救世主展開の2つ。

前者に関しては…アトム玩具側に寝返るのは前提として。

あの表情を見る限りは、データを壊した犯人というよりかは、

誰かがデータを消す所を目撃して、止めようとしたら「この件は誰にも言うな」と脅されて

怯えている立場にいるんだろうというのが見て取れます。

(まぁ…素人でも入れるセキュリティって?

那由他の秘密基地でバックアップとってないの??というツッコミもしたくはなりますがw)

 

で…後者も別に物語を進めていく上では悪くありません。

でも、1つ不自然に感じたのは、

なんで誰もクラウドファンディングを思いつかないの?って所かな…と。

業績は下がろうが長く続けてきたアトム玩具なら、熱狂的なファンもいるだろうし、

そもそもジョン・ドゥの名前を出せば、食いついてくれる人も多いはず。

今の時代だと、それでお金を集める中小事務所・団体もよく見かけるだけに、

救世主展開なんてキャッチーなものに頼らずに、

まずはそういった"下積み"描写を盛り込んでいたら、

まだ立て直しがメインの話に見えたかも…?と思えてなりませんでした。

 

好意的に見ている事には変わりありませんが、

今回でまた型に嵌ってしまったような気がしますね。

そちらには寄り過ぎないで欲しいんですけどねぇ…。

 

 

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親愛なる僕へ殺意をこめて 4話 感想|真相は一旦お預け

 

 

あの児童施設でのシーン…

施設の関係者でもない初対面の相手に

よく京花(門脇麦)の個人情報ベラベラ話せるな〜…

エイジ(山田涼介)じゃなかったら悪用される可能性だってあるのに…w

と思いながら見ていましたが、それは良いとして。

 

前回から、回想を挟んで時間軸を行ったり来たりして魅せる方向ではなく、

現在進行形で物語を魅せる方向へと転換したお陰で、

やっぱり難解さがなくなりつつありますね。

いや、もっと具体的に書くなら、回想は今回もちょいちょいある事にはあるんですが、

あくまでも視聴者に"引っかかり"を覚えさせ、

今後の展開に興味を持たせる程度のものに落ち着いているため、悪目立ちしていないんです。

まぁその代わり…謎が膨らんでいくだけで、一切進展はしていませんでしたけどね(笑)

 

でも、私としては、今回の内容が引き延ばしだとは全く思いません。

むしろ、次回が俄然楽しみになりました。

大から小まで何か真相が明らかになっては、一歩ずつ前進していく様子を描いた

本作の今までの作風から考えると…

登場人物各々の背景を広げていって、衝撃的な要素も加えて、

真相解明へと一歩近づきそうなタイミングで

「さあ、誰が2つの事件にどう関わっているでしょう?」と

こちら側に投げかけて終わるやり方に、意外性を感じたからなのかもしれません。

 

あとはそのばら撒いた謎を、ややこしく感じさせないように

どうやって回収していくか…で決まってくるでしょうね。

次回予告で「ついに葉子を殺した犯人が明らかに」といった旨のテロップが

出されていましたが、ただの"煽り"で終わらない事を願います。

 

 

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クロサギ(2022) 2話 感想|そんなに"警察の存在"を強調しなくても…

 


前回と同様、被害者が詐欺に遭うまでの深層心理は描かれているし、

初回は初期設定の紹介も兼ねて、その説明が詳細にされた部分もあったとは言え、

詐欺パートの導入部分がやけに短縮されたな〜と思って見ていたら…

なるほど、もう1つの詐欺事件も同時並行で描くからだったのか…と。

 

個人的には、被害者同士の関係か、詐欺事件を追う事で導かれる結末に

共通したものがない限りは、同時並行させる意味を感じないという考えでいるので。

後述する要素も含めて、エピソードを欲張ったために、

「シロサギを喰う」で魅せる物語としては、

今回はいまひとつ盛り上がらない内容になってしまった気がします。

どちらかと言うと、孤独な老人の本音に頷けたのもあって、

そっちのパートの方をじっくり見てみたかったのに…

終盤の人情劇も、内容自体は好きな部類だっただけに

何だかとってつけたように見えて勿体なかったですし。

メインとなっていたであろうアイドルとの出会わせ屋に関しても、

今期は同局で、せっかくボーイズグループの成長を描く作品も取り扱っているのだから、

あと何話か先に回して、実際にそのボーイズグループを本編に登場させていたら

リンクしているように感じられて面白味も増したでしょうね。

 

で、今度は、後述する要素とは何か?なのですが。

詐欺パートだけならまだしも、全体的に警察の出番が多過ぎるんですよね。

もう少し詳しく書くとするなら…

黒崎(平野紫耀)の素性をスマホで撮って追うくだりを冒頭から見せたり、

オープニングが明けてからはすぐに、神志名(井之脇海)と桃山(宇野祥平)で

彼について話すくだりを挿入したりしたのが原因で、

黒崎がシロサギをどう騙していくのか…じゃなくて、

警察がどうやって彼に接近していくのか…という緊張感で見せる印象を与えてしまっています。

これでは、シロサギを喰うどころか、

"詐欺師を詐欺師が騙す"勧善懲悪という本作の個性を喰ってしまいかねません。

黒崎の策略に再びやられて悔しがる姿を描くのも、一種の見せ場でしょう。

後者のオープニング明けのくだりは、この後に続くシーンで二重説明になっていましたし、

主題歌に合わせて一気に畳み掛ける形で、調査していく上で彼の個人情報を知った神志名が

突然自宅に押し掛けてきて…の流れでも十分だったかと思います。

 

あとは…「お金を隠す」「実は黒崎の通帳に振り込んでいた」という

前回と同じパターンで終わったのも、物足りなさを感じた理由の1つですかね。

現代の詐欺を考えると、このやり口がイマドキにはなるのかもしれませんが、

芸能人のファンを装った受け子を用意し、利用し、口座のパスワードを特定&変更して

もう使用出来なくするとか、事務所から貴重品を奪い取るとか、

何か一手間加えて欲しかったです。

 

初回は純粋に楽しく見られたのに、

まさか2話にして、いろんなモヤモヤが出てくるとは思いもしなかったので、

今後がちょっと不安になってきてしまいました。

黒崎の過去が物語の根幹になっているとは言え、縦軸も早い段階から強調し過ぎですよね。

"あの展開"も(本作も恐らく)控えているというのに、

詐欺パート以外のエピソードや縦軸でもう話を広げてくるとなると…(汗)

 

 

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一橋桐子の犯罪日記 3話 感想|ラストスパート!残り2話が楽しみ。

 

 

桐子(松坂慶子)を立てるような発言をしているから

福森(長谷川初範)は詐欺師だろう…とか、

いろんな犯罪を知っているから、久遠(岩田剛典)は「ムショ帰り」でも看守の方で、

きっと桐子の嘘も見抜いているんだろう…とか、

変に深読みしながら見ていったけれども、どちらもストレートな真相だったとは(笑)

 

あ、でも、福森とゆかり(木村多江)があんな事になるとまでは想像がつきませんでしたね。

「何これ〜…私は何を見せられてるの〜!」

2人を見た時のこの台詞に、桐子の人柄がぎゅっと詰まっているような気がしました。

自己肯定感が低いが故に結局損をしてしまうという、

彼女のお人好し体質が最大限に活かされたお話だったと思います。

 

久遠も前回の寺田(宇崎竜童)に続き、「あんたに必要とされて嬉しかった」と

語っていたのが印象的でした。

やっぱり、心にぽっかりと空いた穴を抱えながら生きる人々に

平等にスポットライトを当てて、

"ムショ活"を通して、皆それぞれ日常に希望や楽しみを見出していく…

そんな物語になっているんですよね。

 

元々は素っ気ない現実世界から逃れるつもりで始めた桐子ですが、

今では着実に友情の輪を作りつつあります。

唯一の親友・知子(由紀さおり)がまだ生きていれば、

他に友達を作らず、ずっと2人だけの生活を過ごしていたかもしれないと考えると…

本当、人生は予測不可能だし、人はいつでも変われるんだなぁと。

孤独になったのを機に動き出した事で、人間関係をどんどん広げていき、

それで逆に励まされたり、ちょっとした勇気を取り戻したりする人も出てくる。

そんな"思わぬ産物"が生まれている所にも、妙な面白さを感じさせるんです。

 

久遠にも寺田にもカミングアウトした桐子。

そして、今回までの時点で、彼女に関わる人物たちの過去や葛藤が明かされた事で、

彼女を後押しし、みんなで成功させようという結束力も描かれました。

 

住んでいるアパートの立ち退きが決まり、もう金銭的に余裕がない…

だからいよいよ刑務所行きを目指すしかないと決心したタイミングで、

家出をした榎本(長澤樹)が転がり込んでくる。

榎本が作戦を提案した時に鳴った雷が、2人の固い"決意表明"を表しているようで、

ここからラストスパートになるのだという実感を湧かせてくれましたね。

残り2話でどうまとめてくれるのか、楽しみです。

 

 

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ザ・トラベルナース 2話 感想|嘘の中にも真心を

 

 

静(中井貴一)の広島弁の毒舌と、

「必殺仕事人」を彷彿とさせる治療シーンのインパクトが強かった初回。

普段にこやかな表情でいてのギャップが可笑しかったもので、

あの2つが"お約束"になるんだろうなぁ…

「ドクターX」にもあった痛快劇を、今度は2人で見せていく形になるんだろうなぁ…と

思い込んで見ていた分、今回のオチには中々意表を突かれましたね。そう来たか!と。

 

患者の前でガミガミうるさかったり、偉い医者ほど仕事を舐めていたり、

病院は相変わらず忖度だらけだったりとベタな要素てんこ盛りなのに、

うっかり目頭が熱くなってしまいました。

食べる事が大好きな二階堂(キムラ緑子)の想いを汲み取り、

回復していくまで懸命に治療に励んだ歩(岡田将生)や静たちの誠意を

丁寧に丁寧に描いた脚本が、見ている側の心を温かくさせたんだと思います。

私も金曜日は自分のご褒美にと外食に行くほど、生き甲斐にしているようなもんなのでね…

仮に胃ろう手術したとて、美味しいものを自分の口で

自分のペースで食べられないとなると、相当辛いですよ。

 

キムラ緑子さんも、今回の患者役にぴったりな良いキャスティングでしたね。

脳梗塞って後遺症が残って、どうしても長くつきまとうイメージがあるので、

回復するの早っ!とは思いましたが。

でも…漫画を読んでいる時はまだおぼつかなかったのが、

やがて比較的すらすら喋れるようになって、

最後には「嘘つき!」とはっきり言えるまでになった時の声が

持ち前のあの艶(つや)のある声で聞けたからか、何だか清々しい気持ちにさせられました。

だからキムラ緑子さんか…と納得。

 

孤独のグルメ」も見ている私としては、その作品名が何度も出てくる所も楽しく視聴。

ドラマや映画をオマージュとして使うと、一般的には出オチで終わってしまいがちな分、

本編にがっつり絡めてきたのも意外性があって、面白かったです。

静の毒舌っぷりにも"真心"が見えて良いですね。

彼に振り回される歩のリアクションも好きですが、

やっぱり彼の人柄には引き付けられてしまいます。

父にまつわる嘘も…半分は本当なんでしょうねぇ。歩も途中から察していたはず。

いろんな患者を見てきての経験談を取り入れて行ったんでしょう。

 

また違った意味で、スッキリしたお話でした。

 

 

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ファーストペンギン! 4話 感想|梱包問題だけは解決出来た模様。

 

 

社長になって下さい!と頼み込むほど、和佳(奈緒)のプロ根性を認めたくらいだから、

今度こそ本気でお魚ボックスに取り組んでくれるかと期待したら、

また「もうやらない」って。子供じゃないんだからさ…(苦笑)

 

今回の内容を見ていると、2話と3話の内容って必要なかったなぁと改めて思うんですよね。

特に2話ね。「俺の知らない所で話を進めてる」をぶり返していただけですから。

ぶっちゃけ言うと…初回のラストから今回の内容を直結させても

何ら支障がなかったような気もしています。

まぁ、それだと流石に端折られた部分も出てくるので…

例えば、初回のラストの流れで、2話は崖っぷちの状態から始まり、

もう後に引けなくなった主人公たちが

まずは手当たり次第に知人や琴平(渡辺大知)に送りつけて、

フィードバックを重ねたり、流山(速水もこみち)の振る舞いを受けて

魚がどんな風に流通されているのかを学んだりしながら

徐々に完成系へと近づけていく…という、"試行錯誤"を重点的に描いた話になっていたら、

ちゃんと「誰も挑戦した事のないビジネスをやっている」感じも出たんじゃないでしょうか。

 

っていうか…そもそも疑問なんですけど、

和佳はなぜ「東京で売る事」にこだわっているんですかね。

私が聞き逃しただけで、以前どこかで語っていたとか?

月100万の膨大な経費が出てしまう最大の原因って、そこにあるんじゃないかと思うんですよ。

舞台は山口県だから、東京まで行くとなったら交通費は食うし、時間もかかるし…

それを何回も繰り返したら、劇中でも言及されていた通りすぐ赤字に到達する訳で…

都心部で一番近い福岡や大阪を"実験場所"にしようと考えなかったのが不思議です。

 

そして、琴平を…じゃなくて、既にお付き合いのあるクライアントを

実験台にするのもかなり失礼。

向こうはお客さんに提供する側なんだから、

失敗したら「今回はここがダメだったね」では終わりません。

また似たような事を書きますが、ビニールを敷いてみて…プチプチを重ねてみて…を

琴平や知人に対して事前に試さなかったから、

代用品を買うという余計な出費が増えたんじゃないんですか?

 

なんか…勢いで突っ走る"主人公特性"を前面に出すのは良いんですが、

問題点の解決・改善が全然出来ていないから引っかかるんです。

終盤ではやっとお魚ボックスが軌道に乗り始めたようですけど、

それまでの流れがね…「氷使わせない」でケンカ…和佳のせいにするさんし船団員たち…

銀行に手を回した杉浦(梅沢富美男)…電話対応で大揉め…「わしゃもうボックスはやらん」…

騒動ばっかりで話が進まないので、なんだかなぁと。

 

和佳に内緒で、船団員たちが勝手にクレーム対応するという、

前回と同じく情報共有を怠ってしまった事。不十分な役割分担。金銭管理。

で…「運転資金さえあれば…」と言ってしまうほど、改善する意志が見えない主人公。

電話の受け答えであーだこーだと揉めるよりも前に、

今後の方針について話し合いを重ねる方が先じゃないか?と思えてなりませんでした。

 

ドラマなのにそこまで気にするか!?と言われそうですけどね。

でも、一度違和感を覚えたら中々消えないのが私なので…

公式が「リアル・サクセスストーリー」と銘打っているので…。

こういう考えの人もいるんだよって事で、お願いします(汗)

 

うーん、次回はまた、毎日模型作って暇そうにしている(苦笑)杉浦が悪さをするようですね。

正直、彼のパートはもう勘弁して欲しいです。

裏を優先しようかなぁ…どうしようかなぁ…。

 

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拾われた男 3話 感想|刺激し合って生きていく

 

 

はぁ〜〜〜〜………滅茶苦茶過ぎて楽しい…。

あの終盤のシーンのカオスさったらない(笑)

仲野太賀さんに、井川遥さんに、田辺桃子さんに、北香耶さんに、要潤さんに…

多くの登場人物が1つの場所に一気に集ってドタバタを繰り広げる事で生まれる可笑しみは、

やっぱり役者さんを揃えてこそ…だと思うし。

何より、諭(仲野太賀)が夢に向かってがむしゃらに突き進んでいく様を

描いていっている作品だから、あのシーンも"青春"の1ページに感じられていっそ清々しい。

事実は多少盛っているんでしょうけど、勢いがあるので全然気になりません。

笑えるやり取りのはずなのに、最後はなぜか目頭が熱くなってしまいました…。

 

今回は井川遥さんにもフォーカスを当てたお話に。

どう演じても「癒される」のレッテルばかりつけられて、殻を破れなくて、

もう女優を辞めようかと考える時期もあったのだそう。

諭と絡む人物としてもう1人、

映画撮影を共にした囚人役の男性(黒川大聖)の嫉妬も描かれましたが、

個人的には「求めたがっているのに求められない」不条理を経験する点で

2人は共通しているのかも…と思いながら見ておりました。

 

役者の話題で話が弾む諭と井川。

諭の生意気な態度にムカついた杉浦(田辺桃子)が

彼の住む家に殴り込みに行った事で、逆に井川の闘志を燃やす。

意外な繋がりもあってか、諭が運良く殴られ役になるまでを見ていて

不満そうにしていた男性が「あの表情じゃ通用しない」と本音をぶちまける。

で…そう言われたのがずっと心のどこかで引っかかり、1人練習を始めた諭が、

平山(北村有起哉)の後押しもあって

"ほんの好奇心"のつもりだった役者業を本気で目指すようになる。

 

いろんな人との出会いが巡り巡って、誰かの"役者魂"を刺激していく。

一歩踏み出す勇気にもなったりする。

人から人へとバトンタッチするかのように、

各々の変化を芋づる式で描いていく構成になっていたのが印象的でした。

まさしく「人生何が起こるか分からないからワクワクする」を体現した内容だった気がします。

 

フラメンコと振られる子(←無理やりw)のシンクロ具合にも笑わされましたね。

バン!と足を叩いて始まるショーで三角関係を匂わせる合図を出して…

諭のKYっぷりが加速していくのを拍手で表現して…

最後は怒った杉浦が「帰る!」と言った所でしっかりオチをつける。

あのシーンにフラメンコを選んだのも、

見た目はクールでも、中身は情熱的(衣装が赤いから)な

杉浦の人柄を表すためだったのでしょう。

再会した時は超ハード系になっていて、びっくりしましたw

 

一方で、唯一諭とは別世界にいる武史(草彅剛)の話は、何を意味しているのか気になります。

今の所、全く繋がっていませんからね。

向こうでは役者道を順調に歩んでいるようで…

彼も同じく、東京で頑張っている弟に対抗心を持っている事を示しているのでしょうか。

でも…今回のラストでようやく伊藤沙莉さんが登場してきた辺り、

そこの種明かしはまだまだお預けみたいです。

 

 

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silent 3話 感想|感情の蓋を開いた湊斗が切ない…

 

 

本作の演出は、ストレートに魅せに行く所から、さり気ない工夫が施されている所まで

こだわり抜いて作られているなぁ…という印象を毎回持つのですが、

その中でも1つ特筆しておきたいのが、本作のタイトル「silent」× 騒音という

相反する2つの要素を組み合わせたタイトルバック。

1話は、ザーザー降りの雨で起こされる紬(川口春奈)のシーンが。

2話は、耳に違和感を覚えるようになった想(目黒蓮)が、

律子(篠原涼子)にずっと耳鳴りがしている事を訴えるシーンが。

そして…今回は、踏切のサイレンが鳴ってから、遮断棒が降り始めるシーンが

タイトルバックとして使われました。

 

しかし、どれも「うるさい」から連想される音が

使われているのが共通点ではあるんですが、

今回に関してはそれだけではなく、何か"ターニングポイント"の意味も

含まれているんじゃないか…って気がしたんですよね。

踏切だけを映すなら分かるものの、紬の進む道を遮断棒で遮るようなカットだったから。

 

湊斗(鈴鹿央士)と紬の馴れ初めを描いた冒頭の回想から

前回のラストへとシームレスに繋がっていたのを察するに。

紬と遮断棒を同時に映したカットは、

今まで築き上げてきた紬と湊斗の関係性と、

"青春を共にした同級生"という、輝かしい思い出のまま時が止まっていた3人の関係性が

変わっていってしまうのを示すサインになっていて。

鳴り響く音は、湊斗が今まで蓋をしてきた感情が

どっと溢れ出してしまうのを示すサインになっているのかもしれない。

そんな風に想像してしまった訳です。

なので…切ない気持ちで見ていた1話、2話とは違い、

今回は「何か」が起こりそうな、ザワザワした気持ちで見始める事となりました。

 

前半は"予感"で済んでいたのが、約32分を過ぎた辺りで一気に"確信"へと変わります。

紬が湊斗を今では「湊斗」と呼び捨てしていると知った事。

「好きじゃない」そうはっきり言われてしまった=その文字を目にしてしまった事。

未練を断ち切るためだと分かっていても、辛いものがありました…。

そして、追い打ちをかけるような「嫉妬してイライラしている方が、

友達の病気を受け入れるよりもずっと楽だった」と告白する湊斗のラストシーン。

傷ついた女主人公を慰めたり、過ちを起こしそうな所を止めてくれたり…

友情は友情でも、そういった女性同士での友情をサブエピソードとして描くドラマを

何作も見てきただけに、男性同士というのはかなり新鮮で

(あっても同性愛のラブコメ…ただの偏見ですが)、

やはり湊斗を、ただの恋愛の添え物的立ち位置にする気はないのだと思い知らされましたね。

 

昔と今で線引きして割り切ろうとして、前向きな自分を演じ続けた紬。

耳の事で別れを告げた自分をまだ悔しく思っていて、未練が残り続けているであろう想。

紬と想が再会しているのを目の当たりにして、徐々に不安を覗かせていく湊斗。

ここまで3人の様子を見てきた限りだと、きっとこういう人となりなんだろう…

というのは何となく気づけてきて、だからこそ、温度差の違いにやきもきして。

その心境のぶつかり合いが大きな"ズレ"を生んでいく様は、

本当に見ていていたたまれなかったです。

 

で…今後はちょっと余談を挟んで。

これはほんの興味から後で調べてみた情報なのですが、

名前に「ちゃん」「くん」を付ける手話は一応、

名前の後に左手の人差し指を右の方へ向ける…という形で表せるそうなんです。

それを知った上で見返してみた所、

想の妹・萌(桜田ひより)はその手話を「湊斗+くん」って感じで使っていましたが、

紬はあくまでも現状は「手話を使って話がしたい」を最優先しているからなのか

想と湊斗のどちらも呼び捨ての表現になっていました。

想も、彼女がそこまでは習っていないと分かっていたんでしょうね。

初見の時点でも、動作を見れば何となくのニュアンスで掴めてしまうのが手話なら、

ダイレクトに伝わる分、気を遣わないと聞き手側の解釈が

異なってしまいがちなのが文字だな…と思いながら見ていましたが、

手話事情を知ってからだと、

彼がなぜショックを受けたのか?もより鮮明に見えてきたのが面白かったです。

ドラマの楽しみ方の1つでもありますね。

 

あんなに明るくてキラキラした人だったのに、想に別れを告げられてからは

自分をすり減らす日々を送っていたのかも…という空白の時間が伺える紬の"あの後"も。

想がわざと知らんぷりして振り返ったら、ワンコのような笑顔を見せてきた湊斗の

2人のやり取りが、今では残酷なものとして帰ってきたのも。

何気なく点けていたお笑い番組が、逆にさみしさを引き立てていたのも。

印象的なシーンは他にもたくさんあるんですが、

全部拾っていったらとっ散らかった感想になりそうなのでね…(苦笑)

それくらい、1秒1秒を見逃したくないと思わせる作品です。

 

 

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