2022年秋ドラマ一覧

エルピスー希望、あるいは災いー 4話 感想|拓朗から目力が消えるなんて…

 

 

「飲み込みたくないものを、飲み込まない」と意気込んで

本格的に冤罪事件へと向き合い始めた初回から、

好評を受け第2弾の制作にすぐさま取り掛かった恵那(長澤まさみ)や拓朗(眞栄田郷敦)と、

途中までは「自分たちの行為で救われた人」の存在のお陰で"強い人"でいられるといった

2人の無鉄砲さが描かれてきただけに、

今回の終盤での転調ぶりには目が離せませんでしたね。

一度ほじくったら零れ出て、原型を留められなくなってしまった

人間の弱さや愚かさが描かれたのが印象に残る回でした。

 

まず、恵那に関しては…正一(鈴木亮平)の前では抗えない事が

よ〜く伝わってきました。

前回に引き続き、色恋が描かれ、しかもまあまあ長い尺が割かれているので

不快感を覚えがちかもしれませんが、

あのシーンは、自分の弱さを彼の存在で埋(うず)めようとする

"逃げ"と"甘え"の象徴とも捉えられます。

彼のせいで第一線を退き、「フライデーボンボン」という

落ちぶれた者たちが集う場所へと異動させられる羽目になったのに、

彼に再び飲み込まれようとしている。

それは彼女も自覚しているけど、

目先の快楽にどうしても縋ってしまう…っていうのが何だか生々しくてリアルです。

 

今更なんですが、名前が「正一」なのも

彼の得体の知れなさをより増幅させているんですよね。

「正」だから「正義感」「正しい」…そんな良いイメージが先行しがちですが、

「"正しい人"のフリが得意な、登場人物の中で一番したたかな人」にも見えてしまうというか。

鈴木亮平さんは「TOKYO MER」でも体を鍛えられていましたが、

本作ではそのガタイの良さがまた異質感を生んでいて、

敵か味方か分からないけど何となく怪しい…と思わせるには

ぴったりのキャスティングな気がします。

 

そして、恵那が色恋に溺れる一方で、拓朗の、同級生の自殺に向き合う事で、

自分がいかに"勝ち組"にこだわり続けた"負け組"だったか、

いかに過去から目を背けていたかを思い知らされる姿も描かれました。

恵那の前でカレーをがぶりつく様子が妙に頭に焼き付いていたんですが、

それは単純に、目の前の物事に食らいついて「何も考えないようにしていた」

彼そのものでもあったのかもしれないなぁと…。

何に負けたのかに気づいてしまった以上は、もう過去の出来事も、過去の自分も

黙って見過ごす訳にはいかなくなった。

今回の件で、拓朗は冤罪事件に関わらざるを得なくなったと思っているんですが…

1つのターニングポイントを迎えた所で、次回以降、彼をどう描いていくのかが気になります。

 

で、ここまで見てきて一番予想外なのは、

最初はセクハラパワハラしまくりのすんごい嫌な奴に描かれていた村井(岡部たかし)の

好感度が上昇してきている事なんですよね。

上司の反対意見が多い中で「やってみたら?」と言ったり、最後まで流すのを許可したり…

彼は案外裏表がない。

鼻水を垂らすほど泣いた拓朗の人間臭さを引き出したのも彼なんだから、

中々凄い存在だと思わされます。

でも…今では裏表なく部下に接しているものの、彼もまた恵那や拓朗と同じで、

"何か"に負け続けた1人の人間でもあるんでしょうね。

 

1つの冤罪事件をきっかけに、

恵那も拓朗も…もしかしたら村井も?本質的には同じ人間である事が明かされた今回。

あれだけ目力目力と言われていた拓朗が、死んだような目を向けたシーンにゾッとしつつ、

衝撃のラストで終わる。

体つきからして、「元彼」だったんでしょうかね?

いやはや…ある意味"第2章"スタート回とも言える次回が楽しみです。

 

 

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アトムの童 5話 感想|これが銀行のやり方かー!ってやつ。

 

 

えぇ〜…そうなっちゃう??なラスト。

一気に「ザ・日曜劇場」臭が増しましたねぇ…。

那由他(山﨑賢人)・隼人(松下洸平)・公哉(柳俊太郎)の3人で培ってきた野望が

海(岸井ゆきの)との関係や、2人に出会わなければ忘れていたであろうじいさんズにも

受け継がれていく様子をせっかく面白く見ていたのに、

そのワクワク感を奪ったのも、大手企業と中小企業の戦いに勝手に割り込んできたのも

"因縁"には全く関わりのない銀行っていうのが何だか解せません。

日曜劇場は銀行を絡めないと気が済まないんでしょうか(笑)

 

過去の出来事以外に、興津(オダギリジョー)がアトム玩具にこだわる理由が

イマイチ分からないのを筆頭に、

以前から曖昧な箇所は曖昧なままにして物語を進行していったり、

ラストは毎回「上げて落とす」形に頼りきりで、ゲーム制作で切磋琢磨するよりも

アトム玩具をどうやって潰すかが狙いになってしまっているように映ったりと

ちょいちょい雑な部分は見受けられたんですが、

それにしても、今回はやり過ぎだったような気がします。

 

確かに、ゲームの売り上げがうなぎ上りになったきっかけは

消費者のオタク心理に沿って描かれていたので、説得力のあるものにはなっていましたが…

全体的にダイジェストっぽくサクサク展開されていったためか、

「崖っぷちだった企業がジョン・ドゥと手を組んで大ヒットゲームを作る」点では

カタルシスを感じにくかったんですよね。

最も気になったのは、2つの賞レースの立ち位置。

日本ア○デミー賞のパロディに思えた割に人が少ない

「ジャパンゲーム大賞」は、ゲーム業界においてどの程度価値のある賞レースなのか?

「ベストワン賞」も応募社数はどれくらいで、厳選なる審査で行われているものなのか?

賞をとるには大きな苦労を要するのか?

そういった詳細がボカされているのに、あっという間にベストワン賞とった!

でも銀行に邪魔された!ってぽんぽん進められても…気持ちが追いつかないのが事実です。

 

銀行も果たして、あんなに地上げ屋っぽく描く必要があったんでしょうかね。

あのくだりも、いくつもの違和感が生まれてきますよ。

例えば…株式の譲渡や買収は(多分)、本来は株主総会を開き、

上層部の退任の多数決をとってから行われるものであって、

一方的な考えで差し押さえる事なんてまぁあり得ないでしょうし。

公哉が契約書を読めないのは分かるけど、

元銀行員の海や財政管理の鵜飼(林泰文)が契約条項に気づけなかったのも不自然。

そもそも、鵜飼を利用してアトム玩具を潰そうとしてきた件があるのだから、

その時点で支店長・小山田(皆川猿時)に

法的措置をとらなかったのもなぜ?と思えてしまいます。

 

ドラマはリアリティを追求するべし!とは言いませんが、

ビジネスやサクセスストーリーを描く以上は、ある程度は残していただきたいです。

盛り上げようとするのに必死で、衝撃のラストありきで

話の構成を考えているのが丸見えだと、"予定調和"感が目立って冷めてしまうんですよね。

 

せめて、二者間の因縁を描くなら描くでそこにこだわって、

数字を重視するSAGASが、自分たちにはない技術力や発想力を持っているアトム玩具から

特許を奪い取る流れだったらまだマシだったのかもしれませんが…

う〜ん…もう後の祭りかな。

 

演出においても、オダギリジョーさんが顔芸を披露してきたり、

銀行員が大声でまくし立ててきたりと、かなりコッテコテの日曜劇場要素を出してきた印象。

まぁ…よくよく考えてみたら、主要キャストは若けれど

元々はあの役者さんが敵役になる予定だったのだから、

今回のような内容になるのも仕方ないというのか。

でもね…オダギリジョーさんは少し笑みを浮かべたすまし顔をされているだけで

十分に"脅威"の存在に感じるのですし。

とりあえず、土下座させて片付ける方向には持って行って欲しくないですね。

 

 

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クロサギ(2022) 4話 感想|黒崎と白石のコンビ、割と好きかも♪

 

 

あれから約1週間ですね。

しばらくのんびりしていて、さあそろそろ書く準備を始めようかと思った矢先に

あのニュースを知ったもので、感想執筆に身が入らないまま(&予定がとれないまま)

4話の放送日を迎えてしまい…で、今に至ります(苦笑)

3話の感想はすみませんが、すっ飛ばしさせていただきます。

 

さて、4話の内容は…

意外と、黒崎(平野紫耀)と白石(山本耕史)のコンビが

良いなぁって思えている自分がいるんですよね。

「まほうのどうぐ」とひらがなでデカデカと書いたのもそうだけど、

歳の離れた後輩を子供のように可愛がっているのが透けて見えて好き(笑)

少年っぽい顔立ちでハスキーボイスなのが作用しているんでしょうかねぇ。

もし父親がまだ生きていたら、こんな関係性にもなっていたのかも…という

"if"の世界すら想像させられて、微笑ましくもあり、ちょっぴり切なくもあります。

 

正直言うと、視聴前は山本耕史さんが神志名を演じると勘違いしていたくらいで、

同年代の井之脇海さんが演じると知った時は

「え!?急に若っ!」って驚いちゃったんですけど。

でも、黒崎・氷柱(黒島結菜)・神志名の年齢をあえて合わせる事で、

桂木(三浦友和)・白石・御木本(坂東彌十郎)の

詐欺師業界においての"絶対的な存在"を浮かび上がらせているようにも思えてきます。

御木本には家族の幸せを奪われ、桂木には若干揶揄われつつも仕事を依頼され、

白石には協力を求めて…3人によって操作された人生を歩んできた黒崎。

主人公や警察をもってしても太刀打ち出来そうにないイメージを持たせて初めて、

少年っぽくて、まだまだ青そうに見える彼が

御木本を自分の力で倒せる時が来るのか!?という面白味が増すんですよね。

そう考えると、中々バランスのとれたキャスティングです。

 

ただ、「シロサギを喰う」内容に関しては…

白い折り鶴を潰す黒崎(=憎しみをぶつける)・

黒い折り鶴をただ眺める御木本(=相手にしていない)で

互いの"意志"を映し出した対比のシーンを筆頭に、演出や役者さんの演技で

かなり補填してくれているようには感じられたものの。

やっぱり、脚本が原因なんでしょうかね?

警察の出番を再び増やしたり、縦軸や過去を合間合間に挟んだりで、

根本的な部分では「クロサギがシロサギを喰う勧善懲悪」の物語である事が

薄らいでしまっている気がするんです。

これは、依頼者と結託して敵を懲らしめるまでをじっくり描いた初回が

一番印象に残っているのと、

前作(2006年版)で最終回までにやった内容をたった4話に凝縮しているから、

主人公の活躍を魅せる点では物足りず、

あまりのスピードの速さに頭が追いついていないっていうのもあるのかもしれませんが。

恐らく次回までが第1章でしょうから、

警察の動きは3話と同じく序盤で済ませて、

「御木本vs黒崎」の対峙を重点的に展開していって欲しいです。

 

最後に、本編と関係のない話を。

「あなたは1人じゃないから」は元々好きなシーンの1つなんですけど…

何だかタイミング的に、いろんな意味でしんみりきちゃいましたね…(泣)

平野紫耀さんの将来とも重なりますし、

それを黒島結菜さんが口にするって辺りに、世間からの悪評や誹謗中傷に負けない

強い人でありたいと自分に言い聞かせているようにも思えてきますし。

(某タグの流行語ノミネートの件については、イジメを正当化しているみたいでモヤモヤ…)

みんな思っている事ですが、朝ドラの時より痩せてしまっているのが心配です。

 

平野さんの演技をお見かけした回数はまだ少ないものの、

本人の歌手活動で見せる誠実さや熱心さが

黒崎の人となりを立体化させていて、今までの中では一番魅力的な役に映ったんですよね。

本作を通して、アイドルとしても、俳優としても今後を楽しみにしていただけに、

しばらく一線を退くのは本当に勿体ないですなぁ…。

 

 

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ザ・トラベルナース 4話 感想|ぶつかり合いが親子を繋げる

 

 

今回は郡司(菜々緒)回だった訳ですが、

歩(岡田将生)も静(中井貴一)も上手い具合に絡められていた気がします。

患者の意向よりも効率ばかり重視する上司に不満を覚えている彼女に、

同じく日本の医療体制にやきもきしている歩(岡田将生)を重ねる。

そして…静(中井貴一)は一歩引いて、さり気ない言葉で郡司を奮起させる立場に回る。

 

歩の場合は前にガンガン出していき、静の場合は暗躍させる事で初めて

両者の個性が光ると思っているので、

患者・四方田(岸本加世子)に対してどんな動きを見せるのか?を

郡司を軸に展開していった今回の内容は、

役割分担が明確になされていたのも相まって興味深く視聴出来ました。

 

「ナースは医者の指示でしか動けない」のも恐らく医療あるあるで。

現実世界だったら、ナースハウスの面々みたいに愚痴って終わり…

ドラマだったら、型破りな主人公が現代の医療をスパッとぶった斬る!

という話になりそうなイメージを抱えていた分、

「医者の指示でしか動けないと嘆くくらいなら、医者の考えを変えて

正しい指示をしてもらえるように交渉してみれば良いじゃないか」といった

実際に行動に移せそうな"協調"の方向に持っていったのには

そうきたか…と思わされましたね。

医者は医者、ナースはナースで出来る事を探し、情報を共有して

みんなで協力しながら最善策を見つけていく。

お仕事ドラマ要素もちゃんと描かれているのが、この手の作品にしては何だか新鮮です。

ナースが主人公のドラマだからって医者を完全なる"敵"にするのではなく、

理想の体制に近づけるようにと、互いが手を取り合って

患者に向き合おうとしている姿は、やっぱり見ていて微笑ましいものですね。

 

患者の前で演じたり、営業妨害したりw

あまりにも大胆な行動過ぎてツッコミたくなっちゃうんだけれども、

そこも歩らしい寄り添い方というか。

「目の前で亡くなっていく母に何もしてやれなかった」悔しさと

「(最善は尽くしたんだろうけど)医者が母を見捨てた」ふつふつとした怒りを

想像させたあのエピソードが加えられたからこそ、

彼の動きにも説得力が感じられたのかもしれません。

というか…嘘で終わるオチのつけ方も良かったですねぇ。

前半の静が患者にした話を嘘だと指摘していたのに、

最終的には自分も嘘をついてしまうという(笑)

本人はそんなつもりはなくても、静に確実に影響されていっているのが

伝わってきて、クスッとしちゃいました。

 

小出しにしている天乃(松平健)の過去の件は、無難に医療過誤かな〜?とは思うんですが、

それよりも今回で気になったのは、

主に治療する患者の名前に必ず数字がついている事ですかね。

一村、二階堂、三雲、四方田…そして次回は五反田。

テレビ朝日のこの枠のドラマは、基本的に全9話構成で、静の苗字は「九鬼」。

って事は…最終回では静が患者になって、成長した歩が手術をする話にもなり得そう??

 

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ザ・トラベルナース 4話 感想|ぶつかり合いが親子を繋げる

 

 

今回は郡司(菜々緒)回だった訳ですが、

歩(岡田将生)も静(中井貴一)も上手い具合に絡められていた気がします。

患者の意向よりも効率ばかり重視する上司に不満を覚えている彼女に、

同じく日本の医療体制にやきもきしている歩(岡田将生)を重ねる。

そして…静(中井貴一)は一歩引いて、さり気ない言葉で郡司を奮起させる立場に回る。

 

歩の場合は前にガンガン出していき、静の場合は暗躍させる事で初めて

両者の個性が光ると思っているので、

患者・四方田(岸本加世子)に対してどんな動きを見せるのか?を

郡司を軸に展開していった今回の内容は、

役割分担が明確になされていたのも相まって興味深く視聴出来ました。

 

「ナースは医者の指示でしか動けない」のも恐らく医療あるあるで。

現実世界だったら、ナースハウスの面々みたいに愚痴って終わり…

ドラマだったら、型破りな主人公が現代の医療をスパッとぶった斬る!

という話になりそうなイメージを抱えていた分、

「医者の指示でしか動けないと嘆くくらいなら、医者の考えを変えて

正しい指示をしてもらえるように交渉してみれば良いじゃないか」といった

実際に行動に移せそうな"協調"の方向に持っていったのには

そうきたか…と思わされましたね。

医者は医者、ナースはナースで出来る事を探し、情報を共有して

みんなで協力しながら最善策を見つけていく。

お仕事ドラマ要素もちゃんと描かれているのが、この手の作品にしては何だか新鮮です。

ナースが主人公のドラマだからって医者を完全なる"敵"にするのではなく、

理想の体制に近づけるようにと、互いが手を取り合って

患者に向き合おうとしている姿は、やっぱり見ていて微笑ましいものですね。

 

患者の前で演じたり、営業妨害したりw

あまりにも大胆な行動過ぎてツッコミたくなっちゃうんだけれども、

そこも歩らしい寄り添い方というか。

「目の前で亡くなっていく母に何もしてやれなかった」悔しさと

「(最善は尽くしたんだろうけど)医者が母を見捨てた」ふつふつとした怒りを

想像させたあのエピソードが加えられたからこそ、

彼の動きにも説得力が感じられたのかもしれません。

というか…嘘で終わるオチのつけ方も良かったですねぇ。

前半の静が患者にした話を嘘だと指摘していたのに、

最終的には自分も嘘をついてしまうという(笑)

本人はそんなつもりはなくても、静に確実に影響されていっているのが

伝わってきて、クスッとしちゃいました。

 

小出しにしている天乃(松平健)の過去の件は、無難に医療過誤かな〜?とは思うんですが、

それよりも今回で気になったのは、

主に治療する患者の名前に必ず数字がついている事ですかね。

一村、二階堂、三雲、四方田…そして次回は五反田。

テレビ朝日のこの枠のドラマは、基本的に全9話構成で、静の苗字は「九鬼」。

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親愛なる僕へ殺意をこめて 6話 感想|どう捉えるかはあなた次第?な次回予告

 

 

葉子(浅川梨奈)殺害事件のエピソードを膨らませ、

それの答え合わせをしてきた前回までとは一転…

今回は"新章突入"感がひしひしと伝わって来る内容でしたね。

エイジ(山田涼介)が生まれたきっかけが明かされる所から物語が始まり、

B一視点の回想を立て続けに見せてきた辺りに、

ここからはB一が主体となった話が描かれていくのだという

雰囲気が引き締まった感覚を覚えました。

 

回想の入れ方にしても、初期の頃にあった

主語を変えては現在と過去を行ったり来たりな複雑な構成ではなく。

最初の回想に「15年前」と表記して、それ以降は日付を記載したカットを

毎度毎度ワンクッション置きながら見せていっているので、

"過去の話"である事がしっかり掴めるようになっています。

そして、現在の話を時折挟む事で、

今まで謎のヴェールに包まれていたB一の解像度を高めつつ、

着実に真相へと近づいていっている。

 

まぁ…今回の内容全てに意味があるかと聞かれたら、そうとは限らず。

特に、スピード違反で警察に目をつけられてからの7分間は

「いや、何もないんか〜い!」と思うくらいには蛇足ではあったんですけどね(笑)

あのシーンだけすっ飛ばして次に繋げるか、あとは、院内に侵入するくだりが

一場面前からだとやや唐突な気もしたので(いつの間に薬入手したの?っていう疑問がw)、

侵入するまでの描写過程に割いても何ら支障はなかったのかもしれません。

ですが…全般的には楽しめたので、

あとは、残り3話で何を見せてもらえるのか?を期待するのみですね。

 

で、あの次回予告に関しては…

私は共犯者ではなく「真相を知っている側」の人で、ミスリードだと信じているんですけど、

まさかストレートにネタバレしているって事はないですよね?

もし後者だとしたら、見せ過ぎだろうと(笑)

いやいや…でも、本命の亀一(遠藤憲一)がいますし…

あの血と怪我しやすい性格は関係しているんじゃないかと思っております。

例の警察の人間の方は、終盤でいきなり現れる新キャラが犯人の可能性も高そうですね。

本作の相関図って小さいですから、もう後輩くんしか思い当たる人物がいないんですよ。

個人的には、現時点で紹介されている登場人物内に留めて欲しい所ですが…。

 

 

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拾われた男 5話 感想|愛の往復ビンタを喰らう

 

 

ああ良かった〜……(泣)

松尾諭さんの半生を描く物語だから、今はすっかり売れっ子だって分かっていても、

長年かけてやっと報われた諭(仲野太賀)の姿にボロボロ涙してしまいましたよ。

結(伊藤沙莉)と掴むべくして掴んだ出世街道ですね。

諭の精神的支柱には結の存在が欠かせないと思わせる描写の畳み掛け方も凄ければ、

結という役が伊藤沙莉さんでなければ今回の内容は成立しないという

説得力の持たせ方も凄い。

…あ、でも、手厳しいツッコミをしつつも、何だかんだで事務所の中では

一番面倒見てくれている日立マネージャー(鈴木杏)も好きなキャラクターなんですよねぇ。

どちらも、肝っ玉っぷりと奥に潜んだ優しさのバランスが丁度良いのかな。

愛をストレートにぶつけるような往復ビンタで、諭を挫折から立ち直らせた結と、

陰ながらのサポートで再挑戦を後押しした日立の、

2人の女性の健気さが光るお話でもありました。

 

そして今回は何と言っても、諭のエピソードが刺さりましたね…。

「ちゃんとした仕事せい!」「ほんまもんの売れっ子になってからや」

「はよ大物になって結ちゃんを守ってあげなあかんな」

相手からしたら別に苦しめるつもりのない、何気ない言葉で、

最初は諭も誤魔化したり、笑ったりして済ませるんですけど。

オーディションに向けていざ役の練習をするとなると、

役と自身の置かれた状況がリンクするのもあってか

台本とは関係のない出来事がぶわっと蘇ってきて、いつしかプレッシャーに変わって

徐々に自分で自分の首を絞めていっている感じが…

何だか「分かる」ってなっちゃったんです。

平山(北村有起哉)と特訓する辺りから、画面を全体的にわざと手振れにして撮っているのが

彼の不安な心境を表しているようで、そこも印象に残りました。

 

中でも、オーディションで実際に演技するシーンなんかは

苦しい気持ちにさせられましたね。

本番に弱いタイプなのが災いして、名前も台詞も完璧に覚えてきたはずが緊張でド忘れして、

審査員の指示で止むを得ず、台本を読みながら演じる流れになったんですが。

その時に、まず画面が大きく横揺れして…からの、結の映像を合間合間に挟みつつ

諭しか映らないようにカメラが距離を詰めていく一連の演出をとった事で、

「大切な人を守らなきゃいけないのに自分は何やってんだ」という怒りと、

「今はちゃんと演技に集中しなきゃあかんのに…」という焦りと、

2つがごっちゃごちゃになって周りが見えなくなる余裕のなさが

ダイレクトに伝わってきて、とにかく辛かったです。

 

今回は台本にある「あなた1人で生きてるなんて思わないで」が、

全てのエピソードに繋がるキーワードになっていたと思うんですが、

その台詞を文字っての結の叱咤激励の回収には、あっぱれと言わずにはいられませんでしたね。

名前のくだりも、今までの失敗談を1話ずつ積み重ねてきたからこそ

込み上げるものがあります。

そこからの回想の連続といい…感情移入させるにはもう完璧な仕上がりでした(笑)

 

山村社長(薬師丸ひろ子)が繰り出すパンチに、

いかにも"ゲーム"って感じのコミカルな効果音を重ねてくるのも

遊び心があって面白かったです。

で、次回…「京都の魔法」であれって事は…浮気回も来るんですかね?

ラストシーンでは彼氏らしい頼もしさを見せてくれていただけに、

どんな流れで魔法にかかってしまうのか、それはそれで気になりますw

 

 

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親愛なる僕へ殺意をこめて 5話 感想|渋い声の山田くん、良い!!

 

 

怒濤の答え合わせ回でしたね。

白菱(佐野史郎)が実の父だったって事は、考察出来ていた視聴者はいたのかしら…

それが一番の衝撃です(笑)

 

門脇麦さんに関しては「ミステリと言う勿れ」でも二面性のある役を演じられていたので、

本作でも何かしら訳ありの役なんだろうなぁとは最初から分かっていましたが。

普段朗らかな雰囲気を纏わせている分、まぁやっぱりパンチ力があるもので…。

京花から語られる真相はどれも惨(むご)くて、ただでさえ耳を塞ぎたくなるほどなのに、

愛嬌を振りまきながらも軽やかな口調で話し続けているから、

闇の深さが余計に際立つんですよね。

話し方と内容に矛盾がある所が何とも気持ち悪くて、

その気持ち悪さが見る側の心をどんどん支配していって。

情報量が多かったのもあって、

カミングアウトが終わった頃にはぐったり疲れてしまいました(笑)

 

でも、それ以上に目を惹かれたのはB一ですよねぇ…。

個人的には、最近の役柄的に、おどおどしているイメージが強かったのでw

あんなに低くて渋い声を出す山田涼介さんがとっても新鮮。

肝心の二重人格の部分は引っ張りまくって、まだかまだかと待ち侘びていた

B一の動く姿と、B一の声。

第一声が「とっとと車出せ」だったのは、もうインパクトがデカかったですね。

本体のB一と、仮の姿のエイジと、エイジのふりをするB一で

3パターンを演じ分けなければならなかった訳ですが、

演じていたと知った状態で終盤のあのシーンを見てみると、

ちょっとばかし(別人格だから)硬さが伺えて。

ぎこちなさはなく、柔軟にキャラを切り替えていっている

山田さんの演技力の高さを、改めて思い知らされる回でもありました。

 

っていうか…B一と打っていて今更気づいたんですが、

エイジってA二とも変換出来るんですね。

15年前に作られた仮の姿と言われるのも納得が行きます。

 

今回が最終回と言われてもおかしくないくらいの内容でしたが、

残るは、エイジに罪を被せた件と、連続殺人事件の犯人探しって所でしょうか。

あっという間で見入ってしまう感覚でここまで視聴してきたので、

残り4話も期待出来そうです。

桃井(桜井ユキ)や猿渡(高嶋政宏)、亀一(遠藤憲一)と、

まだまだ膨らませられる人物もたくさんいます。

B一とエイジの二重人格のメカニズムも不明のままです。

さて、どうなるかな…?

 

 

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エルピスー希望、あるいは災いー 3話 感想|"正しさ"の中に潜む狂気

 

 

お…今回のモノローグは拓朗(眞栄田郷敦)なんですね。

初回でも彼が担当していて、その時は単純に、登場人物やそれぞれの置かれた状況を紹介する

"語り手"として見ていた訳ですが。

拓朗→恵那(長澤まさみ)→正一(鈴木亮平)とローテーションでやらなかった辺り、

恵那の変化を描く物語だと思わせた前回を踏まえて、

今度は「別視点から見た主人公」を描こうとしているんだな…というのが窺えました。

視聴者にも客観視させた事で、彼女がどんな風に変わったのか?が

より強調されるようになった感じです。

 

拓朗がモノローグ側に回って、彼の持ち前の呑気さを表す描写が若干薄まった代わりに、

シリアスな雰囲気は強めに。

今回の内容を考えれば、この手法も成功していました。

突然のゲストにも驚かされましたけど…

特に凄かったのは、主人公サイドと上司の二者間で

"正しさ"と表裏一体になっている危うさや狂気も、さり気なく提示してきた所。

 

岸本がふと呟いた「正しい事がしたいな〜」も、

被害者遺族に「救われた」という言葉をもらえたから

やり遂げなければいけないみたいな恵那の義務感も、

一見ヒーローっぽくは見えたんですけど、欲が増したようで

ちょっと怖くもあったんですよね。

確かに、警察たちによって理不尽な目に遭わされ、

冤罪をかけられたまま今も牢屋で暮らしている松本(片岡正二郎)の実態を

隠蔽するなんておかしい!こんなマスコミ業界ぶった斬ってやる!と思う気持ちは分かるんです。

でも…彼女らの行為が本当に"正しい"のか?と聞かれたらはっきりと答えられませんし、

極端に言えば、自身の過去の罪を償うために冤罪事件を追っているとも捉えかねません。

被害者遺族の目にはどう映るのか?

「真相を突き止める」のが"つもり"に変わって、家の前を張ったり

配慮のない言葉を投げかけたりしてズカズカ踏み込んでは遺族を傷つけてきた、

"当時のマスコミ"と同じ立場に回ってしまうんじゃないか?と考えると…

最後の恵那の騙し討ち作戦も、ただ「スカッと」では終わらない苦い余韻が残りました。

 

上司たちにしても、チャレンジ精神を取り入れずに

ぬるま湯にずっと浸かっているのが"正しい"っていう風潮になりつつあるのが怖いです。

ここの描写は、ある意味、皮肉にもなっていますよねぇ。

報道すべき事実には目を逸らし、目先の欲望や願望に従い続けた結果、

マスコミ業界が大きく変わる事なく現代を迎えてしまった…というのを示しているようなもの。

「フライデーボンボン」で芸能人が若い女性たちに囲まれながら

足つぼを押してはダル絡みする画なんかは、もう時代錯誤も甚だしくて(笑)

セクハラ感満載なのに、なあなあにやっていたら

いつの間にか長寿番組になってしまったのが伝わってきて、

僅かなシーンでもリアルを押し出してくる辺り、

本当に隅々まで凝って作られているんだな…と思わされました。

 

「くたびれた女が缶チューハイ飲みながらだらだら見ている」と分かっていても、

変化を恐れて全くテコ入れを図ろうとしない「フライデーボンボン」という番組がある事。

冤罪事件を取り扱う事に意欲的ではない上層部の存在。

生々しいがために、フィクションなんだから…と却下されそうな設定に、

関西テレビとフジテレビがGOサインを出したという事実は

しかと受け止めておかなければなりませんね。

そして、スポンサーとなっている企業にもね。

 

果たして、最後まで見届ける覚悟はあるのか?を試されているような1時間でした。

面白いのでもちろん見ますけども!(笑)

 

 

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PICU 小児集中治療室 5話 感想|絞り込んで描けば良いものを…(泣)

 

 

う〜ん…「散漫」以外の言葉が見つからないですな…。

今回の内容を簡潔にまとめるとするなら、こんな感じ。

・意識不明の状態の悠太(高杉真宙)を気にかける武四郎(吉沢亮

・裁判が終われば治ると思っていた手の震えが悪化して心配になる綿貫(木村文乃

・研修医時代から交流のあった患者・日菜(小吹奈合緖)の治療

・ドクタージェットを利用して搬送されて来るらしい圭吾(柊木陽太)の説明

・片道6時間もかかる網走の自宅が恋しい淳之介(松野晃士)

・淳之介を網走に戻してあげたいという想いから、知事に交渉しに行く武四郎と植野(安田顕

もう、箇条書きになっちゃうんですよね(苦笑)

 

本作の原点回帰のためにも、ここで再び現代の医療問題を取り入れたい。

医者や看護師が増えて医療体制が徐々に整いつつあるから、

受け入れられる患者の数も増えてきた。

そういう解釈も出来るんですけど…

ジャンルや程度の違ったいろんなエピソードを1度に盛り込み過ぎで、

最早、彼らがPICUを通して何をやりたいのか?が掴みづらい状態になってしまっています。

 

私としては、5話というターニングポイントを踏まえても、

まるまる"悠太回"にしても十分だったと思うんですけどね。

最終的には仲間になるのだと踏んでいるから。

まぁそれはそれで、いつもの「理想のPICUが出来るまでの話じゃないの?」

みたいなツッコミは入れていたでしょうが…

今回の内容よりは全然見やすかったかもしれません。

「生きたくてももう長い事生きられない」運命を背負った日菜と、

「まだ生きられる健康体なのに、死のうとしている」絶望を味わう悠太で、

命の対比を描こうとしているのが伝わっただけに、

なんで二者間とは関係のない患者エピソードも入れちゃうのか…

盛り上がる材料は揃っているのに、なぜ絞り込まないのか?

勿体ないと感じずにはいられませんでした。

 

お陰で、武四郎の仕事の取り組みも中途半端に見えてしまいましたしね。

患者の対応をしないといけないし…でも悠太が無事か気になってしょうがないし…で、

患者と親友で行き来している様子が描かれたために、

そんな風に見えたのだと思います。

 

で、どうやら…というかやっぱり?

母・南(大竹しのぶ)が患者として搬送されるフラグも立ててきましたね。

妊婦の桃子(生田絵梨花)も、そのうち"候補"に入ってくるのでしょう。

主人公にとって身近な人が病気を患う展開は、医療ドラマではお馴染みではありますが…

それ、本作でもわざわざ踏襲しなくても良いんじゃないのかなぁ。

やればやるほど、本題が霞むだけなのに。

 

 

あ…ちなみに、最後に感想とは全く関係のない話をしますが、

来週は恐らく「エルピス」の感想の方を優先すると思います。

実は、日曜日がワクチンの接種日でして。

今までの経験上、副反応で熱が出て体調が悪くなる可能性が高いので、

もしかしたら2本ともは1日で書けないかも?というお知らせだけさせていただきます。

(キャパ次第では視聴のみに切り替える事にもなりそうですが…)

 

 

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