笑うマトリョーシカ 1話 感想|主人公がいろんな事に首突っ込みすぎ?

 

 

本作の放送までに「視聴リスト&期待度」の投稿が間に合わなかったので先に書いておくと…

今期はとりあえず2〜3本(うち1作品は新作ではないですが…)

最後まで感想を書く事を目標にしていて、その中の候補作品に本作を入れていました。

理由は、人間の隠された内面に迫るという部分をどう描写するのかに興味があったのと、

単純に「TBSドラマの金10枠×サスペンス」にハズレはない!と信じているからです。

 

ただ、1つだけ不安要素もあって。それは、脚本家がいずみ吉紘さんである事。

ここ数年間の作品を挙げるとすると、「仰げば尊し(2016)」「トドメの接吻(2018)」

集団左遷!!(2019)」「アリバイ崩し承ります(2020)」「インビジブル(2022)」

前期には「ACMA:GAME アクマゲーム」を執筆された脚本家です。

※なお、「アクマゲーム」に関しては未視聴。

いずみさんには申し訳ないですが…

個人的には、執筆された脚本が面白いと感じた試しがほとんどありません。

むしろ、リタイアした作品もあるくらい、微妙な印象が強いです(汗)

しかし、最近のドラマは脚本の良し悪しが全てでもなくなってきているため、

先入観は良くないと思い、まっさらな気持ちで初回を見てみようと決心しました。

 

で、いざ視聴してみた感想としては、

物語にイマイチ入り込めない…といった感じでしょうか。

何と言うか、台詞が多かったんですよね。

初回で初期設定の紹介が必要だから多少は仕方ないとは言え、

序盤から少々難解な言葉や言い回しが続いて。

その上、BG株事件に、清家に、佐々木に、鈴木に、宇野に、迫田に…と

一気に新情報が出てくるために、

情報を整理するので精一杯と言うか、見ながらだんだん集中力が切れてしまいました。

初回で特に目を引いたのは、冒頭の道上の父・兼高(渡辺いっけい)が

車に轢かれて死ぬシーンくらいで、残念ながら、そのシーンと同等か超えるものはなし。

 

かろうじて、清家(櫻井翔)の「これからも、僕を見ていて下さいね」という意味深な発言や、

終盤で明らかになった、権力の二重構造がマトリョーシカとリンクしていきそうな点で

次回も興味を持って見続けようとは思えましたが、

少しでも物語について行けない部分が出てくると

その作品に惹かれなくなってしまうのが私なので…

このまま情報過多で小難しい展開が続くとなると、

感想執筆どころか、視聴継続も難しくなるかもしれません。

 

そして、難解に感じる描写に関してもう1つ気になったのが、

道上(水川あさみ)の目的が不明瞭な所です。

初回で描かれたのはこの4つ。

・父の事で政治家を恨んでいるはずが、秘書に転身した鈴木(玉山鉄二)の謎

・「主体性がない」と言われ、鈴木との深い事情がありそうな清家の謎

・28年前に起こったBG株事件の真相

・兼高の死の真相

そう…要は一度に盛り込み過ぎなんですよね。

頭ではなんとなく理解していて、全ての事柄や人物がBG株事件に関係しているんだろう

というのは分かるんですが。

「道上が興味を抱こうとしている対象」が上記の4つで場面ごとにコロコロ変わるので、

結果的に話がフワフワして見え、

何を描こうとしているのかが分かりづらくなるんだと思います。

 

まぁ、主人公は4つ"全て"を知りたい…というのが目的にはなるんでしょうけど、

それは下手したら、最近のドラマでやりがちな「描くべき事を増やし過ぎたあまりに、

本来のコンセプトや設定からブレてしまい、散漫とした物語になる」

原因に繋がる気がします。

劇中には、主人公が真相を追求するモノローグや台詞が多く散りばめられているので、

印象操作のつもりで、何を一番知りたいのか?が視聴者に伝わるように

そこの微調整をしたら、本作の方向性も定まってくるのかもしれませんね。

 

ざっくり言うなら、面白くなりそうな要素はあるけどまだ分からない…に尽きますね。

しばらくは様子見です。

でも、政治界という小難しい題材を、拡大をせず通常放送で描いた所は

良い判断だったと思います。

きっとここの尺をとるために拡大したのだろう…

というのが明らかに分かるような描写があったら、物語が冗長気味になってしまいますからね。

 

 

7/13追記:

 

3話まで視聴。

イマイチ見えてこなかった、道上が鈴木と清家に興味を持って調べている理由については、

新聞記者らしく「取材して、真相を突き止めたいから」という事で

強引に進めていくのだと分かったのでまぁ良いとして。

何でしょうね。世間の評判を見る限り、きっと展開は早いんでしょうけど、

個人的には、事件を盛り込み過ぎな上に、

主人公のプライベートの描写で話の腰を折っているように感じられて

あまり物語にのめり込めないんです。

途中で一瞬、今何の事件を追っているんだっけ?

この人はどこに関連した人物?と混乱もしてしまいます。

鈴木と清家をもっと前面に出した方が、面白くなりそうなのに…。

 

調べてみたら、原作では主人公は道上ではなく清家になっているそうで。

それなら納得です。

2人の関係性を探る、第三者的な立ち位置の新聞記者の道上を主人公にする事で、

視聴者に考察を促そうとしているんですよね。

 

結末よりも過程の方に興味がある人間なので、やはり今後は視聴のみとします。

と言っても、完走出来るかどうかも怪しいですが(汗)

 

 

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アンメット ある脳外科医の日記 11話(最終回) 感想|心を満たしてくれる存在

 

 

「川内先生。わかりますか?」の三瓶(若葉竜也)の問いに対して

ミヤビ(杉咲花)が返したのは「わかります。」という答え。

この「わかります。」の前にはもちろん意味は含まれているのだろうけど、

表面的に見てみれば、何に対して「わかった」なのかは分からないし、

仮にまだ記憶を失った状態だったとしても、

目覚めていきなり医者っぽい格好の人にそう聞かれたら

「はい」の調子で答えてしまうかもしれない。

 

でも…ミヤビは目を潤ませながら、鼻をひくひくさせながら、

声を震わせながら「わかります。」と伝えた。

きっとそれは、今目の前にいるのが大切な人で、

その大切な人を思い出せている自分が嬉しくて、

溢れる感情が止まらない…という事だと信じたい。

 

カンテレ制作のこの枠のドラマは、基本的に最終回は延長しないものの、

本作は特に視聴者に好評だったにもかかわらず、拡大をせず通常時間内で描き切った。

もし拡大放送をしていたら、目覚めた後の数分間で

いつも一緒にいてくれる優しくて楽しい面々と居酒屋で快気祝いも含めた

"その後"もさらっと描いていたんでしょうけど、

「私の今日は明日に繋がる。」とも日記に書かれていたように、

ミヤビと三瓶はこれから少しずつ思い出を重ねていけるんだね…

重ねていけると良いな…と想像を膨らませたくなる、

希望を感じさせる締めだったと思います。

いつもは「同じ病院で働いてる〜」が決まり挨拶の三瓶が

最後では「脳外科医の三瓶先生」ではなく「三瓶友治」として接している所も、

あの回想の後で、どうか思い出して欲しいという切実な願いが伝わってきて。

その分、ミヤビが「わかります。」と言った時の安堵の気持ちを増幅させた気がします。

 

手術シーンもねぇ…ここ最近のドラマで、

あんなに静かで、かつ緊張感もじわじわ感じさせるシーンを見た事があったかな。

ミヤビの命がかかっているから、そっちに引きずられてしまう反面、

あまりにも静かな時間が流れているのに、ふと驚いてしまっている自分もいたのです。

聞こえてくるのは心電図の音と、酸素を吸入する(?)スー…という音だけ。

瞬きする余裕もなく向き合う三瓶の目のアップを始めとした、

手術に携わる人々の不安・願い・緊張が垣間見える表情を映し出すカット。

そして、残り1分を切ったら手持ちカメラに切り替えたのか、ブレが出始めて

まるでドキュメンタリーかのような臨場感が増す。

ドラマチックな劇伴を大きな音量で流さなくても、

照明や主人公が挑む姿を映すエンタメ色の強い演出を加えなくても、山場は魅せられる。

そう証明してみせた、中々貴重なシーンでした。

 

本作の感想をなぜか今まで書いてこなかったので

(まぁ…半分は気力のせいです。やっぱり一度サボったらアカンですな(汗))、

ここから少し総括まじりに書くとするなら。

正直、前回までの内容だったら、

ちょっとだけアンメット(=満たされない)な状態で見終えてしまってはいました。

というのも…記憶障害を長期間発症し続けているミヤビが"医者"として、

失語症患者や左半側無視といった、同じく治すまでに相当時間のかかる

病気を患っている患者の心の治療をする姿を描いた1・2話に惹かれた私からしたら、

3話以降は惜しいなぁと思う回が頻繁にありまして。

例えば、元々の原作の主人公が三瓶であるが故に、上手く改変出来なかったのか

ミヤビとの描写の比率が偏っているように映ったり、

1〜3話という物語の方向性を固める重要な段階で

なぜか津幡(吉瀬美智子)の回を3話でまるまる1時間使ったり、

あとは…三瓶と大迫(井浦新)との対立、綾野(岡山天音)との恋愛絡みの対立、

綾野と麻衣(生田絵梨花)の婚約話、西島会長(酒向芳)も交えた陰謀論など

サブエピソードで描く事が多過ぎて。

5話や7話のような良い回も時々あれど、

全体的に「ミヤビが主人公」感が薄れてしまっているというか、

もっと患者に寄り添う彼女が見たいかなぁと、若干勿体なさは感じていたんです。

 

けれども、作り込んだからぜひ見届けて欲しいという

作り手側の想いやこだわりがビシバシ詰まった最終回を見たら、もう吹っ切れちゃって(笑)

いや…最終回だけに関係なく、引き算で見せる演出、劇伴、演技から滲み出る心地良さは、

初回からずっと好みではありました。

医療ドラマでありがちな、いがみ合いや、嫌がらせをしてくる上司の存在、

医者を見下す描写がなかったのがとても見やすかったです。

会話のシーンにしたって、声を張る部分がないから凄くリアルに聞こえましたしね。

初回放送後にたまたま目にして読んだ若葉竜也さんのインタビュー記事↓で

若葉竜也、民放連ドラ出演決意した“打ち合わせ”「面倒くさいことに付き合ってくれるなら」(マイナビニュース) - Yahoo!ニュース

「テレビドラマでよく見る、登場人物が説明的なことをべらべらと話すような台詞はやりたくない」

と若葉さんが仰っていたんですが、作り手がそのご要望を汲んで、

役者さんの演技の力を、視聴者の賢さを最後まで信じて

制作されたんだろうな…というのがよく伝わってくる作品でした。

 

「エルピス」でも前期の「春になったら」でも感じた事ですが、

「これを届けたい!」ものが明確にあって、それを妥協せず形に落とし込んで

丁寧に、真摯に制作された作品の熱量は、

1クール分を埋めるために企画された作品と違うのは明らかなんですよね。

カンテレ制作の枠は、月10と…去年出来た「火ドラ★イレブン(火11)」の2枠のみ。

枠数が少ないからこそ、1つの作品を作り込める良さってあると思います。

ついでに言うと、ここ最近思うのは…ドラマの本数が多いと、それぞれの枠のカラーも薄まれば

ただスタッフやキャストを押さえるのに必死になるばかりで個々の作品に時間をかけられず、

結果的に、ドラマ全体の質が下がってしまっているような気もします。

特にフジテレビのドラマ枠は本当に多い。多過ぎる。

いや、フジテレビだけにかかわらず、本作をきっかけにじゃないですけど…

どの局も本数を調整して、「日本のドラマはやっぱり面白い!」と思えるような

作品1つ1つの質を高められる方向になってくれたら良いですよね。

全てが全て、本作のような洗練された作風を目指して欲しい訳じゃなく、

曲者キャストや豪華な劇伴で彩ったエンタメ色の強い作品も、

ツッコんで楽しめる作品も必要なんですけどね(笑)

 

話を本作に戻して…「群青領域」ぶりのお見かけとなった若葉竜也さんの、

ビー玉のような純真な目の演技も印象的でした。

演技力は前提として、何となく変人な医者に見えて、

マスクをつけたら実は少年っぽい…?という

ギャップ込みでのキャスティングだったのかも?とも思えたり。

もちろん、安全な場所にいたのが、三瓶に刺激を受けて、時に壁にぶち当たりながらも

医者を目指すようになるまでの過程を繊細に演じた杉咲花さんも良かったです。

他にも、良い人なのか悪い人なのか心の内が読めないミステリアスな井浦新さんも。

シリアスめいた雰囲気の中で明るい風を注いでくれる立ち位置の野呂佳代さんも、

実は一番頼れる藤堂を演じられた安井順平さんも。

本作、何気にキャストのバランスも絶妙でしたよね。

 

本当は、本作の感想は雑感集に組み込む予定でしたが…

長くなりそうな気がしたので先に書いちゃいました。

本作の感想を待っていて下さった読者様には、中々書けなくて申し訳ありません。

実は、2話以降録画を溜めてしまっていたので、最終回に間に合うように

約5日間数本視聴して、何とか追いつこうとしていたのです(汗)

(↑日9もそう。感想は後日書く予定です。)

感想を書きたいんだったら早めに書く。

数本溜まったら各回の感想執筆は諦めて、まずは視聴して追いついて

ある程度まで来たら雑感を…なんて、ちゃんと形を決めないとダメですなぁ。

 

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「虎に翼」今日の回(51話)を見て思うこと。

 

 

「惚れてたんだろ?花岡に」

よね(土居志央梨)のこの言葉…視聴していた時は

轟(戸塚純貴)が花岡(岩田剛典)に恋心を抱いている事を指す

言葉だとは思っていなかったんですよね。

いや…「惚れた」にはびっくりしたけれども、

それだけで恋愛だと決めつけるのも安直なのかなぁというか。

その後で轟が「あいつがいなかったら、俺は弁護士を目指していなかった」

「明律大で共に学べると知った時は嬉しかった」

「あいつのいる日本へ生きて帰りたいと思えた」と言っていたように、

轟にとって花岡は、同年代で身近にいるからこそ刺激をもらえる存在というか、

切磋琢磨しながら高め合える、生きる活力を与えてくれる存在というか…

2人の事は、友情の枠を超えた強い絆で結ばれている関係性なのだと捉えていたんですね。

 

でも…帰宅して(大体、お昼休憩中に見る事が多いのです)いつものようにSNSに触れて、

おすすめTLでたまたま目に入ったのが、

「虎に翼」を書かれている脚本家・吉田恵里香さんご本人の投稿。

一部抜粋すると…

「轟の、花岡への想いは初登場の時から【恋愛的感情を含んでいる】として描いていて私の中で一貫しています(本人は無自覚でも)。」

「人物設定を考える時から彼のセクシャリティは決まっていました。」

と呟かれていて。

「惚れた」の意味が恋愛を含んでいると思いながら見ていなかった私からしたら、

えっそういう意味だったの!?と、意外に感じてしまったのでした。

 

轟が花岡に対して恋愛的感情を抱いている…なるほど、そうなのか…。

今まで考えてもみなかったけど、2人のやりとりを思い返してみれば、

花岡が寅子(伊藤沙莉)たちと出会って間もない頃、

本性を隠して女性に近づく彼に対して「撤回しろ!」と何度も訴え、

歪んだ正義感に正々堂々と立ち向かう姿は描かれていたし、

寅子に黙って、妻といきなり現れて結婚報告をした時もそうだった。

当時は素直に、この人は自分の中で強い意志や信念があり、

目の前の物事が正義なのかそうでないのか

白黒はっきりさせたい人なんだという印象だったんですが。

今回の件を踏まえれば…前者に関してはストレートに、

「俺が"良い"と思った花岡」から遠ざかっていく悔しさや憤りとも捉えられるし、

後者は後者で、寅子の複雑な気持ちを代弁する事で

言葉に表せないモヤモヤした感情に蓋をして

それを曖昧にし続けた自分を許せなかったりもしたんだろうな…とも想像出来るので、

「恋愛的感情を含んでいる」と言われても、合点は行くんです。

ただ私が今まで全くそう思わなかっただけで(汗)

 

(本人は無自覚なものの)轟が花岡に向ける視線が恋愛から来ていたと

気づきもしなかった私はなんて鈍感なんだ!!と思い、後からザーッと感想を調べてみたら、

もしかしてそうなんじゃ…と前から勘付かれていた視聴者もいれば、

わざわざそこも描かなくたって…と動揺されている視聴者もいて賛否両論。

だからこそ、脚本家の吉田さんご本人が補足投稿を上げられていたんでしょうね。

 

でも…何でしょうね、視聴時も恋愛だと知った時も関係なく、

いつもだったら出てくるはずの「盛り込み過ぎ」「その設定の必要性は?」といった感想が

不思議と出てこなかったんですよねぇ。むしろ、納得しちゃって。

もちろん今でも、同性愛者も登場させて"多様性"を押し付ける作品に対しては、

盛り込んだ結果、物語が散漫になり、本来描くべきテーマが霞みがちなケースを

いくつか見てきたので否定的ではあるんですけど…。

本作にはなぜネガティブな感想が先行しなかったのかを考えてみたら、

ここまで、男性が優位に立つ社会の中でスンとした顔をしながら生きる女性とか、

生理の辛さとか、妊娠をしたら仕事を諦めなければならない理不尽な社会構造とか、

大切な人が出征するのと同等にしんどいであろう

生きているのか、帰ってくるのかという不安に襲われながら過ごす戦後の日々とか、

そういった、「初の女性弁護士・裁判官になる佐田寅子」の人生を描く上で、

女性が生きていく中で潜在的に感じている"苦しみ"に目を向ける描写は

ずっとされてきた訳で。

憲法が改正されて「国民は法の下に平等」な社会に変わろうとしている今(当時)、

その対象を"女性"だけでなく"その時代を生きる全ての人"に広げただけで、

昔も今後も、描こうとしている事には

一貫性があるからなんじゃないかな?という結論に落ち着きました。

現代でこそ、同性愛やLGBTQ+を受け入れつつある社会にはなっているけれど、

当時だったら生きづらさを抱えたままの人が圧倒的に多かったでしょうからね…。

 

ただ、まぁ、こんなに理解あるようには書いていますが、

轟が花岡に恋愛的感情を抱いているのでは?という新展開をまだ飲み込めていない自分もいて。

モデルとなる人物はいるものの、登場人物もテーマも方向性も作り手自身で考えて

構想を練るオリジナル作品である以上は、やっぱり"設定"は"設定"だよな…と思ってしまう

頭の硬い私でもあります。

とにかく、現時点では気持ちがどっちつかずで、何とも言えません(笑)

 

しかし、吉田さんの過去作品を振り返って思うのは、

人気BLコミックを実写化した「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい(通称:チェリまほ)」

に2020年に携わられたのをきっかけに、恋愛感情を抱かないアロマンティック、

アセクシュアルを取り上げた2022年1月期の「恋せぬふたり」、

そして、同性愛も絡めた2023年の単発SP「生理のおじさんとその娘」と…

個々の作品の内容がどうだったかは置いといて、時を経て社会や価値観が変化してもなお、

様々な"恋愛の形"について考え続ける事をやめない方だったんだろうな…と。

で、放送から2ヶ月近く、とても上質に作り上げられているのが伝わる本作だから、

そんなに安易には終わらないだろうと。

寅子の過程も含めて、長年の紆余曲折があって、吉田さんなりの

何か1つの"答え"が落とされるんじゃないかと(正解という意味ではなく)。

今は、信じております。

 

ああ…さすがに今回の事はなんか書きたくなっちゃって、

悶々と考えながら書いていたら3時間以上もかかってしまった(笑)

シンプルに、よねの姿が見られたのには安心しましたし、

轟とよねが事務所を立ち上げると分かって、2人の今後の活躍が楽しみにもなりましたよ。

「私の前では強がるな」というよねの言葉も、凄く優しさを感じさせて。

「私の前では」っていうのがまた良くてねぇ。

普段は強がったって良いし、轟の考える"男らしさ"を貫いたって良いけど、

時には本音を打ち明けられる人がいないと心が疲れてしまうだろうし、

私にはそうしてくれると嬉しい…なんて想いもあったんじゃないかなと思います。

総じて、2人の等身大さと、2人ならではの関係性が垣間見えた回でもありました。

終わり方…これで良いのかな(苦笑)

以上、ひとりごとでした〜〜。

 

***

 

6/18追記:

なんと!本記事のリンクをhatenablogさんが貼って下さいました。↓

(「もっと読みたい!『虎に翼』に関するブログ」の部分)

 

いつもは朝ドラは視聴のみで、この回を見て、肯定の意見ともモヤモヤともなんか違う、

自分なりにいろいろと思った事を備忘録代わりに書いてみただけだったので、

リストアップの形でも紹介していただけてとても嬉しいです。

 

この投稿から1週間が経ってしまうので、そろそろ次の感想記事を上げたいですね(苦笑)

あれを書こう!書きたい!と思ってます。あ…ち……

 

 

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Destiny 9話(最終回) 感想|「20年の時をかける」とうたった割には…(苦笑)

 

 

がんが悪化して死にかけた経験をして以降、

ポエマーになり始めた真樹(亀梨和也)も真樹ですが…

お父さんも随分ペラペラ喋るようになりましたねぇ(笑)

で、相変わらず、相手の告白をすぐに信じてしまう奏(石原さとみ)。

野木が原因で英介(佐々木蔵之介)は自殺してしまったのに、

なんで彼に疑いの眼差しを向けないんだろう…と思うんですけど、

まぁ単純に、最終回でそこのイザコザを繰り広げていたら

時間がなくなるからって事なんでしょうね(苦笑)

 

ただでさえ話が進まなかったから、野木による真相告白(という名の説明台詞過多)と

回想だらけの最終回になる事は予め分かっていましたが、

そこで"答え"を提示すれば良いってもんじゃないと思うんですよね。

「初回と最終回だけ見れば理解出来るでしょ」みたいな作りでは、

正直、ミステリーどころか、"連続ドラマ"として成立していない…そう考えています。

謎を絡める以上は、段階を踏みながら真相解明に繋がる内容・展開で魅せなければ、

"連続ドラマ"ならではの醍醐味は感じられにくいですし。

その描写過程を疎かにして、最終回で「実はこんな真相でした」と言わんばかりに

畳みかけて明かされたとしても、それがいくら辻褄が合っていたとしても

何の面白味も湧かないんです。

 

肝心の黒幕にしても…え、こんな人今まで出てきたっけ?って感じで。

私が忘れているだけで過去に出演回があったのか、思わずwikipediaで調べちゃいましたもん。

「ぽっと出の登場人物が真犯人」という、初回から欠かさず見てきた視聴者を

裏切るタブーもやってしまって…冷めた気持ちに拍車をかけていた気がします。

 

では、どうしたらもっと面白くなったのか?を素人なりに考えるとするなら…

今までの無駄な恋愛描写や大学時代の回想は大幅にカットして、

最終回の秘書(岩田和浩)に関するエピソードを3〜4話辺りに持ってきて。

最近のドラマの主流(?)である二部構成にして、残り話数を「巨悪編」と名付けて

内閣総理大臣・東(伊武雅刀)に立ち向かう内容にすれば

盛り上がったんじゃないかと思ってます。

もう本当…「20年の時をかけるサスペンス×ラブストーリー」なんて

壮大なコンセプトにした割には、その大元とも言える人物の真相は

大畑(高畑淳子)の記者会見であっさり終わりましたから(汗)

 

その上で記者会見のシーンも、支部長が代表で…って事なんでしょうけど、

奏を傍観者にせず、奏1人か、あるいは大畑との2人体制で参加させて。

例えば…奏が机の下であのハンカチを握って、

心の準備を整えてから真相を1つずつ詳細に報告し始める…

時に涙目になりながらも、最後まで伝えきる姿を長台詞・長回しで見せる演出を施していたら、

「父の冤罪が晴れて良かったね…」「奏、やっと救われたね…」といった

カタルシスが味わえて、「20年の時をかける」にも説得力が増したのかもしれません。

 

ミステリーパートと恋愛パートのミスマッチ感が強い以前に、

視聴者を引き寄せるために用意しただけで、ミステリーなんて二の次…としか

思えないような作品でしたね。

最後のくだりも、一体何を見せられたんでしょう。

両者とも父は無罪だったし、真樹はがんを患っていたのに急に元気になったし、

みんな事件が解決したと思っているっぽいから

(東の裁判がまだ残っているんじゃないかって…)別に会う事に罪悪感はないだろうに、

「私と真樹は、初めから出会ってはいけない運命(奏のモノローグ)」って、

なんじゃそりゃ(呆笑)

その後結局、「真樹ー!!(多分)」と言いながら駆け寄っているし。

他にも、真樹は祐希(矢本悠馬)を早とちりで犯人だと決めつけていたにもかかわらず、

祐希に謝らせるだけで自分は謝ろうともしなかったし、

奏も貴志(安藤政信)に、今まで散々迷惑かけて振り回してきたのに

「ごめんなさい」じゃなくて「ありがとう」って…。

何だかな。最後まで自分かお互いの事を考えてばかりで周りが全然見えていなくて…

2人とも魅力的に映らなかったのも残念でした。

 

貴志も英介も、最後は野木も良い人止まりで終わってしまったのも勿体なかったですねぇ。

安藤政信さんも佐々木蔵之介さんも、仲村トオルさんも…

お三方ともベテランで、"裏の顔"で一捻り効かせて

話を盛り上げる力のある俳優が揃っているだけに、そこの物足りなさも残りましたね。

特に貴志は、何かあるんじゃないかと期待していたんですよ、ずっと……w

 

 

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春ドラマの雑感いろいろ④〜火9・木9〜

 

こんばんは!りんころです。

今週までで視聴したドラマの一部の感想を、掲載していこうと思います。

 

※タイトルをクリックすると、その感想のページに飛びます。

マイペースに続けるためにも、ざっくりとした内容になっておりますm(_ _)m ←テンプレ

・Destiny 8話

・Believe 6話

 

ではでは…

 

 

Destiny 8話(5/28放送分)

 

放送開始から17分過ぎで、野木(仲村トオル)が言ったのが…

「(お前の友達は)30も過ぎて、みんな幼稚で世間知らずだ」。

なんかもう、的確な発言過ぎて、

それ以降頭の中でずーっとグルグルさせながら見てました(笑)

 

野木の言う通り、奏(石原さとみ)たちって、

みんな自分本位で、身勝手な人たちばかりなんですよね。

奏は検事なのに私情を挟みまくりで、貴志(安藤政信)と住んでいる自宅に

真樹(亀梨和也)を呼んで一緒にドラレコの録音を聴いたり、

貴志には無断で真樹と愛の逃避行をしたり…

散々貴志に対して不誠実な言動をしていたら、そりゃあ別れを切り出されるのも当然なのに、

本人は彼が気を利かせて誤魔化してくれたと知った時、

「あんな良い人、もうどこにもいない」はい…?と、思わず耳を疑いましたよ(苦笑)

彼への思いやりとか、罪悪感とかって彼女にはあんまりないんだなぁって。

 

他にも、真樹はたまたま目撃した祐希(矢本悠馬)を犯人だと勘違いして

簡単に罪を被って周囲に迷惑をかけるし。

祐希は祐希で、自分を庇った真樹が容疑者になってしまったにもかかわらず、

(全く犯罪に関与していないのに)自己保身を優先してしまう。

 

奏と知美(宮澤エマ)が梅田家で雑談しているシーンにしても…

なんであんなに笑っていられるのかが不思議でたまりませんでした。

特に謎だったのが…知美の「何やってんだろあの2人」発言。

あなたの旦那ですよ?

友達のために身の潔白を証明しようともしなかったんですよ??

私だったらそんな「同じクラスのあの人、最近〇〇になったんだって〜」みたいなノリで

他人事な発言は出来ませんよ。

むしろ、なんで言ってくれなかったの?って問い詰めるだろうし、

しばらく距離を置くかもしれません。

カオリ(田中みな実)がいたらな〜なんて思い出話になるのもよく分かりません(汗)

序盤でも書いた通り、みんな自分本位な性格なので…

大学時代を懐古出来るほどの友情って、ありましたっけ?

 

ここまで内輪の人間による証言というか告白が続いて、

それを"真実"だと受け取る描写に疑問を感じていた所で、

都合の良いタイミングで手がかりが現れるのも何だかなぁ。

ドライブレコーダーの映像とか、配達人(山添寛)に提供してもらった写真とか…

検事が調べる前に、警察が調べてそうなんですけどね。

「この人だ!」と気づくシーンも…寝落ちから目覚めた時にちょうど流れていたニュースで

見かけただけでしたし。

 

奏と真樹の惚気話に、大学時代の回想、真樹のポエムめいた不可解な発言に、

「俺がやった」で掻き乱す展開を2回やりながら

(↑この間の水10もそうですが、もうこの展開に飽きているどころか、うんざりしてます…)

ここまで事件の真相を引っ張り続けてきた本作。

最終回は野木の告白がメインでしょうね。つまり、説明台詞のオンパレード。

もうね…来週で終わりだから見るってだけです(悲)

 

 

Believe−君にかける橋− 6話(5/30放送分)

 

いやぁ、久々の雑感になっちゃいましたね。

2話の時に「話が進まない」と書いたっきりですが…ここまで見てきても、

・主人公にスポットライトを当てているはずなのに、狩山の妻・玲子(天海祐希)や

秋澤(斎藤工)、黒木(竹内涼真)、南雲(一ノ瀬颯)やその婚約者・本宮(山本舞香)など

他の登場人物のエピソードに尺を割くあまり、主人公の影が薄くなってしまっている

・登場人物の複数のエピソード+回想の挿入頻度の多さ+台詞の多さにより、

逃亡劇ならではの緊迫感が欠け、ダラダラした印象を与えてしまっている

・事件の真相をやたらと引き延ばしているため、

逃亡劇という似通った展開続きでマンネリ化し始めている

・明らかに「先が気になるでしょう?」「考察したくなるでしょう?」と

煽っているかのような思わせぶりな演出(特に場面転換)やシーンが多い

毎回、本当にこの4つの感想ばっかり浮かんでくるんですよ(笑)

 

今回は中間地点を越えたという事で書きましたが、

中々雑感集に上がらなかったのはそのためです。

同じような内容だから、時間もないし今回も書かなくて良いかな〜なんて…

ついつい優先順位が低くなってしまうのです。

 

私の中で「キムタクドラマ」は、光の意味でも影の意味でも

木村拓哉さん演じる主人公の存在感がとにかく大きくて、

持ち前の男気溢れるオーラとか、語りから滲み出る真っ直ぐさ・熱さとかで

周りの登場人物も視聴者もぐいっと惹きつけるイメージが強かっただけに…

こんなに群像劇ちっくになって、木村さんが目立たなくなってしまうのも珍しいんですよね。

豪華キャストで脇を固めるのも「キムタクドラマ」あるあるなはずなんですけど…

本作の場合は「この人の見せ場を作って下さい!」「出番を増やして下さい!」とでも

事務所から頼まれているのかな?と邪推してしまうくらい大人の事情を感じさせますし。

井上由美子さんは個人的に、人間の多面性やちらりと覗き見える"闇"を表現されるのが

お得意な脚本家だと認識しているのですが、

余計なお世話なのは重々承知で、あまり力が発揮出来ていないのでは?という気もしています。

 

また逃亡する舞台を変えたって事は、次回もそこまで進展はなさそうですね。

うーん、やっぱり逃亡劇は3ヶ月分の連続ドラマ向きじゃないのかもしれません。

仮に前後編での放送だったら、ダレないまま

先の話に興味を持たせることに成功していたでしょうし。

2時間SP or 映画だったら、真実追求のためにひたすら駆け抜ける主人公の動向を

ハラハラドキドキしながら見守れて、エンターテインメント感が強まって

あっという間に感じられたんじゃないかなぁ。

 

 

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燕は戻ってこない 5話 感想|リキの暴走が止まらない!

 

 

や、やばい……凄い…………w

ダイキ(森崎ウィン)の子供を身籠ってしまうのでは?という予想を超えて、

展開がカオス過ぎて口が開きっぱなし。

戸次重幸さん、よくあの役を引き受けられたなぁ。

心を殺して挑まないと無理でしょう、あのシーンは…(笑)

日高(戸次重幸)の「あお〜〜ん」という獣のような喘ぎ声はかなりクレイジーでしたけど、

それがリキ(石橋静河)の「もうどうにでもなれ!」とでも言いそうな

若さゆえの暴走や衝動とリンクしていて目が離せませんでした。

 

でもね…最後まで見ていて、不思議とリキを怒れはしなかったんですよ。

いや、そりゃあ、依頼主の赤ちゃんを産む契約を結んでいるのに

他の男性とするのはもちろんアウトではあるんですけど(汗)

ただ、基(稲垣吾郎)からの長文メールが送られてきたときに、

ちょっとハッとさせられた自分もいるのです。

チラッと見えたのが、「いつも居所は承知していたいので」の一文。

これって、実際拘束しているようなもんじゃないですか。

体は確かに大事にして欲しいけど、こんなに縛りつける必要があるのかどうか。

おまけに「辛い妊活を毎月耐えろ」「酒を飲むな」「タバコを吸うな」「遠出はするな」

制約・命令の連続でうんざりしちゃいますよねぇ。

リキの視点に立って考えてみたら…まぁ、自分で選んだ道とは言え、

自分ばかり「〜するな」と命じられて窮屈な想いをし、

男性の方はただ精子を渡すだけでそこまでの苦労や痛みはない。

メールのシーンが来るまでは、正直、基側の意見に寄りがちだったけれども、

なんで私だけ…とヤケになってしまう彼女には、少し同情してしまいました。

 

世界で認められている実際の代理出産も、

きっとこうして富裕層が貧困層に子供を産ませるケースが多いのかもしれません。

何と言うか…デリケートな箇所を売買しているビジネスが存在している事、

その発案者自体に嫌気が差してきますね。

 

「ここにあるのはただ雪と…過去だけ」

「私はもうあなたたちが知らない世界を生きてる」

もう故郷〈過去の自分〉とは決別するつもりでやってきたリキに出てくる食べ物が

ジンギスカン石狩鍋といった郷土料理なのが、

佳子(富田靖子)がかけたある種の呪いにも通じていて、

一生この世界から逃れられないよ…という皮肉が効いていてニクかったですね。

 

そして、もう1つニクいと言うか…今回見ていて気づいたのは、青沼(朴璐美)の映し方。

青沼という名前の割に、当たっている照明は赤なんですよね。

席にもたれかかってため息をついている後ろには、水槽がブクブクと泡を立てている。

1話のときにはその水槽は、片足を突っ込んだらもう二度と抜け出せなくなる

地獄を表しているように思えたのですが、

今回は(多分今までもだったのかも?)赤の照明と相まって、

ふつふつと込み上げる青沼自身の怒りにも捉えられて、より恐怖に感じられました。

物語の衝撃度があまりにも大きいので、

感想もつい物語に沿ったものになってしまうのですが…

それは演出による効果も大きいんですよね。

 

終盤では「さーて、誰の子でしょう?」状態になってしまったリキ。

お墓のカットで思ったのは…この例えは変かもしれませんが、"命=生"を扱っているのに、

リキも、このまま離婚の形になってしまいそうな悠子(内田有紀)も、

代理出産を選んだ事によって自由や幸せを失うという意味での

"死"に向かっている気がしてなりませんねぇ。

 

↓前回の感想はこちら↓

 

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VRおじさんの初恋 32話(最終回) 感想|見て良かったなぁ…と思える作品でした。

 

 

タイトルのインパクトにつられて、なんとなく公式サイトをクリックして、

VRゲームが毎日の生き甲斐だった中年のおじさんがその世界で初恋!?という

風変わりな設定に惹かれて見始めた本作。

NHKドラマの事だから、初恋だけでは終わらないんだろうなとは思っていましたが、

穂波(坂東彌十郎)に会いに行くようになって、穂波の娘・飛鳥(田中麗奈)や

孫・葵(柊木陽太)が出てきてから、どんな展開へと転んでいくのか俄然興味が増して。

最終回まで見終えた時には、寂しさを漂わせながらも爽やかさや希望が感じられて

ほろりと泣けてしまう、素敵なドラマに仕上がっていました。

 

社会人になって、学校でも会社でもない第三の場所で新たな出会いを求めたり、

勇気を振り絞って自分らしさをさらけ出してみた結果

職場内でも徐々に仲間が増えて行ったり…

っていうドラマは、若い女性が主人公のパターンなら見た事はありますが、

中年の独身サラリーマンという設定は中々新鮮でした。

もちろん、前者の場合は、私が同年代だから自然と重ねてみてしまう良さはありますが…

中年男性となると、本人のプライドもあるし、仕事に追われるのに精一杯になって、

新しい友達を作る事は結構難しい気がするんです。

だからこそ、「人や人生に期待してない」「静かな世界でただ1人でいたい」と

思っていた直樹(野間口徹)が、穂波と出会って自分の殻をぶち破り、

輪を広げていく成長ぶりが奇跡というか。

当初と比べて頼もしさが増した姿に、感動する瞬間が何度もありました。

 

そして、本作は「現実世界」と「VRの世界」の2つの世界を交互に描き続けてきた訳ですが、

「リアルを大事にしよう」とか「ネットに依存するな」とか、

VRをどっぷりのめり込んでしまう事に警鐘を鳴らすアイテムとして処理しない所も

新しい視点だなぁと思いました。

31話で「私たちの心は、体に決められる。望む望まないにかかわらず。

性別、年齢、健康状態。そういうもので、心の輪郭は作られていく。

でも、VRの世界で現実と違う体に出会って、その体でしか出来ない約束をした。

体が変われば、心が触れ合う場所も変わる。あれは確かに、同じ私たちだ。」

という穂波のモノローグにもあった通り…

見た目と中身は全然違くても、どちらも"自分"である事には変わりない。

どちらの世界も肯定してくれているし、大切にしてくれている。

その描写が好きだったなぁ…と。

どんな世界でも繋がりを求めて、相手を大切にしたいという気持ちがあれば、

もう1つの世界でも還元されていくんですよね。

 

始まりもあれば、終わりもいつかはやってくる。

終わりを実感するとどうしても辛くなってしまうものだけれども、

2人で培ってきた思い出は心の中に残り続ける。前を向けるきっかけにもなる。

ここまでだったら、最後の締めくくりとしてよく描かれるのかもしれません。

けれども、ふと寂しさに襲われる時があったら、心の中からアルバムを引っ張り出して

"思い出の世界"に浸ったって良い…という、

復活して生まれ変わった「デイブレイク」でバックアップしたデータを見るナオキに

そっと優しく寄り添ってくれるオチも含めて、

ああ、ここまで見続けてきて良かった…と思える最終回でした。

 

野間口徹さんは、普段落ち着いた役の多い印象があるだけに、

本作での、ホナミに本音をぶつけて大声になるだとか、

佐々木(堀内敬子)への「もうっ!」とか、

感情をむき出しにする演技はとても楽しく見られました。

坂東彌十郎さんも以前の感想でもちょろっと触れましたが、今まで悪役でお見かけしていた分、

柔らかで穏やかで、時に繊細さを含ませた佇まいに引き込まれてしまってました。

倉沢杏菜さんと井桁弘恵さんは、今後ドラマの仕事が増えるでしょうねぇ。

朝ドラで重要な役で抜擢されそうですよね。

口調に仕草に表情に…しばしば中の人と一体化して見えましたもん。

 

C&Kの主題歌も、ぽつりぽつりと想いを吐露するかのような率直な歌詞が

ドラマの世界観とリンクしてました。

でもそれ以上に、個人的には「不思議なことばかり起こるよ」で始まる挿入歌の方が刺さりましてね…。

流れるたび「人生って案外悪くないかも」「こんな事もあるよね」と

支えてくれているようで、じんわり温かい気持ちになれたんですよねぇ。

 

録画被りの都合でNHKプラスで見ていて、毎週、視聴期間がギリギリだったので、

時間を探しては視聴する大変さは日々感じていたんですが、

それでも見た甲斐のある作品だったと思います。

スルーしないでくれてありがとう…当時の私(笑)

夜ドラは片手で数えられるくらいの本数しか見ていないものの、

最終的に登場人物も結末も雰囲気も愛おしく思える作品に、

以前感想を書いた事のある「作りたい女と食べたい女」の他に

「褒めるひと 褒められるひと」もあったんですけど

(↑一見ヘンテコな世界観ながらも、「褒める」「褒められたい」で

多様な価値観が描かれていて、こんな人もいるんだなぁと考えさせられる事があって、

それをほのぼの〜とした空気で包み込んでくれる作りが気に入っていたんです♪)、

また1つ、そう思える作品が増えました。

 

実は雑感集に組み込む予定だったんですけど、

感想を書き出してみたらあまりにも長くなっちゃってw

ああ、モヤモヤを吐き出す内容以外で、久しぶりにこんなに書いた気がするわ…。

 

↓時々、雑感も書いてました↓

 

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燕は戻ってこない 4話 感想|誰にも幸せが訪れる気がしない…

 

 

ダイキ(森崎ウィン)としている時のリキ(石橋静河)…

人の温もりを大事に大事に噛み締めているかのような表情を浮かべていたなぁ。

その後の笑顔も。初めて見ましたよ…リキのあんな心からの笑顔。

彼女が求めていたのは、自分を想ってくれている人からの愛情だったんですね。

サービスを通して出会ったという状況さえ除けば、2人とも恋人同士に見えましたしね。

 

でも、ダイキは確かに優しい人に見えたし、自身と重なる部分もあったから

あの接し方だったんだろうというのは分かるんですけど、

彼はあくまでもその手の"プロ"だから…

心が弱っている時にかける言葉選びは得意なんじゃないかと

あまり信用出来ない自分もいるのです。

リキはお金をはたいて幸せを手に入れられたけど、"お金で作られた関係"にまでならないと

彼女の望みが叶わないという事実が、何とも切なくなります。

 

一方で、お金だけが全てじゃないとか、この世で大切なのはお金よりも愛だとか

そんな話もたまに聞きますが、

リキを見ていると、お金を払えば大抵は幸せになれるんだろうな…とも思います。

しかし、草桶夫婦の場合はどうでしょう。

彼らの場合は、あの義母・千味子(黒木瞳)がいる限り、大金を払って赤ちゃんが産まれても

不幸のルートまっしぐらなんじゃないかな…という気がしています。

 

千味子の「産ませるあなたも、相当よね」発言もきっつぅ…とは感じましたが、

確かにそうなんですよねぇ。

こそこそ取引を進めていたなら別ですが、

悠子(内田有紀)も了承した上で行っているんですから。

その了承した契約が「代理出産」。

契約条項を見ていたら、なぜ日本で承認されていないのかがよく分かります。

こんなヤバい事に手を出そうとしているのか…と、冷静な気持ちになってしまいました。

 

そこから考えると…代理出産を引き受けるリキも、

その力を借りてまで自分の遺伝子を持った子供にこだわろうとする基(稲垣吾郎)も、

赤ちゃんを「モノ」「ランク」で捉える千味子も。

悠子関連でもう1つ付け加えるなら、かつて略奪愛をした過去があるのも…

みんな完全に肩入れ出来ないように描いていると思います。

誰か1人でも肩入れしたら、代理出産を肯定する事にもなってしまいますからね。

そこの匙加減が効いています。

 

リキはこのまま大輝と関係を持ってしまうのか…と思ったら、

まさかの不妊続きで、悠子の助言を機に帰省してしまうとは。

ちょっとこの展開は予想してませんでした。

次回予告では、元職場の元愛人と再会してますし。

人工授精期間ではないものの、既に他の誰かとしてしまっているし、

平気で口外していて…とにかく条件破りまくりのリキ。

彼女はあの時"だけ"は幸せになれても、

今までした行為が後になって帰ってくるんじゃないかとソワソワしております。

 

いやぁ、どうなっちゃうんでしょう。

面白いって言っちゃうのはなんか違いますよね。

次回から波乱の始まりになりそう…。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

 

↓前回の感想はこちら↓

 

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春ドラマの雑感いろいろ③〜火9・TBS火10・夜ドラ〜

 

こんばんは!りんころです。

今週までで視聴したドラマの一部の感想を、掲載していこうと思います。

 

※タイトルをクリックすると、その感想のページに飛びます。

マイペースに続けるためにも、ざっくりとした内容になっておりますm(_ _)m ←テンプレ

・Destiny 6話

・くるり 5話 ※5/7放送分

・VRおじさんの初恋 24話 ※5/9放送分

うち2作品の雑感が、リアルタイムで見ている方からしたら

今更な時期での投稿になってしまっていますが、

書き残したい内容だったため、どうか温かい目で見ていただけると幸いです(汗)

そして水10は時間が遅くなってしまったため、

後日追加で投稿する予定です(一応、書きたい内容はぼんやりとは浮かんでます…)。

ルーズ過ぎてすみません。

↑文字数が意外と多くなったため、単独の記事として分ける事にいたしました。

よろしければ…!

 

ではでは…

 

 

Destiny 6話(5/14放送分)

 

本作からしたらいつもの事ですが…今回もまぁ〜無駄な描写が多過ぎて(汗)

実質、30分くらいしか内容がなかったんじゃないでしょうか。

 

取り調べ中でも病院でも思い出話。

関係者が検事を担当する事自体、現実味がないのに…

あの様子だと、取り調べで真実を聞き出すというよりも、

ただ単に元彼の想いを元カノに打ち明けているだけですよね?

後ろで記録している警備員さんたちも、

「何の話?」「どこからどこまで記録すれば良いの?」

と動揺しながら聞いているはず(苦笑)

正直、公私混同も良い所だなぁと思えてしまいます。

 

相変わらず回想による振り返りは長いですし。

今回の供述も以前の「私が殺しました」と同じようなもので、

どうせ自分が余命わずかなのが分かっているから

自ら罪を被る形で庇おうとしているんだろうと思ったら

(じゃないと、おかしな点がいくつもありますし)、

案の定その通りに進んで意外性がないんですね。

 

で…最大のツッコミどころは、なぜか病院で元カノに付き添わせるシーン。

同局の別ドラマにはいたのに…監視役の警察はどこ行ったんでしょう??

結局、イチャイチャで引っ張っただけで、今回の放火事件も昔の事件も解決していない訳で。

うーん…主人公を検事の設定にした必要性が、ここまでで全く感じられないのが残念です。

 

次回予告の「愛の逃避行」も、なんて時代錯誤な表現なのか…(笑)

何かもう、こんな冷めた事は言いたくなかったですが、

2人でどうぞお幸せに…の気持ちになってきていますw

残り3話でしょうから最後まで見ますけど、

最終回は「なんじゃこりゃ…」な状態で見終えているんだろうなぁ……

というのが今から想像出来ますね。

 

 

くるり〜誰が私と恋をした?〜 5話(5/7放送分)

 

いつも投稿している「視聴リスト&期待度」にも掲載していなかった通り、

3人のイケメンにちやほやされる構図かな〜…と思って当初は見るつもりはなかったんですが、

初回放送後の評判が意外と良かったので、TVerで後から視聴。

ブコメを前面に出すよりかは、「凪のお暇」を彷彿とさせる"自分探し"が

主軸の物語になっているのが個人的には好感触で、視聴継続を決めた感じでしょうか。

 

回を重ねるにつれて…時々、"自分探し"をしているのか"恋人探し"をしているのか

ちょっとブレているかな?と思わなくもないですし、

まこと(生見愛瑠)の誕生日の夜に、3人のうち誰が間に合うかゲームとか、

東京タワーをろうそくに見立てた演出とか(まぁ主に4話ですねw)、

王道ラブコメ要素強めの話もある事にはあるんですが。

生見愛瑠さんのピュアで着飾らない演技のお陰か、

今後を見守りたいと思わせるほど主人公が魅力的に映っていて、

それが好んで見られる理由に繋がっているんじゃないかという気がしています。

 

さて、5話は…ほろりと温かいお話でしたね。

今更の感想で本当に申し訳ありませんが、素直に「良いなぁ」と思えた回なので(汗)

5話は実家帰省回という事で、いつもよりヒューマンドラマテイストになっていた印象です。

 

当時は離婚間際の状態だったため、父宛のメッセージカードを見つけて

「パパとママ、どっちが好きなの?」と聞いてしまい、自分の感情を優先するあまりに

娘がどう感じるのかを考えてあげられなかった事に後悔を覚えていた母・百合子(坂井真紀)。

私の母からも、当時は叱ってばかりで、

あの頃はなんでもっと上手く子育て出来なかったんだろうと

たまに思う事がある…みたいな話を何度か聞かされていたので、

ついそう言ってしまったまことの母の気持ちにも共感出来ました。

 

喜ばせてあげるつもりだったカーネーション付きのメッセージカードを

絵本に閉じ込め、気持ちに蓋をする。

記憶喪失でもそこだけ鮮明に蘇ってくるんですから、よっぽどトラウマだったって事ですよね。

時が経つにつれて参考書や辞書がずらっと本棚に並び、

そうして本が増えていくたびに、周りの光景がモノクロだったのに対して

唯一色のついていた絵本が取り残されたままになっていく…という構図はまさしく、

記憶を失う前のまことの繊細さを表しているようで、思わず泣けてしまいました。

ずっと我慢して生きてきたんだなぁ…と。

 

でも今は、一緒に実家についてきてくれた朝日(神尾楓珠)、

箱に入ったカーネーションを渡してくれた公太郎(瀬戸康史)に支えられながら生きている。

「音が止まった 色が変わった」記憶はなくとも、自分は自分のままでいて良い…と

肯定してくれる人たちがいるお陰で、まことのいる世界は広がっていくばかりでしょう。

今回、主題歌とドラマの内容が凄くリンクしていて、グッと来ました。

 

そんな優しさに包まれたムードで終わるかと思いきや、第4の人物「隼人」が登場。

ミステリーの匙加減がどうなるのかは気になる所ですが…純粋に、次が楽しみではあります。

録画が溜まらないうちに早く見ましょう、私よ(笑)

 

 

VRおじさんの初恋 24話(5/9放送分)

 

NHKプラスでいつも視聴期限ギリギリで見ているので、感想も1週間遅れになります。

(と言いつつ、投稿が遅くなってしまったのでもう先々週の話に…我ながら遅過ぎる(汗))

 

ああ…やっぱり、人との繋がりとか、人の成長を描くドラマが好きなんだなぁ…

というのを改めて実感する回。

「人にも人生にも、自分にも期待してない」と言っていて、

静けさを求めてVRの世界で1人でいるのが好きだった直樹(野間口徹)に、

まさか、仕事を休んでまで会いに行くほど大切な人が出来るなんてなぁ。

 

当初は、なんか不思議なドラマだという印象を抱えながら見てきただけに、

本作を見て泣いてしまう日が来るなんて思いもしませんでした。

 

海の見える高台に2人がいる時に聞こえてくる鳥の鳴き声は、

VRの世界での、大きなブランコのある竹林の場所で聞いた時の事を

思い出してしまうし、穂波(坂東彌十郎)の家にも竹が飾ってある。

直樹も「ぐちゃぐちゃだった2つの世界が、とうとう1つの世界になってきている」と

言っていたように、今私が見ている世界はVRの世界?と錯覚する事が多々ありました。

 

何週か前までは、2つの世界が混ざってしまう事にVRの脅威を感じて

恐怖のイメージが先行していたために、

ごっちゃにして大丈夫なんだろうかと心配していた部分もあったんですが、

ここまで見てきた今なら、こんな日常の変化も素敵なものだな…とも思えてきます。

でも、穂波の死は迫ってきている訳で…不変などないと後になって気づかされるのは、

ゲームでも現実でも一緒ですね。

 

心の殻を破ってくれた穂波との出会いによって、人とたくさん接するようになったし、

不器用なりに、率直な気持ちを打ち明けられるようになった。

そんな直樹が穂波と娘の関係をどう繋いでいくのか、見届けたいです。

 

それにしても、今週で終わりとは…あっという間ですね。

私は、あと2週分残ってます(笑)

 

 

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ブルーモーメント 4話 感想|「こうしよう!」を優先しすぎちゃってない?

 

※文字数が意外と多くなったので、単独の記事として分ける事にいたしました。

 

なぜ私がこのドラマを微妙だと感じるのか。

それは、チームでは動いている割には、主人公以外はイマイチ仕事をしているように

見えないからとか(主人公すらも何の仕事をしているのかも分からないし…)、

過去話や立ち話ばっかりで災害救助ならではの緊迫感が感じられないからとか、

ノートパソコン片手に現場で指示出来るんならトラックの必要性は?とか、

いろいろ理由はあるんですが…今回の内容を見て、根本的な理由が分かった気がします。

詳しく言えば、「ここでこの展開にしよう!」「この人にこんな台詞を言わせよう!」

「ここで感動シーンを作ろう!」などと

意図を優先し過ぎたストーリー作りをしているあまりに、

話の前後や人物描写に違和感が生じているという事です。

今回は雲田(出口夏希)メイン回だっただけに、それがいつも以上に顕著でしたね。

 

例えば…授業でダブルレインボーの話題になって、実花のおじいちゃん(市川兵衛)が

台風で亡くなった時の事を思い出した実花(落井実結子)がその場を離れてしまい、

2階で雲田の姉・真紀(石井杏奈)と一緒にいるシーンがあったんですが、

次の時間が避難訓練のため、おじいちゃんが誕生日に買ってくれたうさぎのぬいぐるみを

実花が雲田に預けてもらうようお願いしてきたんですね。

私はそこでまず「?」だったんです。

雲田も次の授業に出向くのに、気持ちを分かり合える姉の方が預けやすいだろうに

なんで雲田に預けたんだろうって。

そしたら…修理したぬいぐるみを「勝手にこんな事しないで!」と落とされる形で

彼女に自分のお節介さを気づかせるためだった事が判明。

ああ、このシーンを作りたかったからだったんだね…という感想が先行し、

個人的には、不自然な流れだと思えてしまいました。

 

そして、最も疑問だったのは、演説…いや、避難アナウンスのシーン(苦笑)

あれ、軽く放送事故なんじゃないでしょうか。

視聴者に「雲田さん、頑張って!」と応援させるつもりだったんでしょうけど、

自分語りが多くて多くて。

あの内容では、危機感を持って逃げるというより、立ち止まって話を聞き入ってしまう人が

出てきてしまうんじゃないかと思いました。

「3年前、華原市で起きたつむじ風と同じ強さの突風が、約5kmにわたって発生します。

つむじ風と聞くとそんなに怖くなさそうに思う方もいるかもしれませんが、

私の姉がそれで被害に遭いました。

大切な人の命を守るためにも、直ちに建物内に避難して下さい!」

って感じで、簡潔(考えてはみたものの、これでも長いですがw)に伝えれば良いだけなのに。

彼女で感動シーンを作ろうとした結果、避難誘導が脇役みたいな扱いになってしまって、

突風が迫ってきているのにゆる〜く感じてしまうという…(汗)

エピソードの優先順位がなんかズレている気がするんですよねぇ。

 

で、肝心の姉妹の確執は「これからも『頑張れ』って言い続ける」って…(滝汗)

姉が以前「形を変えた暴力」と言って自暴自棄になっていたくらいですから…

しばらくの間は良くても、また残酷な結果を招いてしまうんじゃないかなぁと。

災害を扱う以上は、今回の姉や実花のように、メンタルケアも必須になってくるでしょう?

なのに、こんな自己満足かつ配慮の足りない解決法で良いのかな?と思えてしまうんです。

オリジナルキャラクターで汐見(夏帆)がいるんですから、

いっその事、その道に特化したカウンセラーとして配属させても良かったのかも…ですね。

 

うーん…ヒロインよりも、主人公の仕事ぶりやチーム個々の役割を知りたい!描いて欲しい!

と思うのはわがままなんですかね。

だって、劇中の会話によると「SDMはまとまってきている」らしいんですが、

いまだに全体像が掴めないんですもの…。

 

 

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