17才の帝国 1話 感想|暴君で終わるか、国家として成り立つのか。

 

 

17歳の総理大臣と22歳の国務大臣で構成された内閣が

日本のとある地方都市を「プロジェクト・ウーア」の実験台にし、

1つの国を作り上げるまでを描く、SF×政治がテーマとなった物語らしい。

 

枠が廃止になったからとは言え、以前月曜22:45〜23:15に放送されていた

テレビをあまり見ない層と言われている若年層をターゲットにした「よるドラ」枠ではなく、

NHKドラマの中でも最も社会性、メッセージ性の高いこの「土曜ドラマ」枠で

なぜ放送する事にしたのか?と思いながら見ていましたが…

なるほど…これは確かに、ただの"作り話"としては流せられない、

視聴後に反芻したくなる作品だなぁと。

 

系統的には、同じく過去にSFを扱い、実験的な世界観作りに挑戦した

「きれいのくに」の発展形とも言えるんですよね。

コンセプト自体は違うものの、制作する際に設定した

「もしも日本がこうなったら」という"if"の世界を、

丁寧に、立体感を持たせるように構築していく点では共通しているというのか。

本作の場合は、近未来の仮想都市を描くSF作品だからと言って

スタジオセットばかりに頼らず、ロケ地と言われている長崎県佐世保市の街並みや、

そこで暮らす住民の様子を映す形で"日常"とバランスを取る事で、

SF由来のCGや合成だらけの安っぽいイメージを回避し、

アニメならではのファンタジーさと、現実世界ならではのリアリティが

上手く融合された仕上がりになっていたと思います。

 

内容はざっくり言えば世界観の説明で終わったので、

話はまだまだこれから…といった所。

でも、舞台が「20XX年」ではなく「202X年」に設定されている事、

そして、本編でも言及されていた通り「独裁国家」を作る恐れのありそうな

公の前では表情も声色も一切変えない真木(神尾楓珠)の無機質な人柄と、

「AIが主導権を握る」前提で進む政治改革に焦点が当たっていたのが効いていて、

面白いよりかは、回を重ねるごとにヒリヒリとした感覚を募らせながら

怖いもの見たさで見るスリルを味わえそうです。

何と言うか…ごく普通の生活を送れていた街がある日突然ウーアの実験対象都市になって、

日常の何もかもが大きく変わる事に危惧や不安を覚えている

既存(元々その街に住んでいた)住民の視点で見たら、より一層没入感も感じられるのかも?

 

効率を重視し、今ある制度を削減すればするほど

人間らしさを欠いてしまうし、最悪の場合、戦争も起こりかねない。

今の真木のやり方では、切ったら切りっぱなしで

その対象者の未来までは保証しないように見えるから、

いつ自分が切られるのかという恐怖に怯えながら過ごす生活を

住民に強いる政治は暴君にも近い。

 

ただバッサリ切っていく痛快劇では終わらせず、

物語の終盤になればそのうち、内閣の発言や政策が炎上を招き

ストライキを起こす展開や、AIが暴走する展開も十分あり得ますが、

逆に「若者は大人しく黙っとれば良いんだ!」という

"若者の改革=悪"を印象付ける話で完結したら、

それはそれで本作を生み出した意味はなくなるのかなぁ…と。

 

今年の4月から成人年齢が20歳から18歳に引き下がり、

"大人になる"意識を強く持つようになった17歳も多い事でしょう。

このタイムリーなタイミングで放送される挑戦的な本作を応援したいですし、

最後まで見守っていきたいです。

 

 

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マイファミリー 5話 感想|「ファミリー」が一気に怖い意味に

 

 

私、前回の感想で「「マイファミリー」の「ファミリー」って単純に"家族"を指すんじゃなくて、

同じ系統に属している事を意味する"同族"を指すんじゃないか」と書いたんですけど、

それとは別に、また違う意味が浮上してきましたね…。

まさか、営利誘拐という言葉を絡めてくるとは驚いた。

 

鳴沢家に続き、三輪家も再生の兆しを見せ始めた前半パートで、

やはり「娘が誘拐され、壊れかけた家族」が共通項の3人(とその家族)を

救い上げる話を描くから「マイファミリー」なのかと思わせてからの、

実は営利誘拐を成し遂げるための共犯者="仲間"という意味も含まれていたと知る

オチのつけ方が中々鬼畜。←褒めてます

「マイファミリー」自体に様々な意味が込められているんですね。

しかも、葛城(玉木宏)が言っていた「ホシを野放しにした事を、あなたは必ず後悔する」が

まだこの段階にかかっていない事、

温人(二宮和也)が「なんでこんな事になったんだ」と後悔するシーンも

もうしばらくお預けとなると、この先も過酷な展開が待ち受けている訳で、

早く最終回まで一気見したいのに

ジリジリとしか進んでくれないもどかしさを感じてしまいます(笑)

 

ただ…今回で少しだけ見えてきた気がするのは、

東堂(濱田岳)が真犯人なんじゃないか?と。

協力している事を誰にも知らせていなかった未知瑠多部未華子)を尾行し、

寸前で引き止めたっていうのもあるんですが、

よくよく考えてみると…5年前の誘拐犯と今の誘拐犯が仮に同一人物だと想定すると、

小春を誘拐した時は、彼は警察官だったという情報も恐らく入手しているだろうから、

そうすると「警察官は排除しろ」…じゃあ、"元"とは言え、警察官の経験も知識もある彼は

協力させて良いの?って矛盾が生じるんですよね。

5年前の犯人は違う人で、あの手この手で小春を探し続けていた東堂は、

営利誘拐というリスクに対して成功率が極めて低い犯罪を利用して

有能な協力者を求めていた。

鳴沢家が思い当たって、温人にその資格があるかどうか2度試した結果、

彼は無事認められた。…と考えれば、今までの内容は大体辻褄が合うと思ってます。

 

でも、やっぱり引っかかるのは「小春ちゃん」呼び。

今回の「ネタ掴んだらこっちに回せよ?」とか、

東堂が葛城に聞いた「小春ちゃんはまだ生きていると思いますか?」とか、

5年前の誘拐事件の犯人探しに唯一固執している葛城の様子とか。

2人の動向を見る限り、小春は葛城の娘で、

東堂はその犯人探しに関わっている説もありそうで…。

 

いずれにせよ、こんな粗削りな考察しか出来ないほど、

犯人の真の目的は不透明な状態である事には変わりないです。

正直、今回に続いて、3度目の誘拐展開には若干飽きが来ているのも事実なので、

予告通り「犯人と衝撃の対面」をして一歩前進してもらうしかありませんね。

首から上は映さないまままた来週…ってラストはなしでお願いします!(笑)

 

 

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俺の可愛いはもうすぐ消費期限!? 4話 感想|須藤さんのハグの破壊力よ!

 

 

「胸を締め付けられるような感覚が…」「恐らく恋だね」

「じゃあ夕方に足がむくむのも…」「それは歳」

加齢を実感する場所と言えば…の病院で繰り広げられるアバンの時点で、

4コマ漫画的な面白さがあってもう掴みが良い!(笑)

 

しかし、今回は切れ味の良いコミカル要素だけでなく、

「意中の相手にアプローチを試みる」という

ラブストーリーにおいて重要な段階へと突入する回でもあります。

恋にうつつを抜かし、いよいよ内面でも勝負してみようと決めた所で

須藤(津田健次郎)の"大人のカッコ良さ"を目の当たりにし、

改めて自分には可愛い以外の魅力がないんじゃないかと自信をなくす康介(山田涼介)の

波を打つような心情変化に、何とも切ない気持ちにさせられました…。

 

本来は声優さんなのもあってイケボの持ち主で、

しかも最近ではドラマ出演でも人気を集めている津田健次郎さんが

恋のライバル役というのも中々抜かりないキャスティングなんですが、

須藤の紳士な対応の前に、同じく上司の立場である山室(西田尚美)が

和泉(芳根京子)に助言するシーンを持ってきたのも、

自然で上手い流れだなぁ…と思うんですよね。

「仕事で逃げてると、行き詰まった時に本当の逃げ場がなくなるわよ」

この言葉は、部下を何人も見てきて人生経験を積んだ者にしか出てこないって分かるし、

彼女のような優しい上司がいない限り、息抜き出来る場所を仕事以外に見つけられなかった結果

責任感や重圧を抱え過ぎた若者が自殺するというケースも実際にある訳で。

そんな大人の優しさを受けて間もない内に、さらにまた大人の優しさを受ける…という

畳掛けの展開を持ってくるとなると、

歳が一回り以上離れた"大人"である須藤に惹かれるようになるのも説得力が増すのです。

正直言うと、私も康介を応援するはずが、一瞬須藤に惚れかけましたし。

ラスサビという美味しい部分をかっさらっていったのもズルい!(笑)

でも、ライバルだからと嫌味ったらしい部分もなく、

康介にも誰にでも真っ直ぐ接する所に好感が持てるんですよ…。

 

で…次回はなんと、もうキスシーン!?

仮に全10話だとしても30分という短さだからか、

前回からエンジンを飛ばして行っている感じがしますね。

それも、どうやら和泉から行っているようで…

あの三角関係の匂わせラストからどんな流れで!??なんて、まるで予想がつきませんw

(夢オチじゃないと良いですが…)

 

前回でも笑いに変える台詞を入れたのと言い、次回の女性からのキスシーンと言い、

ブコメの定型を少しずつ崩しながら物語を魅せているので、

明らさまな胸キュン演出に食傷気味な私でも楽しく見られています。

いや〜、あのラストからの次回が気になりますな…♪

 

 

5/23追記:

 

5話の感想を書きそびれたまま6話を視聴しましたが、

徐々に本作の特徴である「可愛いの消費期限」が薄まって

ベタな恋愛話になった感は否めませんでした…。

そもそも気になっていた事なんですが、ここまで衝撃的な展開続きだったお陰で

肝心の「康介が和泉を"可愛い"と思うくらいには惚れている心情変化」が

描けてはいないんですよね。ちょっと強引に感じるというか。

30分という短さが原因なのか、

もっと2人の心情描写に尺を割いて欲しかった…というのが本音です。

 

王道のラブコメも良いですが、個人的には、今まで可愛いを売りにしてきた康介が

可愛いの消費期限がどんどん迫り来る事に恐怖を覚えながらも、

和泉との出会いで徐々に自分の違った魅力(=内面)に気づくようになり、

真の意味で"大人"になっていく…という

成長物語がささやかに描かれる事を期待していたんですよね。

 

なので、面白く見られている事は見られているんですが、

今週末も忙しく、最新話までに感想が上げられそうにないので、

感想はやれるなら最終回の分だけにして、それ以外は視聴のみで楽しもうと思います。

(こちらの感想を待っていてくださった方には、本当に申し訳ございません(汗))

 

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パンドラの果実〜科学犯罪捜査ファイル〜 3話 感想|肉体に心は宿っているか否か

 

 

今回の事件は、蘇った遺体。

まぁまた…超常現象の方向へかなり舵を切った話になりましたねぇ。

しかし、その代わりに、初回と2話で描いてきた「なさそうでありそう」な

少しヒヤッとする近未来的要素は薄まったように思いましたし、

ネタ自体もミステリアスに見せてきた割には、真相はそれに見合わない

ショボいものになってしまった気がします。

 

主人公が科学者ではなく警察官だとは言え、サブタイトルにもある通り

取り扱っているテーマは"科学"なので、

小比類巻(ディーン・フジオカ)が妄想を語って"推定"で事件を終わらせようとするのではなく、

検証をし、確実な証拠を得て捜査をした上で解明して欲しいんですよね。

どうして遺体が歩き回っていたのか?の科学的根拠が乏しかった件については、

現実世界でも評論家や研究者、科学者によって唱える説が違う事はよくあるので、

"視聴者への話題のタネ"だと捉えればまだ流せます。

でも…土屋の背景に家族があって、小さい娘がいて、

その子が描いた絵を大事そうに見ていたという設定も盛り込めば、

展開の仕方によっては人情味のある少し捻ったオチに出来そうなものを、

「家族の思い出の場所に行きたかったのかもしれない」でやんわりと済ませるのは…

誰もが思いつく真相止まりでちょっと消化不良なのかなぁと。

せめて、娘の証言が出てきて土屋があの場所に行った理由が判明するとか、

他の警察が後から掴んだ情報を報告するとか、多少の補足的な描写がラストにあれば

まだ腑に落ちたかもしれませんが、

あの台詞で終わらせたのは、流石に強引な印象を受けました。

 

その事に付随して、今回まで見てきて勿体ないなぁと感じるのは、

最上(岸井ゆきの)の"天才科学者らしさ"が物語上で活かせていない所。

いや、確かに、長谷部(ユースケ・サンタマリア)も含めて

3人の個性はちゃんと確立されているのは伺えるんです。

でも、最上をどうしても天才科学者の設定にする必要性が見当たらないと言いますか…

彼女の活躍と言えば、小比類巻と1つの議題について双方の考えを提示するくらいで、

推理から真相解明まで全て小比類巻だけで完結してしまっているのが

根本的な原因なんだと思います。

情報を入手するなら三枝(佐藤隆太)だという信頼を寄せているように、

捜査や推理にももっと彼女を…欲を言うなら、唯一一般的な思考を持つ長谷部も絡める事で、

「それぞれ個性や境遇の違った3人が"チーム"として事件に挑む」意味が

出てくるのではないでしょうか。

 

研究室で再生研究が行われていた時点で「あ、ここは絡んでくるな」とは察しましたが、

真相に繋がるまでの手がかりも、いくら何でも偶然の産物が重なり過ぎて…(汗)

ご都合主義なのが目立ってしまったのも残念だったかなぁ。

前回の衝撃展開には見入ってしまうほどだったので、

次回でまた盛り返してくれる事を願ってます。

 

 

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未来への10カウント 4話 感想|学校生活に恋愛は付き物だよね〜

 

 

前回でも不幸自慢対決というトンデモ展開があったように、

徐々にコメディタッチの方向性にシフトしてきている感じがしますね。

まさか…あのシーンを本当にやるとは(笑)

 

今回は、西山(吉柳咲良)を取り巻く伊庭(高橋海人)と玉乃井(坂東龍汰)の恋愛話と、

三角関係に盛り上がる折原(満島ひかり)たちの浮かれっぷりがメインで描かれました。

正直、恋愛ムードにした事で、ボクシング部ならではの泥臭さが減って

物足りなさはあったし、桐沢(木村拓哉)と折原の匂わせ描写も含めて、

物語に無理やり恋愛要素をねじ込まなくても良いのに…という気持ちは変わらないんですが。

学生の恋は学校を舞台にしたドラマなら定番なので、

そちらに関しては、たまにはこんな回があってもアリかも?と思えるまでになりました。

 

これまでとは違い、桐沢の主人公らしい存在感を最大限に控えめにして

ひたすら生徒を見守る監督役に徹しさせた事で、伊庭の心情変化にスポットが当たり、

彼が目標に向かって懸命に励む姿や、

ボクシング部での活動にピリオドをつけ、東大受験への専念を決心する姿に

説得力や納得感が強く残る話に仕上がっていたのが良かったです。

そして、今回でようやくお披露目の試合シーンを存分に見せてくれた所も満足。

まぁ…私がボクシングのルールをよく知らないっていうのもあるんですが(笑)

カットせずに見せてくれたお陰で、未経験者の折原と同じように

「これは良い線行ってるんじゃないか?」と微かに期待させる

ドキドキ感を終始味わう事が出来たし。

長い尺を使って奮闘する様子が描かれたからこそ、試合も告白も終えてから

「終わった。やっと終わった。この気持ち抑えておくの、辛かったんですよ。長かった。」

と放った本音も、憑き物が取れたみたいな爽やかな表情をした伊庭のカットも、

まさしく"青春"を謳歌している生々しさが伝わる、心に響くものになった気がします。

 

ただ、少し引っかかった部分も1つ。

校長(内田有紀)と教頭(生瀬勝久)…何だかキャラ変しているような?

前回まではボクシング部の存在を気にいらず、潰そうとする立場でいたはずが、

今回では第一試合から観戦しに会場へ足を運んだり、掛け声をしたりするなど

ボクシング部を好意的に見ているともとれる描かれ方になっていたのには

ちょっと「ん?」とは思わされました。

(個人的には、新聞部から取材を受けていたシーンの時、

わざわざボクシング部に注目を浴びせる発言をする事で

負けた時に大っ恥をかかせて、叩いて辞めさせる口実にでもするつもりなんじゃないかと

裏読みしていたくらいなので…)

これも恐らく、次回で登場する西条(村上虹郎)やインターハイへのリベンジなど

重点的に描きたい要素が他に出来たから、

尺の都合で、校長との確執パートはあっさり済ませざるを得なかったんでしょうけども。

せめて、足を運ぶにしても、ボクシング部の弱小ぶりを

この目で見てみようという軽い気持ちで行って、

負けはしたけれども、伊庭の粘り強さとひたむきさにやられて心を入れ替える…

といった変化がさり気なく盛り込まれていたら、この違和感もなくなっていたのかもしれません。

 

で、不明のまま終わったインターハイの結果は…

「インターハイへのリベンジ」と先に書いてしまった通り、

伊庭に続いて、どこも惨敗になって帰ってくるというのが王道の流れでしょうね。

いや…もしかしたら、伊庭のあの告白で学校ごと出場停止処分になったとも考えられますが、

前回の顛末も結局ボクシング部内で完結したままだとなると、その線はないかな?(苦笑)

 

とりあえず、転校生として登場するらしい西条が加わる事で

物語にどんな風を巻き込むのか、そこら辺に期待してみたいと思います。

 

 

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ナンバMG5 3話 感想|大丸も悪い人ではなさそう…

 

 

あっという間に過ぎた夏休み…からの二学期。

夏休みこそ学生生活の青春!みたいなもんだけれども、そこを端折ってしまったかぁ。

伍代(神尾楓珠)が「学園ドラマみたいな台詞」と言っていたように、

美術展で出す絵画に精を出せている事を

嬉しそうに話す剛(間宮祥太朗)が伍代の優しい嘘を知り、

このまま普通の生活を続けるべきか…それとも今すぐ駆けつけるべきかで葛藤を見せる姿は、

二重生活を送る者ならではの描写になっていて印象には残ったものの…

個人的には、前回で予告されていた恋愛要素が絡む話が

ど定番の花火大会でも海水浴でも描かれる事がなかったのはちょっと残念。

深雪(森川葵)の水着姿や着物姿を恥ずかしそうに見るとか、スイカ割りを体験するとか、

中学時代までバリバリヤンキーの生活を送ってきた剛が初めて過ごす"普通の"夏休みが

どんなものだったかを見られるのをつい期待してしまっていたんですよねぇ。

あとは…剛の裏の顔をまだ知らない状態で関わる"普通"代表の深雪の出番が少なくて、

そこで物足りなさを感じたっていうのもあります。

回を重ねるごとに家族や学校でのシーンが少なくなっている気がしますが…

見所はある事にはあるので、もうこういう作品だと受け入れるのが吉なのかもしれません。

 

内容に関しては、実はヤンキーでもあるという秘密を何とか誤魔化せた前回から一転、

まさか、あと何話か先でやりそうな「もう隠し通せそうにない」状況を

今回で持ってきたのには意外でした。

「バレるまでで良いんだ。普通に勉強したり、部活したりよ」

前回の剛のこの本音を聞けば、彼は純粋に"普通の学校生活"に

憧れを抱いていた上での発言だったと十分に理解出来るんですけれども、

大丸(森本慎太郎)の言う通り、家族も友達も騙している事は

残念ながら事実ではあるんですよね。

でも、関東制覇!と言われるくらいだから、小さい頃からずっと期待され続けていた訳で、

中々真実を話せるタイミングを見出せなかった結果、親を悲しませないように

二重生活を送ると決めた剛の気持ちにも共感出来る。

俺は嘘が嫌い、嘘は人を傷つける、男なら誠実であり続けろという考えの大丸と、

秘密を守る選択をしたのは、親孝行のためでもあるという考えの剛。

どちらも間違っていないし、どちらも別ベクトルで人に思いやりがある…

2人の価値観がぶつかり合った終盤のシーンは、いかにもヤンキードラマらしい

熱く考えさせられる仕上がりだったと思います。

 

美術部の部長が怒ったのはよく分からず、強引さを感じさせましたが(苦笑)

(親が緊急搬送されたとか、どうしても戻れない事情があったと考える方が普通じゃ…)

剛が窮地に立たされているとはっきり示すための流れを作ったと捉えれば、まぁ良いでしょう。

しかし、次回で本当にカミングアウトとなると、

全10話だとして、残り7話も話が持つのかな?という不安も出てきましたね。

今後の内容次第では、もしかしたら感想もこれだけ書けるほどではなくなり

視聴のみで楽しむ…って可能性もあるかもしれません。

一捻り、二捻りある展開を期待します。

 

ところで、「乳」のマスク…「愛」って書きたかったんでしょうかね(笑)

左上の部分しか合ってませんけど、何となくそんな気がしてw

 

 

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正直不動産 5話 感想|2大対決が本格始動…って所かな?

 

 

ある程度キャリアは積まれているだろうに、

未だに新人役としてキャスティングされがちなイメージのある福原遥さん。

それは、容姿が大人びてもなお子供の頃の面影が残っている顔立ちや、

ふわふわした少し高めの声がそうさせるんでしょうけど、

今回の月下の成長を見て、頑張れ!って純粋に言いたくなるような役を演じる方が

福原さんで良かった…と改めて思わされました。

 

特に印象に残ったのは、「私に探させて!」と父・昌也(加藤雅也)に頼もしげに言った時の

希望で満ち溢れている目からの、

ラストで本音を押し殺し"プロの営業マン"でいようと強がっている時の涙を溜めた目の対比。

どちらも新人らしい初々しさや、自分自身よりもお客さんの気持ちを第一に動くプライドが

伝わってくるんですが、脚本の台詞だけでは通じにくい月下の繊細な心情変化を

目の演技で魅せていっている、グッと来るシーンでした。

 

内容自体は、メインは月下の成長物語でシンプルに展開していきながらも、

物語の核となる部分では、登坂不動産とミネルヴァ不動産の

2大対決の本格化を匂わせてきた…といった所。

今まで言及されていたスパイの正体も発覚し、折り返し地点らしい話に仕上がりに。

タワーマンションが本当に欠陥住宅かどうかを確かめるために、

レーザーで計ったり、床板をバールで剥がしたりなど1項目ずつチェックしていくくだりは、

個人的には、現場検証で無罪を訴えようとする弁護士モノのドラマの趣を感じさせて

ちょっとクスッとしました(笑)

で…最終的に、ミネルヴァ不動産の闇を露わにするだけでなく、

永瀬(山下智久)の言葉に突き動かされて、仕事をする意味を再び見出す

インスペクター・町村(中村靖日)のプロフェッショナルも描く。

正直さに影響を受け、自分もその正直さと対等であろうと決めた結果

悔いのない選択が出来たという描かれ方は初回の頃を思わせ、

晴れやかな気持ちで見る事が出来ました。

 

強いて言うなら、今回のタイトルが「優しい嘘」だったので、

月下の「知ってたよ」はそう解釈したら良いんでしょうけど。

昌也への聞き込み以前に、話の流れがほとんど想像つくタイトルにしてしまった事は

勿体なかったかな?って気はします。

本当にその通りになっちゃいましたからね。

でも、それを差し引いても、今回も安定して面白かったです。

そして、前回から"正直"を武器にすると決心してからか、

嫌がらせのつもりで吹いていた風が不思議と弱まったようにも感じ、

風を拒むのではなくむしろ受け入れ体制でいる永瀬の変化の描写も

芸が細かいなぁと思わされました。

 

…情弱な昌也ならまた騙されそうで、

月下から結局身を引くくらいなら、せめてもの償いとして、

彼女の業績アップに貢献するつもりで彼女から家を買えば

双方幸せになる事も出来たでしょうけど、お互いに大切な人の顔が浮かんだのかもしれませんね。

そんなささやかな思いやりも、人情味があって素敵です。

 

 

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マイファミリー 4話 感想|真相編開始と見せかけて再誘拐編!かと思いきや…

 

うーん…捉え方次第で、今回の内容に対する印象は変わってきそうな気がします。

個人的には良くも悪くも、そんな展開になるのか…というのが正直な感想です。

 

まず、3話までの誘拐編で描かれてきた内容と、

今回で明らかになった今後の物語の方向性にギャップがあり過ぎる…という意味合いで

上記のように感じた理由について書くとするなら。

初回で仮面夫婦だった2人が手を繋ぎながら結託するまでの話をまるまる描いたのも、

2話で未知留(多部未華子)がボディーシートで温人(二宮和也)の背中を拭くシーンを

"夫婦愛"っぽく感動チックに見せてきたのも何だったんだろう?

って事にはなりかねないんですよね。

だって、脚本的にも演出的にも、娘を必死の想いで救おうとする

夫婦に焦点が当たった話を見ていれば、

本作が描こうとしているのはバラバラになった鳴沢家の"家族の再構築"だと思えてしまうし、

3人を中心に置き、他の登場人物が彼らを囲むようなポスタービジュアルも

余計にそういう物語だと印象付けているような気がするから。

だから、前半で描かれていた友果(大島美優)を救い出してからの1年間の日常生活が、

父と娘の関係が修復されていく過程や、家族にも向き合うようになる温人の変化を

特に掘り下げる訳でもなく、ただ紙芝居みたいに淡々と済まされたのには

「え?そんな話じゃないの?」という戸惑いは覚えました…。

 

しかし、時間が経ってから、本作がなぜ感動路線から

三輪(賀来賢人)や東堂(濱田岳)にも同じ接点がある謎を匂わせたミステリー路線へと

変えてきたのかを考えると…こうも捉えられるんです。

「マイファミリー」の「ファミリー」って単純に"家族"を指すんじゃなくて、

同じ系統に属している事を意味する"同族"を指すんじゃないかって。

大学時代の同級生で、娘がいて、

父親は家族と上手く行っていなくて、誘拐されたという共通点がある。

で…次回予告で犯人が「私たちはファミリーです」と電話で言ってきたのを踏まえると、

もしかしたら犯人も、3人と同じ同級生なんじゃないかとも予想出来そう。

 

まぁ正直、二番煎じと言えば二番煎じなので、

今回の内容を好意的に受け入れられない部分もあるんですが(苦笑)

でも、三輪の娘が誘拐されたならまだしも、5年前に東堂の娘も誘拐されていて、

仲間3人揃って…となると、身近な人の怨恨から来る犯行か?とも思えて。

偶然とは到底思えないその気味悪さで、次も見てみたい気持ちにもさせられるんですよね。

東堂が娘をちゃん付けしているのも、再婚した妻の連れ子だったとか

何か理由がある気がしています。

そういう訳で、当初抱えていた思い込みは外してしまった方が本作を楽しめそうです。

 

あとは…犯人がこれまでに登場した事ない人物だったとか、

最終回まで引っ張るとかっていう展開をしなければ大丈夫でしょう。

そして、警察との攻防戦が温人の時と同じように描かれなければ…かな?

警察も温人の作戦に騙されて犯人を捕まえられていない以上、

彼の動きを尾行して見張るとか、同級生の家に隠しカメラを仕掛けるとか、

何かしらの対策をとりながら厳重に捜査しているはずなのでね。

 

 

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俺の可愛いはもうすぐ消費期限!? 3話 感想|2人で作った新食感コロッケ

 

 

30分という決して長くはない放送尺なのに、1パッケージとしてまとまりがあって、

その時間内での展開の仕方・惹きつけ方をちゃんと分かっている作品だなぁ…と

つくづく思わされます。

何を中心に見せて行くのか、どのくらい要素を入れたら

情報過多や駆け足にならずに済むのかが、引き算しつつ工夫されていると言うのか。

 

今回まで見てきてようやく気づいたのは、物語の軸が基本的に

・今まで"可愛い"で通してきた自分の魅力が、30年後の自分との出会いをきっかけに

徐々に失われ始めている事に恐怖を覚える

・"自分の外見"に自信がなくなっている円谷(山田涼介)と、

"自分らしさを出す事"に自信がなくなっている和泉(芳根京子)が

お互いにかけた何気ない言葉や真逆の発想が大きな影響をもたらし、後に恋愛関係に発展する

の2点に絞られているだけでなく。

たまに個性的な登場人物を集めたドラマでやりがちな

途中で脇役のエピソード(例えば、脇役同士での恋愛匂わせなど)を挟んだり、

訳ありな過去を思わせぶりにチラつかせたりして話の腰を折る訳でもなく、

背景から「自分はこう生きてきた」をしっかり踏まえた上で

あくまでも"現在進行形の変化"を描く作りになっている事。

要は、2人が中心の物語である事にブレを感じさせないのが良いんですよね。

だから、ラストでは円谷が和泉に特別な感情を抱くようになるのも、

「バイアス」演出や前半のコロッケのくだりなど、

彼が自分の中で何か考え方が変わる新たな気づきがあったと

確実に伝わるカットが挿入されているお陰なのもあって、自然と納得出来るんです。

 

そして、一貫性が保たれた中で展開されていく内容の振り幅が、

コメディだったり、王道のラブコメだったり、時には人情モノだったりで

大きく変わっていくので、30分間とにかく飽きが来ないしあっという間。

今回なんて、コメディ→偶然から始まる恋愛匂わせ→どコメディ→ほっこり可愛い で

合間にインパクト大なコメディエピソードを挟んでくるので、

もうそれがジェットコースターのようで惹かれて見てしまってました。

元カノに2人が急接近した(ように見える)のを見られたあのシーンだけなら、

胸キュンよりも、個人的には「なんでそうなる!?」というあり得なさの方が勝って

冷めた目で見てしまうものでも、

その後に発した和泉の言葉がいかにも勘違いされやすいぶっ飛んだ内容になっていて。

王道のくだりでも笑いに変えてくれる台詞回しも、センスがあって好きなのです(笑)

 

「もみ消して冬」で山田涼介さんのコミカルな演技をお見かけした時は、

正直「頑張って演じてます!」感漂う、少し力んだ印象があったんですが。

本作ではその演技をもう自分のモノにしている感じで、

早口も顔芸もナチュラルに、リラックスした状態で演じ分けされている所も、

ブコメである本作のキレに拍車をかけている気がします。

そして、ある意味2人で作ったオリジナルコロッケのくだりも、

お互いの人柄が滲み出ているようで、心が温かくなりました。

1時間のドラマでは過去にあったけれども、

30分という短さでいろんな感情にさせられて

2人の行方も見守りたくなるラブコメって、あまりなかったのではないでしょうか。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

 

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妖怪シェアハウス-帰ってきたん怪- 4話 感想|重圧に耐えきれなかった編集者の暴走

 

 

本作の初回"のみ"が前作と同じ1時間での放送だった上に、

「実は闇堕ちしていた妖怪の霊を払って救う」という構成が次の「のっぺらぼう」編でも

そのまま取り入れられていて、かつ前後編(30分×2)に分けられるとなると、

やっぱり痛快劇まで含めた話を楽しんでいた者としては

前編だけでは物足りなさは出てくるし、1時間が良かったのに…などと

前作と比較せざるを得なくなってしまうため、

2,3話を見た後に感想を書くのは止めにして、気軽に楽しもうかと考えていたんですが。

今回は「お?面白かったかも」と思える所があり、初回ぶりに書く事にしました。

 

1,2話では、既に闇堕ちしている妖怪が人間に扮装して澪(小芝風花)に出会い、

鈍感な澪を騙していく…という

いわゆる"アフター"の段階から始まる話になっていたのに対して、

今回は、普通の妖怪だった小豆沢(岩崎う大)が闇に取り憑かれて

変化して行ってしまうまでの過程を描いた"ビフォー"の話になっていた。

個人的には、4話(エピソード3)で早速ワンパターン化を回避する展開を持ってきた事が、

早く次回を見てみたい気持ちにさせられた大きな要因でした。

 

そして、久々に感想を書く気になったのは、前作の片鱗が見えたから…でもあります。

もう少し具体的に書くとすると、人間に扮装した妖怪なのは

名前からして「小豆洗い」を連想させる小豆沢だろうとは分かるんですが、

彼に嫌味を言う立ち位置で、もう1人妖怪に見えてくる…

いや、こっちの方が妖怪なんじゃないかと思える編集長・上(安井順平)がいるんですよね。

でも、彼は本当にただの人間で、ほんのからかいのつもりの言葉で

部下に重圧をかけていくだけの存在として恐らく終わる。

いつも不機嫌そうにしていて、日々部下を萎縮させる言葉を吐き続ける

上司の資格もない彼の様子が、心苦しくなるほど生々しく、かつコミカルに描かれていた所に、

前作の特徴の1つであった「ダメンズを成敗する勧善懲悪」の面影を感じさせたのはもちろん。

小豆沢が闇堕ちするきっかけも何も特殊なものではなく、

誰にでも共感出来そうな、他人からかけられる日常的なストレスから来ている…

そんな過程を今回でじっくり描写する事で、

「本当の悪は妖怪ではなく人間」というささやかな皮肉を残していた作りになっていたのが、

ブラックジョークっぽさもあって面白かったです。

 

で…小豆沢が闇堕ちした状態から、

次回予告が藤原道真やら、AI対決やら、いろいろと盛り沢山な感じなんでしょう?

予告だけでも想像の斜め上を行き過ぎていて、展開が全く読めません(笑)

後半の30分でまとまるかどうかは若干不安ですが、

解決編の次回でどう落とし込むのか楽しみになってきたのには間違いありませんね。

 

 

5/10追記:

こちらもリアルタイム(5/7)で5話を視聴。

何だか…前編で期待値を上げる仕上がりになっていた割には、

後編は"起承転結"の"転"ではなく、いきなり"結"に行った

あっさりとした終わり方だったような。

そして、「闇堕ちするまで」の物語の描写を重視した結果、

いつもの妖怪たちの愉快さや癖の強さが薄らいでしまい、

少し物足りなさも覚えてしまいました…。

 

前編の感想を書いておいて申し訳ないんですが、

やはり今後は、気軽に楽しむつもりで見た方が良さそうです。

という訳で、感想は今回で最後とします。

 

 

↓一応…初回の感想はこちら↓

 

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