わたし、定時で帰ります。最終回 感想|働く目的は人それぞれ。

 

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「人は何のために働くのか…うーん、分からない!」

ああ、なるほどね。この台詞を最終回という集大成で伝えたかったのね、と

今までの登場人物を見てきて納得の行く締めだったと思います。

働く目的はこうあるべし!と限定付けないのが本作らしい。

 

給料のためだという人もいれば、子供、家族のためだという人もいる。

種田(向井理)みたいに、仕事にやり甲斐を求めるためだという人もいる。

皆それぞれに目的がある。

ただ、そうすると自ずと「〇〇の為に頑張らなくちゃ」

「誰々に迷惑かけないようにしなくちゃ」と周囲に合わせ、自分に気合を入れたりして

無茶をする人間は必ず出てくる。

一人一人違った目的を持つ事=仕事に対する価値観 は否定しないけど、

たまには自分を労わる事、休む事も大切なのだという考え方にブレがない

主人公の姿は終始頼もしいものでした。

 

社長の元に東山(吉高由里子)がジョギングしながら訴えるシーンで、

こんな台詞がありました。

東山「現場の人たちはみんな不安なの。居場所がなくなるんじゃないかと怯えたり

   認められたくて無理をしたり、孤独を仕事で埋めようとしたり、

   変わっていく世の中についていけなかったり、誰にも言えなくて怖がってる。」

回想に出てきた登場人物は一見仕事の出来る完璧人間に見えるけど、

誰にも言えない悩みを抱えている人々だらけだった。

本作の世界だけに留まらず、多分、現代の社会人でもこんな人が多い。

働く人全ての気持ちを東山が代弁した、心がぱあっと晴れやかになる

素敵なシーンだったと思います。

 

これはただの思いつきですが、みんな社会人になる前は学生で。

卒業して舞台はガラッと変わったけれど、集団=チームの中で生活していくのは

学校の延長線上な訳であって。

居場所をなくしたくない。仲間に溶け込んでいきたい。流れに遅れたくない。

そういった長年の経験で培った心理も掴んでいるんじゃないかという気すらしました。

このように感じられるだけ、言葉選びが上手かったって事ですよね。

 

初回を見た時は如何にもなデフォルメキャラという感じで、どうかな〜?状態でしたが、

回を重ねる毎に、新人から定年まで幅広い世代の気持ちに踏み込みつつ、

定時で帰る事の大切さを伝える、新時代に相応しいドラマだったんではないでしょうか。

見終わって毎回「働くって、良いな」と純粋に思えるのは貴重です。

 

そして、人物の描き方は回によって凄く共感しきりで、

家族のために何かを犠牲にする父親にいるいる〜!って頷いたり、

同世代の役故に、当時の自分の状況と重ねてボロボロ泣いてしまったり(笑)

上辺じゃなくて、ちゃんとその人の置かれている状況を根っから描こうとしている

姿勢も伝わってきて、最終的に好感の持てる作品となりました。

 

いつも冷静に、親身に、フラットに対応して気配りを見せる

東山さんも大好きなキャラクターでした。

吉高由里子さんは、この役が一番適役だったんじゃないかしら。

 

 

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わたし、定時で帰ります。最終回 感想|働く目的は人それぞれ。

 

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「人は何のために働くのか…うーん、分からない!」

ああ、なるほどね。この台詞を最終回という集大成で伝えたかったのね、と

今までの登場人物を見てきて納得の行く締めだったと思います。

働く目的はこうあるべし!と限定付けないのが本作らしい。

 

給料のためだという人もいれば、子供、家族のためだという人もいる。

種田(向井理)みたいに、仕事にやり甲斐を求めるためだという人もいる。

皆それぞれに目的がある。

ただ、そうすると自ずと「〇〇の為に頑張らなくちゃ」

「誰々に迷惑かけないようにしなくちゃ」と周囲に合わせ、自分に気合を入れたりして

無茶をする人間は必ず出てくる。

一人一人違った目的を持つ事=仕事に対する価値観 は否定しないけど、

たまには自分を労わる事、休む事も大切なのだという考え方にブレがない

主人公の姿は終始頼もしいものでした。

 

社長の元に東山(吉高由里子)がジョギングしながら訴えるシーンで、

こんな台詞がありました。

東山「現場の人たちはみんな不安なの。居場所がなくなるんじゃないかと怯えたり

   認められたくて無理をしたり、孤独を仕事で埋めようとしたり、

   変わっていく世の中についていけなかったり、誰にも言えなくて怖がってる。」

回想に出てきた登場人物は一見仕事の出来る完璧人間に見えるけど、

誰にも言えない悩みを抱えている人々だらけだった。

本作の世界だけに留まらず、多分、現代の社会人でもこんな人が多い。

働く人全ての気持ちを東山が代弁した、心がぱあっと晴れやかになる

素敵なシーンだったと思います。

 

これはただの思いつきですが、みんな社会人になる前は学生で。

卒業して舞台はガラッと変わったけれど、集団=チームの中で生活していくのは

学校の延長線上な訳であって。

居場所をなくしたくない。仲間に溶け込んでいきたい。流れに遅れたくない。

そういった長年の経験で培った心理も掴んでいるんじゃないかという気すらしました。

このように感じられるだけ、言葉選びが上手かったって事ですよね。

 

初回を見た時は如何にもなデフォルメキャラという感じで、どうかな〜?状態でしたが、

回を重ねる毎に、新人から定年まで幅広い世代の気持ちに踏み込みつつ、

定時で帰る事の大切さを伝える、新時代に相応しいドラマだったんではないでしょうか。

見終わって毎回「働くって、良いな」と純粋に思えるのは貴重です。

 

そして、人物の描き方は回によって凄く共感しきりで、

家族のために何かを犠牲にする父親にいるいる〜!って頷いたり、

同世代の役故に、当時の自分の状況と重ねてボロボロ泣いてしまったり(笑)

上辺じゃなくて、ちゃんとその人の置かれている状況を根っから描こうとしている

姿勢も伝わってきて、最終的に好感の持てる作品となりました。

 

いつも冷静に、親身に、フラットに対応して気配りを見せる

東山さんも大好きなキャラクターでした。

吉高由里子さんは、この役が一番適役だったんじゃないかしら。

 

 

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パーフェクトワールド 最終回 感想|中盤が残念過ぎた。それだけ!

 

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つぐみの父・元久松重豊)も樹(松坂桃李)と同じ立場になる事で改心し、結婚を許し、

つぐみ(山本美月)と樹が晴れ姿を披露して…無事、ハッピーエンド。

 

この手のドラマではベタな流れですが、やっぱり、幸せそうな二人を見ると

こちら側も純粋に「良かったねぇ…」と微笑ましくなれるものでして。

今回だけ見たら、本当に考えさせられる、良い話だったと思います。

 

「誰一人とて弱点や欠点のない人間はいないのだから、

一緒に欠けてる部分を補い合って行けばどんな壁も乗り越えられる。」

「二人で選んだ未来を、パートナーと生きて行く。」

元久のリハビリ、樹の語りを始めとして、最後にドラマとして

これを伝えたかったのだと腑に落ちるような締め方で。

終わり良ければすべて良し…までは行きませんが、

少しでも好印象に感じられる最終回でホッとしました。

 

元久が子供の頃のつぐみを公園に連れて行った話を、樹がつぐみに話すシーンは、

子を抱える視聴者にとっては身近であろう事で、特に印象に残ったものでした。

樹「お父さんと行った公園でさ、小さい頃、つぐみとしおりを連れてきたって話聞いてさ。

  目が離せなくて苦労したって言いながら、お父さんは幸せそうだった。」

 「うちの母さんもさ、大変だったはずなのに…全然苦労と思ってないっていうか。

  でも、子供育てるってそういう事なんだろうって思った。」

この内容だけで先ほど書いた「パートナーと支えあう大切さ」が

提示されてしまったのは惜しいですが、もっとこういう…つぐみの親子のような

"些細な困難" "必ず経験するであろう困難" を織り交ぜたエピソード運びだったらな、

と思わずにはいられません。

そして、どうも転落事故から9話までの災害に頼った展開があざと過ぎて、

どの登場人物も強気&重く描かれ過ぎで。

初回の美術館でのくだりを見て、王道のラブストーリーを描きながら、

いざ障がい者と付き合うとなると あんな事やこんな事にも配慮しなきゃいけないし、

乗り越えるのも大変な事なのだ、という内情に踏み込むのだと期待していただけに、

勿体無い部分が多々あった…。

中盤の話が残念だった。ただ、それだけです。

 

最終回は最終回で、「同じ立場の気持ちを分かち合う」というのを見せるために、

元久が車椅子姿を経験して、それもリハビリしたらあっという間に治っちゃった〜…

みたいな展開は、まるで車椅子の人を軽く捉えるような感じで何だかな。

と、ツッコミたくなる所はありましたが、

(無難に、入院して家族に支えてもらって初めて気づく…で良かったと思いますが。)

まぁ…大団円で終われたなら良いですかね。

 

踏み込んで欲しい所を踏み込んでくれなかった、むず痒いドラマでした。

感想はここらにてお終いにします。

洋貴は来期で深キョンと幸せになってくださいまし…。

 

 

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つぐみの父・元久松重豊)も樹(松坂桃李)と同じ立場になる事で改心し、結婚を許し、

つぐみ(山本美月)と樹が晴れ姿を披露して…無事、ハッピーエンド。

 

この手のドラマではベタな流れですが、やっぱり、幸せそうな二人を見ると

こちら側も純粋に「良かったねぇ…」と微笑ましくなれるものでして。

今回だけ見たら、本当に考えさせられる、良い話だったと思います。

 

「誰一人とて弱点や欠点のない人間はいないのだから、

一緒に欠けてる部分を補い合って行けばどんな壁も乗り越えられる。」

「二人で選んだ未来を、パートナーと生きて行く。」

元久のリハビリ、樹の語りを始めとして、最後にドラマとして

これを伝えたかったのだと腑に落ちるような締め方で。

終わり良ければすべて良し…までは行きませんが、

少しでも好印象に感じられる最終回でホッとしました。

 

元久が子供の頃のつぐみを公園に連れて行った話を、樹がつぐみに話すシーンは、

子を抱える視聴者にとっては身近であろう事で、特に印象に残ったものでした。

樹「お父さんと行った公園でさ、小さい頃、つぐみとしおりを連れてきたって話聞いてさ。

  目が離せなくて苦労したって言いながら、お父さんは幸せそうだった。」

 「うちの母さんもさ、大変だったはずなのに…全然苦労と思ってないっていうか。

  でも、子供育てるってそういう事なんだろうって思った。」

この内容だけで先ほど書いた「パートナーと支えあう大切さ」が

提示されてしまったのは惜しいですが、もっとこういう…つぐみの親子のような

"些細な困難" "必ず経験するであろう困難" を織り交ぜたエピソード運びだったらな、

と思わずにはいられません。

そして、どうも転落事故から9話までの災害に頼った展開があざと過ぎて、

どの登場人物も強気&重く描かれ過ぎで。

初回の美術館でのくだりを見て、王道のラブストーリーを描きながら、

いざ障がい者と付き合うとなると あんな事やこんな事にも配慮しなきゃいけないし、

乗り越えるのも大変な事なのだ、という内情に踏み込むのだと期待していただけに、

勿体無い部分が多々あった…。

中盤の話が残念だった。ただ、それだけです。

 

最終回は最終回で、「同じ立場の気持ちを分かち合う」というのを見せるために、

元久が車椅子姿を経験して、それもリハビリしたらあっという間に治っちゃった〜…

みたいな展開は、まるで車椅子の人を軽く捉えるような感じで何だかな。

と、ツッコミたくなる所はありましたが、

(無難に、入院して家族に支えてもらって初めて気づく…で良かったと思いますが。)

まぁ…大団円で終われたなら良いですかね。

 

踏み込んで欲しい所を踏み込んでくれなかった、むず痒いドラマでした。

感想はここらにてお終いにします。

洋貴は来期で深キョンと幸せになってくださいまし…。

 

 

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