レンタルなんもしない人 12話(最終回) 感想|1人分の存在がいて気づけたこと

 

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最終回はレンタルさん(増田貴久)の家庭のあれこれをメインに…ではなく、

あくまでもいつもの1話完結型の依頼人エピソードから物語が始まる所が良かったなぁ。

かと言って前者の件を駆け足展開で終わらせず、

森田(松本若菜)との関わりでピンと来るものがあったり、

前回で心救われた神林(葉山奨之)から新ビジネスの提案があったり、

そして1話で登場した大宮(志田未来)のその後の話が聞けたり…

本作がずっと問いかけてきたであろう「1人分の存在が人に何をもたらすのか?」に対する

答えのような作りにもなっていたと思いました。

 

OP映像と共に流れるナレーションを最後に持ってきたのも良い。

悩みやお願い事をただそばで聞いていて、SNSで報告する事によってまた新たな出会いがあって、

家に帰ったら奥さんに今日の出来事を話して盛り上がって、

今度は恩返しにと、レンタルさんの力になろうとする人も生まれる。

本作の世界にいる人々はそうやって支えながら、時に助け合いながら

これからも日常を過ごして行くのだろうなぁと感じられる、余韻のあるラストでした。

 

1話完結パートの方も、レンタルさんと共通点が多くて、

なぜ彼にハンチング帽を被って欲しいと思ったのかも分かる気がしましたね。

顔立ちもあっさり目で、のほほんとしたオーラが漂っている所も似ていましたし。

 

10話磯村勇斗さん回はヘビーな内容だったものの、

全編通して 見た後はふわっと心が軽くなるエピソードばかりで、

年代や価値観は違えど「えっそれは…」と驚くような事はなく

一人一人に自分の内面を重ねながら見続けられた作品でした。

様々な人生や人間模様を覗き見る。

ドラマチックな展開はないながらも、それをじっくりと描写するタイプの作品が

やっぱり自分には刺さるんだなぁ…と改めて気付かされた、素敵な出会いにもなりました。

 

増田貴久さんに役者のイメージはなかったから、

初めて演技を拝見した「ボイス」の「アニキ!」呼びが激しい役の印象で

ずーっと止まっていたんですけど(笑)

だから、こんなに朴訥とした役もハマるのだと新鮮味を覚えましたね。

(ちなみに、唐沢寿明さんがゲストの件、「今度はまっすーの主演作に俺が出る」と

当時約束されていたらしく。本当に実現させちゃった!

増田さんも唐沢さんに可愛がられる後輩的存在になるのかしら…♪)

多くを語らないキャラクターというのもありますが、間の取り方がとにかく上手くて。

その演技が「見ていて不思議と心が温まる」という本作の魅力を

倍増させていたんじゃないかとも思います。

映画出演も…良いですね。極力劇伴を流さず、台詞も盛り込まず、

ただ劇中で流れゆく"時間"だけを味わってくれ!

というような作品で(勿論違ったテーマでも良いですが)

また増田さんの演技が見てみたいです。

 

 

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