話数が短いだけに、「お?ちょっとまとめに入ってるな?」という感じはありましたね。
これから時々会う形で時間をかけて取り戻していくんだろうと予想していたため、
まさか復縁&しかも一緒に住む事まで考えているとは思わず(笑)
寺本(志尊淳)が「おばあちゃん」と呼べるようになったのも、島田の説得のお陰なのかしら。
成長するまでの経緯はもっと知りたかったし、
今回の話こそ2週にわたって放送しても良かった気はしますが…
まぁでも、今まで描いてきた「相手の願いを叶える事で、自分も過去と向き合って変われる」
というメッセージ性は一貫していたので。
純粋に「良かったね…」と安堵しながら泣ける1時間でした。
寺本が和子(倍賞美津子)をおばあちゃんだと受け入れる事が出来てからは、
今まで「サイレントエンジェル」として活動してきた思い出の日々に、
「さすらい」をみんなで歌う楽しそうな姿に、記念写真に、
そして最後は通ってきた道を一斉に映すED映像に…と
ザ・最終回!らしさを盛り込みまくる。
心のどこかにあった憑き物がとれたような4人のその後の姿を
延々と描き続けてくれる終盤の展開が粋だったなぁ…。
憑き物がとれたと言っても、これから出会う人々との関わりを通して
また試練が訪れる日は来るだろうけど。
でも、今の4人なら大丈夫。そう信じたいです。
本作はストーリー自体も完成度は高かったですが、
世代の離れた私でも様々な登場人物に食い入るように感情移入出来たのは、
役者一人一人の表情をじっくり見せるカメラワークの美しさもあったからだと思っています。
苦しみに耐えられない時の顔。何かに気づけた時の顔。救われた時の顔。
劇伴は基本的にギターかハーモニカで洒落た雰囲気を漂わせていて、
それを使って一切泣かせにかかろうとはしない。
よくある人情モノでも「死と向き合う事で救われる人々」を
真摯に描いている所に新鮮味を感じました。
ロードムービーっぽい作りもお気に入りになってしまうほど、
自分の中ではかなり好印象で終わった作品でした。
続編は見たいけど…島田達の中では過去にピリオドがついたので、
もうこれで完結させて、今後は視聴者自身が想像を巡らせるくらいが"らしい"のかも…ですね。
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