恋愛モノってメイン2人の恋の行方を応援したくなるものなのに、
本作の場合はそこまで心動かされず、むしろ"じゃない方"に感情移入してしまいます。
この現象に名前をつけたい。
なんかもう…「Pre◯ender」がテーマ曲になっちゃいそうな北川(石橋静河)も、
「今度はあなたが振られる番です」と遠回しに言われているかのような
新谷(仲野太賀)もどっちも切な過ぎて、
逆に2人に悲しい想いをさせる
樹木(森七菜)と浅羽(中村倫也)に若干イラっと来ましたよ(笑)
浅羽のあの衝撃食らった顔はなんなんですか。
付き合ってみてなぁなぁ状態である事に薄々気づいていたはずなのに、
唐突に別れ告げられて自分が一番の被害者ぶっている所がズルい。
傷つけてしまってごめんという気遣った言葉もかけられないのも…あかん。
大体、スノードームを車に置いている事が、関係を壊したきっかけになったんですよねぇ。
流行りの(?)妄想の世界で、北川が「こんなもの見せるんじゃねー!」なんて言って
思いっきり壊すシーンを見てスカッとしたかったですw
樹木も「好きだから返したい」と言っちゃったので、
振り向いてくれなかった寂しさを"他の人"で埋めているのが露呈しちゃいましたし。
残念ながら、彼女にとって新谷は"良い人"でしかないんでしょうね。
自分を好きでいてくれて、絶対傷つける事もしないし、何かを要求する事もない人と
毎日仲良く過ごしていれば、そりゃあ楽しかろう。
一歩前進する事も辛い経験も何もない、本当にただ楽しいだけ。
でもその関係は極端に言い換えれば、レンタル彼氏と依頼人の関係にもなる訳で…
クリスマスまでにもう一度アタックしないで、好きな人の代わりとして
新谷の気持ちを弄んで終わりで良いの?って思ってしまいます。
まっ、積極的に行動を起こさないでも、
最後は浅羽と結ばれるルートに辿り着くんでしょうけどね。
仕事と恋愛と上層部の思惑と元アイドル設定。
内容も…なんか全体的にチグハグなんですよ。
それぞれにある程度の"見所"を残すから、胸キュン要素で振り切った演出をしたいのか
シリアスにしたいのか、はたまた斬新さを取り入れる事で
今までにないラブコメの形を提示したいのか、
カラーが中途半端で終わってしまうんだと思います。
仕事に関しては…何回か前にシュークリーム開発に取り組んだのが印象に残っているくらいで、
今ののんびりっぷりを見ると、本当に仕事してるの?って疑問しか出てきませんし。
後半で事務作業を任されるまでは、
新商品開発で社員と揉めたら「あ〜上手くいかない!」と寝っ転がる。
あの様子だったら、クビ候補だと噂されるのも仕方なかったのかなと(苦笑)
最終的に覚醒したようなんでこの話は置いといて…
ラストは腕を掴みながら「君に会いに来た」という少女漫画的展開。
正直言うと…あの場で刃物を振り回しそうだったり、
トラックの運転の速さからして事故エンドになったりと
悪い方向に考えてしまっておりましたw(前者はサスペンスになっちゃうのでないけれども)
だから、急にラブコメにする=チグハグなのもそうなんですけど、
浅羽がまさか…いや、走ってる樹木かぶつかる…?などと変な予想をし過ぎていたというのも、
あまりときめかなかった原因なのかもしれません(笑)
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