会って間もない相手に「ともちゃん」呼びはびっくりしますって!
めっちゃ距離感詰めてくるじゃないですか(笑)
でも、言葉っていうのは不思議なものでね…
照れ隠しのつもりの「あんた」「お前」呼びよりも、
いきなりちゃん付けする方が、甘えているようにも感じられて
可愛らしく見えてきちゃうんですよねぇ。
他にも、何か話しかける時の距離が近かったり、
朋子(内田理央)が酔った勢いで遼平(鈴木伸之)の肩にもたれかかったり…
胸キュン演出はある事にはあるんですが、本作に関してはなぜか嫌にはなりません。
むしろ、見ていて心がほっこりするというのかな。
それは…あくまでも恋愛が主軸に置かれてはいるんでしょうけど、
「朋子はなぜこんな性格になってしまったのか?」「朋子はなぜ遼平に惹かれるのか?」
といった人物の背景を丁寧に掘り下げていっているのが大きいんだと思います。
その決め手となったのは、朋子と母・聡子(濱田マリ)のエピソード。
放送開始日が遅かったので全何話あるかは分かりませんが、
主要人物と親との間にある"隔たり"を2話から描いていくのが、個人的には珍しいです。
朋子が言うには、自分が小学校に上がった頃には父には愛人が出来て、
さらには子供を作ってしまったのがきっかけで
母はシングルマザーになると決意したのだそう。
「女手一つで私の事育ててくれた」という台詞があったように、
母には本当に恩義を感じてはいるんでしょうけど。
それが、わがまま言って迷惑かけちゃいけない…
仕事を増やして負担をかけさせたくない…
だから母の前ではとりあえず合わせたい…という想いに変わって、
そんな風に自分の気持ちに蓋をする日々が蓄積していった結果、
今の朋子の人格が形成されていったのだと察せられる内容になっていました。
同じコップを使っている所は"家族""親子"らしくても、
朋子のコップは空で、聡子のコップにはお茶が入っているという対比も
2人の関係を表しているようで切なかったです。
ご飯中にお茶をおかわりして、自分のペースで飲む聡子。
「私にも注いで」と言えずに、空っぽになったままご飯を食べ続ける朋子。
食卓のシーンだけでも、朋子がいかに周りに気を遣いがちな人かが読み取れます。
この"前提"があるからこそ、
居酒屋で升に入ったお酒を1人グビグビと飲む姿に共感したくなるし、
唯一飲みに誘える遼平の存在が微笑ましく思えるんですよね。
2人とも、中華料理屋では脇目も振らず、ご飯を次々口に運んで
美味しそうに食べていましたからね。
そういう意味でも、本質的には似た者同士で、波長が合うんだろうなぁと。
料理のシズル感も、目の前で餡がかけられるライブ感も、
2人が夢中になるのには説得力が抜群で
見ていてお腹が空きましたし、
あのぷりっぷりのエビチャーハンを食べたくなってしまいました(笑)
いやはや、美味そうでしたなぁ…。
あそこは、今まで飯テロドラマを作ってきたテレ東だから活かせる良さですね。
人の機嫌ばかりを気にして、空気が悪くなっちゃいそう…とか考えちゃって
中々断れなかったり(そして適当に済ませる嘘も下手)。
本当はもっと食べたい気持ちを抑えて周りに譲ったら
「遠慮しないで良い」「食べて良いよ」って言われて嬉しさが顔に出ちゃったり(笑)
朋子の様子が自分と重なる部分も多いので、つい親近感を覚えてしまいます。
恋愛ドラマは「登場人物を応援したくなるか」が大事だと思っているので、
今の所、出だしは好調なんじゃないでしょうか。
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