拾われた男 5話 感想|愛の往復ビンタを喰らう

 

 

ああ良かった〜……(泣)

松尾諭さんの半生を描く物語だから、今はすっかり売れっ子だって分かっていても、

長年かけてやっと報われた諭(仲野太賀)の姿にボロボロ涙してしまいましたよ。

結(伊藤沙莉)と掴むべくして掴んだ出世街道ですね。

諭の精神的支柱には結の存在が欠かせないと思わせる描写の畳み掛け方も凄ければ、

結という役が伊藤沙莉さんでなければ今回の内容は成立しないという

説得力の持たせ方も凄い。

…あ、でも、手厳しいツッコミをしつつも、何だかんだで事務所の中では

一番面倒見てくれている日立マネージャー(鈴木杏)も好きなキャラクターなんですよねぇ。

どちらも、肝っ玉っぷりと奥に潜んだ優しさのバランスが丁度良いのかな。

愛をストレートにぶつけるような往復ビンタで、諭を挫折から立ち直らせた結と、

陰ながらのサポートで再挑戦を後押しした日立の、

2人の女性の健気さが光るお話でもありました。

 

そして今回は何と言っても、諭のエピソードが刺さりましたね…。

「ちゃんとした仕事せい!」「ほんまもんの売れっ子になってからや」

「はよ大物になって結ちゃんを守ってあげなあかんな」

相手からしたら別に苦しめるつもりのない、何気ない言葉で、

最初は諭も誤魔化したり、笑ったりして済ませるんですけど。

オーディションに向けていざ役の練習をするとなると、

役と自身の置かれた状況がリンクするのもあってか

台本とは関係のない出来事がぶわっと蘇ってきて、いつしかプレッシャーに変わって

徐々に自分で自分の首を絞めていっている感じが…

何だか「分かる」ってなっちゃったんです。

平山(北村有起哉)と特訓する辺りから、画面を全体的にわざと手振れにして撮っているのが

彼の不安な心境を表しているようで、そこも印象に残りました。

 

中でも、オーディションで実際に演技するシーンなんかは

苦しい気持ちにさせられましたね。

本番に弱いタイプなのが災いして、名前も台詞も完璧に覚えてきたはずが緊張でド忘れして、

審査員の指示で止むを得ず、台本を読みながら演じる流れになったんですが。

その時に、まず画面が大きく横揺れして…からの、結の映像を合間合間に挟みつつ

諭しか映らないようにカメラが距離を詰めていく一連の演出をとった事で、

「大切な人を守らなきゃいけないのに自分は何やってんだ」という怒りと、

「今はちゃんと演技に集中しなきゃあかんのに…」という焦りと、

2つがごっちゃごちゃになって周りが見えなくなる余裕のなさが

ダイレクトに伝わってきて、とにかく辛かったです。

 

今回は台本にある「あなた1人で生きてるなんて思わないで」が、

全てのエピソードに繋がるキーワードになっていたと思うんですが、

その台詞を文字っての結の叱咤激励の回収には、あっぱれと言わずにはいられませんでしたね。

名前のくだりも、今までの失敗談を1話ずつ積み重ねてきたからこそ

込み上げるものがあります。

そこからの回想の連続といい…感情移入させるにはもう完璧な仕上がりでした(笑)

 

山村社長(薬師丸ひろ子)が繰り出すパンチに、

いかにも"ゲーム"って感じのコミカルな効果音を重ねてくるのも

遊び心があって面白かったです。

で、次回…「京都の魔法」であれって事は…浮気回も来るんですかね?

ラストシーンでは彼氏らしい頼もしさを見せてくれていただけに、

どんな流れで魔法にかかってしまうのか、それはそれで気になりますw

 

 

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