2023年02月一覧

罠の戦争 7話 感想|「えっ本当に!?」が続く。

 

 

どうやら、疑り深く見過ぎてしまったようです(汗)

基本的に「〇〇だ」「〇〇かもしれない」という享(草彅剛)の思い込みから始まり、

それを元に情報を探っていった結果、予想もしていなかった真相が現れる流れが

今までで何度も描かれていたのもあって。

今回も、「違う、俺は…」と言いかけたのを見ると、

泰生(白鳥晴都)を突き落とした犯人とは無関係で、

7年前の事件は、むしろいじめられている友達を庇おうとしてやった行為なのでは?とか。

目撃者の女性は鶴巻(岸部一徳)の回し者じゃないかとか。

泰生の件を鶴巻が口頭で伝えている辺り、実は罠なんだろうとか、

1つ1つのエピソードを深読みしては

ラストでどんな種明かしがされるのかと期待していたんですけど…。

特に裏付けもなければ、他の可能性も考慮せずに

主人公の憶測や暴走がそのまま正解へと繋がる今回の内容には、

さすがに「あれ?」と思えてしまいました。

 

終盤の鶴巻による記事差し替えの件も、前回で彼が

「総理も頭が上がらない、編集長も記事にしたがらないほどの大権力者」である事は

既に描かれていたので、個人的には少しインパクトが弱いというか。

どうせだったら、あの記事が掲載されるのは想定内で、

掲載後に実は突き落とした犯人は別人だった事が判明し、

享は名誉毀損で訴えられて代議士を解雇させられる羽目になる…みたいな、

今まであたかも事実であるかのように進んでいたエピソードを

全てひっくり返す展開になっていたら、

鶴巻のしぶとさや容赦のなさがより際立ったのかもしれませんね。

 

そんな感じで、内容はうーん…だったのですが、

ラスト2分前辺りのカメラワークには、ちょっと惹きつけられてしまいました。

言葉だけじゃ伝わりにくいと思うので、補足で画像も載せると…

 

鶴巻に呼び出されるシーンで、

「警告は前にもしたよね?もう手加減はしないよ」と宣戦布告されてから

(カットを1つ挟んだ後)この↓引きのカメラワークになるんですね。

映像に関してはてんで素人ですが…徐々にズームアウトしていくカットが

主人公が今置かれている状況を表しているように思いました。

空間が目いっぱい映し出される中、同じ画面に収まっているのは鷹野(小澤征悦)だけで、

窮地に立たされた亨にとっては救世主的な存在になるかと思いきや…

距離が空いている(被写体を大小で差をつけている)事から、

"旧知の仲"ではなく"鶴巻派の一員"としての地位を優先しようとする彼の心境が伺えます。

 

で…亨が部屋を出た後で、「鷲津亨を潰せ」と命令されたシーンだと、

鶴巻と鷹野が横並びになる形で被写体を同等に映すんです。↓

この2つのカメラワークの対比が、

鷹野にとって、鶴巻が部下をコントロールするのに長けている

いかに恐ろしい存在であるかを強調しているようで、

面白い演出だな…と思いながら見ておりました。

あ、主題歌のタイミングも、

次回予告の通り「全面戦争」の本格化を匂わせていて抜群でした。

 

テレビ誌によると、どうやら全11話あるらしく。

つまり、残す所あと4話ですね。関テレ制作枠のドラマでその話数は珍しいです。

となると…次回の終盤で最終章の幕開けになるんでしょうかねぇ。

亨の暴走を見るに、そろそろ虻川(田口浩正)らの反撃があってもおかしくないですし、

まだ眞人(杉野遥亮)へのカミングアウトも残ってますし。

今回出番がなかった竜崎(高橋克典)の仲間入り展開もアリかも…?なんて思ってます。

 

 

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ブラッシュアップライフ 8話 感想|ラストチャンス。麻美、舞いあがる!?

 

 

思わずクスッとさせられながら、何気ない日常生活を描いてきた中で、

初めて"残酷さ"が描かれた今回。

前回の感想で「長生きする事が一番の徳なのかもしれない」と書き残しましたが、

長生きすればするほど、幸せな出来事を経験する時もあれば、

当然、辛い経験をする時もある訳で…。

 

不幸は不幸でも、意図的なものと偶発的なもので2種類に分けられると思うんですが、

今回は後者の方にスポットが当たっていて。

大切な人を失う悲しみも、何度やり直しても運命に抗えないやるせなさも

今まで幸せな描写を重ねてきたからこそ、

より痛感させられる話になっていた気がします。

 

じゃあ今回は、しんどい余韻が残って終わったのか?と言ったらそうではなく。

ユーモラスな部分も交えながら、最後にはいつもの

肩の力を抜いて笑えるテイストに回帰させていった所が

さすがバカリズムさんだなぁ…と思わされました。

前半では孤独と絶望で、一旦どん底に突き落としてから、

後半では新たな出会いを機に、再び"生きる希望"を取り戻していく。

そんな二段階構成も良かったけれど、個人的にグッときたのは、

人生をやり直しているのは麻美(安藤サクラ)だけじゃないよ…という設定。

 

本作は基本、麻美が主体となった物語なので、

私含む視聴者はどうしても主人公目線で見てしまいがちですが、

現実世界だと、誰が主役とか脇役とか、そういった概念はないんですよね。

そして、何を目標にしているのかも1人1人違うし、十人十色の人生がある。

そこを優劣つけず、人生ウン周目を生きる複数の人物を平等に描く事で、

最終的に「"何か"のために生きる人々はみんな特別」という

メッセージ性にも繋がっている気がして、その優しさに不思議と励まされた気分になれました。

 

で…「笑えれば」のチョイスがまたズルくて、まさか泣くとは思いませんでしたよ(笑)

「ただみんなが幸せになって欲しい」そう意気込む麻美や、

明日から一週間の始まりだ〜と気合いを入れる視聴者の背中を、

そんなに気張らんでも良いんやで…とポンと押して和らげてくれているかのような選曲で。

日曜の夜に最後に見る番組が本作で良かった…と心から思える回でもありましたね。

 

次回はとうとう5周目という事で…まさか、本家ではなくこちらで舞いあがるとは!w

残り2話で描き切るので、どっちに転ぶか読めなくて、余計にハラハラさせられます。

今回になって、面白味が一気に増した感じです。

最終回もどうなるか楽しみですが…最終回の日、リアタイ出来ないのが悔しい!!(笑)

(これについては来週、また改めて言及します〜。)

 

 

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Get Ready! 8話 感想|なんで8話で主人公の過去話をやる?としか…

まぁ本当に、サブタイトルの通りです…。

最終章に差し掛かって、仮面ドクターズの情報が次々と判明して

逮捕&チーム解散の危機が迫っている段階だっていうのに、

なんでこのタイミングで主人公の過去を放送したのかが謎です(汗)

案の定、本編の8割は回想で。

うーん…いくら回想で話を進展させたとしても、もうそれは"過去"でしかない訳で、

個人的にはお預けを食らったように感じてしまいました。

劇中の言葉を借りるなら、構成に関しては「優先順位」は大事だったかと思います…。

肝心の波佐間もとい天野(妻夫木聡)のエピソードにしても、

何だか、ツッコミどころ満載でしたね。

子供と大人で肺の大きさって違うんですけど、堂前(松澤一之)と適合したんでしょうかね?

で…いくら剣持(鹿賀丈史)の思惑通りに事が動いてたとしても、

よほど手慣れていない限り、警察の調べが入ればでっち上げだって

すぐ分かると思うんですけど、そこら辺もどうなんでしょう。

先が読めやすいっていうのもありますが…

粗がついつい気になってしまって、あまり残酷には感じられず(汗)

未来を託した真田(榎木孝明)も、きっと天国で泣いていると思うんですよ。

だって、医者として再びやり直して欲しくて、あの言葉をかけたのに…

今では多額の報酬を請求するわ、

(内容的に結局助けはするけど)患者を「生きる価値があるかどうか」で選別して、

条件に合わなかった人は切り捨てるような闇医者になってますから(苦笑)

これ…ある意味「お金が大事」な剣持の考えと一緒で、

恩師と言うほど、真田の言葉を聞かなかった当時を後悔している

波佐間と矛盾を感じさせるんです。

このエピソードを仮に5話に持ってきた所で、印象はあまり変わらなかったかもしれませんが、

今まで数々の1話完結型のエピソードを見てきてからの今回だったので…

主人公の価値観に余計に違和感を覚えるんだと思います。

過去から現在の話に戻ったからなのか、警察の雰囲気も急に変わりましたね。

対策本部を作って緊迫感を出すくらいなら、

あのコケたり怒鳴ったりするコミカルな警視庁の存在って何だったの?という…w

途中までは、演出家が交代して、一旦メイン監督に戻りながらも、

シリアスとコミカルのぎこちなさが徐々に改善されていったように思えたんですが、

ここにきて、複数の演出家(8話時点で合計4人)だからこその弊害も

出てきてしまった感じですね。

やっぱり、何を優先するかで物語の見映えって変わってきますね…

あ…冒頭と同じような事言っちゃってるなぁ(苦笑)

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リバーサルオーケストラ 7話 感想|初音と三島の雪解け

 

 

最終章に向けての地盤固め…の回ですね。

あ、これ、決して"繋ぎ回"って意味ではなくて、むしろ褒めてます。

主人公のトラウマへの克服に久々に焦点が当たった話になっていた事に満足感もあれば、

本番に向けて着実にステップアップしていく彼女の成長が

個性的な登場人物を絡ませながら丁寧に描写されていて、見応えがありました。

今回は「境遇の対比」「家族の対比」「"連続ドラマ"ならではの積み重ね」

活きた話だったと思います。

 

それぞれ具体的に書くと…まず1つ目は「境遇の対比」について。

今回は何かと「10年ぶりに音楽の道に戻ってきたけど、本業は公務員である初音」

強調されていた印象を受けました。

言い方は悪いですが、初音(門脇麦)にはいつでも"逃げ道"が用意されている状態…。

そこを突くかのように、「プロとして長年努力し、地位を築いてきた立場」である

穂苅(平田満)や三島(永山絢斗)のエピソードを盛り込む事で、

彼女が音楽1本で生きていくのか、公務員に戻るのかで中途半端な状態なのを

浮き上がらせていくのです。

 

「みんなに助けてもらいながら、楽しくやってます」

「(今後について聞かれて)まだどうなるか…」「なんとか頑張ってる」

そんな初音の言葉が気に入らなくていちいち突っかかる三島の態度も、

彼女がいなくなってからもなお比較され続け、

認めて欲しい人に自分を認めてもらえない苦しみを想像させて

切ない気持ちで見てしまっていましたが、

穂苅の世代交代のエピソードに関しては、しみじみ考えさせられるものでした。

 

穂苅の場合は、課題曲である「運命」でソロパートを任されていたのですが、

あまり成果を上げられなかった結果、第二奏者の若い女性とパートを交代する事になるのです。

あの意味深なシーンを踏まえるに…きっと、妻の介護で練習時間が制限されている

生活を続けていたのでしょう。

でも、本人は朝陽(田中圭)の指示に対して、

「時間があればもっとやれたはずなのに」「まだ第一線で活躍する体力は残ってるのに」と

不満を漏らしているかと言ったらそうではなく、現実を案外すんなりと受け入れます。

これが意外だった…とともに、自身が背負う"運命"に抗おうとしなかったのも

音楽に真剣に向き合い続けて悔いが残っていないからで、

まだ10年前の出来事がトラウマになっていて、本領発揮していない初音からしたら、

この思い切った決断は出来ないんだろうな…とも思わされました。

プロとアマチュアの、音楽に対する"覚悟"の差。

彼女の成長のためには、外せないエピソードだったと思います。

 

早速脱線しかけていますが(苦笑)2つ目は、「家族の対比」について。

メインとなっているトラウマの克服を描く中の唯一の"癒し"パートとして、

初音を支える両親の様子も描かれました。

SNSで誹謗中傷を受けているのが気がかりで、遠くからはるばると…

あとは、初音が暗い表情を浮かべるたびに心配したり、肉団子を振る舞ったり、

初音が帰宅した時にすぐ母が駆け寄ってきたりで、

何かと気にかけてくれる両親を見て思い出すのは、

三島の父・光太郎(加藤雅也)と三島の関係性。

光太郎の口から出るのは初音初音ばっかりで、

息子を評価する話題が出た事はほとんどありません。

三島があれだけ拗らせているのも無理はなく、

親の接し方が、初音と三島の人格を形成していっているのだ…と思わされました。

 

そして、3つ目は「"連続ドラマ"ならではの積み重ね」について。

ざっくり言うなら、前々回と前回あっての今回…ですね。

「天才さまのお気持ちは私らには分かんない」

この言葉自体はかなり辛辣ですが、

天才にはなれなかった苦い想いをした玲緒(瀧内久美)が言うと、重みが大分違います。

珍しく感情的になって説得した朝陽もそうで、

人の部屋に勝手に入り込んでくる事自体は割とヤバいですが(笑)

でも、それも厭わないほど本音を直接伝えたくなったのも、

自分には出来なかった3人の団員の再起を手伝ってくれて、

自分もその1人だったから、才能がここで折れては欲しくない…という

気持ちが働いたからなんですよね。

 

今期は回によって人物描写や内容に

ブレを感じる作品もあるからか(それは複数脚本なのもありますが…)、

キャラ設定や今までのエピソードを大切に、慎重に扱い、

しっかり"結果"へと結びつけている本作には、本当に感心させられます…。

「安心して見られる作品」って、中々貴重だと思います。

本宮(津田健次郎)の嫌がらせについては、確かに露骨にはなっているものの、

主軸である「オーケストラの立て直し」がおざなりになっていないので

個人的にはそこまで気になりません。

 

強いて言うなら、三島のキャラ変にはちょっと驚いて、

もう少し"過程"があっても良かったのかな…と。

ただ、冒頭で、幼少期の初音に褒められて思わず笑顔になった事や、

子供の頃の写真を今でもバイオリンケースに入れていた事など、

彼がどんな想いでここまでやってきたのかが窺える要素はあった上に、

初音のあの演奏を聴いたら、見直すのも無理はなかったんじゃないでしょうか。

素人の私が聴いても、第一音から艶を感じさせましたからねぇ…。

彼女の微笑む姿も初めて見られて、ラストの伸びやかな音色も含めて、

最終章前に相応しい回だったと思います。

 

 

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大奥(2023) 7話 感想|再出発を図ったばかりなのに…

 

 

綱吉編の後に再び吉宗編をやるという情報は、事前に入手済み。

となると、家光編が2〜5話前半までの3話半だったから、

綱吉編も来週まではやるんだろうと思っていたら…なんと、今回で終わりとは!!

本当、ペースが早いですね。

個人的にはやっぱり、歴史用語や歴史言葉が今までよりも多めに取り入れられているために

どうも小難しい雰囲気を感じていて、

前回のラストでようやく興味を持ち始めた所だったので、

綱吉編の世界観にどっぷり浸かれないまま終わってしまったのは残念でした…。

 

とは言え、現代でもまだまだ蔓延っている

「女は常に綺麗であれ」「女は子供を産むべし」といった女性ならではの苦しみや重圧を、

当時の時代背景も織り交ぜながら大胆に描写していった点では

優れた出来だったと思います。

 

今回も、冒頭の綱吉(仲里依紗)が見た悪夢のシーンが効いてましたね。

お伝の方(徳重聡)との間で唯一生まれた松姫がサーっと消えてなくなる…

それは、天下人にしか分からない孤独や重責を感じさせるものでした。

月のものがとっくに来なくなっても、

白髪混じりの年齢になって次の候補を探す段階へと差し掛かってもなお、

父・桂昌院竜雷太)からプレッシャーをかけられる日々が続いていた辺り。

きっとあの時だけでなく、何回も同じ夢を見ては、

「将軍は世継ぎを産んで初めて認められる」世界の中で

なぜ自分だけは与えられた役割を全う出来ないのかと、

自身の存在価値を否定しながら生きてきた事も想像出来ます。

 

で…否定し続けてとうとう限界まで来た綱吉。

彼女の心境はお見通しの右衛門佐(山本耕史)から語られる

的確かつ思いやりのある言葉の数々が、カタルシスを生んでいました。

綱吉が心を開ける相手は、後述するあの人…と右衛門佐の2人だけだったんですね。

子供のように手を相手の頬に触れながら

ボロボロ涙をこぼす綱吉には、思わず涙腺がやられかけましたし、

真っ直ぐ見つめる目に涙を滲ませる右衛門佐も素晴らしい。

山本耕史さんの涙は…今までは胡散臭いけど頭が切れる&仕事の出来る役の

イメージが強かっただけに、何だか新鮮に映りました。

それも含めて、印象に残るエピソードでした。

 

家光は羽織を着る事で再出発を図り、綱吉は羽織を脱ぐ事で再出発を図る

という対比のさせ方も、各々の心情変化や人物像を物語っていて良かったです。

でも、容赦ない展開が襲ってくるのが「大奥」で…

これからだって時に右衛門佐が…っていうのもそうですけど、

吉保(倉科カナ)をまさか綱吉に恋心を寄せていたとは。

ただ、話数が少なかったためか、吉保の描写が欠けている気がして、

あのシーンの唐突感は否めなかったのかなと。

何か特別な感情を抱いているような素振りをもうちょっと足した方が、

説得力が増したのかもしれませんね。

 

次回からは再びの吉宗編。

良い意味で重たくしんどい内容が続いたので、また心晴れやかに見られるはず。

見られます…よね?

 

 

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忍者に結婚は難しい 8話 感想|スーツで尾行はバレるだろうw

 

 

「蛍、実は甲賀一族の忍者なのでは?」という核心に迫っているのもあって、

蛍(菜々緒)と悟郎(鈴木伸之)の2人が「ロミオとジュリエット」の関係性である事が

最も強調された回でした。

 

ピンチの時ほど、本音を打ち明けながら何とか乗り越えようとするものなのでしょう。

前回の感想と多少被りますが…

お互いが忍者だとバレる前は、2人はいつ離婚してもおかしくない状態で、

音無(勝地涼)は「子供を産む事が夫婦円満の秘訣」と言うほど

楽観的な態度をとっていたのに対して。

いざ忍者だとバレてからは、音無と小夜(吉谷彩子)に目をつけられて

悟郎が厳重な罰を与えられそうになったり、夫婦解消されたりするリスクを

常に孕んでいるのにもかかわらず、

今の関係を諦めず、むしろ電話越しでの「大丈夫?」のハモりや、

一緒に戦うと誓うシーンを筆頭に、

2人は初心を取り戻したかのように仲良くなっていっている…という

反比例具合がやっぱり面白いんですね。

このドキドキした感覚は、「ルパンの娘」を描かれた原作者の作品ならではだと思います。

 

で、そう書いていてちょっとピンと来たのは…

悟郎は蛍の姉の存在も、父・竜兵(古田新太)が生きているのも初めて知って、

3人で対面する事になるんですが。

「ルパンの娘」の場合だと、初回から早速、恋人の家族と顔合わせして

「私には不釣り合いなんじゃ…」などと主人公に不安を抱かせていたとなると、

案外、家族はいないと嘘をつく設定を最初からなくした方が、

表の顔と裏の顔とでギャップが効いて、ただのホームドラマじゃん…といった

序盤の頃の"期待外れ感"も薄まったのかもしれませんね。

例えば…竜兵・楓(ともさかりえ)・雀(山本舞香)が一般人のフリをして

悟郎に接触し(家にお邪魔したり、会食したり)、彼の言動で不審に思い始めた3人が

竜兵の自宅に集って、山田に情報提供してもらいながら彼の正体を少しずつ掴んでいくとか?

要は、「甲賀一族である」家族のシーンをもっと増やしていたら

緩急のついた内容になっていたのでは?なんて思いました。

まぁ、もう後の祭りですし、

前々回から物語への興味を持続出来ているので良いんですけども。

 

今回のエンディング映像は、新居に越してきてからの話で、

新居なのになぜ隠し部屋がついているんだ…という個人的な疑問もスッキリさせてくれました。

…おじさんが貸してくれたんなら、

監視カメラや盗聴器がついているんじゃないかとも思うんですが。

オフィスならともかく、日常的な場所でスーツの格好でいて

堂々と姿を見せる尾行スタイルをとる伊賀一族も、

待ち合わせている中で極秘に関する電話をしているのに、周りを全く見回さない悟郎も含めて、

忍者は相変わらず詰めが甘いって事で良いのかしら(笑)

 

ただの一般人だとはどうも信じ難い宇良(藤原大祐)と蛍で、次回はコンビを組むそうで。

どんな流れで刑事を演じる事になったのか、そこも楽しみです。

 

 

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警視庁アウトサイダー 8話 感想|最終回、本当に「衝撃のラスト」になるのかどうか?

 

 

ホワイトボードでのおさらい、ありがたい!!!

まぁ、現在までに起こった出来事の経緯を、回想を通してじっくりと…って訳ではなく、

あくまでも事件の関係者にそれぞれサラッと触れる程度のものだったのですが、

個人的には、ないより全然マシです。

そして、まだ本題に入る前の、放送してから3分も経っていないうちに

このシーンを取り入れてくれたのもデカい。

お陰で、ようやく縦軸の話に興味を持てるようになりましたし、

その後の内容も比較的頭に入って来やすかったです。

 

また、登場人物が多過ぎるのが縦軸において一番の欠点ではあったのですが、

終盤での梶間(神尾佑)逮捕されるまでの全貌の見せ方も

難解さを緩和させていた気がします。

今まで知り得て来た情報(=エピソード)を点と点で結んで、

「あ、こことここがこう繋がってたんだ」と視聴者に納得させる演出…。

真犯人に辿り着くという重要回で、小ネタで流れを変に遮る事もなかった上に。

小ネタも確かに取り入れられていたものの、序盤の方にまとめて、

それも、縦軸のシリアスな雰囲気との温度差を感じさせないように

やや控えめの味付けになっていて。

今回の演出家は、3話と4話を担当された向井澄さんとの事で、

どこを削ぎ落として、どこで魅せるか?の取捨選択が最も上手かった印象の3話に

近しい内容に仕上がっていたのも良かったです。

 

正直…元警察官・現議員で、どちらも描きようによっては"巨悪"が絡んで

盛り上がりそうな設定の小山内(斎藤工)も登場させておいて、

折り返し地点の前から事件を複雑に見せていた割には、

結局、殺害動機は単なる痴情のもつれ!?感は否めませんが(笑)

ただ…何度も書いているように、1話完結型で動いていた話の時から

事件の真相に捻りはなかったので、そんなもんかな?とも思います。

小山内の妻・響子(青山倫子)の自殺も、

(殺害する様子は描かれなくても)犯人があの人だったというのも、

そのままストレートに行くんでしょうね。

 

もうほとんど進展した所で、最終回は「衝撃のラスト」…

本当に衝撃なんでしょうかね?

「想像してたのとは違う結末だった」と架川(西島秀俊)が話していた通り、

良い意味で裏切ってくれると良いんですけども。

 

 

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警視庁アウトサイダー 8話 感想|最終回、本当に「衝撃のラスト」になるのかどうか?

 

 

ホワイトボードでのおさらい、ありがたい!!!

まぁ、現在までに起こった出来事の経緯を、回想を通してじっくりと…って訳ではなく、

あくまでも事件の関係者にそれぞれサラッと触れる程度のものだったのですが、

個人的には、ないより全然マシです。

そして、まだ本題に入る前の、放送してから3分も経っていないうちに

このシーンを取り入れてくれたのもデカい。

お陰で、ようやく縦軸の話に興味を持てるようになりましたし、

その後の内容も比較的頭に入って来やすかったです。

 

登場人物が多過ぎるのが縦軸において一番の欠点ではあったのですが、

終盤での梶間(神尾佑)逮捕されるまでの全貌の見せ方も

難解さを緩和させていた気がします。

今まで知り得て来た情報(=エピソード)を点と点で結んで、

「あ、こことここがこう繋がってたんだ」と視聴者に納得させる演出…。

真犯人に辿り着くという重要回で、小ネタで流れを変に遮る事もなかった上に。

小ネタも確かに取り入れられていたものの、序盤の方にまとめて、

それも、縦軸のシリアスな雰囲気との温度差を感じさせないように

やや控えめの味付けになっていて。

今回の演出家は、3話と4話を担当された向井澄さんとの事で、

どこを削ぎ落として、どこで魅せるか?の取捨選択が最も上手かった印象の3話に

近しい内容に仕上がっていたのも良かったです。

 

正直…元警察官・現議員で、どちらも描きようによっては"巨悪"が絡んで

盛り上がりそうな設定の小山内(斎藤工)も登場させておいて、

折り返し地点の前から事件を複雑に見せていた割には、

結局、殺害動機は単なる痴情のもつれ!?感は否めませんが(笑)

ただ…何度も書いているように、1話完結型で動いていた話の時から

事件の真相に捻りはなかったので、そんなもんかな?とも思います。

小山内の妻・響子(青山倫子)の自殺も、

(殺害する様子は描かれなくても)犯人があの人だったというのも、

そのままストレートに行くんでしょうね。

 

もうほとんど進展した所で、最終回は「衝撃のラスト」…

本当に衝撃なんでしょうかね?

「想像してたのとは違う結末だった」と架川(西島秀俊)が話していた通り、

良い意味で裏切ってくれると良いんですけども。

 

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星降る夜に 6話 感想|"いつも通り"の日常が送れるという奇跡

 

 

じわっと温かい気持ちにさせられるお話でした。

 

一星(北村匠海)の言っていた「生と死はあまり変わらないのかも」

「人は、明日は当たり前に来ると思うから、近しい人の死に戸惑ってしまう事も多い」

それは、赤ちゃんが無事に生まれるのも、死産も

日常的に目の当たりにしている、鈴(吉高由里子)の産婦人科としての仕事にも、

"生きた証"を伝え続ける一星の遺品整理士としての仕事にも言える事ではあるけれど。

生と死…もっと言えば、出会いと別れが繰り返される日々の中で、

大切にしたい人とごく当たり前の日常を毎日送れるというのも

また"奇跡"ではあるんですよね。

今回はその"奇跡"が、北斗(水野美紀)と桜(吉柳咲良)、

鶴子(猫背椿)と正憲(駒木根葵汰)の2組の母子を通して描かれた回だったと思います。

正憲に関しては…完全にコメディリリーフ(深刻な場面において緊迫感を和らげる存在)

のつもりで見ていたので、彼の背景にも触れるのは意外でした。

 

2組のエピソード自体、それぞれ違った形で子供から親への愛が伝わってきて

印象に残るものでしたが、個人的に「良いなぁ」と思ったのは、

柊家で展開されていくシーンのメインとの絡ませ方。

一星とカネ(五十嵐由美子)と鈴の3人で朝ごはんを食べる(作る)シーンの直後に、

同じく北斗と桜で食卓を共にするシーンが描かれていたのが良かったです。

一見何気ない流れなんですが、何品ものお洒落な朝ごはんをずらっと映した上で、

いつも一星が作ってくれるんだと鈴に嬉しそうに話すカネの描写が挟まれたからこそ、

その後の、残り物のご飯を雑炊にアレンジしたり、とっておいたコロッケを用意したりで

忙しい朝を柔軟にこなし、雑談をしながら食べる2人の"日常感"が際立つというか。

私たちが見たのはほんの少しでも、長い間このやり取りが行われて、

そうして家族が作られていったんだろうな…という余白を感じさせました。

 

鈴と一星がすっかり恋人関係になり、心の距離が縮まってきているからなのか、

今回はコミカルとシリアスの緩急のつけ方も絶妙でしたね。

その2人だけでなく、「マロニエ産婦人科医院」や「遺品整理のポラリス」には

基本的に陽気で明るい人ばかりだというのを、本編を邪魔しない程度に強調した事で

コミカル要素へと繋がり、それが物語の中で良いアクセントを生んでいました。

だから、陰湿な行動をとり続ける伴の異様さが増す訳で…。

中々執念深そうな感じではありますが、今回の雰囲気が丁度良い塩梅だったので、

最終章に向けて、あまり重苦しい方向に寄らないよう願いたいです。

 

 

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罠の戦争 6話 感想|権力を行使する者たち

 

 

放送も終わりに差し掛かっている頃の、開始から48分辺りで

亨(草彅剛)が可南子(井川遥)にこう話すシーン…

衆議院議員の名刺1枚で救われる人もいる。

総理の名前を出しただけで、党の総務局も態度を変える。権力…ってやつか。」

今回の内容は彼のこの台詞に集約されていて、

名前を出したり、顔を見せたりしながら

「権力を行使する者」が多方面で描かれた回だったと思います。

 

具体的に例を挙げるとするならば、こんな感じ。

・(話しぶりからして)大手の週刊誌でも、幹事長・鶴巻(岸部一徳)の記事は

 クビを恐れて避ける

・ナイフで脅迫してきた男性が、鴨井(片平なぎさ)の「厚生労働大臣」という

 ワードを耳にした途端、怯んだ態度をとるようになる

・融資先を見つける手助けをして欲しいと頼む工務店員に対して、

 亨が名刺を渡しながら「私の名前を出せば話を聞いてくれると思う」とアシストする

・鶴巻の顔を見ただけで早急に車を通過させる検問

・総理・竜崎(高橋克典)の名前を出した途端、亨の要求に素直に従い始める総務局部長

 

「権力」と聞くと、まずは誰も逆らえなかったり、平然とした顔で揉み消し行為をしたりする

黒幕が思い浮かんで、悍ましいイメージがつきがちです。

ただ、本作の場合は…そんな意味合いだけでなく、

1人の力だけではどうにもならない相手に対してそっと支えてくれるような

"1つの手段"としても描かれるのです。

良い事にも悪い事にも権力は使われていて、そうやって世の中は上手く回っている。

ラストに向けてのこの"前フリ"が巧みに作られているなぁ…と思わされました。

 

鴨井の裏切りに関しても、回を重ねるごとに

ターゲットとなる人物が退場するか、亨の味方につくかしながら

登場人物がどんどん絞られていっているので、

正直、それだったら彼女もきっと…とは読めはしたんですが。

今回の構成と今までの内容…Wの意味で、

ちゃんとショッキングな展開に見せているんですね。

 

前者だったら、上の例にも書いた通り、

前半では鴨井も困っている人々を助ける様子があって、

彼女の活躍ぶりに惹かれた可南子が「私も力が欲しい」と亨に決意表明する流れで

彼女を"スーパーヒロイン"と印象づけてからの、直後のどんでん返しですし。

後者だったら、亨がよく発する「弱き者」に因んで、

まだまだ男社会である政治界を生きる女性議員の奮闘が、

物語を進める上でのもう1つの軸になっていて。

初回のセクハラ、前回の演説、そして今回の子供シェルターなど…

様々な活動を通して名誉を残す鴨井の姿が描かれていったのです。

そう考えると、「権力を振りかざす者に、自身も権力を使って政治界に変化をもたらす」点では

亨と鴨井は共通していますね。

 

まぁつまり、何が言いたいかっていうと(苦笑)

1話単体だけでも、ジェットコースター(頂上までゆっくり登って、一気に落とされる感じ)

のような展開で最後まで目が離せなければ。

"連続ドラマ"として見ていても、鴨井が実質

亨たちにとっての中心的な人物にもなっていたのを踏まえると、

今後、政治界での立ち位置や関係性が大きく揺らぎそうな予感がして

ゾクゾクさせられるという事。

それも残り4話だと想定すると、まだ隠し球が用意されている気がしてなりません。

 

ドラマは基本的には、9〜11話で1つの物語になっているんですけど、

他の作品を見ていると、1話ごとの完成度も大切だな…と改めて思っていて。

今回は、そのどちらの面でも十分に精巧な出来だったのではないでしょうか。

 

いや〜…つべこべ言ったものの、シンプルに面白かったです。

何となく分かっているのに、

主人公と同じ「騙された!」って感覚に陥らせるの、中々凄いと思います。

 

 

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