宙わたる教室 7話 感想|遠回りをする浮遊惑星と、最短距離を目指す惑星探査機。

 

 

何ででしょう…ただ2人が和気藹々と実験を進めたり、話したりしているのを見ているだけで

泣けてきてしまうんですよね。

柳田(小林虎之介)は他人を気遣えるくらいまで成長しているし、

長嶺(イッセー尾形)と一緒に同じ釜の飯(しかも長嶺の手料理!)を食べている。

声を荒げて衝突していた4話の頃から考えると、

年齢も職業も違う2人が友達になる事が信じられなくて。

この2人に関しては毎回、ああ…良かったねぇ…って感慨深くなっちゃうんですよ。

 

アンジェラ(ガウ)と佳純(伊東蒼)の関係性も微笑ましい。

かつては、自分と他の若い生徒たちの年齢を比べて夢を諦めかけていたアンジェラが、

「佳純ちゃんの素敵なとこ、いーっぱい知ってる。佳純ちゃんは佳純ちゃんよ。

お姉ちゃんと比べる事なんて、何一つない」という言葉を佳純にかけてあげる。

アンジェラも1つ壁を乗り越えたんだな…と実感するとともに。

その言葉をゆっくりじわじわ噛み締めて、

あまりにも嬉しくて思わず泣きそうになるのを堪える佳純の表情にも見入っちゃいました。

 

そんな順調な科学部に対して…という表現もキツいんですが…

常にギスギス、しがらみに苦しんでいるのが伺えるJAXAの研究員たち。

同じ「疲れた」でも、片方は全力でやり切った満足感が出ていますが、

もう片方は、また明日も"この一日"が待っているのか…というしんどさを感じるんですね。

両者を対比して描くとは、なんて酷な構成なんだと思えるほど、雰囲気が全然違っていました。

 

JAXAの中でも特にしんどそうなのが相澤(中村蒼)。

藤竹(窪田正孝)が石神(高島礼子)と上手くいっていたら、研究員としての道は続いて、

しののめプロジェクトで相澤と2人で

責任者を任されていたんじゃないかとも想像出来るんですが…今は1人。

常に眉間にシワが出来てしまっているのが気がかりです。

本人も怒りたくて怒っている訳じゃなくて、

もう一度全データを洗い出せと部下に指示をした際に

目線が徐々に下がっていく様子からしても、

こんな自分で良いのかな?という葛藤も伝わってくるんですよね。

1人で全てを抱えるのが辛くて…それで、藤竹にも助けを求めたがっている。

でも、組織に属している以上は…なんて迷いもまだ残っている。

現在の相澤は、終盤で流れた主題歌の歌詞の通り

「受け入れられない事実に向き合う事が怖い」状態です。

 

石神は石神で、世間からの評価に囚われているようで、完璧主義者な人物。

それももしかしたら、国の科学政策振興委員の委員長に就任したが故の

プレッシャーから来ているんじゃないか?と一瞬考えたのですが、

藤竹を小馬鹿にした態度を見て、ちょっと考えを改めるのでした(汗)

 

終盤、主題歌が途中で止まったので、嫌〜な予感がすると思っていたら…

なんと、柳田の友人・三浦(仲野温)と朴(阿佐辰美)が再登場!

口を開けばガックンガックンのあんた…まだ出番あるんか!と

心の中でツッコんじゃいましたよ。

まぁでも…「こうあるべき」という理想・願望に強いこだわりがある点では、

石神と共通しているのかもしれませんね。

 

仲が良くなった柳田と長嶺が、また揉めてしまっているらしい次回。

悲しい展開は見たくない…と思いつつ、

過去に引き摺り込みたい相手とどう向き合っていくのか、

その過程を見てみたい気持ちもあります。

 

 

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