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コントが始まる 2話 感想|感情を直接伝え合う3人に胸熱

 

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「あなたを選んで良かったわ」

うわ〜〜こんなん泣いちゃうでしょ…っていうか、私が泣いちゃったよ。

もう愛の告白ですよね、これは。

 

1本のストーリーとして既に成立している1話の内容に

瞬太(神木隆之介)と潤平(仲野太賀)という別の視点が加わった構成になっていたお陰で、

マクベスがなぜ10年もの長い関係を築き上げてきたのかがよく分かった回。

3人は高校からの腐れ縁という以前に、互いを戦友でもないし、リスペクトでもない…

言うならば、恋心に近いような想いを抱えてしまっているんだなぁと思いました。

潤平のアドリブ告白もそうだけど、瞬太の春斗(菅田将暉)に対する、

いつも自分を正しい方向に導いてくれるからそれを信じて待つという一途さも可愛らしいし。

自分が第一志望でなかった事にやきもちを妬いてしまう春斗も可愛らしい(笑)

 

恋に進路に、同じ青春時代を過ごした頃を知っている3人の関係はやっぱり素敵で。

私も数少ない友達の中で、今でも連絡を取り合ったりしているのが高校時代の友達で、

それもよく行動しているのが3人というのも一緒でさ…

だから、居酒屋で思い出話に花を咲かせて、心から笑える関係性が

一番理想的だなんて思いながら見てもいます。

 

そして、何が心に響くかって、感情表現を直接会って伝える描写がメインな所。

スマホは持っているけど、今時の若者ならLINEでメッセージを残したり、

Twitterで今の心境を呟いたりするものを、本作の登場人物にはSNSを利用するシーンが一切ない。

その代わり、自宅で揉めて、急いで自転車を漕いで、早く駆けつけようと走って

とにかく相手に生の言葉をぶつけようとする。

デジタル要素で言えば唯一ブログは出てきましたけど、

想いを残すツールは手書きの遺書もありましたしね。基本的にアナログなんですよね。

1話の感想で「昭和の世代の方が刺さりそう」と書いた理由としては多分ここにもあって、

SNSや、最近ではリモートが主流になっているドラマが増えている分、

本作のひと昔っぽい作りが逆に懐かしく映るからなのかな?という気がしました。

若者があえてアナログな手法をとるアンバランスさもクセになりますね。

 

芳根京子さんは前回の文化祭で観客として登場していたのは知らなかったですし、

中村倫也さんは全然コーヒーを入れそうにないくらい別人…。

で、次回は春斗の兄役として出演される毎熊克哉さんは、系統が確かに似ています(笑)

物語とキャスティング、どっちも充実出来そうですな。

これからどんどん化けるかも…?

 

 

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コタローは1人暮らし 1話 感想|寝る前には最適なほっこり加減!

 

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テレ東の金曜深夜「ドラマ25」枠で放送してそうな雰囲気ですが、テレ朝のドラマです。

前時間の作品は早々にリタイアを決意。

となると、30分間中途半端に空くので…本作が11時の方が良かったなぁ。

 

常に刀を脇に構え、殿様語を話すコタロー(川原瑛都)。

あまりにも変わった風貌なので、戦国時代からタイムスリップしてきた子供か!?とか、

実は狩野(横山裕)にしか見えていない幽霊なのでは!?とか

いろいろ正体を予想しながら見ていましたが、

実はただの「とのさまん」ファンで真似していただけなのにはホッコリしましたw

気遣いが出来る所は優男だし、鈍感な私からしたら羨ましい。

この子なら、徐々に隣人との心が開いて行くのも無理ないなぁ…と思います。

 

とは言っても、今は亡き母親から育児放棄を受けていたのを匂わせる過去は気になるし、

5歳の男の子が1人で生計を立てて生活費を払っているとはやっぱり考えづらい。

そして、コタローの所在を探っているかのような弁護士・綾乃(百田夏菜子)の存在、

まだあまり接点のない隣人、保育士など、

どの登場人物も個性的なだけに訳ありな事情を抱えてそう。

 

コタローとの出会いで平凡な日常が豊かなものに変わり、今まで特に交流もなかった隣人とも

温かい人間関係を築く事になる…という展開になるのだと踏んでいますが、

彼が何者なのかははっきり明かさなくても、十分本作の世界観に魅了される予感はしています。

人々に幸せをもたらす妖精でも、全然アリな気もしますね。

このまま癒される路線で行って欲しいです。

 

期待通りの作風で視聴継続は決定ですが、土9や土10もありますし、

毎回感想を書くよりも純粋に見ていたい気持ちにさせられたので、こちらも初回のみとします。

 


泣くな研修医 1話 感想|コミカルなフリして結局ベタなのね。

 

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感想…と表記しつつ、雑感です(汗)

 

題材的にも、このポスタービジュアル的にも

泣かせにかかる系のしんどい話なんだろうと思っていた分、

いざ蓋を開けてみたら案外コミカルな雰囲気なのには意外だったけれども…

結局、切磋琢磨しては互いに成長していくベタな群像劇に収まるらしい。

なんか中途半端だったなぁ。

医療業界への敬意は示しつつも、軽やかな雰囲気のまま行って、

一般人もクスッと笑えてタメになる「研修医あるある」…

もっと言うなら、専用控え室内で繰り広げられるワンシチュエーション形式だったら、

従来の医療ドラマのイメージを覆しそうで斬新な作品になったかもしれないのに。

まぁ、反感を買う視聴者も出てきそうですけど。

 

医者同士で揉め合う展開も、手術シーンで緊張してしまうシーンもベタ過ぎて、特に惹かれず。

まぁ…新人でやりがちな「大失敗」を、準備はさせても実際には切らせないという

研修医ドッキリで回避した所が唯一良かったくらいか。

それ以外は、書き残したい内容もありませんね…。

 

土9ドラマ、(まだ最新話は見ていませんが)土10ドラマでエンタメの熱を浴び、

本作の後に放送される「コタローは1人暮らし」でほっこりし…と、

この3本で充実した土曜日を迎える事になりそうなので、本作は初回でリタイアいたします。

 

 


今ここにある危機とぼくの好感度について 1話 感想|からっぽ広報マンのサバイバル物語

 

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タイトルからして哲学的な方向に寄りそうな感じがしていましたが、

思ったよりもコメディコメディしてましたね。

それも…宣伝文句通り、本当にブラックな笑い。

 

アナウンサーなのに「いやいや」「うわ〜」しか言えない所はフィクションでも、

何も考えを持たないと世の中の情勢に飲み込まれてしまう真(松坂桃李)の姿は、

事前の調べもせず安易にガセツイをリツイートしては騙されたり、

批判を恐れて自分から意見を発信する事を諦めてしまったりするSNS社会の構図に近くて、

笑える部分もあるけど、同時に真理を突き過ぎていてグサッと来ます。

とある大学をモデルにしたという噂もあるらしいんですが、

この場の全員が願ってるのは、早くこの時間が終わる事=学校集会の校長先生の話?

魅惑に打ち勝つんだよ!強い心を持て!=精神論を訴えがちなブラック企業

どうしてもミスだったという事にしたい=大手企業の地位を維持するための隠蔽工作

などなど、いろんな皮肉が込められていそうな気がしました。

 

この手の冴えない役を容姿端麗な方が演じるとどうしても顔面の強さが先行してしまって、

イマイチ説得力の持てないまま終わるパターンもありがちなんですが、

松坂桃李さんはしっかり馴染んでるのが凄い。全然イケメンに見えません(笑)←褒めてますw

腑抜けた表情だったり、「う〜〜〜〜ん」の伸ばしの長さから醸し出る

呑気な性格の現れだったり、

でもってピンチな状況なのを察すると露骨に焦った素振りを見せたり…

とことん真が薄っぺらい人間なのが伝わってきて、妙に魅力的。

桃李さんがこんなにコメディ演技が出来る事を初めて知りましたねぇ…。

来週に始まる某入れ替わりドラマも楽しみになってきました。

 

「世界がもっと単純だったら良いのに」と語る真の心境にはとても共感して。

現代社会を映し出す作風らしく、○と×だけで判断出来ない世間の闇に呑まれる事になるのか、

はたまたフィクションの世界らしく、経験を積んだ彼が最終的には

○×つけやすい世界を切り開いていく事になるのか。

まだどうなるかは分かりませんが、とりあえず、彼の成長を見守る面白さもありそうです。

 

松重豊さん、國村隼さん、渡辺いっけいさんなど

重鎮の面々から「バイプレイヤーズの番外編か!?」と思えるくらい

豪華で威厳のある俳優陣が揃っているのも、

彼が上手く利用されてしまう理由としてかなり説得力ありますね(笑)

職務を失わない程度に、頑張れ!

 

 

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リコカツ 2話 感想|"夫婦"にこだわる2人に説得力が欲しい

 

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個性の強いキャラクターの詳細を丁寧過ぎるくらいに描く作りから

コメディっぽい雰囲気が漂っていた初回ですが、

今回は初期設定の紹介も終わったのか少し丸くなり、

ラブストーリーとホームドラマのハイブリッドを目指しているのかな?などと

今後の方向性を感じさせる内容になっていました。

お陰で、切なさを醸し出す主題歌の違和感も、前回より薄れた気がします。

 

しかし、同時に、咲(北川景子)・耕一(永山瑛太)夫婦に対する疑問点も

浮かび上がってきました…。

それは端的に書いてしまえば、

果たして従来の"夫婦"の形に収まるのが今の2人にとって最適解と言えるのか?という事。

 

2人はそもそも、互いに何も知らない状態で

当時の勢いだけで結婚を決めた交際0日カップルという

一般的な夫婦とは逆行している設定なので、

「すれ違いの積み重ねで喧嘩になるなら分かるけど」とか

「結婚前に同棲したり話し合ったりすれば良かったのに」とか、

そんな事をツッコんでも元も子もないとは思います。

ただ、生活スタイルも、服の好みも、プレゼントに対する想いも、食事も

ここまで見てきて何もかもバラバラな明らかに住む世界の違う2人が、

離婚を渋ってまで互いを知る努力をする理由って何なんだろう?と、

どうもそこが気になって仕方ないのです。

この前、似た題材の作品を見たから尚更疑問なんですが、

今の時代なら、元夫や友人の枠に囚われない"人生のパートナー"なんて選択もアリなのに、

なぜあくまでも夫婦である事にこだわろうとするのか…がよく分かりません。

 

バラバラに見えても1つだけ価値観は一緒だったり、

今まで知らなかっただけで何か共通した趣味があったりする事を仄めかす描写があれば

まだ復縁するのも理解出来そうですが。

今回の流れを見る限りだと、「仕事のためのパーティに旦那が駆けつけてきてくれたから、

今度はお返しに私がバーベキューに参加してあげなくちゃ!」

「どっちかがずっと我慢したり、譲ったりしてちゃダメだよね!」と、

お互いに気を遣わせる"その場しのぎの対応"をやっているだけで、

根本的な問題は解決してくれそうな感じがしないのです。

(っていうかそもそも、同伴者参加が必須条件である

イベントそのものを疑ってくれ…って話だ。)

そんな事をやっていたら徐々にストレスが溜まって、

いざっていう時に思いっきり不満を吐き出して長続きしなくなるのはお見通しですし。

このまま"気づき"の描写がなければ、

最終的にリコカツ辞めました!ってオチになっても非現実さの方が勝ってしまって、

「夫婦の形とは?」「離婚とは?」を問うドラマとしては

相応しくないのではないかと思っています。

 

非現実と言えば、若者が咲を嫌がらせするくだりも、吊り橋効果のくだりも

毎回あるんでしょうかねぇ…。

「まだ、君の夫だ」は最早コントでしょ…(苦笑)

奥さんが綺麗で細かった嫉妬心から来ているのかは定かじゃありませんが、

国民の命と平和と安全を守る自衛官

殺人未遂行為とも呼べる遭難を狙ったというのはなんか変です。

罪を咎められないのも良い気がしませんね。

 

「10話じゃ持たないんじゃないか」という印象は変わらず…ですね。

 

 

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きれいのくに 2話 感想|旦那も若返ったりするのかな?

 

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ひゃ〜〜…気持ち悪い!! けど、先を見たい。

最初は吉田羊さんがアテレコされてるのかなって思っていたけど、

多分、蓮佛美沙子さんが寄せに行ってるんですよね。

サバっとした喋り方とか、乾いた笑い方とか…本当に本人に見える所がしみじみ怖い。

宏之(平原テツ)が不審な顔をするのもよく分かりますw

もっと見ていたかったですが、今度は23歳の恵里役・小野花梨さんが演じるという事で、

どれくらい性格に"なごり"が残っているのかも楽しみです。

 

若返りのメカニズムをまだ理解出来ていないまま

次の顔に変わっているのがなんとも不気味で。

整形か?ともふと考えてみたけど、短期間で劇的に変わる可能性は低いでしょうし。

撮影してみたら証拠が残っているとかはないんでしょうか。

恵里の過去で分かったのは、健司(橋本淳・須賀健太)と宏之との出会いの中で

子供への苦い思い出があり、

それが顔が変わった理由に繋がっているのかもしれない…という事くらい。

 

ただ、今回で特に気になったのは…

恵里の顔の変化に気づいているのが"宏之だけ"という所と、彼が鏡の前で頬を触ったシーン。

みんな既にタイトルにある「きれいのくに」の住人で、

自分だけおかしいのか…と鏡で確認したら想像以上に老けている事に気づいて、

それがきっかけで今まで気にしてこなかった容姿へのコンプレックスが生まれて

初めてその世界に誘われる…という流れもなくはないですよね。

23歳の恵里も今回初登場ですし。

そのうち若い頃の宏之の顔になるのかな?と思ってしまいます。

 

インタビューを受けている理由も、監督(稲垣吾郎)の立場も

まだまだ謎が残りっぱなし。

最後まで見させる気…満々ですね(笑)

一度足を踏み入れたら抜け出せない沼の感覚に近い。

 

視聴は基本的に遅くなっちゃいそうですが、

それでも感想を書き続けてみたい気持ちにさせる魅力があります。

 

 

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レンアイ漫画家 3話 感想|いろいろ描き過ぎな気がしてきたなぁ。

 

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うーん…「恋愛ミッション」「レンと家族になっていく過程」

「恋愛が出来なくなった清一郎(鈴木亮平)の過去」

やっぱりこの3つのエピソードが組み合わさっていないから

ぎこちなく感じる…というのは前回と変わらず。

今回も「清一郎、優しい表情するなぁ…」で終わってしまった。

でもこれだと感想が数行で終わってしまうので、もう少しその理由を噛み砕いてみます。

 

本作は漫画原作で、私はそれを未読なのであくまでも憶測で書きますが、

多分、話が進んでいくのに伴って状況も登場人物も変わってくる

「〇〇編」を同時に描き過ぎているんだと思うんです。

つまり、整理整頓が出来ていない。

最初は「なんか面白そうなやつだな。こいつなら漫画に活かせそう…」という体で

あいこ(吉岡里帆)をスカウトし、丸の内のOLなりギャル風ママなり

いろんな恋愛ミッションをさせてみる…これが「①恋愛ミッション編」

次に、そのうち彼女が当時気になっていた高校生の女の子だったと気づいて、

今まで愛を知らなかった清一郎が次第に興味を示すようになる…のが「②主人公の過去編」

最後に、あいこと関わる事で愛との向き合い方が分かってきた清一郎が、

共に住んでいるちょっと控えめなレン(岩田琉聖)にも同じように愛を与え、

家族として互いに心を開くようになっていく…のが「③家族編」

本当に勝手な想像でしかないですが(謝)

こうやって時系列を追って展開していった方が、

不気味な装いの清一郎がたまに見せる"優しい一面"を終盤で重点的に描く作りからしても、

「不器用だらけのコミック・ラブストーリー」として

しっかり形にはまるんじゃないかなぁという気がしてきました。

 

ネタ振りも多くて、それが全体をごちゃごちゃさせちゃってるんですよね。

特に、正体を探る金條(木南晴夏)のくだりは、もう少し後でも良い。

恋愛ミッションにしても、劇中で合間合間に手の内を明かすんじゃなくて、

最後にまとめて「実は全部向後(片岡愛之助)がプロデュースしていました!」って

サプライズ性を持たせても面白いかもしれないのに。

 

今期の木曜日、2本ともあまり惹かれていないんだよなぁ…。

どっちかと言うとこっちの方が、主人公も主題歌も好きな感じで

応援したくはなるんだけど、内容がそれに追いついていないっぽいのが…

どうしたもんかなぁ…(汗)

 

 

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桜の塔 2話 感想|主人公に魅力が足りない?

 

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初回で事件の裏で漣(玉木宏)が暗躍していた事が明らかになってからの

今回でありますが…流れは最後のくだり以外同じなので、特に感情は動かされず。

というか、2話にして既に飽きてきた感じがしましたなぁ…。

 

その理由は2つ。

プロファイラーである漣の"ずる賢さ"の描写が不足している事と、

出世バトルがテーマの作品ならではの、

主人公側と上層部との間にある"正義感"の対立構造が曖昧になっている事。

この2つに尽きると思っています。

 

まず前者から触れるとするならば、

彼の出世をするための行動は基本的に誰かを蹴落とすのではなく、

手柄を取りまくって、その実績でのし上がろう…っていうものなんですよね。

いくら演出でずる賢そうに見えても

「他より変わったやり方で事件を追っている」だけなので、そこがちょっと物足りない。

相手を蔑むような態度・発言をしたり、

手柄を取ったと分かった時にみんなの前で高笑いしたりして

周りの反感を買うキャラクターにしたら物語にインパクトが残るかもしれないし。

それに…漣の企みを知る人物は爽(広末涼子)より

先に同期の馳(渡辺大知)にしておいた方が、

票を多くとった彼に憎しみの気持ちが生まれるのに説得力があった気がしました。

だって、いつもは仲良さそうにしていて、特に嫉妬を思わせる素振りもなかったので…

急に態度が変わったら違和感ありまくりじゃないですか?

 

で、後者の「"正義感"の対立構造が曖昧」というのは、

言い換えれば、警察官みんなどこか"ズレている"人たちしかいないという事。

漣のやり方は被害者を生み、爽は彼の秘密を自白させるためなら銃で脅迫する。

警察内部の人々は通り魔事件なんてなんのそのでトランプで遊んでいるし、

クラブのママにも平気で情報を漏らす。

ドラマの世界の警察が無能なのはあるあるだけどさぁ…

本作でそれをやったらダメでしょ!って思いますよ。

この手の作品は、伝統を重んじて、正しいやり方でコツコツと出世してきた上層部がいて、

そこに違法とも言えるやり方で組織を崩壊し

革命を起こそうとする新参者が割り込んできて、

両者で正義と悪の衝突が生まれるから面白くなるんじゃないんでしょうか。

今の所、どの人も「なんか悪そうな人ばっかりだな」くらいにしか見えなくて。

登場人物のバランスが悪くなっているのが残念過ぎます。

 

漣の復讐にしたってですねぇ…

回想を通して動機を毎回小出しに提示していくつもりなんでしょうが、

その遅さもかえって内容を薄味にしてしまっている気がしてなりません。

「警察に殺される」じゃ、いろんな意味が含まれていて分かりづらいですよね(苦笑)

事件を追うごとに父が追い詰められた手がかりがあれば良いんですけど、それもなし。

事情も何も今は知らなくても、警察界のトップに立てば父の真相も全て分かるだろう!

って思い込んでいる、ある意味お花畑状態の人に見えますよ。このままだと…

 

うーん、バイオレンス的描写があるかどうかが気になって構えている以前に、

内容にイマイチはまりきれない…。

どうしようかなぁ。

 

 

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珈琲いかがでしょう 3話 感想|自分らしく生きる…がテーマかな。

 

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男子珈琲

 

ごめんだけど、個人的には森(小手伸也)が

珈琲で救われていく話を見たかったかも(笑)

だって…上司のなだめ役でしょ?頭のてっぺんが赤い(抜け毛?)でしょ?

すぐ自分の容姿を自虐ネタに変えて笑いを取る性格でしょ?

褒められた資料だって薀蓄だって、多分本人のお陰で、

良いように利用されている日々を送っていると思うんですよねぇ…。

そんな中マレーシアに転勤するって言うんだから、余計ストレスが溜まりそうで心配よ。

無理してポジティブ思考にならなくて良いんだよ…

辛かったら吐き出しても良いんだよ…って労ってあげて欲しかったです。

 

と言うのも、このエピソードの主要人物である飯田(戸次重幸)に

完全に同情出来なくてですね。

自分が空っぽな人間だと気づいた途端、分かりやすくしょんぼりする姿に

途中まではちょっと可愛らしいなんて思っていたけど、

店主に対して「良いよねー、気楽な商売で」ですからね。

気楽な商売……………?

女性社員たち、もっと彼の痛い所をズバズバ言ってやってくれ!!ってなもんですw

商売繁盛してなかろうが、コスパは悪かろうが、

こういうサービスの提供がしたいという理想や目標を持って

オリジナルの店を経営している青山(中村倫也)なんて、自分らしく生きるプロでしょうに。

そこが分かっていない辺り、まだまだ甘ちゃんなんですなぁ。

 

まぁ、"おじさんらしさ"を認めてくれる奥さんがいる限り、

たとえどんなに傷つくような事を社内で言われたとしても

上手くやっていけそうな気はしますけどね。

 

 

金魚珈琲

 

早過ぎる探偵、すぐ飛ばされるタクシー乗客、クレープ屋経営の元極道の次は女装と、

クセが強い役をどんどんこなされていく滝藤さん。

でも、こっちのエピソードにも可笑しさはあれど、

明るくて活発的な言動の中に、誰にも気づかれたくない過去の傷や

強がりな部分を抱えているようにも思えて…魅力的なキャラクターでした。

 

アケミ(滝藤賢一)の外見、歌手を夢見ていた過去、

そして周囲の目を気にする母親の様子からするに、

親子共に苦味の残る人生を送ってきたんだろうなぁ…というのは、

金魚を眺めるシーンや青山との会話で自然と想像出来ます。

と同時に、これからも全ての人に肯定されなくたって良いから

自分が生きたいように生きて行く、そんな"芯の強さ"も感じさせました。

中でも、遠藤(丸山智己)に心の声を勝手に読まれるのに対して

反抗心を見せるアケミが印象に残って…

また傷つくのを恐れて、強い人を演じる事で

自分を守りながら生きてきたんじゃないかとも思えました。

 

助けてもらった恩人との再会。

偶然ではあったけれど、あれから長年(?)の月日が経って、自身の店も経営し始めて、

きっと「へこたれないで!」って応援してくれるための

必然の出会いだったのかもしれませんね。

 

 

***

 

今回のテーマは「自分らしく生きる」でも、

これから模索していく新人くんと、酸いも甘いも噛み分けるプロの2つの話を

対比的に見せて行ったという感じでしょうか。

 

「男子珈琲」は冴えない中年男性の悲哀をコミカルに描き、

「金魚珈琲」は青山を少し脇に回したポジションにして、

アケミの人生観を覗き見する作りに重点を置く。

どちらも以前と比べて異色ではありましたが、これはこれで楽しめました。

 

ただ、私としては、前者の作りも悪くないですが、

所々にクスッと笑える要素を入れてエピソードを充実させるよりかは、

やはり、思わず寄り添いたくなってしまうほろ苦い作りの方が、

1人でゆっくり見られそうな時間帯の本作に合っているのかな?という気もします。

 

青山を「兄貴」と呼んでいたぺい(磯村勇斗)との関係…

次回で明らかになるんでしょうかね。

そして、垣根(夏帆)の話に続きがあると知って、これまた嬉しい!

 

 

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生きるとか死ぬとか父親とか 2話 感想|淡々とした中で湧き出るトキコの感情…

 

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本作の物語は淡々と展開されていき、実にサバっとしています。

劇中でトキコ(吉田羊)が両親の話を聞き出すように、

登場人物を自身と重ねて共感して見るよりかは、

誰かの出来事や思い出話を人伝で聞いている感覚を覚えます。それが良い。

 

叔母(松金よう子)が旅立っていった時のシーンや、

葬儀場での副葬品に関して感情をぶつける哲也(國村隼)のシーンは

演出や演技でドラマチックに作って視聴者の涙を誘う事も出来たはずですが、

これもあえて淡々と映す。

そうすると、叔母さんは子供のようにはしゃいで楽しそうで、

普段は出来ないオシャレまで出来て

相当最高な日を過ごせたんだろうなぁ…っていうのが伝わるし、

「こんな小さいもので!」って怒りたくもなる哲也の気持ちも分かるし、

逆に葬儀屋の立場からしたら、理不尽さを訴えてくる大人に

今までたくさん出会ってきたんだろうなぁ…というのも察せられる。

台詞の量も間も程良い。

哲也のシーンの場合は、引きの映像で映したのが"他者視点"っぽさがあって

余計にそう思えたのかも。

限定づけた一方的な見せ方じゃなくて、日常・経験を普通に描いている分、

登場人物がこの時どう感じているのかを想像出来る楽しさがありますね。

 

個人的に一番気になったのは、散々言うだけ言って

口紅を棺に入れて去っていった哲也の姿をずっと見るトキコの表情。

その後挿入された回想からするに、

叔母の事をそれだけ大切に思っていてくれていたんだ…と捉えられそうですが、

それと同時に、女性と遊んでいて、母が亡くなったのを知った時は

今と同じように熱心に向き合ってくれたのかな…という

モヤっとした疑問が現れてきたようにも思えました。

 

そして、「あの時」のシーンが現状とシンクロさせる形で

意図的に挟み込まれるのも気になりますねぇ。

松岡茉優さんの役は20代のトキコ…何となく似てます。

今でこそ丸くなって大人になれている親子ですが、

トキコから見た父親への感情に触れているとなると、

回を重ねていくうちにぶつかり合う展開がやってくるんじゃないかと

既にドキドキしております…。

 

 

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