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35歳の少女 10話(最終回) 感想|急にやっつけ感満載の最終回。

 

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あーー…遊川さん、"そっち"の方に行っちゃったかぁ。

最終回になって各登場人物が急に浄化されて、平和な世界になってハッピーエンド!

っていう流れにするの好きですよね。

全ての作品を見ている訳ではないけど、最近のを見ているとみんな着地点はそんな感じ。

別にハッピーエンドにしても構わないんですけど…

描写がとにかく雑。

これに尽きるんですよ。

 

デザインの勉強をしていないのに、コンクールに応募したら

いきなり優秀賞をとっちゃった愛美(橋本愛)。

結婚式の司会を無茶振りで頼まれたと思ったら、地方局の人にスカウトされて

一気にアナウンサーの道へと進む望美(柴咲コウ)。

喧嘩がなかった事になっている今村家に、夢を手に入れられた達也(竜星涼)。

おとぎ話かのようにポンポン良い方向に物語が動いていくから、

これは病院で入院している望美の"夢オチ"もあり得るか…?と構えていましたけど、

そんな事はなかった。

でも、みんながみんな幸せになっているのに素直に喜べない。

「時間」をテーマにしながら、その登場人物個々の「時間」が描けてませんからね。

夢を手にいれるまでの時間。努力するのにかかった時間。成長する時間。前を向くまでの時間。

結人(坂口健太郎)だけは、面接を受けたり、自信を失いかけていたり…という

"苦悩"は感じられたから分かるんですけども。

う〜ん…こうなってしまったのも、やはり描くべき要素を盛り込み過ぎたのと、

8話からの展開が足を引っ張ったからなのではないかと思っています。

 

8話でのYouTuberの設定もね。

1年間の話なら尚更、アンチが出てこないのがますます不思議で堪らないんですよ。

多くの人に見られれば見られるほど

嫉妬したりクソリプしたりする人が出てくるのが今のご時世でしょうに…

残り2話ではその問題は全く拾われないし、望美の家族に対する喋り方も以前の状態に戻っている。

視聴者の関心を向けさせるためだけに入れたのなら…蛇足としか思えないです。

 

そして、「時間」関係で言えば、「25年間眠っていた事」も

もっと活かしていけば面白さも増したのかな〜…という気もします。

だって、「何年間」じゃなくて、この間まで小学生だったのが

急にアラフォーに突入する年齢になるんですよ!?

今更でも思い浮かんだ事があるので例として書きますけども、

25年間の昏睡状態から目覚めた事が世間に知れたらビッグニュースになっていたでしょうし、

それから特集を組まれて「この奇跡が起こった理由には、

一日も欠かさず看病し続けた母親の献身的な"愛"があった」と報道されようもんなら

マスコミも飛びつくはず。

更に望美がアナウンサーになりたかったと分かれば、"お涙頂戴"じゃないですけど

是非雇いたいとスカウトしに来るテレビ局の人がやってくると思うんです。

だから、別にYouTuberとして動画配信やらなくても良かったんですよ。

「25年間〜」は前半では、望美が"理想と現実の違い"に気づく表現で使われていましたが、

8話になってからは本当に活かせてませんでしたからね。

 

役者の演技の巧みさがなかったら本作の所々のシーンの"深み"も変わっていったでしょうし。

また、惜しい所はあると感じつつも

主人公の成長を見守る意味合いで好意的には見ていましたし、

特に後半戦に突入してからはみるみる変化する展開の早さに

引き込まれる魅力はあったのに…

結果的に、なんでこうなっちゃったんだろう感が否めない

最終回になってしまった事が残念でなりません。

 

こんな綺麗過ぎる終わり方なら、まだ"夢オチ"で終わらせた方がマシだった気がします。

今まで"影"をまとっていた作りだったのに、

最終回でそんな急にファンタジーにしちゃったら世界観が壊れちゃわない?とも疑問でしたし。

 

 

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ノースライト 前編 感想|映画のような上質ミステリー

 

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建築士になっても、真実を探し続ける事からは逃れられない西島さん(笑)

発言にやたらと鳥の名前が出てくるから、いつ「百舌」というワードが出てくるのか

ちょっと期待しておりました。

そして、奥さんは石田ゆり子さんではなく宮沢りえさん。

…昔の事でも、憧れのまみさんを奥さんに出来たようで良かったですw ←分かる人には分かる

 

さて、西島さん関連の話はもう終わりにして。

中々上質なミステリーでしたねぇ…

物悲しげな雰囲気を帯びたピアノの劇伴に、ロケーションとキャストの豪華さに、

"何かがおかしい"違和感が積み重なっていく謎の描写に、

「ただ霞のように、だがはっきりと、あのノースライトだけが見えていた」

という詩的な台詞の締め方に。

映画館で味わいたくなるような世界観でした。

最初はいくつかの過去作品を思い浮かべながら

青瀬(西島秀俊)の設定にツッコんでいたもんですが、

それも忘れて、いつの間にか引き込まれてしまったなぁ。

 

岡嶋(北村一輝)が言っていた「大切な時期」というのは

恐らく自身の病気の事を指す訳で。

吉野(伊藤淳史)が連れてきた"背の高い女性"は青瀬の元妻・ゆかり(宮沢りえ)で…

彼が青瀬に依頼するように促したのもゆかりなのでしょう。

その他にも、娘の意味深な行動に、「タウト」「トウタ」に、議員との癒着疑惑に

とにかく謎だらけ。

「鳥」を伏線にして、ここに絡めてくるのかどうか?

来週の1時間弱で描き切れるのか少し不安ですが、

基本的に良い作品が多いNHKドラマなので期待してみたいです。

 

それにしても…西島さんはこの手のシリアス作品が本当に似合いますよねぇ。

西島さん×NHKと言えば、一昨年に放送された「満願」。

あの時も一歩ずつ道を踏み外していくスリル感を演技や表情で魅せていて、

ぞわっとさせられたっけかな。

ノローグも、今起こった出来事や心境を淡々と語っているだけなのに

重みと"含み"があるように感じられます。

キュートで癒される西島さんも好きですけど、

やっぱりシリアス系の役を演じさせたら様になりますね。

 


ルパンの娘(2020) 9話(最終回) 感想|真相は映画館で!ってやつですね。

 

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最後の最後にいきなり告げられた「盗まれた子供」ねぇ。

映画を見に行かせよう感満載で、ちょっと「お、おう…」と思ってしまいましたw

まぁ、映画が作られる事が前回の時点で分かっていたので、

三雲玲の件にしても、ナターシャの件にしても

そんなに進展はしないのかなと薄々感じてはいましたが、

それにしても、もうちょっと最終回らしい内容に仕上げて欲しかったですかね。

だって…謎が多すぎやしないですかい?

 

華(深田恭子)がLの一族の子供じゃないと言うのなら、

胎児の時点で泥棒の血を引いてそうだと盛り上がった

杏の動きは何だったんだって事になりますし。

マツ(どんぐり)の若い頃は華に似ていたというエピソードもありましたよね。

とりあえず、前回で何となく疑っていた猿彦(我修院達也)は

しれっと通常運転になっていたので、候補から外れはしましたけども。

"三雲玲"は尊(渡部篤郎)の親戚で、

その人から生まれたか、はたまた別れた旦那から華を奪って逃げたとか…なんでしょうか。

これだけ謎が膨らむのに、いつ上映するかの予告はナシ。

コロナ禍だから十分に見せられるだけの撮影も出来ていないのかもしれませんが、

モヤるわ…う〜ん、モヤるわ…(笑)

 

確かに、「愛の物語」という名の「円城寺物語」は楽しんで見られましたよ?

でも、それは"スピンオフ"だと捉えればの話であってさ。

映画に誘導するための内容が"ドラマの最終回"だと言われてしまうと…

本作に対する評価も考えもんなんですよね。

どう決着をつけるかで全てが決まると思っていますから。

映画化しない状態だったら今回の話ももっと純粋に楽しめたでしょうし、

何なら、「愛の物語」+新作エピソードで2時間SPにして、お正月に持ってきて、

本作で初笑いしてみたかったです。

 

「愛の物語」だけで考えれば、月9あるあるの「特別編という名の総集編」ではなく、

過去の出来事をおさらいしつつも、円城寺(大貫勇輔)の魅力を良いとこ取りした

サービス満点な内容に仕上がっていましたし。

また、ここ最近のスピンオフは有料配信サイトで作られる傾向にあって、

その主役である出演者は"スピンオフ要員"になって本編ではおまけ扱いにされたり、

見たい人は会員登録してね…といった一種の商売に繋げたりするやり口が多い中で

本作はそれをやらず、地上波でしっかり見せた所に

「今まで見てくれた視聴者への感謝の気持ち」も感じられました。

ベテランの市村正親さんとのミュージカルなんて、

本来ならお金を払って見るような豪華さですもん…。

まぁ、もし映画にも出演されるのならば、

5分だけとは言わずもっと見たい!という方は

映画館で追加料金を払うって形になるんでしょうけどね(苦笑)

 

楽しかったけど、中途半端…

そんな複雑な気持ちが残ってしまった最終回?でした。

ただ、前シーズンの頃もそうでしたが、今回はまだ終わりの見えないコロナ禍の状況の中、

続編になっても変わらない"全力バカ"な作りに救われたのは確かで、

現実を忘れて心から楽しめるような作品に出会えて良かったとは思っています。

 

 

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#リモラブ〜普通の恋は邪道〜 8話 感想|爆イケ五文字にキュン!!!

 

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本作はコロナ禍に関連したワードを恋愛と自然に絡められている作りに

唸る部分もあるのですが、

「相手を好きな気持ち」をコメディからしっとり、ロマンチック系まで

振り幅を効かせて表現して、視聴者をぐいぐい翻弄させる所も"良さ"だと思っていて。

今回はその"良さ"が最も活かされていた気がします。

ああ…ジェットコースターのようで楽しい(笑)

 

一人劇場でヒートアップする美々(波瑠)のキャラ変も、ふーち呼びも、

「幼馴染」「一緒に新聞配達」「雪だるま」情報が次々と出てくる謎の"雪ちゃん"の存在も、

クセ強めな要素が盛り沢山。

そして、母親…じゃなくて、まさかの叔母登場。

2サスの犯人をキャストだけで推理しそうな面倒臭い叔母さんでw

目の前に彼女がいるのに先入観で中々認めてくれないし、

別の女性を勧めるなんてデリカシーがないでしょ…と思っていたけれども、

最後は青林(松下洸平)の口上手っぷりに圧倒されてしまいました。

「腹巻、OKです!」そんなコントみたいなやり取りで笑っていたために、

雰囲気に飲まれない、彼の誠実で率直な想いが聞けるのが不意打ち過ぎて。

冒頭で書いた事をまた引っ張り出しちゃいますが、

典子(石野真子)とのシーンこそが、感情を揺り動かす面白さを表した

真骨頂だったんじゃないかと思っています。

 

しかし、"不意打ち"は再びラストに来る。

青林による説得が今回の優勝シーンだと考えていたのに…

最後まで容赦ないのが本作ですよ。

「マスクしても良いですか」

いやぁ、五文字(間宮祥太朗)のこの台詞はズルい(笑)

美々と付き合っている時になぜその"爆イケ五文字"が出てこなかったのか

頭を抱えてしまうほどかっこいい。

五文字も恋愛モノの立ち位置としては興味深い描かれ方をしていて、

応援しているけれどもまだ好きな気持ちは引きずっていて、

でも別れさせようといったいたずら心はなく、自然と優しく接せられる…という

色んな一面を持つ面白さと。

今のご時世で当たり前になりつつある「マスク」と「ソーシャルディスタンス」が

今後の運命を大きく動かす、物語を展開させるキーアイテムとしての役割を果たせている事が

衝撃のラストに繋がった理由なのかもしれませんね。

 

そして、SNSでのやり取りも復活。

台詞や動きを通して、現実ではテレワークを導入している所もある事を想起させる

"コロナ禍の世界"を表現するのも良いけれど、

やっぱり「リモラブ」ですから、"近くても遠くても人と繋がれる"描写もないとですもんねぇ。

別に使用回数を決めなくても、あのSNSじゃなくても

TwitterやLINEとかを自由に使えば良いと思うんですけども。

でも良かったです。"檸檬"と"草餅"のアカウント名のセンスも、

やり取りも可愛らしくて好きですから♪

 

 

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この恋あたためますか 8話 感想|メイン"じゃない方"を応援したくなるという謎現象

 

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恋愛モノってメイン2人の恋の行方を応援したくなるものなのに、

本作の場合はそこまで心動かされず、むしろ"じゃない方"に感情移入してしまいます。

この現象に名前をつけたい

なんかもう…「Pre◯ender」がテーマ曲になっちゃいそうな北川(石橋静河)も、

「今度はあなたが振られる番です」と遠回しに言われているかのような

新谷(仲野太賀)もどっちも切な過ぎて、

逆に2人に悲しい想いをさせる

樹木(森七菜)と浅羽(中村倫也)に若干イラっと来ましたよ(笑)

浅羽のあの衝撃食らった顔はなんなんですか。

付き合ってみてなぁなぁ状態である事に薄々気づいていたはずなのに、

唐突に別れ告げられて自分が一番の被害者ぶっている所がズルい。

傷つけてしまってごめんという気遣った言葉もかけられないのも…あかん。

大体、スノードームを車に置いている事が、関係を壊したきっかけになったんですよねぇ。

流行りの(?)妄想の世界で、北川が「こんなもの見せるんじゃねー!」なんて言って

思いっきり壊すシーンを見てスカッとしたかったですw

 

樹木も「好きだから返したい」と言っちゃったので、

振り向いてくれなかった寂しさを"他の人"で埋めているのが露呈しちゃいましたし。

残念ながら、彼女にとって新谷は"良い人"でしかないんでしょうね。

自分を好きでいてくれて、絶対傷つける事もしないし、何かを要求する事もない人と

毎日仲良く過ごしていれば、そりゃあ楽しかろう。

一歩前進する事も辛い経験も何もない、本当にただ楽しいだけ。

でもその関係は極端に言い換えれば、レンタル彼氏と依頼人の関係にもなる訳で…

クリスマスまでにもう一度アタックしないで、好きな人の代わりとして

新谷の気持ちを弄んで終わりで良いの?って思ってしまいます。

まっ、積極的に行動を起こさないでも、

最後は浅羽と結ばれるルートに辿り着くんでしょうけどね。

 

仕事と恋愛と上層部の思惑と元アイドル設定。

内容も…なんか全体的にチグハグなんですよ。

それぞれにある程度の"見所"を残すから、胸キュン要素で振り切った演出をしたいのか

シリアスにしたいのか、はたまた斬新さを取り入れる事で

今までにないラブコメの形を提示したいのか、

カラーが中途半端で終わってしまうんだと思います。

仕事に関しては…何回か前にシュークリーム開発に取り組んだのが印象に残っているくらいで、

今ののんびりっぷりを見ると、本当に仕事してるの?って疑問しか出てきませんし。

後半で事務作業を任されるまでは、

新商品開発で社員と揉めたら「あ〜上手くいかない!」と寝っ転がる。

あの様子だったら、クビ候補だと噂されるのも仕方なかったのかなと(苦笑)

最終的に覚醒したようなんでこの話は置いといて…

 

ラストは腕を掴みながら「君に会いに来た」という少女漫画的展開。

正直言うと…あの場で刃物を振り回しそうだったり、

トラックの運転の速さからして事故エンドになったりと

悪い方向に考えてしまっておりましたw(前者はサスペンスになっちゃうのでないけれども)

だから、急にラブコメにする=チグハグなのもそうなんですけど、

浅羽がまさか…いや、走ってる樹木かぶつかる…?などと変な予想をし過ぎていたというのも、

あまりときめかなかった原因なのかもしれません(笑)

 

 

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姉ちゃんの恋人 7話 感想|幸せと隣り合わせにある現実に直面…

 
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投げキッスのやり合い、布巾で涙を拭く貴子(和久井映見)に、頭ぐりぐりに…

本来だったら笑える所なはずなのに、不思議と心がじんわりと来てしまいました。

 

前回の観覧車の後だもの。笑い合ったり、嬉しそうな顔を見せる2人を見るたび、

貴子が「うん、良かったね…」と我が子の幸せを

しみじみ噛み締めたくなる気持ちが分かる。

いつも弟たちの前では元気で活発な"姉ちゃん"でいる桃子(有村架純)が

時間をかけながらも「助けて欲しい」と本音を吐き出すくらい、

本当に心から好きな人に出会えたのだというのも伝わる。

みんなが2人を受け入れてくれる。応援してくれる。

なんて優し過ぎる世界…もっと幸せムードに浸っていたい…

 

しかし、それが続いていけば続いていくほど、

心の片隅にある"ざわざわ"が静かに襲ってきます。

理由は、次回予告で元カノとばったり会う所を見てしまっているから。

幸せ続きの展開からするに、主題歌を途中で切って

不穏な印象を持たせて終わらせるのだろうとは分かっていたし、

基本的に予告でガッツリ見せた重要そうなシーンを最後まで引っ張る手法は、

視聴者を繋ぎ止めようとするために露骨に狙ってやっている感じがして

あまり好きではないのですが。

でも、本作の場合は「もう嫌な事が起きないで欲しい」と願いたくなる

人物描写の積み重ねがあるから、

それがいつどのタイミングで訪れてしまうのか、吉岡(林遣都)はどんな反応をするのか…

最後に持って行ったお陰で徐々に気が張り詰める感覚を覚えて、

いつも以上に"変化"に敏感になりながら見入っていた気がします。

 

元カノが登場するくだり、2人に感情移入する意味合いで

なくて良いのに…とも思ってしまうんですけどね。

けれども、優しさに溢れたファンタジーだけじゃないのが岡田脚本。

今まではキャスト的に「ひよっこ」を思い出してしまっていましたが、

今回から次回の流れは「泣くな、はらちゃん」の世界観にも似ています。

あの作品も確か、幸せと隣り合わせにある現実を描いていたっけなぁ。

 

最後のシーンはてっきり、通りで偶然会って…だと思っていたので、

まさか、車に乗っててわざわざ降りてくるパターンだったとは。

腕組みするほど充実している様子なのだから、「あ、元気でやってるんだな…」

くらいで済ませれば良いものを…なぜ信号待ちの車を停めてまで会おうとするのか(泣)

まぁ、両者それぞれ悪夢を見るような目で相手を見ていましたし、

吉岡が別れを告げたり、ヨリを戻す羽目になったりする事はないとは思いますが。

あとは「付き合うと決めた覚悟」を描写するのみですね。

 

 

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監察医 朝顔(2020) 6話 感想|桑原くんへの疑惑は深まるばかり…

 

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「真也は絶対にやってない」

この言葉の持つ芯の強さ。初めて忍(ともさかりえ)の存在が活きたなぁ。

いや、別に苦手な訳ではないのですが、

出番を増やした事で本作のカラーとはかけ離れてしまった前々回のイメージが

未だに頭にこびりついてしまっていたので、

今まではあまり彼女の存在に必要性を感じなかったのです。

でも今回…朝顔上野樹里)を真正面から受け止め、元気付けてくれる人は

この人しかいないという説得力がありました。

忍から滲み出る凛々しさ、良い意味でサバサバっとした性格。

つぐみ(加藤柚凪)と3人で作る大小のハンバーグに、梅酒を飲みながら思い出を語らう2人…

そんな「"強く"生きるために食べる」というメッセージ性も含んだ描写の連続が

そう思わせたのでしょう。

途中のシーンにあった道路が雨で濡れてジメッとした天気が、

まるで心がいつまでも晴れない朝顔の心境を表しているようで悲しくなってしまって。

その光景を見たお陰で、励ましてくれる人がそばにいて欲しいという想いが

よりいっそう強くなってもいたんですよね。

素敵な人に出会えて良かった、朝顔

 

しかし、桑原(風間俊介)が引き起こした事件は

全然「良かったね」で済ませられるほど甘い感じでもなく。

まぁ、主要人物メインの回だから今回で解決しないだろうとは思っていましたけど…

彼の話だけ世界観が違うから、このどんよりした気持ちを来週まで持ち越すとなると

しんどいものがありますよねぇ。

桑原が撃ったのは桐谷ではなかった。桐谷はその時点では既に焼死していた。

確かに予告通り「驚愕の展開」でしたが、

だからと言って「桐谷ではなかった=撃ったのは桑原しかいない」とは限らないでしょうに。

 

何というか、"聖奈"と、彼女が誘ったであろう第三者

ハメられたとしか考えられないんですよ。

監視カメラの位置も上手い具合に死角になっているのが気になって…

事前に角度をズラした可能性もあるかもしれませんし。

桑原もチョロいって思われてそうですもん。

だって、カフェでお茶しながら個人的に悩み相談を受けて、

連絡先を交換して、仕事中に相棒を置いて助けに行って…

刑事は単独行動しちゃダメだっていろんなドラマで散々言われているのに。

迂闊、迂闊過ぎる!!

↑まさか本作でも言う事になるとはw

なぜか「聖奈」で登録している件は、LINE系アプリのシステム上

向こうが設定した名前で表示されているとも考えられますけど。

奥さんもいますし、(亡くなった事が判明したけど)桐谷の目にたまたまそれが入って

触発されたりしたら…という発想に辿り着いて、

後から自分用に名前を変更しようとは思わないもんなのかしら。刑事なのに(泣)

 

視聴者も当事者ではないので、今までの桑原への"印象"を抜きにしたら

怪しまれるのも妥当な流れ。

監察官(松角洋平)が執拗に問い詰めるのも頷けます。

しかし、あの目つきがインパクトに残ったというのもありますが…

本作には関係ないと思っていた「上層部による陰謀論」、まさか絡んで来ないよね?という

不安がちょろっと出てきました。

そうなると前シーズンの作風とはガラッと変わっちゃいそうなんですけど、さて?

 

 

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極主夫道 9話 感想|早すぎる2人が再共演!盛大な勘違い最終回になりそう。

  

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水野美紀さんを自由に演じさせている時点で

これで時間稼ぎをしているな?前後編にするパターンかな?と察したので、

今回で終わらない所には特に意外性はありませんでしたが。

う〜ん、思いっきり笑えて楽しめるドラマが最終回前に深刻そうな内容になっちゃうの、

あんまり好きじゃないんだよなぁ…と思っていたら…

次回予告ではなぜか余命3ヶ月の話に変わっている展開を見て、

ああ、多分、"盛大な勘違い"をやって締めてくれるのだろうという

妙な安心感を覚えました(笑)

 

向日葵(白鳥玉季)も拉致された割には冷静ですし。

龍(玉木宏)との電話のやり取りをするシーンで

「龍…?」という向日葵の声がしてからボイスチェンジャーの声に変わったのも、

自分で音声切り替え操作したと考えれば不思議ではないですし。

今までの本作の作りからするに、シンプルに誘拐事件だとは思えないんですよねぇ。

シリアスにし過ぎて"個性"が埋没する事のない最終回を期待したいです。

 

最終回に向けての準備回だったので、若干間延びはしたんですけどね。

でも…水野美紀さんと滝藤賢一さんの「探偵が早すぎる」のお2人を

再び見られたのが嬉しくて♪それだけでも満足しました。

どちらも素で笑っているのが垣間見えて、

楽しそうに演じられている雰囲気が伝わってきちゃって。

水野美紀さんは、私の中ではもうすっかりコメディエンヌのイメージですw

本人のツイートにもありましたけど、広瀬アリスさんにも登場して欲しかったですねぇ。

秘書の世界よりもこっちの世界の方が馴染みそうな感じがしますもん(笑)

↑周りをかき乱しそうな新人だった頃の初回しか見ていないので、

今はどうなってるか知らんけども。

 

 

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危険なビーナス 9話 感想|通常放送時間内で描き切れる感じがしない。

 

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面白味があるようでない…つまり、盛り上がりに欠けるって事ですな。

 

明人(染谷将太)の行方と、誘拐犯が誰かは最終回まで引っ張ってもおかしくないとは言え。

「価値あるモノ」、禎子(斉藤由貴)の死の真相、楓(吉高由里子)の正体…

最終章だから流石にどれか1つでも進展するだろうと考えていただけに、

結局、話をあっちこっちに広げたまま終わってしまうとは思いもしませんでしたよ。

隠し子の件。まるで伯朗(妻夫木聡)を取り合っているかのような

楓と元美(中村アン)のドロドロシーン。

お陰で…主人公の存在感が霞む霞む(苦笑)

 

いや、一応最後ではしっかり出していましたし、所々で介入したりもしていたんですけど、

後者に関しては、矢神家や元美がいて初めて自分の意思を伝えられたからであって。

先導している誰かについて行くか、翻弄されるかに過ぎないんですね。

明人の話し方に似せて康治(栗原英雄)に語りかけるシーンは良かったですよ?

でも、個人的に伯朗で印象に残ったのと言えば…元美がリストアップしてくれた"謎"で

何が一番引っかかったかを聞かれた時に、楓の裏切りを選んだ所。

母が殺されたかどうかよりも、継父の研究よりもそっちかい!

とツッコむでしょ、これは(笑)

「風呂上がり」な事がよっぽど気に障ったらしく、

勇磨(ディーン・フジオカ)にも感情むき出しな様子だったのがちょっとウケる。

それでいて、元美には手作りのシフォンケーキを渡す。

「蔭山さんの方がお似合い」って言うけどさぁ…

からしたら、付き合えればどっちでも良い感じだと思いますぜw

 

冒頭で挙げたいくつかの真相は勿論ですが、それら以上に気になる部分もありますよ。

山下容莉枝さんがただの焼き鳥屋店主で終わるはずがなくて、

元美の言う通り、口裏合わせはしているんでしょうし。

小日向文世さんをキャスティングした意図があるのかどうかも。

どう見ても一番怪しい牧雄(池内万作)&祥子(安蘭けい)がそのまま

明人の誘拐犯でした!という展開になるのは面白くないので…

重要な場面で是非活躍していただきたいです。

(以前も、伯朗が禎子に関する話を順子(酒井美紀)に尋ねた時、

途中で話題を遮るような発言をしてましたしね。)

そして、終盤のシーンで康治が伯朗を明人だと勘違いしていた件も、

もし今までもそうだったのだとしたら、「あきとにうらむな」のメッセージも

また違う意味に捉えられそうなんですよねぇ。

 

これだけ"モヤモヤ"があるんですよ。真相も色々残ってるんですよ。

隠し子&康治が亡くなった以外は全然話が進んでいない。

来週…通常通りの45分でまとめられるの?という不安しかないです。

日曜劇場なのに25分拡大しないんですって。

ぶっちゃけた話をすると…こんなダラダラ進むんだったら

評判高めな裏のSPを見れば良かったかなぁと後悔していますw

 

 

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35歳の少女 9話 感想|YouTuber設定はいらなかったんじゃ?

 

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何年経ったのかも不明なまま、主人公が今までの姿から大きく変化するという急展開っぷりに

困惑と動揺が隠せなかった前回。

結局、多恵(鈴木保奈美)が倒れた事で周りから説得され、改心する展開になるのなら…

別にYouTuber設定を入れなくても話は成立したんじゃないかなぁって気がしました。

「一人で生きていくから!」と言って去って行き、誰の力も借りず普通に一人暮らしして、

母の病状を告げられて初めて"後悔"が何なのかを学ぶ流れなら

今回のスピードの早さも受け入れられるんですよ。

でも、前回であまりにも人格が違い過ぎる姿を見せていただけに…

それがただのインパクト重視で終わってしまったのが残念。

どうしても入れたいんだとしたら、あの状態であともう1,2話は必要だったかと思います。

 

加奈(富田靖子)が優しくなるくだりも、まとめに入ってる感じがして急なんですよねぇ。

どこで心を入れ替えたん…?っていう。

25年間の空白の期間を埋める過程を描くだけでも物語が広がりそうなのに、

父の家族にしても、YouTuberにしても、いろいろ盛り込み過ぎたんじゃないでしょうか。

個人的に、未だに達也(竜星涼)の存在意義が分からずじまいで。

家族に細かな設定は付けずに、

単純に、父は仕事が上手くいっていない苦労人…で済ませておけば、

もっと主人公の成長描写に専念出来たんでしょうけどね。

 

 

さて、気になった部分はここまでにしておいて。

多恵のカセットテープに詰めた想いや、死に際のシーンには素直に泣けてしまいましたよ。

結人(坂口健太郎)の言葉も響きました。

私の親はまだ元気だけれど、いざ亡くなってしまった時はきっと同じ気持ちになるのだろうと、

望美(柴咲コウ)と愛美(橋本愛)の様子も含めて考えさせられる内容でした。

人間は何かを失ってからじゃないと反省出来ない…という皮肉めいた教訓でもある。

 

最後に奇跡的に目覚めた時間。

それは、家族全員からの本音を聞くための、

今まで伝えたくても伝えられなかった想いを吐き出すための

神様から与えられた貴重な時間だったのかもしれない。

「ママは25年間、自分を信じて良かったんだよ」

その時に映るのは、涙目になる多恵のカット。

冒頭での、幸せに包まれた家族のシーンと共に流れる"いつもの"劇伴。

多恵は思い残す事なく、仲睦まじい関係だった"あの頃"を噛み締めながら

旅立って行ったんだと思いたいです。

 

鈴木保奈美さんの演技にもまたやられたなぁ。

娘が25年ぶりに目覚めた日。

いろいろ伝えたい事はあるんだけど、気持ちをアウトプット出来なくて、

録音時間が限られているからどうにかして最後にこの言葉を残さないと!

…音声が途中で切れるカセットテープを聞いて、

そんな嬉しくてどうしようもない焦りが、声だけでも凄く伝わって来ましたもん。

(かなり派手に投げられたのに、まだ起動出来るラジカセの丈夫さには驚いたけどw)

前回と今回で、私の中ではガツンと印象に残りましたよ。ベテラン女優の力…恐るべし。

 

通常通り来週の映像だけが流れていましたけど、次回で最終回です。

この話を見ちゃうと…まぁ、望美の夢オチ展開ではなくなるのかな?

 

 

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