2023年冬ドラマ一覧

罠の戦争 9話 感想|黒鷲津の誕生と敵の再集結。犬飼もそのうち復活します?

 

 

辰吉(岩谷健司)の件に関しては、いつもの如く

鷲津(草彅剛)の煽り文句に押されて思わず口を滑らせてしまう流れだったので、

そこはあっさり気味ではありましたが。

ただ、そのエピソードを除けば今回は、掴み所のないミステリアスさや

クレバーな人々による"駆け引き""探り合い"が強まった内容になっていて、

少し盛り返したような気がします。

 

中でも、個人的に面白いなぁと感じたのは、

竜崎(高橋克典)と鷹野(小澤征悦)の、最近の鷲津の活躍を見ての発言。

時系列に沿って具体的に書くとするなら…

まず、鷲津の声を聞きたいと国会議事堂に押しかけてきたマスコミへの取材をきっかけに、

彼の株がうなぎ登りに上がっていっているのを示す記事を読んで、竜崎がこう言うんですね。

「ふふふっ、良いんじゃない?庶民の代弁者。権力に立ち向かう正義の味方。

どんどん書いてもらうと良いよ。彼の記事。」

そして…後半になって、鷲津が内閣総理大臣補佐にまで出世した一方で、

自分たちの手柄はとられてしまっている旨を言及した秘書に対して、

鷹野がこんな言葉で返すんです。

「ふっ…まぁ、良いんじゃないの?鷲津先生にはどんどん出世してもらおうよ。」

この「良いんじゃない」「どんどん」というワードと、高みの見物をしながらも

鷲津を自分の計画の"コマ"として利用するタイミングを伺っているかのような言い回しの

絶妙な被り具合にワクワクさせられました。

 

実際、竜崎はあの発言をした後、鷲津と鶴巻(岸部一徳)の2人を呼び、

鷲津には議員としての仕事を全うする事、

鶴巻には幹事長を辞職してもらうよう"提案"をするんです。

なぜわざわざ同時に呼んだのか?は…

この件を鷲津が、鶴巻を落とすためのネタとして使う事まで読めていたからなんでしょうねぇ。

で…自分の思い通りに動いてくれた後は、支持率維持のためにも補佐に任命して、

好き勝手に扱いやすい位置に留めさせます。

 

鷹野の発言が竜崎と被っていたのには恐らく意図があり、

いずれ鷹野も、彼のように鷲津を利用する立場に回るのかもしれないよ?…という

暗示にもなっていて。

残り2話でどんな展開を繰り広げていくのかが未知数な中で、

彼が敵か味方なのかどうかに自然と注目が行くようになる構成の仕方は

中々よく出来ていました。

 

あと印象に残っているのは、鴨井(片平なぎさ)のエピソード。

内容というよりかは、挟み込まれたタイミングでしょうか。

先程の会談シーンでの3人の姿や、

鶴巻に関するニュースを見ながら笑みを浮かべる鷲津の表情など、

陰影をくっきりさせる演出を施す形で、政界に漂う"影"や"悪"を際立たせた後に、

少し憑き物がとれたかのような鴨井のエピソードを挟んで、一旦対比をとってきたんですね。

それが、悪に染まり切った結果、真実を知った眞人(杉野遥亮)に刺されるバッドエンドか、

あるいは、彼女と同じく自身の過去の過ちに気づいて、

一からのやり直しを図るハッピーエンドか?

今まさにそんな分岐点に立たされている…という

鷲津の現状を表しているような気もしました。

 

いやはや、良い意味で「分からない」回でしたね。

眞人の意味深なカットも何度も挿入されていて、

きっと"あの書類"を読んでしまったのでは?とも想像させられます。

鷲津の闇落ちについては…悪に染まるまでのスピードは確かに早かったですが、

5話で「あれ?」と思える言動だったり、

6話での「権力を使って弱き者を救う」エピソードだったりで

ぼちぼち助走はつけてきていたので、彼がああなるのにも違和感はないのかなぁと。

 

で…まだ来週が最終回じゃないと言うのに、

今回のラストでは、集まって欲しくない敵が一気に再集結。

逆襲の展開になる事は想定内でしたが、一気に…ってなると、

もしかしたら犬飼(本田博太郎)も再登場するのでは?なんて期待してしまいますね。

正直言うと、あの「ワッシッヅ!」の声が恋しい自分もいるのです(笑)

 

 

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忍者に結婚は難しい 10話 感想|ここにきて日産のPR臭が凄い件。

 

 

今回の山田は、松下洸平さん。

出演される件はたまたまネットニュースアプリの通知で目に入ったので

事前に知っていましたけど、来期の月10ドラマの設定なんですねぇ。

「それは合理的ではないですね」の台詞や、名刺に記載された「上水流エージェンシー」で

おや…?と思わせる遊び心が楽しい。

短い間でも、しっかりインパクトを残して下さいました。

 

そして、今回の漫画風エンディングは、もしも2人が忍者じゃなかったら…のifの世界。

今まで本編とエンディングとで分離していたように感じた世界観が

前回でようやく重なり始めた所で、

今度は、一見"叶わない願い"っぽく描きつつも、

2人の未来予想図とも捉えられそうな内容を持ってくるとは。

最終回がどんな形で終わるのか?という問いに対する、

良い匂わせ映像になっていたと思います。

 

…正直言うと、個人的には結末よりも、最終回にも山田が登場するのかどうかと、

エンディング映像の方が気になっているんですよねぇ(笑)

まぁ、結末も気になると言えば気になりますけど、

悟郎(鈴木伸之)は生きているでしょうし、夫婦はバラバラにならずに済むんでしょうし。

題材的に、ある程度先は読める訳で。

そう考えると…今回は最終回での大きな展開を意識したのが原因なのか、

少し引っ張り過ぎな印象を受けました。

蛍(菜々緒)の母を殺害した"斎藤"は、

キャストからして「そうなるよね」なんて思いましたもんw

 

あとは、今回のツッコミどころとしては…

宇良くん(藤原大祐)が子供の頃からパーティに出席してたんなら、

さすがに郵便局員の誰かは顔覚えてるんじゃないの?とか、

自分があんな事しておいて、息子には月乃家の人間に秘術使わせて

救ってもらおうと考えているのは自分勝手過ぎる!!とかもありますが、

何と言っても、日産の車の出番がやたら多かった件でしょうか。

運転席に乗ろうとしている所はCMかと錯覚しましたし、

あまりにもハイテクなビジュアルだったもんで…車のシーンだけ異質に見えました(笑)

 

以前の感想でもふわっと書いた通り、

「夫婦の本当の顔は、伊賀一族の忍者と甲賀一族の忍者だった…」という

設定を盛り込んでいる以上は、

最初は敵対関係にあった二者間が、蛍と悟郎の様子に影響を受けて徐々に改心していって。

赤巻議員の事件に最も関わっていたのが第三組織だと発覚してからは、

その組織を倒すべくやがて共闘するようになる…みたいな

流れになってもアリだった気がしますが、

最後まで「伊賀一族vs甲賀一族」の構図にこだわるみたいですね。

 

何か一捻りあっても良かったかなぁ…とは思いますが。

ここまで見てきたので、最終回もツッコミつつ、気軽に楽しませていただきます。

 

 

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リバーサルオーケストラ 9話 感想|本宮、さすがにやり過ぎ!

 

 

「今、僕たちがやるべき事は音楽に真摯に向き合う事、それ以外にないんです!」

朝陽(田中圭)のこの言葉、今回の内容を見ていて、本当それな…と思いましたよ(汗)

大舞台が控えているとなれば空気が引き締まるはずなのに、

な〜んか、ガチャガチャしているなぁ…と。

 

恋愛パートは今までは、登場人物の個性を引き出すためのサブエピソードとして

描く事に徹底していた印象で、

初音(門脇麦)がトラウマを克服出来てからは、

本題とケンカするくらいには強まってきている所に引っかかりも覚えるのですが。

他にも、スパイは誰で、なぜ接近したのか?を考察させる展開や、

印刷会社にも手を出して、観客にも被害を及ぼすという

もはや犯罪行為に等しい本宮(津田健次郎)の嫌がらせ行為と…

音楽には特段関係のない…

むしろ、ノイズになってしまっている要素を盛り込み過ぎな気がするんですね。

 

4話で「ヨーロッパだとオケと市民の距離が近い」という話もあったように、

本作ってそもそも、音楽には縁のない家族や友達を巻き込んでいく様子や

聞き馴染みのある選曲も含めて、

「音楽って楽しい」「クラシック音楽は決して敷居が高くない」を

描き続けている物語だったと思うんです。

いや…そこがおざなりになっているとは言いません。

例えば、朝陽が人を頼るようになったり、当初はやる気のなかった団員たちが

相手のプライベートまで自分事のように喜ぶ表情を見せていたり、

団員と関わりのある人が率先して観客を集めたりと、

"音楽に影響された人々"は確かに描かれました。

描かれてはいるんですけど…

何と言うか、どこで盛り上げるかの取捨選択を間違えているが故に、

本来の見所が薄まってしまっているって感じです。

 

そして、そこに因んでもう1つ気になったのは、

(主要人物のみではあるものの)団員が集まっての、谷岡家での打ち上げシーン。

仲間の絆を感じさせる、純粋に良いシーンではあったんですが…

だからこそ、今までの回でも、こういった大人数で本音を語らう姿が

何か一仕事終えるたびに挿入されていたら、

より"団結力"が伝わってきて良かったのかもしれません。

1対1で気持ちを共有する話か、1人1人の抱えている問題を取り上げて、

他の誰かが介入する形で解決へと向かう話が多かったのも、

今となってはちょっと勿体ないなぁと思えてなりませんでした。

 

あとは…一応既にトラウマは克服しているとは言え、

10年ぶりの"大舞台"での披露なのに、チャイコの演奏は前半カットしちゃうの!?なんて

視聴時は疑問に思ったのですが。

まぁこれは、最終回での最大の見せ場のためにとっておくのだと

ポジティブに捉える事にしておきました。

構造自体は王道で、ハッピーエンドにはなる可能性は高いでしょうから…

納得行く形で終われる事を願います。

 

 

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大奥(2023) 9話 感想|"将軍の器"を持つ者。想いは次世代へと受け継がれていく。

 

 

今回は、今の時代を統治している吉宗(冨永愛)と久通(貫地谷しほり)に、

次世代で"隠れた才能"を感じさせる家重(三浦透子)と龍(當間あみ)を重ね合わせながら、

世代交代を緩やかに描いていった回でした。

 

前半は吉宗のお仕事パートで、後半は主に後継ぎの話になるので、

途中までは、バラバラなエピソードなのではないか?と思うかもしれませんが、

終盤の吉宗による家重への説得シーンで

あえて前後に分けた構成が効いてくるんですね。

「己の無力と向き合わされ、投げ出す事も許されず、時として世の恨みまで買う。

将軍とは誠に左様な役回りじゃ」

これは吉宗が、赤面疱瘡をなくそうとして国の大改革に励んだ

実体験から出た言葉ではあるんですが、ある意味、家重とも共通しているような気がします。

 

家重の場合、自身が言語障がいを患っていて、人とコミュニケーションを取るのに

コンプレックスを抱えているにもかかわらず、

"将軍の娘"で、しかも後継ぎで有力候補になりやすい長女であるがために、

否が応でも表舞台で先陣を切る役割を全うしなければならない…。

そして、知能は人並みにあるのに、言葉を上手く発せない事から批判にさらされ、

ついには「家重は将軍に向いていない」ともとれる悪口を言われてしまう…。

そんなやるせなさを日々痛感する様子が描かれました。

 

前半では吉宗の、トップに立つ者だからこその挫折や絶望感を味わいながらも、

どんな困難な時でも「己よりも他人や国の事を考える」のを怠らない

将軍としての覚悟が描かれていて。

そう考えると長い間、自身に与えられた役割を途中で投げ出さず、

漢詩を覚えるなどして努力を重ねてきた家重にも、

その器は十分に備わっているとも言えるんです。

 

「役立たずだから死にたい」は「生きるなら人の役に立ちたい」の裏返しではないかと説得し、

その言葉にハッとさせられる家重のシーンは印象的でした。

で…特に何がグッときたかって、吉宗が優しく抱きしめた時のライティングですね。

(以前から度々演出は褒めてはいますが)

両方にではなく、比較的家重の方に強く光を当てている辺りに、

まさしく親が我が子に未来を託す瞬間を感じさせました…。

シーズン2に向けて、次回から家重編になるのかどうかは分かりませんが、

バトンタッチを象徴する優れたシーンだったと思います。

 

今回は他にも、冨永愛さんに貫地谷しほりさん、三浦透子さんに當間あみさんと

女優劇場があらゆる所で繰り広げられていて、みっちみちな45分間でしたね。

もうその言葉がしっくり来ます(笑)

當間あみさんは、語尾の残し方や抑揚から、時代劇ではまだ初々しさは感じられたものの、

相手の本質を見抜く聡明さや、家重を知ろうと積極的に仕える健気さを持つ

今回のキーパーソン的立ち位置ではあって、存在感を遺憾なく発揮されていましたし。

三浦透子さんは…家重が言語障がいだというのは見ながら初めて知りましたが、

言葉が聞き取れるか聞き取れないかの絶妙な喋り方が上手くて、

家重へのもどかしさがより伝わってくるようでした。

 

シーズン2があるというのを既に知っているので、そこまで寂しさはありませんが、

どのようにして一旦ピリオドを打つ事になるんでしょうかね?

吉宗が倒れている予告も含めて、気になります…。

 

 

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星降る夜に 8話 感想|犯した罪はビッグラブでは帳消しにできないよ…

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前回の感想で「あ、もちろん、営業妨害や名誉毀損に値する行為をしてしまったのは

事実ではあるので、そこを認めた上で。ちゃんと救われて欲しいです。」と書きましたけど…

いざ蓋を開けてみたら、優しい結末で終わりましたね。

しかし、あまりにも優しい人ばかりで、優しい空間で溢れ過ぎていて。

私としてはいろんな意味で、どうも煮え切らない印象が残ってしまいました…(汗)

 

感情をぶつけられないまま長年抱えてきた伴(ムロツヨシ)の孤独も、

憎い相手が良い人であればあるほど、

人を恨む事でしか生きられない自分が情けなくなる気持ちも分かるんですよ。

ただ…だからと言って、それが罪を犯して良い理由にはならない。

これはあくまでも個人的な考えですが、人情劇は好きでも、

過去の罪や悪事には向き合おうとせず、

人の繊細な部分だけに触れて美しい話に持っていこうとするのは

ちょっと冷めた目で見てしまうと言いますか。

器物損壊に営業妨害、名誉毀損に脅迫罪、傷害罪、さらには育児放棄

散々周りに迷惑をかけておいて、警察や児相に通報する考えが誰も浮かばないのが

不思議に思えてしまいますし…。

そもそも、蓄積されたストレスは、一星(北村匠海)のたった1回のハグでは

治らないんじゃないかなぁという気がしました。

 

せめて、一星のハグを受けてからの"その後"も今回の中で描かれて、

自分を冷静に見つめ直す機会が出来た伴が、

今までの事を反省して、警察に自首をし逮捕される…

で、次回の終盤辺りで数年経って、鈴(吉高由里子)や一星の前に再び現れて

打ち解け始める…といった流れだったら

あのシーンも受け入れられたかもしれませんが。

次回予告を見る限り、どうやら普通に過ごしているようなので、

自分の意思で罪を償う行為は描かれないのでしょうね…。

 

うーん…ここまで柔らかい終わり方にするんだったら、

あんなに"悪"や"因縁"を強調したキャラにしなくても…

いや、伴を登場させなくても……という、なんとも複雑な気持ちです。

前回も彼の破壊力は凄まじかったものの、それに対抗するように、

「なんじゃそりゃ!(笑)」なカップルエピソードを筆頭に

コミカルな要素が挟まれていたので、まだ本作"らしさ"は健在でしたが。

今回に関しては、設定と残り話数の都合上、伴により焦点を当てた内容になったために、

本作が今までで築いてきた温かみやほわっとした癒しの雰囲気が

かき消されてしまったような感覚を受けましたから。

 

最終章で盛り上げるために用意された人物だったのだと思いますが、

その分、もっと鈴と一星の日常生活や、今後の人生について真剣に考え始める姿を

掘り下げて描いて欲しかったかな…と。

そして、前回と今回で伴に時間を割いた所で、深夜(ディーン・フジオカ)の件も含めて

どうやってまとめに入るんでしょうかね。

(基本好意的には見ておりますが)もう、終わり良ければ全て良しと捉える事にします。

 

 

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罠の戦争 8話 感想|鷲津のモチベは幹事長を辞任させる事になるのかね?

 

 

いろいろと、捻りなく進めてきたなぁ…という印象です。

 

中でも「そこ、そのままの真相なんですね…」と思ったのは、

鴨井の息子・文哉(味方良介)が泰生(白鳥晴都)を突き落とした犯人だった事。

しかも犯行動機は、真面目な人が損をする社会背景から来ていたというのが、

個人的には、今まで引っ張ってきた見せ方と釣り合わないのかなぁと言いますか。

本作の舞台である政界を絡めれば、文哉の証言で「突き落とすよう唆した人物」が

新たに発覚して人間関係をさらに複雑にさせる事や、

"忖度"だらけの世界だからこそ、彼は罪を擦りつけられた1人だった…(犯人は別にいた)

なんて展開に出来たかもしれないのに、

その設定が真相に一切絡んでいなかったのが、

ちょっと盛り上がりに欠ける気がしてしまったんですね。

 

彼の話を聞けば気持ちも分からなくはないんですが、

危機的な状況に陥れば、鴨井(片平なぎさ)から大金をもらえる立場で。

そして、結局自首もせず、自身の行動でまた"母"でもあり"大臣"でもある鴨井に

迷惑をかけているにもかかわらず「母さんを守りたい」発言は…??で、

キャラ描写にもモヤモヤ。

親子で和解したようなので、ここはもう解決するんでしょうけど、

2人の美談をそばで聞かされた可南子(井川遥)がどんな想いでいたかと想像すると、ね…。

しんみりした劇伴含めて、人情味たっぷりで終わったこのエピソードも、

"復讐劇"としては正直、腑に落ちませんでした(汗)

 

もし仮に享(草彅剛)も2人の一連の話を聞いていたら、

「その私情で、下手したら泰生は命を落としていたかもしれないんだぞ!」と

感情的に訴えるシーンもあったのかもしれません。

でも、そのシーンがなかったのは、享は今代議士になっていて

永田町のボスとの戦いに集中しているからなんですよね…。

 

その戦略で忙しいからなのか、当初は「一緒に闘おう」と誓っていた可南子と

連携が取れていないのも気になって。

例えば、鴨井が辞任会見を行う事は、享と可南子だけが知っていた…という

鶴巻(岸部一徳)に一気に大打撃を与える"手段"として魅せていれば、

どんでん返しの演出に繋がったと思うんですけど。

実際は享は全然聞かされていなくて、

そんでもって、自分が用意していた奥の手が

「鶴巻が実は体調を崩していた」のが分かる写真だった…ってオチも弱過ぎました。

うーん…何だか、前回から"復讐劇"ならではのずる賢さや華麗さが不足している内容が続いて、

失速している感は否めませんね。

 

享の復讐のきっかけになっていた、息子を突き落とした犯人が分かった所で、

残り3話でどうやって話を膨らませるのか…と思ったら、

どうやら次回は虻川(田口浩正)が再登場するようで。

逆襲編もぼちぼち開始するんでしょうか。

享が微かに悪い笑みを浮かべた次回予告のラストシーンは

「銭の戦争」の最終回を想起させて、ここもなぜそんな状態に至ったのかも気になります。

 

それが鷹野(小澤征悦)関連なのか、竜崎(高橋克典)関連なのかは分かりませんが、

次回こそ"罠"であっと言わせる(言わされる)内容になる事を期待します。

 

 

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ブラッシュアップライフ 9話 感想|約100年越しの4人での会話。良かったねぇ…

 

 

今更なんですが、女性にとっての"幸せ"の選択肢に、結婚や出産だけでなく

「仲良しグループ」での会話も含まれていて…

そしてそれを尊重するかのような描かれ方が物凄く好きなんですよねぇ。

 

人間関係は複雑なもので、大人になると環境や状況の変化などで疎遠になりがち。

目の前の物事に追われていく中で、

思い出を一緒に懐かしんだり何気ない話をして盛り上がったり出来る友達の存在って、

やっぱり心の拠り所というか、明日また頑張ろう!という活力にも繋がる訳で。

そういった「友達との会話がいかに幸せで尊いものか」

かなり理解がある脚本になっている気がするんです。

 

今回の、麻美(安藤サクラ)と真理(水川あさみ)が

久しぶりに4人で過ごすシーンなんかは、特にそれが詰まっていました。

「良かったら一緒にお茶しない?」「無理しなくて良いんだけど…」

「本当、無理しないでね?」

断りやすい感じにしようと話し合いつつ、緊張感を帯びた言い方からは、

2人にとってもう次のチャンスはないから

最後はやっぱりみんなで仲良くなって終わりたい…というほんの期待や希望が伺えます。

そう思うのも、お互いに"楽しかった頃の記憶"が頭に強く焼き付いているからであって。

そして、麻美が1周目の時にクラスの中で孤立していた真理の心境や、

1〜3周目で人生は変わっても子供の頃から3人での付き合いを欠かさなかった麻美を

ここまでで印象づけるように描かれていたお陰で、

私たち視聴者も2人の気持ちに共感しやすいんですね。

 

勇気を出した結果、打ち解け合えたのには、

何回やり直しても気が合う相手だというのが証明されたようで

目頭がじんわり熱くなりましたし。

挿入歌のチョイスも相変わらず秀逸で、ストレートな曲だからこそ刺さってしまいました。

いやはや、心温まるシーンでした…。

 

明確な目標を持った上での5周目(6周目)なので、

最終章らしくピリッとした雰囲気になるかと思いきや、

「定期ミッション」や「福ちゃんの代表曲」などクスッと楽しめるパートも

バランス良く挟み込まれていて、今回もあっという間に楽しく見終えました。

でもって、最終回への"引き"もしっかり用意。

またもや豪華キャストで…一体何者?(どうしてもハイジャックしたいタイムリーパー?)

というのはもちろん、4周目の研究者時代を絡めながら

「自分が関わらなくても助かる命はあった=運命はそう簡単に変えられないのかもしれない」

という少し不穏にも思える事実を示していた辺り、

無事にハッピーエンドで終わるかどうかもドキドキさせられますね。

 

前回の感想でも書いた通り、来週は外出の用事のためリアタイは出来ません(汗)

でも、前時間のドラマと同日に最終回を迎えるだろうと予想して

翌日に有給をとってあるので、その日中に感想を投稿するつもりです。

どんな結末になるのか…落ち着いて、じっくり見届けます!

 

 

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Get Ready! 9話 感想|見切り発車の構成が招いた結果かもね…

 

 

本作を見ていると、「このエピソードを◯話に持ってきたら…」とか

「最初からこの設定がなければ…」とか、

ついついタラレバを言いたくなってしまいますね。

当初の段階で、主人公率いる仮面ドクターズの行動理念やコンセプトをきちんと定めず、

まるで見切り発車のように話を進めていった事が、

今回になって大きく響いている気がします。

 

例えば、剣持(鹿賀丈史)のカミングアウトだってそう。

彼が改心したのは、娘・玲於奈(結城モエ)の命を救って欲しければ

13年前に起こした臓器移植に関する罪を認めろという

エース(妻夫木聡)の発言があったからなのですが、

その描写だと、エースの判断基準となっている「生きる価値のある人」に

矛盾を感じさせるんですよね。

 

もう少し具体的に言うと…正直納得行っていない方が多いし、

最終決断までの流れに多少の違いはあれど。

初回の渋谷(池松壮亮)や、2話の坊城(柄本明)、そして6話の嶋崎(鶴見辰吾)など、

相手の動きに"変化の兆し"が見えた所で、仮面ドクターズが手術に踏み切る…

というのが今までのパターンだったのです。

しかし、今回はエースが直接駆け引きをし、

自分の思い通りになるように剣持を誘導する姿が描かれました。

 

うーん…因縁の関係なのは分かりますが、そこにこだわると"復讐劇風"になってしまって、

本作がうたっている「“生きる意味を問う”異色のヒューマンドラマ」が霞んでしまう訳で。

連続ドラマにおいて、作品の芯を曖昧にさせる描写はタブーだと思うんです。

せめて、剣持が娘を溺愛していた様子や、

前回の過去エピソードも踏まえて、自分があの時悪事に手を染めた理由が

天野に手柄を奪われる事の嫉妬や焦り、権力欲からきていたのだと自覚し反省した上で

初心に帰ろうと決心する様子が描かれていたら、

あの思い切った行動にもまだ納得出来たのかもしれません。

 

その"復讐劇"にしてもね…

前回で主人公の挫折が明かされてからの今回なので、

急過ぎて、彼や真田夫婦が報われるのにも感情移入しづらいと言いますか。

某ドラマ風に言うと、カタルシスが整っていないんですよ。もう、ガッタガタ(汗)

 

チームの分裂も、3話の感想でも書いた通り、

エースの主観で患者を救うか救わないかが決まるため、

ジョーカー(藤原竜也)の存在意義がイマイチ感じられなくて、特にピンチには思えないし…。

それに、警察が「なぜリスクを冒してまで違法な医療行為を続けるのか?」に

関心を寄せるようになるのも、最終回前でやるタイミングではないんじゃないかと。

…構成に関してツッコミ出したらキリがないですね。

 

来週でやっと最終回ですが…剣持を改心させた辺り、

あとはチームが解散するか?エースが逮捕されるか?だけで、

駆け足で終わる事はない気がしております。

ただ、最低限「生きる価値」に触れる内容であって欲しいです…。

 

 

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忍者に結婚は難しい 9話 感想|宇良くん、忍者でした。←知ってた

 

 

個人的には、こっちの方がある意味"衝撃"だったかも…ですな(笑)

 

まず…宇良(藤原大祐)の件。

いや〜そりゃあ、彼が忍者である事については

特に驚きはなかったですけど(むしろ忍者で安心したくらいw)、

まさか、あの一族だったとはねぇ…。

忍者スクールに通ったばっかりの新人だから、

知恵と知識がまだ頭に鮮明に残っている状態なんでしょうか。

まぁ何にせよ、唯一"組織"に囚われていない立場なのもあって、

「伊賀一族vs甲賀一族」の構図が本格化している話の中で良いアクセントになりそうです。

 

あとは…粉雪の加藤@宮下雄也さんのご出演かな。

どこかで見た事が…あっ!!!って気づいてから、何だかじわじわ来てしまって。

そこのシーンだけあまり頭に入ってきませんでした(笑)

っていうのは置いといて…

 

内容に関しては、「赤巻議員を殺したのは音無なのか?」に終始していて、

ほとんど進展がなかった印象ですね。

ただ、冒頭でも触れた通り、今回は今までの忍者にはなかった

宇良の機転の良さや接近の上手さを堪能出来る話になっていて、

特に退屈さは感じさせませんでした。

 

残り2話…という事で、最終回に向けて着実に準備を整えているように思います。

小夜(吉谷彩子)の蛍(菜々緒)に殺して欲しい人物は誰で、

果たして取引を受ける事になるのか?

とにかく、物語が大きく動き出しそうな次回に期待してみます。

 

 

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警視庁アウトサイダー 9話(最終回) 感想|最後まで渋滞した作りだったねぇ。

 

 

予告で強調していた「衝撃のラスト」。

私の今まで見てきたドラマの経験上だと、キャッチコピー負けして終わるイメージが強いので、

本作もきっとそうなんだろうなぁ…まっ、駆け足気味だったり雑だったりしなければ…

くらいの気持ちで最終回を見ていたんですが、

衝撃までは行かなくとも、意外に感じる内容ではありましたね。

 

今までの事件の結末がストレートに片付いていた分、

チカ(水崎綾女)殺害事件の犯人でもう一捻り加えてくるとは。

殺害する様子がカットされていたのは、前回でも少し「ん?」とは思っていたので、

空白の時間での真実を、最終回のために意図的に隠していたのだと分かって納得出来ました。

 

最終回の内容に関して書きたかった事と言えば、そんな所でしょうか。(えっ…w)

ざっくり総括するなら…

10年間の苦しみを徐々に吐き出して行くかのような濱田岳さんの涙の演技や、

3人の仲間感が伝わる洒落の効いたラストシーンを見ていて、余計に思ったんですが。

コミカルなのかシリアスなのか、そういった"コンセプト"が最初から定まっていたら、

3人の関係性やキャラクターにも愛着がより湧いたのではないかなぁという気がしています。

 

そもそも、演出家が小ネタを得意としている演出家だけに、まぁ癖が強いんですね。

癖が強いだけなら、"木村ひさしワールド"に染まる役者さんの演技に

新鮮味を感じながら楽しもう…で終わるんですけど。

ただ、従来のテレ朝刑事ドラマらしい縦軸エピソードも同じくらいのウエイトで、

しかも小ネタと交互に盛り込んでいるので、

作風がケンカして、その見づらさがかえって登場人物の魅力を薄めてしまっているんです。

 

西島秀俊さん、濱田岳さん、上白石萌歌さんという

「この3人なら絶対面白いでしょ!」な役者さんを揃えた作品だっただけに、

個人的にはやっぱり、3人がわちゃわちゃした1話完結型のエピソードを

もっと充実させて欲しかったですかね。(あ…出来れば3話の塩梅でw)

失礼なのは重々承知で言いますが、

内容の節々から、作り手同士での話し合いが足りていない感が滲み出てきちゃってて(汗)

素材を活かしきれていなかったな…という印象が一番に残りそうです。

 

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