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岸辺露伴は動かない 3話(最終回) 感想|飛び出す絵本で繋がる遺伝子

 

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ヘブンズドアー…今回は全身が本になっちゃった!

幼い子だとそういう仕組みになるのか、

はたまた、今までとは違って露伴高橋一生)が優しめに呪文を唱えたからなのか。

理由を考えながら見ていたら、物語の着地点に

「なるほど、これがやりたかったのね〜」と腑に落ちましたよ。

手を繋ぐ3冊の飛び出す絵本。パステルな色遣い、可愛らしかったなぁ…

確かにあのシーンをいつもの顔だけが本になる見せ方で撮ろうとすると

人間を川の字状態に寝かせなきゃならない訳で、画面全体にシュールさが増して

絵本の持つ幻想的な世界観を壊してしまいそうですもんね(笑)

こういうパターンも、アリですね。

 

内容の方は、太郎(中村倫也)が事故に遭ってから人格が変わってしまった事、

そして真依(瀧内公美)の6年前の事故で、2人にどんな関係性があって

どんな結末を迎えるのかが何となく想像出来てしまったので、

今までの話と比べるとそこまで捻りはない印象でしたが、

演出面や芸術面から滲み出る独特さは今回が一番抜きん出ていた感じがして。

柔らかなヴェールとぬいぐるみに囲まれた真央の部屋…

お姫さまのような格好をした真央の佇まい…娘を頑なに隠そうとする真依の謎の女性っぷりと

興味を惹く要素が多くあり、その惹かれたままの状態で

最後まであっという間に見終えた話だったように思います。

 

個人的に2>1>3話の順に好きで、今回は1,2話とは違ったファンタジー寄りの内容でしたが、

全体的に満足出来ました。

ヘブンズドアーの見せ方も色々変えてくるし、

劇伴も"どことなく不気味"なのはどの回も共通しているものの、

話の内容に合わせて少しずつテイストを変えていっているのも凝っているなぁと。

ファンシーなぬいぐるみから得体の知れない黒い物体まで。

不協和音が重なるピアノとバイオリンの劇伴から、

ちょっと鉄琴(?)っぽい弾んだピアノの劇伴まで。

振り幅が大きいから飽きないわ。これはやっぱり…3話じゃ勿体ないですわ(笑)

それぞれで違う色を出せているのは、1話完結型のドラマとして成功している証拠でしょう。

 

偏屈な主人公と、明るさで相手を振り回しがちな助手という組み合わせも

"凸凹コンビ"で言えば鉄板ですしね。

中村倫也さんも、ここ最近のクールな王子様系も悪くないけれど、

ほんわかしつつもちょっと影を覗かせる役の方が好きだなぁ…。

原作にどれだけネタがあるのかは分かりませんが、

まだまだ引き出しはいっぱいありそうな気がしています。

もし連ドラでやるとしたら…ドラマ10枠になるのかしら。←勝手に決めてるw

続編を心からお待ちしております。

 

 

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岸辺露伴は動かない 2話 感想|人の頭に棲みつく"くしゃがら"

 

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シンプルに話が面白いわ。

まだあと1話あるけど、今回が一番好きかもしれないなぁ。

物語の内容も後味の悪さをうっすら残すラストも…

何だか「世にも奇妙」を見終わった後の余韻と重なるものがありました。

 

「くしゃがら」は一度聞いたり口に出したりしたら、

その人の頭から離れなくさせる魔物のようなもの。

でも、興味ないと言って流す人もいるので、捉え方は人それぞれ。

これ…特にこのご時世なら尚更、

SNSによる誹謗中傷にも繋がる話なんじゃないかと考えさせられましたよ。

心と体に精神的な支障をもたらすかもしれないから、

あんまり言葉を深く受け取り過ぎない方が良い。

軽く受け流す技を身につける事も大切。

そんなメッセージをさり気なく残しておきながら…

「実際の単語とは違うものを使っています」という興味を惹かせる注意書きを出して終わるから、

今まさに私たちが試されているような感じがしてズルい(笑)

世間に教訓を投げかけるような内容でしたね。

 

そして、1つ気づいたのは…台詞量が適切で、丁度良い塩梅で差し込まれている事。

例えば、露伴高橋一生)が十五(森山未來)に対して言った

「僕はこれかららしくない事を言うぞ?」という言葉。

この補足があるかないかで主人公の見方も大きく変わって、

あんまり多過ぎるとクドくなるし、逆にないまま進行させると

「あれ?こんな事言う人じゃないよね?」という"キャラクターのブレ"の意味合いで

疑問を引きずる可能性も出てくる。

で、ヘブンズドアーのくだりも、「使いたくはなかったがしょうがない…」の

一言が添えられただけで、その魔法が基本的にタブーであるという新たな情報になる。

原作ファン、作品を初めて見る視聴者、どちらの目線にも立ってきちんと配慮された

言葉の選び方をしているなぁ…と、感心させられちゃいました。

 

「くしゃがらってんじゃねーぞ!!」

"くしゃがら"に取り憑かれれば取り憑かれるほどみるみる鬼の形相になり、

コンテンポラリーダンスのようなぐにゃっとした異質な動きを見せる十五と、

手を突っ張って距離を取ろうとする露伴の対峙…

下手なバトルシーンよりも見応えあったなぁ。

森山未來さんの演技の凄みも堪能したわ。

 

 

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岸辺露伴は動かない 1話 感想|これは連ドラで見たいでしょ。

 

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どんなものか知るために、以前放送されていた10分間の番組案内を見た時点で

連続ドラマで見たいやつだな〜…これは絶対面白いだろうな〜…と思わされましたが、

その印象は本放送でも変わらなかったです。

 

まず、アバンの作りがもう上手いですもん。

初回は初期設定を盛り込むために台詞が多くなってしまいがちなものを、

泥棒が入って来たらどんな対応をするのか…という"やり取り"だけで

主人公の性格や職業を紹介出来ているのが凄い。

句読点を変に区切る話し方とか(例えば、〜なはずだだが とか)

「〜ねえ!」「〜だあ」の語尾の強さとか、

初っ端から主人公のクセの強さも発揮していて、掴みとしては抜群でした。

ギザギザのヘッドバンドを付けている事に関しての言及は特になかったけれど、

彼だから付けてもおかしくないよね…と思えるくらいの説得力の高さ(笑)

話し方にクセはあるけど、目つきは妙にキリッと真っ直ぐしているアンバランスさが

何だかやみつきになっちゃいますねぇ。

 

原作は読んでいないものの、原作者が「ジョジョ〜」の方だという事、

その作品の存在と独特な絵柄は把握済み。

内容は知らない。…でも、「原作の世界観を再現」ではなく、

あくまでも「原作の世界観をドラマ用に咀嚼して再構築」したんだろうなぁ

というのは何となく分かります。

中盤で、露伴高橋一生)と泉(飯豊まりえ)の2人が山奥へ行くシーンで

1カットだけ差し込まれた、露が滴る植物とクモの映像。

あそこだけやけに生々しくて、やけに鮮明に物体を映していて…何故か強く記憶に残りました。

お洒落で大人っぽい物語の中にささやかな"違和感"を残す…

劇伴の方も同じで、ピアノが奏でる優雅で品のあるメロディの中に、

バイオリンの不協和音が混ざってくる。

原作をある程度踏襲しつつも、ドラマとしてはこういう"ちょっと不気味"な世界観で

物語を展開していくのだというのが掴めた初回でした。

 

ヘブンズドアー!で人の顔が本になるくだりも良いですね。

めくれた皮が、本当にページをめくっているような動きをしていて凝っているなぁ…と。

少年の頃読んでいた漫画で伏線回収したのも、話の骨格がしっかり出来上がっているから

さり気ない"小ネタ"として成り立つ訳で。

 

面白かったです。

まだあと2話見られる嬉しさはあるんですけどね…

もう一度書きますけど、これはやっぱり連続ドラマで見たい(泣)

 

 

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教場Ⅱ 後編 感想|エンドロールで席を外さないように。

 

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最後の5分間が一番面白かったし、一番スリルを感じたわ(笑)

なのに…ブツ切れの所で物語は幕を閉じる。

来年にまた「復讐編」という体で続編をやるつもりなのかなぁ。

風間教官(木村拓哉)が義眼になった理由は明かされたけど、

なぜ警察を恨んでいるのかは、おそらくこの続きにあるんでしょうね。

中盤で田澤(松本まりか)が理不尽な目に遭わされたという話もありましたが…

そこの生徒が犯行に及んだとか、なのかしら。

 

前作もそうでしたけど、

後編になると急に毒っ気が薄まっちゃうんですよねぇ…本作。

昨日はアリの件で、これからどれだけ恐ろしいものを見せてくれるかと期待しましたが、

まさか恋愛ドラマちっくな展開を見せられるとは思いもしませんでしたもん。

ちょっとサイコパスを欲していたなぁ。

でも、ジャニーズの2人は…行為で考えればシンプルにヤバイ役でしたけどねw

 

杣(目黒蓮)は爆発物を作る計画を立てたり、妊娠させたりした…でも無事に卒業出来た。

同じ"備品を盗む"でも、それが恋心からなのか、あるいは爆発物を作るためだったのか、

どちらがヤバイかと聞かれたら一目瞭然なのに…卒業出来た。

これは母親の名誉のために見逃したと思われても仕方がない案件。

そして、199期の出馬(重岡大毅)はライバルを蹴落とそうという動機から、

殺人未遂まがいの事故を起こした。

またしてもクズ役を演じる重岡くん、もう「これは経費で落ちません!」のピュア青年の

イメージがなくて本当に気の毒ですね(汗)

本来なら、出馬はイト…さんが演じる予定だったそうじゃないですか。

彼も彼で、どうしてこう自動車が絡む役が多いのか…。

体が治ったらまた警察官に挑むそうですが、事故を起こした時点で無理でしょう。

人を陥れようという気持ちが少しでも働けば、

それは市民を守る警察に向いていないって事にもなるし。

もしかして無謀な事を知っていて風間教官も「面白い」って言ったのかなぁ(苦笑)

 

前作以上に訳アリな生徒たちが集っていた訳ですが、

杣は勿論、漆原(矢本悠馬)も石上(上白石萌歌)も卒業出来たのが不思議ですよ。

漆原の「時間感覚が掴めない」件は小さい頃からの症状な気もして、

半年間で克服出来たというのは都合良過ぎると思いますし。

石上だって授業中に頻繁に手の震えを起こしていたはずですけど、そんな簡単に治るもの?

 

そこそこには楽しんだけど、前作ほどではないと感じたのは…

生徒一人一人に愛着が持てないまま、いろんなエピソードを盛り込んでは

サクサク片付けるように物語が進行した所にあるのかなぁ、と思っています。

こねくり回し過ぎましたね。

年末に再放送されていた前作は復習していませんので

感じた事が合っているのかは分かりませんが、

なぜ昨日の感想で「短編集っぽさが強くなった」と書いたのかも、よくよく考えてみたら…

警察学校での生徒の成長、生徒同士で切磋琢磨する姿よりも

風間教官VS生徒 という構図に絞って

「いかに風間教官の洞察力の高さを魅せるか」にこだわった

作りになったからなのか?という気もしました。

後はCMの挿入頻度の多さですよね。

昨日よりも多くて、これが更に緊迫感を削ぎましたねぇ。

 

内容自体は199期メインにした方が面白そうでしたし、

今更ですが、CMのないNHKで30分構成×7話?で放送した方が

本作のコンセプトもより強く活かせられたのかもしれません。

 

来年もやる場合は、もう前後編&2時間半ずつじゃなくても良いような…

 

 

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教場Ⅱ 前編 感想|前回よりいろんな意味でヤバくない?

 

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これは前作でも思ったんですけどね。

よくあんな犯罪者のたまごみたいな人が試験合格出来るなぁと(笑)

で、半年も待てずに悪さをする。

こりゃあ風間教官(木村拓哉)の洞察力が長けていくのも無理ないですよ。

 

最初に退学を命じられた稲辺(真栄田郷敦)は、前作で言う林遣都さんのポジション。

あとは…堂本(高月彩良)が、嫉妬のためか盗みを働いたのが原因で。

漆原(矢本悠馬)のターンもありましたが、ここは危機から免れたようです。

という訳で…よく考えてみたら、今回は2人しか消されていないんですね。

前作よりも構成に"短編集"かのような

サクサク切られている感覚を覚えた気がしなくもないですが、

予想していた斜め上の所から急に凄い展開を盛り込んでくる流れが

息つく間もなく起きるので、常に緊張感を保ちながら見られる面白さはあります。

 

「想いは伝えてきたか?」なんて言葉、風間教官でも言うんだなぁ…

意外とロマンチストな一面を持っているんだという新たな発見もあったけれど、

特に印象に残ったのは、やっぱり宮坂(工藤阿須加)の件ですね…。

役名を忘れていた分、それが工藤阿須加さんだと分かった時の衝撃が大きかったです。

序盤で流れたスタッフクレジットに前作のキャストの名前が載っていたから

いつ登場するんだろう?と楽しみにしていましたが、

198期の顔ぶれが見られるのがあんな辛い場面だなんてねぇ(泣)

漆原が責められたのは「あの時通報してくれれば」から来ているんでしょうけど。

携帯は規則で持っていないし。それにまだ警察のたまごだから、

適応力よりもパニックの方が勝ってしまう事が多いはず。

一番悪いのは道を通した宮坂でもなく、車を止めさせた漆原でもなく、

人をはねた車なのに…。

身近に人がいた・いないで命が助かる可能性も変わりますから、

追い詰めてしまうのも理解出来ますが。

でも、薬物とか関係なしに、日常生活に支障をきたすほどパニック状態になってしまうのは…

警察には向いていないとは思うんですよ。

しかし、辞めさせてくれと言われても残した風間教官。

どうやって乗り越えていくのか…そこも明日の見所になっていくんでしょうかね。

 

前作で魅力の一つだと感じた若手役者の演技面で言えば、

真栄田さんの「鳥羽ーーーーー!!ちゃん」の緩急のクセが激しい脅迫の仕方にも

ゾクゾクさせられましたが、

矢本悠馬さんの全ての所作から出る落ち着きのない演技も凄かったですね。

劇中でも言及されていた通り、薬物でもやっているのでは…と思えたくらい。

真相が分かるまで「え?なになに?」と、こちらまで振り回されましたw

 

後編は伊佐木(岡崎紗絵)、杣(目黒蓮)、比嘉(杉野遥亮)のターンという事で、

3人それぞれどんな表情を見せてくるのか楽しみです。

中でも、目黒くんの演技は見た事がないので…ワクワクもんですな。

勿論、風間教官の過去と199期の話にも興味があります。

 

それにしても、これは超余談ですけど…あのコントね。

トイレから戻ってきて目にしたもんだから、まだ続きがあったのかと思っちゃいましたよw

チョコプラのお2人を見てようやくパロディだと分かる。

ややこしいわ!面白かったけど(笑)

 

 

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逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類! 新春スペシャル!! 感想|世の中にはびこる"呪い"を解く

 

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初っ端から、本作を見た率直な気持ちを書くため、もしかしたら共感しづらいかもしれませんが、

個人的に感じた事なので書き残しておきます。(ネガティブな内容ではありません。)

 

本作がムズキュン特別編として再放送されたのが、去年の6〜7月の時期。

その頃に見ても確かに「名作はいつ見ても名作」

「同じシーンで同じように盛り上がる」とは思いはしたのですが、

正直言ってしまうと、冷たい夜風にさらされて「今日は逃げ恥があるから早く帰らなくっちゃ♪」と

ウキウキしながら帰路につく当時の光景が蘇るまでには至らない部分もあったんですよね。

(毎年年末になると再放送はしていますが、

大掃除やら作業やらで基本的に見られていないので…それが久しぶりの視聴。)

こんなに未公開シーンを盛り込んでいるのに。

ED映像もアップデートしてくれているのに。なんでだろう。

それで、今回の新春スペシャルを見て…ストンと腑に落ちました。

「逃げ恥」は肌寒い季節に合っていて、

温かさで心も体も満たしたくなる季節だからこそ見たい作品なんだと。

約4年経っても変わらない、むしろ懐かしいとさえ思う

優しさと温もりに溢れた数々のハグ…沁みましたよ。

特に、平匡(星野源)が本音を吐きながらみくり(新垣結衣)にハグするシーンなんて、

優しさの塊過ぎて泣けちゃったなぁ。

 

勿論、理想論だけに目を向けて「沁みる」「癒される」と感じた訳ではなく。

前半パートでは夫婦として新たなステージに進むまでの過程を、

後半パートでは2020年での出来事を追体験するかのような展開の中で、

登場人物それぞれが置かれた"苦しい"状況を仲間と共有しながら乗り越えて

その"苦しい"の先にほんの少しの"希望"があるのかもしれない…という描写があったからこそ、

心動かされたりしたんですよね。

 

野木先生の描くコロナ禍の話はあまりにもリアルで、パロディが織り込まれていなかったから

本当に見ていてしんどかったです。

ハグには 相手の温もりに触れて自身の気持ちが和らいでいく良さがある事を

後半パートに突入までの2つのシーンで実感したから、

それを求めたい時に求められない歯痒さを味わった。

…で、何ヶ月?何年?経ったかは分からないけど、

マスクのいらない世界で「ただいま」「おかえり」と言い合いながらハグするラストで締める。

あえて「○年後」だとはっきり表記しない所が良いなぁと。

ラストを"そう遠くはない未来"と捉える人、

断定的ではないから"まだまだ見通しが立たない"と捉える人…考え方は人それぞれ。

どちらの考えも否定しない。だけど、一人一人が未来を思い描いた上で、

いつかそんな未来が訪れるように精一杯生き抜いたら良いんじゃないかという

本作なりのメッセージだと受け取りました。

 

「どちらの考えも否定しない」というのは本編の作りにも表れていて、

妊婦になったら女性が可哀想&応援目線だけを描くのではなく、

男性側&パパ側の苦悩、パパとして子育てしていく上でぶち当たる父親との価値観の違い、

時代に追いついていない社内体制、そして独り身だからこその辛さ…と

老若男女、社会全体にはびこる"呪い"に平等に言及した内容になっていました。

全て日常会話を通して出てくる話だからなのか、

唐突感も盛り込みすぎな感じもなくて導入の仕方が自然なんですよねぇ。

 

個人的には、妊娠するシーンも、赤ちゃんを産もうとしてる時は苦しんだり力んだりする

女性の顔が映し出されるイメージがあった分、

あんなに冗談を言えるほどケロッとしている時もあるのか…と、かなり印象が変わりましたよ。

私にはまだ妊娠の経験がないのでよくは分からないのですが、

実際に、母や会社の上司から「ご飯の匂いを嗅ぎたくなくなる」

「ジャンキーな食べ物が食べたくなる」という話は聞いた事があったので、

本当にリアルに描かれているんでしょうね。

 

みくりと言えば短髪ですけど、長髪もだんだん馴染みました。

うぅうぅ泣く姿は…不覚にも可愛いと思ってしまいましたw

タピオカドリンクみたいな三層の湯のみも可愛かったなぁ。←超余談(笑)

また何年か後に、コロナが終息した時に。

SPでも良いので続編が見たいです!

 

 

 


ノースライト 前編 感想|映画のような上質ミステリー

 

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建築士になっても、真実を探し続ける事からは逃れられない西島さん(笑)

発言にやたらと鳥の名前が出てくるから、いつ「百舌」というワードが出てくるのか

ちょっと期待しておりました。

そして、奥さんは石田ゆり子さんではなく宮沢りえさん。

…昔の事でも、憧れのまみさんを奥さんに出来たようで良かったですw ←分かる人には分かる

 

さて、西島さん関連の話はもう終わりにして。

中々上質なミステリーでしたねぇ…

物悲しげな雰囲気を帯びたピアノの劇伴に、ロケーションとキャストの豪華さに、

"何かがおかしい"違和感が積み重なっていく謎の描写に、

「ただ霞のように、だがはっきりと、あのノースライトだけが見えていた」

という詩的な台詞の締め方に。

映画館で味わいたくなるような世界観でした。

最初はいくつかの過去作品を思い浮かべながら

青瀬(西島秀俊)の設定にツッコんでいたもんですが、

それも忘れて、いつの間にか引き込まれてしまったなぁ。

 

岡嶋(北村一輝)が言っていた「大切な時期」というのは

恐らく自身の病気の事を指す訳で。

吉野(伊藤淳史)が連れてきた"背の高い女性"は青瀬の元妻・ゆかり(宮沢りえ)で…

彼が青瀬に依頼するように促したのもゆかりなのでしょう。

その他にも、娘の意味深な行動に、「タウト」「トウタ」に、議員との癒着疑惑に

とにかく謎だらけ。

「鳥」を伏線にして、ここに絡めてくるのかどうか?

来週の1時間弱で描き切れるのか少し不安ですが、

基本的に良い作品が多いNHKドラマなので期待してみたいです。

 

それにしても…西島さんはこの手のシリアス作品が本当に似合いますよねぇ。

西島さん×NHKと言えば、一昨年に放送された「満願」。

あの時も一歩ずつ道を踏み外していくスリル感を演技や表情で魅せていて、

ぞわっとさせられたっけかな。

ノローグも、今起こった出来事や心境を淡々と語っているだけなのに

重みと"含み"があるように感じられます。

キュートで癒される西島さんも好きですけど、

やっぱりシリアス系の役を演じさせたら様になりますね。

 


少年寅次郎スペシャル 前編 感想|リンゴが食べたくなっちゃう前編。

 

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ああ…連ドラの頃もそうでしたけど、

やっぱり井上真央さんのお母さんっぷりが堪らんですなぁ。

基本的に世話焼きな性格でも、足を引っ掛けるといういたずらっ子っぽい一面も覗かせつつ、

寅次郎に愛情いっぱい与える時は思いっきりくしゃっとした笑顔をされていて。

内から滲み出る母性と愛らしさが同居しているような佇まいが、

光子というキャラクターをさらに魅力的にさせてくれます。

寅次郎(藤原颯音)は勿論、正吉(きたろう)も

「すりおろしのリンゴが食べたい」と言ったのにも納得出来る。

頬に手を当てながら「こら!もう〜〜〜」と怒る時の表情を見ようもんなら、

何度だっていたずらしたくなっちゃいますよ(笑)

でもって、お見舞いシーンではげっそりとした体に…1年ぶりに演技を堪能いたしました。

 

内容の方は蔵出しエピソードという感じ。

連ドラでの話を織り交ぜながら、過去と現在を行き来して物語が進んで行くのですが、

ただの総集編で終わらせない作りが粋だなぁ…と。

こんな日もあったんだ。寅次郎はこの時に何かを学んだんだ。

新たな発見が出来るのが楽しい。

(当時は認識していなかった森七菜さんが出演されていたのも、個人的には新たな発見。)

当時は5話という短い話数の中、

日常エピソードがクスッと笑えて微笑ましい内容ばかりだった分、

もっとこの世界を生きる人々の生活を覗き見してみたいな〜と思っていたので、

リンゴから次々展開されていく思い出話を聞けて満足でした。

 

「俺、リンゴがもう大っ嫌いで」「母ちゃんが全部食べるしかないよ」

照れ臭いのか、顔を逸らして優しい嘘をつく所が

"寅さん"らしさ全開で泣けてしまって。

本当にお母さんの事が好きで、愛情をいっぱいもらった恩返しがしたいんだという

寅次郎の真っ直ぐな気持ちが伝わるよう。

で、このお見舞いシーンを見ちゃうとねぇ…

あんな態度で帰ってきた平造(毎熊克哉)を憎たらしく感じるのにも

より共感出来てしまうんですよね(笑)

一生懸命看病していたのにって考えたら…確かにムカつきますってw

連ドラの録画、残っていたかしら。

今回の内容を知った状態で、また最終回でも見返したくなっちゃったな。

 

そんな平造も、約10年経ったら遺影に。

彼の現実逃避したくなる気持ちも分からんでもないんですけどね。

でも、喧嘩して会わないまま亡くなってしまったんだろうと思うと…ちょっぴり切ないです。

後編もじっくり見守らせていただきます。

 

 

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東京タラレバ娘2020 感想|3年経ってもカワラン娘たち。

 

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連ドラは当時リアルタイムで視聴済。

けど…さすがに3年も経つと、よっぽど強烈なエピソードがない限り忘れちゃうよねぇ(笑)

なので、序盤で色々と振り返りをしてくれて助かりましたよ。

 

見ていくうちに、

鮫島(平岡祐太)の二番目の女になってしまう香(榮倉奈々)のくだりも、

妻がいると分かっていながらも不倫に手を出してしまう

小雪大島優子)のくだりも ←しかし、田中圭さんが出演されていたのは完全に忘れてたw、

そうそう…なんで今頃続編?と思っていたら、

あ〜!そう言えば「一人でオリンピックを見るのは嫌だ」とか言ってたからか!

なんて事も思い出してきました。

で、結末は…3人でいつまでもタラレバ言って楽しくやってればええやん…?という

なぁなぁな感じで終わっていたのが当時も微妙だったんだよなぁって事まで思い出しました(笑)

連ドラでもSPでも、ここは同じ感じでしたねぇ。

 

姑が嫁にとっていかにも"悪キャラ"として描かれているのも典型的だし、

温泉行きたい!じゃあ行っちゃおうか!ですぐ集まれる関係性も現実味がないし(仕事…)。

そもそも、コロナが存在していない世界で作られちゃったので仕方ないかもしれませんが、

6月に結婚式を挙げた夫婦は…多分おらんでしょ。

唯一今時な描かれ方しているのは小雪くらいでしょうか。

仕事で充実した日々を送ろうというビジョンに、アプリで恋活に。

あ、でも、言動があまりにも軽はずみなので、一番恋愛には向いていないのかもしれない(汗)

会ったその日にホテルに誘っても…何も起こるはずないのに。

 

回想を含めても、3人はつくづく男運のない人達だなぁと思っていましたが、

最後は無事に解決したようで。

ただ…元彼に慰謝料だけは払ってもらった方が良いですぞ!

倫子(吉高由里子)よ!!

 

私にとっては、吉高さんのにこやかな笑顔と

久しぶりの金髪姿の坂口健太郎さんを見るためのSPドラマでした♪ はぁイケメン…。

 


JOKE〜2022パニック配信! 感想|この世で一番怖いものは過信

 

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良い意味で、フジテレビの深夜枠で作られてそうなドラマでした。

しかし、最後の怒涛の回収の仕方はクドカンらしいと言いますか。

練馬の刃の声がやけにAIっぽい機械めいた感じだったのも、

坂根(柄本時生)に似た声で電話をかけてきたのも

全部マイルスの仕業だったって事で…良いんですよね?

ノンストップで次々と話が繰り広げられていくから

理解が追いついていない所がいっぱいあるだろうなぁ(笑)

真相が分かった状態で、空いている時にまた見返したいです!

 

ずっと声だけで実際の顔がずっと見えないシーンが続いたので

これはAIスピーカーが原因だろうというのは途中から察しましたし、

AIを通して何を描きたいのかも予想出来るものではありましたが、

コメディかと思ったらホラーだったり、ホラーかと思ったらコメディだったり…と

境界線があやふやで、それに終始翻弄され続ける楽しさは感じられました。

 

この世で一番怖いものは「過信」。

インターホンを押されても誰が来たか確認しない。ガスも照明も自力でつけない。

何もかも機械だよりの主人公。

「AIがあれば大丈夫」と思い込んでいたから、自分の危機管理を全くして来なかった。

そんな人の最期はどうなってしまうかお分かりでしょう…

だから、アナログもデジタルもバランス良くとりながら生活して行こうね…というのを

皮肉めいた作風に仕上がっていたと思います。

 

しかしまぁ、これの何が一番凄いって、

脚本家の宮藤官九郎さんがコロナ禍を受けて執筆されたものではなく、

去年くらいから既に考えて温めていたものだったっという所。

AIと人間の話なんだけど、「コロナ」というフィルターで見ると、

自然とウーバーイーツや宅配ばかり頼んで

誰かと話す機会を失っている人の末路の話にも見えてきてしまう不思議。

 

やっぱり本当に凄い方は、無意識にでも先見の明が備わっているんでしょうねぇ。

人気脚本家さんの恐ろしさをまた思い知らされた作品でもありました。