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世にも奇妙な物語’20 夏の特別編 感想|CMに配役、色々狙ってる?w

 

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夏らしいホラー作品や発想力の光る作品などありましたが、

最後まで見てみれば、今回は全体的に普通?どれも小粒揃い?といった感じでした。

40分の長編は仕方ないとして、

とりあえず、ショートストーリーに2本もCMを挟み込むのは

やっぱり緊迫感が削がれるのでやめて欲しいです(苦笑)

 

ここからは、各エピソードごとに感想を書き、

その後にランキング付けの形をとらせていただきます。

 

しみ

 

主演:広瀬アリス 出演:宮川一朗太山口香緒里関めぐみ

 

この季節には持ってこいのホラー作品で物語は開幕。

服や体についたしみのディテールがやけに凝っているし、

容赦なく視聴者を脅かす展開が続くなぁと思っていたら、

前回の「恋の記憶、止まらないで」を書いた脚本家さんの最新作だったのですね。

どうりで、女囚さそりみたいな謎の女性の幸薄そうな顔つきに

妙な既視感を覚えた気がしました(笑)

 

ただ、仮にもしあのような状況に陥ったら、

私だったら洗濯して血を落とすより燃やす方法を選びますね。

水で流しても痕は残りますし、燃やした方が確実に証拠は消せるだろうから。

「しみ」の話にこだわったばかりか、親子とも前者の選択をした所に

都合の良さを感じてしまったのが惜しかったです。

 

プロット自体も…夢オチで片付けるよりも

もっと面白く料理出来たんじゃないかと思います。

 

 

3つの願い

 

主演:伊藤英明 出演:松角洋平、沢井美優滝藤賢一

 

先にツッコんでしまおう。

伊藤英明さんが虚弱体質の人には見えんわ!w

昔より今の方がガッシリした体つきだし…

某お坊さんのドラマなんて若干お腹が出てるほどだったし…

吉岡秀隆さんとか、野間口徹さんとか合いそうな役者さんは他にもいるのに…(笑)

まぁ、これはもう置いといて。

 

予想もしない展開続きで"翻弄された"点ではこの話が最も良かった気がします。

「僕のヤバい妻」が思い出されるような流れだっただけに

まさかランプの魔人なんていうファンタジーな要素を被せてくるとは思いませんでしたし、

最後には「等価交換」の真意が分かった途端、恐怖心を一気に駆り立てられる

オチの余韻の残し方までよく作られていました。

いつまでも お前のものは俺のもの…という訳にはいかない。

借金もちゃんと返そうね…というさり気ない教訓話でした。→by この後のレイクのCMw

 

ランプの魔人がファンタジー要素と言いましたが、

黒のスーツ姿でCGも使わず普通に奥から登場してくる姿はシュールさ満点で、

ここは一番「世にも奇妙」っぽかったかも。

 

 

燃えない親父

 

主演:杏 出演:松下洸平森矢カンナ、山本道子、山田明郷皆川猿時

 

ここは色んな意味で遊んでましたね。

伊藤英明さんがキミコー!キミコー!と呼び続けた次の話は、

キミコじゃなくてその元旦那の八郎@松下洸平さん出演作。

土屋…じゃなくて三浦誠己さんがジャスミンとして登場。

…で、CMにコンフィデンスマンの宣伝を挟むのは止めてあげて(笑)

 

「燃えない親父」というタイトルからして、何があれば成仏していくのか

家族で探していくうちに、生前までは語られなかった父の想い(手紙?)に気づいて涙する…

なんてハートウォーミングな話になるのだろうと予想していた分、

何度試してみても燃えません!!というカオスな展開になるとは意外でした。

  

しかし、終盤は締まりが悪くなってしまったのが残念。引き延ばしが目立ちましたね。

「燃えた」「燃えない」の二択の面白さで話が進んでいたのだから、

指輪がないのならあの世へ持って行ったのだろう…なんていう曖昧さで終わらせるより、

「春光」のくだりで終わらせた方が良かったでしょう。

父の心残りは姉弟のわだかまりだったんだ…と涙を誘って完結かと思いきや、

いやそれでも燃えないんかい!とズッコケさせたオチにした方が"らしく"ないですか?

 

 

配信者

 

主演:白洲迅

 

正直これには…特に新鮮味を感じなかったかなぁ。

何も考えずにバカな行動をとる人をお仕置きする話なんて

SNSを扱うドラマを中心にもう描き尽くされている印象ですし、

最後はドッキリ企画だったのも予想通りでした。

去年放送されていた松本穂香さん主演の「JOKER×FACE」を優しくした感じ?

 

あと、この手のドラマに言える事ですが、

追いかけられているにもかかわらず、外に出るよりなぜ行き止まりのトイレに

篭ろうとする発想になるのかがよく分かりません(笑)

 

 

*****

 

ランキングを付けるならば…

 

①3つの願い

②燃えない親父

③しみ

④配信者

(2位以下は特に大きな差はないかなぁ…。)

 

でした。以上!

 

 

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探偵・由利麟太郎 4話 感想|今度は幽霊になったリカ28歳?

 

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途中で若干ウトウトしてしまったため、今回は簡単感想で。

大まかな流れはネタバレ記事で補完。前後編で良かったわ…(笑)

 

今までは割と猟奇的でキテレツな演出が施されている印象でしたが、

今回は落ち着いていましたね。

その代わり、高岡早紀さん、吉谷彩子さん、佐野岳さん、水橋研二さんなど

どれも癖が強めで怪しげに見えるキャストを揃えたって所でしょうか。

分かりやすい犯人の回もあっただけに、残りの人々の誰が犯人になっても不思議ではないような

先の読めない面白さがありました。

(高岡さんは「リカ」、佐野さんは「仮面同窓会」の喜一って事で、

どちらもホラーテイストの「オトナの土ドラ」作品出演者なので、

得体の知れない怖さも勝手に増すよねぇ…。)

 

予告を見る限り、由利(吉川晃司)は現場で謎が解けたようですが、

とりあえず私は相良(吉谷彩子)と雨宮(水沢林太郎)の共犯だと予想しておきます。

雨宮はさくら(高岡早紀)の遺体を見ても顔色一つ変えなかったのが気になりましたし、

二人は歳も近そうなので、実は恋人同士だった!なんて展開になってもおかしくない。

ライバル=邪魔者を消して欲しいという彼女の頼みを聞いて作戦を練ったとか…?

そんな考えが浮かんできました。

 

「リカ」のOPにあったような高岡さんのあの叫ぶ顔が見たいな…w と薄ら期待しつつ、

最終回を待ってます。

 

 

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探偵・由利麟太郎 3話 感想|歪んだ愛を生んだ雅なピンヒール

 

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今回の殺害動機は単純明快。

単純明快ながらも、腕時計を見られるくだりや、帰宅した時の旦那の受け答えの間、

そしてハーブティーに使用する葉っぱをちぎる所をわざわざ映すといった

いくつもの"ヒント"を視聴者に提示していた印象で、

今までよりも自分で動機を推理する時間が作れて、楽しく見られた気がします。

 

三津木(志尊淳)第一発見者=重要参考人として牢屋に入れられて出番が減ってしまった分、

今回は由利(吉川晃司)の台詞量が多めでしたが、

その分「由利が手がかりを掴む」「考え事をする」といった捜査過程を

じっくり描写してくれた満足感も覚えました。

こうして見ると、三津木に喋らせ過ぎてたんだろうな〜…と。

でも、寡黙で落ち着いた先生と気さくで行き当たりばったりな助手の

正反対の組み合わせだからこそミステリーものは面白い訳で、

4,5話は前後編になりますから、2人の見せ場をもう少しバランスよく出来たらと思ってます。

 

単純明快と言っただけあって、

犯人も前回に引き続き序盤の時点で分かりやすい。

犯人探しよりも役者のクレイジーな演技に重点を当てたというのが頷ける結末。

ネタバレしちゃいますけど、浅利陽介さんが悪そうな顔してるのは

何だか新鮮味がありましたねぇ。

しかし、ピエロ…黒い服で仮面被れば良いものを、

なんでピエロなんて目立ちやすい格好にしたんだろうってのは置いといて…(笑)

 

強いて言うなら、脱いだピンヒールの捨て方はちょっと無理がある気もしましたが、

3話が一番展開的には良い出来でした。

ピエロの題材に合わせた軽快で奇妙な劇伴、ピンヒールで顔を突き刺された遺体のグロさ…

「気味悪い」と恐怖心を駆り立たせる演出の安定感よ!

 

 

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探偵・由利麟太郎 2話 感想|一番不憫なのは五月くんかもね。

 

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美沙子(柳ゆり菜)の死体は果たしてそこに存在していたのか?それとも幻覚か?の

1つの要点に絞られた話になっていたので、

前回よりも内容の分かりにくさは和らいだ気はしました。

 

ただ…事件の描写がやっぱり個人的には惜しいんですよね。

これは「シャーロック」で味わった感覚と似ています。

由利(吉川晃司)が手がかりを見つける姿、謎解きする姿をじっくり見ながら

一緒に推理をしたいのに、1時間内で収めなければならないという作り手の気持ちが強いのか、

彼が何を見てどう感じたのか…がまるまるカットされている、

大げさに言うならばダイジェスト版を見せられているように思えてならないのです。

 

見えていたものが全て実際にあるものだと分かったとしても

エマ(水上京香)の怯えようは心療内科を勧めたいくらい異常でしたし、

いないと思ったら突如エマの前に現れ、警察から逃げる謎行為をした五月(赤楚衛二)も

特に理由が明かされなかったので、

「なんかよく分からない脳筋彼氏」という印象で終わってしまいました。

最初の段階で病院に連れて行こうともしない人達を見て、周りが全員グルになって

彼女を陥れようとしている説を考えていたんですけど、そんな事はないんですよね(笑)

1時間きっかりじゃなくて、1時間30分×5本にした方が

あらゆる不足部分を補えていたかもしれません。

 

天井から黒い腕がうじゃうじゃ出るホラー演出は、結構物珍しく。

子供の時だったら1人で眠れなさそう。

犯人は安定のあの方でありましたが…

まぁ…「自分や家族が途中で亡くなって遺影になる役」の代名詞が○島さんであるように、

あの方も「猟奇的で変態な殺人犯」の代名詞になって行くのでしょうね…w

 

ところで、前回も薄々感じてましたけど、

このドラマ、若干トンチキ臭がしません?

ハイキックアクションの後の柔道みたいな構えのポーズ…

あれでフフッとなってしまったのは私だけでしょうか(笑)

 

 

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ドラマスペシャル スイッチ 感想|偏屈でもどかしい大人の"人間愛"

 

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いや〜…坂元裕二作品、やはりハズレがないですね。

刑事ドラマが多く、硬派なイメージのテレ朝ドラマにも溶け込めちゃう。

 

序盤の階段を上から突き落とすという2サスあるあるのシーンで

犯人の顔を既に見せる時点で、ただのサスペンスではないとは思ったけれど、

そこからの展開の切り替わりっぷりが容赦なかったですね。

「カルテット」らしいクセ強めの人物しかいない会話劇が繰り広げられて

クスクスさせられっぱなしだった途端、

星野(石橋静河)から告げられる真実の重さに

さっきまで楽しんでいた私の頭が鈍器で殴られたような感覚に襲われて、

また更に深い部分へと踏み込んでいく…。

「スイッチ」って何だ?ユルいコメディからシリアスへの方向転換?

あぁ!真の「スイッチ」はそれかーー!!

回を増すごとに物語がクライマックスに近づく連ドラではなく、

2時間の放送内で感情がグワングワン揺さぶられて惑わされる心地になる作品は

随分久しぶりでした。

(そういえば、松たか子さん、「カルテット」では終盤で偽名を使っていたという

大きな秘密を抱えていた役だったっけね…(笑))

 

途中まで見て、このヘビーな内容を連ドラにしないのは勿体なかったなぁとも

思いましたけど、最後まで見終わってみれば、単発で正解だったと思いますよ。

連ドラだと多分JOKERになりかける円(松たか子)を直(阿部サダヲ)が止めるくだりが

途中からパターン化して行きそうですし、

坂元さん自身も描きたい所は「不条理な世の中に対する怒り」「歪んだ正義感」じゃなくて

「ちょっと拗れた変わった形の"人間愛"」だったでしょうしね。

 

2人は人生の中で恐らく一番辛い経験を分かち合っていて、

お互いが一番の良き理解者でもあるのだけど、

それは裏を返せば愛には発展せず、良くも悪くも"親友"の関係で止まってしまう。

時間を共にしている内に自ずとそこは分かってしまって、分かっていたから別れたし、

今後も元サヤに戻る事はないのかもしれない。

最初は馬が合わなそうな相手と付き合ってるなぁと感じたのも、

もしかしたら自分の中の闇と程よい距離感を取りたかったからその人を選んだ…

という可能性もあるんだと思いますよ。

でも、直と円だけしか知らない秘密があるように、

ロマン思考の持ち主の貴司(眞島秀和)と亜希(中村アン)も

恋人には言えない(言わない)秘密がある。

そんな、人って案外相手の事を分かっていないのかもよ…という

ほんの皮肉が混じったお話だと受け取りました。

 

(序盤の段階で)なぜこの人と付き合い出したのか全然理解出来ないと思わせる

眞島秀和さん&中村アンさんのキャスティングも妙にしっくり来ましたし、

本来なら重くぐったりとした内容になり、コメディとシリアスのちぐはぐ感が出てしまう所を、

阿部サダヲさんを主演にした事で雰囲気を和らげ、小ネタ要素を忍ばせる坂元作品の作りと

良いバランスが保てていたんじゃないかと思います。

 

ミニドラマ、SPと来たら、今度はやはり連ドラが見たいですねぇ…。

首を長くしてお待ちしてます。

あ、そうそう、来週の「必殺仕事人」の流れは狙いましたよね?(笑)

 


探偵・由利麟太郎 1話 感想|令和の世界に漂うは古風な雰囲気

 

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最近、CMでよく見かけるな〜…力入れてるんだろうな〜…と思っていた本作

(まぁ、このご時世で春ドラマのCMが流れないからっていうのもあるでしょうが)。

フジテレビの横溝正史作品となると

去年と一昨年の年末にやっていた某有名小説の実写化を彷彿とさせられ、制作局が違うとは言え

今回も大々的に宣伝しておいてガックリさせられてしまうのではないか…なんて

一抹の不安が過ぎりながらの視聴となりましたが、

原作を知らない私でも「ちゃんと忠実に作られているな」と感じさせてくれる

世界観に満足しました。

 

内容自体は約1時間に収めるためなのか、それとも単に私の理解力が悪いのか(多分後者?(苦笑))、

事件の背景や捜査過程が助手の三津木(志尊淳)から語られる形で

情報量がやや過多な印象を受け、自分なりに物語を解釈しながらの視聴となってしまいましたが、

璃子新川優愛)・瑛一(長田也哉)・瑛造(中村育二)の日下家の3人の関係性から

横溝作品らしい容赦ない"闇""ゲスさ"が強く感じられる描写を堪能出来たのは良かったです。

変な泣き落とし演出や同情シーンもなく、事件の後日談にほんの少しの希望をも含ませる

三津木の淡々としたナレーションでオチをつけたのも好感が持てました。

と、同時に、バディ2人のシーンに西部劇風の主題歌を重ねたエンディングは

なぜだかテレ朝木8枠ドラマっぽさもあったけれど…(笑)

 

最初は、なんで吉川晃司さんが主役?なんて思ったりもしましたが、

初回を見る限りは主役に起用したのも頷けるものでした。

恐らく時代設定は令和なのでしょうが、令和なのか昭和なのかがはっきりと分からない

"曖昧さ"がミステリー作品に馴染んでいて逆に惹きつけられましたし、

深緑の映像と日本の伝統的な京都の町並みが

吉川さんの醸し出す渋みをより引き立たせていたと思います。

主役が吉川さんだけだと視聴年齢層は高くなってしまうだろうから、

相棒に志尊淳さんを置く事でバランスをとったキャスティングも良い。

 

劇中で何度も出ていた由利の先端恐怖症の件も気になりますね。

自分で意識的に使う分には平気だけど、急に目の前に向けられると怖くなってしまうのか…?

4・5話の前後編でその症状になったルーツが語られるのか期待しつつ、

次回以降も見て行くつもりです。

 

しかし、もし犬神家の作品がまた今年の年末にやるとしたら、

このスタッフで作ってくれないもんかな…(笑)

 

 

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世界は3で出来ている 感想|絶望を味わった人。適応できた人。耐えた人。

 

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これ、いつ撮影したのだろう?とビックリさせられるほど、

今の状況に置かれた人々の心境を代弁してくれているかのようなお話でした。

「緊急事態宣言」解除後の世界。妙〜にリアル。

でもって、寝る前に気軽に見られる良い意味での"軽さ"と

現実を思わせてしんみりさせられる"重さ"のバランスも丁度良い。

 

タイトルの"3"が何の意味を指すのかずっと考えながら見ていましたが、

おそらく、「絶望を味わった長男」「変わりゆく世間の波に乗れた次男」

「何とか耐えられた三男」の3兄弟を通して

今の社会の縮図を俯瞰的に描きたかったのかもしれませんね。

"どんな3ヶ月間を過ごしてきたか"はサラッとしか描かれませんでしたが、

"どんな思いを抱えながら生きてきたか"は林遣都さん演じるそれぞれの役から

醸し出される雰囲気、声のトーン、顔つき、表情…で確かに伝わりました。

 

ぐだっとした勇人とお母さん味ある泰斗の対比も凄かったけれど、

三雄を初めて見た時は本当に「誰!?」って思っちゃったもんなぁ…。

微妙にもう中学生みたいな髪型していて可愛らしかったし、

あのあざといポーズも許せちゃうし。

もう少し三雄の話を聞いてみたかった。でも、長男の言葉には頷きっぱなしでした。

 

「これからどうなるんだろうって5歳みたいな事を考えてしまう」

「でも、人って良いよな。忘れるから。渋谷に人いるもんな。」

世の中がとんでもない事になっているのを知ってはいるものの、

それを完全に受け入れる余裕がないまま、気づいたら何もなかったように

日常が"戻ろう"としている…

この状況の変化にぽかんとした気持ちになっている人、

あんな事やこんな事、解放しちゃって良いの?とビクビクする人、多いと思います。

しかし、勇人と同じく自粛期間を上手く利用して出世出来る人もいる訳で、

世の中には本当にいろんなタイプの人間がいるのだとも痛感させられました。

テレビ業界も"進化"している真っ最中ですよね。

リモート機材で実験的に作ったドラマ、兄弟姉妹夫婦で作ったドラマ、

1人複数役で作ったドラマと、既存の枠に囚われない作品が。

バラエティの方は、例えば、本放送前に見た「VS嵐」の嵐のメンバーの合成も違和感なく、

内容自体も以前の形態に近づけようとするといった、

技術の進歩を感じさせられる番組がどんどん出てきました。

10年くらい前だったらあり得ない事でしょう。

 

話は逸れましたが、「当時(の思い出)があるから今がある」

3人が隠し味入りのバターラーメンを味わう姿と重ねつつ、心の片隅に本作の記憶を残したい…

私にとってそう思わせてくれる作品でした。

一人しか出演されていないのに進行もテンポもスムーズでしたし、

深夜にはちょっと勿体なかったですね。

そして、佐藤仁美さんは声のみという贅沢キャスティング(笑)

佐藤仁美さんバージョンで続編が見てみたいし、

もしそうなったら今度は楽しませる方向に行くのかもなぁ。

 

 


リモートドラマ Living 3・4話 感想|成功と失敗は隣り合わせの人生

 

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#3「おでんとビール」

 

出演:仲里依紗中尾明慶

 

すごい…演技じゃなくて、日常生活でも

本当にこんな夫婦なんじゃないかと思えてくる(笑)

「ドラマ」という作られた世界で視聴者にそう思わせたら、作り手の勝ちですよねぇ。

 

「美食探偵」のれいぞう子並に放たれる、仲里依紗さんの圧倒的な存在感。

旦那役の中尾明慶さんと交互に飛び交うマシンガントークなどで

夫婦を対等な関係にするのではなく、

あえて奥さん>>>>旦那のアンバランスな関係にした事が

そのままドラマとしての面白さに繋がっていたお話でした。

 

最後は絶対ハッピーエンドで終わらないだろうなぁ…なんて思って見ていましたが、

やっぱり一捻りありましたね。

「やっぱおでんははんぺんだって」

そこか!母音絡みか!という意外性はあったけれど(笑)

 

今再放送されている某タイムスリップドラマのような巻き戻し展開も効いていて、

何したら奥さんの機嫌が悪くなるのか…旦那はどんな失言をしてしまうのか…という

2人の間から醸し出される緊張感をも楽しみました。

 

「落ちた靴下で最後の一滴」…夫婦あるある過ぎてグサッと来ます。

 

 

#4「敬遠」

 

出演:青木崇高、優香(声のみ)

 

1部屋に1人の男性…これが一番リモート要素が強かったですね。

と同時に、過去の自分が映った映像を未来の自分が見るというのには

世にも奇妙な物語」を彷彿とさせられました。

 

「笑ってれば面白いと思ってるんだろうな」

「つまんないな。2秒で分かるだろ」「みんなよく喋るよね〜批判だ批判」

ザッピングしてはいちゃもんつけるシーンが妙に印象に残っていて、

坂元さん自身の今のテレビに対する思いを東山(青木崇高)に

代弁させているように聞こえて笑っていたら…

 

後半にはちょっぴり考えさせられる部分がありましたね。

全力で戦って負けるか、手段を利用して勝つのか、

どっちが後悔しないかどうかなんて、結局の所は分からない…。

成功と失敗は隣り合わせ。

スポーツみたいに、負けても美しい思い出として残る人生だったら良いのに…

なんて思ってしまいました。

 

 

***

 

前回の感想で「『今だから〜』は実験的だったのに対し、本作は挑戦的」などと

書いたものの、全話通して考えてみると、

15分×4本という僅かな話数の中で、自分の思想をどれだけ脚本に反映させられるのかという

坂元裕二さんなりの実験的作品でもあったんじゃないかと思います。

 

個人的には2>3>1>4話の順に好きで、全体的には

「コミカルに見えて実は深い、いや、やっぱりコミカルなのかもしれない」

という印象で見終えたものの、

家の中にいる狭い世界と外の広い世界の対比を緩やかに描いた点で、

同じ時間軸で全く違った生活を送るといった

パラレルワールド的世界観を楽しむ事が出来た作品でした。

 

「今だから〜」もそうでしたが、

こんな時だからこそ、テレビドラマだって、ここまで自由な発想を取り入れて

面白いものが作れるんだぞっていうのを世の中に伝えなくちゃという

ドラマ業界の意気込みが感じられます。

 

最後に、これは偏見かもしれませんが、

90年代がトレンディドラマで恋愛ブームが起こり、

2010年代で社会派のドラマが次々誕生したように、

これからのトレンドは「会話劇」を主体としたドラマになって行くんじゃないかと

ここ最近の作品を見てしみじみ思う時間でもありました…。

 

 

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リモートドラマ Living 1・2話 感想|軸がないようであるのかも

 

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2話構成につき、1話ずつ簡単に感想を書いてから

最後にまとめの形をとる事にします。

 

#1「ネアンデルタール

 

出演:広瀬アリス広瀬すず

 

さて1話。実はリアルタイムで既に見ていたものの、

話の内容が独特過ぎるのでもう一度見てから感想を書こう…と思った理由が

主にこの回だったわけですが…

うん、2回目を見てもよく分からん(笑)

詳しく言うと、坂元さんがこの話を作った意図は何となくは分かったけれど(最後に記述)、

なぜ「ネアンデルタール」の設定にしようとしたのかは謎…という感じ。

でも、二人の間で矢継ぎ早に飛び交う会話がひたすら楽しかった。

色んな感じ取り方があるかもしれませんが、

本作の楽しみ方はそれで良いのだろう…とも思いました。

 

今までにありそうでなかった、広瀬アリスさん&広瀬すずさん姉妹の共演ってだけでも

ワクワクしながら見られましたし、

本当の姉妹や兄弟なだけに会話の"間"のバランスも心地よければ、密になっても安心な点でも、

 「リモート」との相性がバッチリな企画を用意したなぁ…と感心させられた初回でした。

 

冷静で真面目なタイプの役にすずちゃん、

楽観的そうなサバサバした役にアリスちゃんというキャスティングもぴったりでしたね。

特にすずちゃんは「anone」に起用されただけあって、

坂元さんにとっては、今回の設定はあて書きがしやすかったんじゃないかなぁ。

 

 

#2「国境」

 

出演:永山瑛太永山絢斗

 

1話よりもさらにカオスな設定でしたが、

内容自体は世の中の現状を暗喩的に捉えたものになっていた印象。

コロナの新規感染者の行動歴が明らかになった途端、

SNSでその人に対して攻撃&差別的なツイートをしたり、特定しようとしたり、

ハッシュタグを使ってのデモが起こったり…

ここら辺の出来事が、今回の「国境が出来る」話を作るきっかけとなったのかな?と思いました。

(あくまでも個人的考え)

「俺たちなんかよりずっと頭の良い人たちが始めた事だと思う」

という発言も妙に自分の中でしっくり来ちゃいましたね。

 

最初は男子高校生みたいに管理人さんの事で盛り上がる

2人の様子に笑わされたかと思いきや、

戦争の話題になった途端、今まで繋がっていたものがプツンと途切れる

人間関係の恐ろしさも感じさせ、でも最後は同じ釜の飯を食べて仲直り…という

緩急のある内容でした。

 

ところで…永山瑛太さんと永山絢斗さんが兄弟な事が本作を知るまで初耳だったのは

ここだけの話で(笑)

雅史が弟かぁ。そうかぁ…←雅史じゃないw

 

 

***

 

久しぶりの坂元裕二作品が地上波で見られるって事で期待していましたが、

間が空いてもやはり独特の世界観を生み出すセンスは健在でした。

リモートを扱ったドラマとしては、まだ「家政夫のミタゾノ」の方は見ていないものの、

同じNHKの「今だから、新作ドラマ作ってみました」は

リモート機材や通話画面を使って"実験"を思わせる作りに特化していたのに対して、

本作は出来る限り普通のドラマの形に近づけようとする"挑戦"が感じられる

企画だったと思います。

 

1、2話の共通点としては、これまた個人的な考えが強めに出てしまいますが、

きっと「コロナ禍で家にいる機会が多くなった人々」の視点に立って作られた

話だったのかもしれません。テレワーク、休業などなど…

私自身も、緊急事態宣言が出されていた時は、出勤回数が減ってしまったために

家で過ごす機会はよくありましたが、

それと同時に、家にいると外で起こっている出来事が、もしかしたらどこか遠い国の

話なんじゃないかとふと他人事に感じる時もあったりしたんですよねぇ。

凄く能天気な発言ですみませんが…(汗)

何というか、家の中での世界と外の世界が分離しているような感覚。

(自分は大丈夫だと言いたい訳ではなく、勿論、感染防止対策はするように日頃から心がけています。)

 

現在、緊急事態宣言は解除されてひとまず安心ですが、

もしその期間が長引いていたとしたら、

「リモートドラマ=ワンシチュエーションドラマで力を発揮出来る」

新人脚本家を発掘するチャンスにもなったのかもしれませんね。

 

3、4話も楽しみです。

 

 

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今だから、新作ドラマ作ってみました 第3夜 感想|「案外悪くないかも」と思える強さ

 

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第3夜「転・コウ・生」

 

柴咲コウさんのコメディエンヌっぷりが新鮮だったわぁ。

ムロツヨシさんの魂に入れ替わった役を演じた時の、あの男勝りな動き…

二重あごを作りながら胸を覗こうとしたり、おじさんのノリで変な歌歌ったりする姿…

あんなに大胆な表情を魅せるイメージがなかったから、

次々と発せられる言動に目を奪われっぱなしでした。すっごい、可愛い(笑)

 

歌手と入れ替わっているっていうのが伝わるムロさんの美声も面白いし、

猫と入れ替わっている時の高橋一生さんの少し怯えたような目、強張った顔が

まさしく"猫"そのもので、やっぱり人を惹きつける力があるなぁ…とも再認識させられます。

そんで、3人(匹?)の猫はずっとそばで観察していたい!!

 

こういった成り切りタイプの話は、日頃から付き合いのある関係で、

かつ細部まで再現してみせる演技力の高さがないと難しい訳で、

コウさん、ムロさん、一生さんの3人じゃないと作れない

世界観だったのではないかな〜と思います。

 

脚本家が森下佳子さんなので、ただのカオスな入れ替わり劇で終わらせないだろうと

踏んでいましたが、それでもラストはそんな風にコロナを絡ませて行くのだという

意外性がありました。

世の中の不条理な状況を、ある日突然誰かと入れ替わってしまった3人に置き換えて、

その不条理を逆手にとって今を生きて見せるのだ!なお話。

普段通りの生活ではなくなってしまったけれど、それはそれで何かを見つけながら、

工夫しながら生きていけば、案外楽しい日々は送れるかもしれないじゃない?といった

森下さんなりのコロナに対するポジティブな考え方を投影させているように感じられました。

 

終盤での「俺たちでこの時代超えるんだろ!新しい時代の幕開けにゃーーー!」

と叫ぶシーンも印象的で。

3人の活気に溢れた姿で、見てるこっち側も不思議とワクワクさせられて。

本作がトリで良かったなぁ…と思えるほどでした。

 

「コロナあるある」「現代を過ごす人々の願い、希望」の作りはどれも共通していたものの、

現実に沿った第1夜、ファンタジー要素を取り入れた第2夜、そしてコメディ寄りの第3夜と、

同じテレワークドラマでも役者や物語の展開次第でかなり個性が出ていて

最後まで楽しめました。

わざわざ外で打合せや撮影をしなくても作品は作れてしまう点で、

これからのドラマの可能性を感じさせられましたし、今後もまた今回のような

斬新な作品が出てきて欲しいです。

 

しかし、劇中でもあったように、もう放送出来るものがなかったりだとか、

企画を立てたは良いがロケが出来ない…と苦しむ作り手が多い訳で、

"いつも当たり前に流れている"ドラマがいかに貴重で、時間と費用をかけながら

いかにじっくり作られているかを再認識させられる機会でもありました。

 

スタッフ、役者、全ての人々のドラマ愛が詰まった企画を、ありがとうございました。

 

 

↓前回の感想はこちら↓

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