「人って笑ったら元気になるでしょ」という和子(MEGUMI)の台詞。
まさに本作の事ですし、最終回でも見事に具現化してみせたと思っています。
予告で流れていた「余命3ヶ月」をどう料理するのかと思ったら…
深刻そうに見せてきた誘拐のくだりをドッキリで早めに終わらせ、
夢の世界でウイルスと戦うという名(迷?w)シーンを見せられ、
勘違いを生んだきっかけは「賞味期限が3ヶ月で切れる」を変に言い換えた
医者だった…という、何ともハチャメチャな展開(笑)
しかし、カオスな展開で進んで行く裏には、"愛"もあって。
ただのコメディではなく「人間愛」「家族愛」にも踏み込んでいく。そこはブレない。
いろんな人にハグされる龍さん(玉木宏)。いろんな人が心配して泣いてくれる龍さん。
彼がいるお陰で一歩前に踏み出せた、日常が輝いていた…という事実を
今までのエピソードを通して描かれてきたから、あれだけ愛されるのも頷けますし。
そして、最後は「大切な人がそばにいるって素敵だね」を、
ファンタジーで優しさ溢れるイルミネーションのシーンで魅せる。
楽しい時間でした。
「えっもう終わり!?」と口に出してしまうほど、あっという間な1時間でした。
締めの挨拶は、3ヶ月間見てくれた視聴者への感謝もそうですが、
コロナ禍でも前を向いて歩み続ける人へのエールにもなっていたのかもしれませんね。
コメディだからと、奇抜なSEや顔芸を使って露骨に笑わせるのでもなく、
じんわり来るシーンでお涙頂戴路線に走るのでもなく。
登場人物が何やらシュールな言動をしているのを
ただ淡々と映し出す所から笑いが生まれる…という作りに落とし込んだ
脚本と演出のセンスが光った作品でした。
これは個人の好みによりますが、
この枠は、ほっこりして、笑えて、主人公が頼もしくて…といった
気軽に楽しく見られる作品の方が当たりが多いんじゃないでしょうか。
最近なら「今日から俺は!!」「親バカ青春白書」で、本作がそう。
こういう路線の方が良い。
だから…また視聴者を煽るサスペンス路線に戻りそうな次の作品がちと不安です。
Huluとの共同製作だしなぁ…w
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