「人間愛」。
見終わった後に毎回残る余韻は…
ああ、そうか、本作はこれがテーマだったのか…とストンと腑に落ちた回でした。
婚約破棄されて仕事も辞めて、一人でも大丈夫そうだと言われるけど
本当はそばで見ていてくれる人がいない事に寂しさを覚えて…
でも誰かに察して欲しいからって自分の気持ちに蓋を閉じてしまう也映子(波瑠)と。
自己満足な愛と優しさに浸る侑人(鈴木伸之)。
「最上位女子」の目線でしか相手を考えられない真於(桜井ユキ)と。
夫は今でも許せない、だけど出て行っては欲しくないという
中途半端な自分に苛立ってしまう幸恵(松下由樹)。
そして、その「自己満足」も「中途半端」も自分の事のように許せない理人(中川大志)。
どちらかと言うと也映子側の私からしたら、
真於は何てドライな事を言うんだ…とは思うし、
冷静に考えたら、勝手な解釈で動いている人ばかりではあるのですが。
でも、「ほっとけない」「認められたい」「必要とされたい」
それぞれが自分だけの"愛"を探し求めて生き続ける姿が描かれるから
愛しいと思えてしまうんですね。
愛が欲しいからありのままを見せる人がいる。
逆に、愛が欲しいから大人の自分を演じて、強がってしまう人もいる。
しかしそんな人に限って、思いがけない救いの手が差し伸べられると
抑えきれない"何か"が溢れ出して、どうしようも出来なくなるのも事実…
「サムワン」の本当の意味に気付いた時の也映子には、
彼女と同じようにどこか報われたようで、感情を追体験せざるを得ないシーンでした。
偶然過ぎるほど同じ場所でばったり会ったり、立聞きしたりと
恋愛を取り扱うドラマではありがちな展開は結構盛り込まれてはいるものの。
それでも「都合が良いな」とはならないのは、
「自分はどうしたいか」「どうなりたいのか」が主に描かれている、
所謂 恋愛ドラマとはそう簡単に括れない"感情"や"人間臭さ"がたくさん詰まっているから
也映子達の動きに目が離せないのかもしれません。
次回でいよいよ、也映子と理人が潜在的な恋心に気付く展開となりますが、
それに向き合った事で自身の成長へと繋がる話となるのか、
あるいは、よくあるヤキモチの流れに落ち着くのか…
物語がどう転ぶのか、楽しみです。
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