アリバイ崩し承ります 1話 感想|全体的に物足りない…

 

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一言で言えば、「"個性"がありそうで、それが全然見えてこない」

という印象で終わってしまった初回でした。

時計屋に務める主人公という設定や、能力発動シーンに時計を用いるなどして

従来の推理ドラマとは差別化を図ろうとしたのでしょうが、

キャラクター、会話のやり取り、殺害動機、演出、どれを取っても全体的に薄味なのです。

 

浜辺美波さん、安田顕さん、成田凌さんと、弾けた役をそつなくこなせる

役者さんを揃えているのですから、ユニークさに富んだ会話劇を増やすべきですし、

「一人だけ派手なスーツを着ている不思議な人」的な立ち位置の雄馬成田凌)に

場面が変わるたび服装をコロコロ変えさせて、毎回誰かにツッコませるなどして

もっと彼で遊ぶべきだと思いました。

個人的には苦手な事が多いのですが、

本作に関しては、木村ひさし監督に担当させた方が

ハマっていたのではないか?という気がします。

 

演出が地味なら、本筋の「アリバイ崩し」の部分はどうかと

注目してみましたが、それもただの「推測」と「妄想」で終わってしまったのが

物足りないです。

てっきり、刑事ドラマでたまに見かける「薬を使って自殺に見せかけた時間差トリック」など

時間を巧みに操った話を用意してくるのだと期待していたので…。

 

視聴前までは「こっちが金曜ナイトドラマでやりそうなドラマじゃないか?」と

思っていましたが、いざ視聴してみたら、

木曜9時枠でやっていてもおかしくないような内容でしたね。

もっとパンチが欲しかったです。

 

結果、浜辺美波さんがただただ可愛いという印象で見終えてしまいましたが、

視聴する(感想を書く)ドラマが溜まっている上に、土曜深夜は3本も被っている状態なので、

それだけの理由で今後も見続けて行くにはちょっとキツい感じです。

よって、本作は初回で切らせていただきます…。

 

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病室で念仏を唱えないでください 4話 感想|人生において覚悟は必要不可欠…

 

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夫の見舞いに来ない妻・奈穂(中島ひろ子)を受けて

娘・沙織(美山加恋)が田中(片寄涼太)に言った言葉

「病気になると、見ないようにしてた家族の問題がはっきり見える」が、

身内で病気にかかった人がいる家族の心境の本質を突いているようで

かなり印象に残るものでした。

夫の命と介護生活を天秤にかけ、介護はしたくないと本音をぶつけるのも

リアルに感じられました。

 

「救う」とは何か?を知る田中の成長物語、救急救命士に入りたいと決意する

児島(松本穂香)のエピソードと、医療ドラマにおいてはベタな要素で

詰め込み過ぎなのは以前と変わらないものの。

今回は「入院している夫に会いたくない」という"変化"を恐れる妻の心理を描く事で、

「変化を受け入れられない者が、どう覚悟を決めて、どう一歩前に進んでいくのか」

という一貫したテーマが見えた気がして、

田中や児島、そして、過去に幼馴染を目の前で失う後悔を抱える松本(伊藤英明)にも

それが絡められたストーリーに仕上がっていたのが良かったです。

 

ベタとは書きましたが、ドジな研修医はいませんし、それぞれの登場人物の"その後"も

丁寧には描かれているので見易いです。

患者の話を綺麗事に終わらせない所にも好感が持てます。

だからこそ、「千手観音」だけでなく、主人公が僧侶と医師を掛け持っている事、

仏教の教えをもっと前面に出して"本作らしさ"を強調した作品にすべきだと思います。

今期は医療×再建ドラマや、がんや脳外科など珍しい題材を扱っているドラマが

乱立しているだけに、このまま埋もれてしまうのは勿体無い…。

 

 

↓前回の感想はこちら↓

kimama-freedays.ddns.net

 

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