宙わたる教室 3話 感想|みんなの想いを乗せて走ったオポチュニティ

 

 

うーん…取り扱うものがものだっただけに、今回は一際重い回でした。

佳純(伊東蒼)の気持ち、真耶(菊地姫奈)の気持ち、

佐久間(木村文乃)の気持ち…頭の中でぐるぐる考えながら見ておりました。

 

保健室で久しぶりに会った佳純に「うちら同類でしょ?」と言った真耶。

一気に距離を縮めてくるので、佐久間が注意したように、

たとえ家庭環境などで心身ともに同じ傷を抱えていたとしても

今は1人だけでいたい人、仲間を探して辛いのは自分だけじゃないと思いたい人、

それぞれに自分なりのペースがある訳で、

きっと、佳純もどうやって接したら良いのか動揺していた所もあったかもしれません。

でも、真耶の気持ちも分かるんです。

学校にも家庭にも居場所がなく、心にぽっかりと穴を空けたまま毎日を過ごしていたのが、

ある日偶然、佳純に会えた。

自分は孤独じゃなかった。自分の苦しみを分かち合える人に出会えて

嬉しくてたまらなかっただろうなとも思います。

ただ、共依存になるんじゃないかという恐れも感じて、複雑ではあったんですよね。

 

藤竹(窪田正孝)の誘いで物理準備室に入ろうと決めたものの、

知らない人の声が聞こえて、入り口の窓がすりガラスなだけに中も見えなくて

自分が入っていいんだろうかという不安で押し潰されそうになる所に

アンジェラ(ガウ)が話しかけてくれて、第二のハブが出来そうで良かったと思うと同時に、

後ろで見ていた真耶の反応に胸がキュッとなりました。

みんな種類は違えど思いやりのある人たちばかりなので、

佳純に新たなハブが出来そうな予感がする。それは喜ばしい事なんです。

けれども…このまま2人の距離が遠くなってしまったら

真耶は自暴自棄になるだろうし(だからオーバードーズしてしまったんですし)、

真耶について行ったとしても、共倒れの道を辿っていくだけ。

だから、どちらも最善の道とは言い切れない…

やっぱりここは大人が手を差し伸べて欲しい…とも思うんですけど、

重要な物事を任された大人だって、いつも正しい選択が出せる訳ではないんですよね。

 

真耶を突き放したとも取れる佐久間(木村文乃)の発言は確かにキツく聞こえたんですが、

そうした理由を話す時に声がだんだん低くなっていったり、

「自分を救おうとする人間しか、私は手助け出来ない」と言った時には目が泳いでいたり、

後で思い詰めた表情を見せたり…強気な言動とは裏腹に、後ろ向きな姿が多かったのです。

厳しく接した後も、本当にこれで良かったんだろうかという葛藤が見えた。

だから、私は彼女を責められませんでした。彼女は多分…とっても不器用な人なんだなって。

佳純が見つかってハグしにいったシーンだって、

佳純が無事で良かったという安心の気持ちももちろん入っているんだろうけれども、

また同じ過ちを繰り返さなくて良かった…という安堵も含まれていたんだろうとも思います。

 

2人のハグシーンは一瞬、オポチュニティとスタッフの間にある特別な関係性を思わせて

感情が込み上げてくるようでした。

藤竹の話によると、運用期間3ヶ月の予定だったオポチュニティが15年も持ったのは、

想定外の幸運が重なった事もあるけれども、

オポチュニティが出来るだけ長く旅を続けられるように

スタッフがあらゆる努力を重ねたから…らしいです。(その話も泣けたなぁ…。)

佳純も佐久間もまだまだ足りない部分はあるけれども、何か問題にぶつかるたびに

自分の歩幅でゆっくり克服していけたら良いですよね。

そしていつか、真耶もフォローしてあげて欲しい。

それぞれの未来を願いたくなる、そんなシーンでした。

 

佳純は科学部に入部を決め、記録係を託される事に。

岳人(小林虎之介)は積極性に溢れていて部員をグイグイ引っ張ってくれますし、

アンジェラ(ガウ)は大気を安定させてくれる存在です。

2人が様々な事情で文字書きが苦手な代わりに、佳純が補ってくれる。

得意な部分も苦手な部分もお互いカバーし合える、中々素敵なチームなんじゃないでしょうか。

そこに次回から長嶺(イッセー尾形)が加入するようで、

どんな化学反応を見せてくれるのか楽しみです。

 

火星の空を見つめる3人のシーンで終わりなのも良かったですね。

見終わって気持ちよく眠れそうな余韻を残してくれました。

キラキラした目で見つめる3人のカットが今回のサムネイルにもなっていますが、

やっぱり、何かに夢中になれるものがあったり、

夢や目標に向かって一生懸命打ち込んだりする時の表情は美しい…というのを

このドラマは教えてくれます。

大人になってから…そんな経験をした事があったかな?

ちょっと羨ましくもなっちゃいますね。

 

 

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嘘解きレトリック 3話 感想|優しい嘘と絆を深める嘘

 

 

おっ…手書き文字の件について、ちゃんと触れてくれました。

嘘か本当かは声で判別出来ても、文字や音では判別が出来ないらしいです。

前回、鹿乃子(松本穂香)が母から送られてきた手紙を読んでいるシーンで、

そう言えば、手書き文字でも嘘って見分けつくもんなのかな?とふと疑問に思っていたので、

早い段階で不明瞭な部分を解決してくれたのはありがたい。

「思い込みや勘違いでも、その人が嘘だと思っていない事は嘘に聞こえない」

これ、今後の鍵になって行きそうですよね…。

 

ここ最近は「1話完結型」とうたいつつ、実際に蓋を開けてみたら

初回から"縦軸"がある事を匂わせていて、意味深な登場人物や思わせぶりな演出などで

1話完結型の本来の良さが損なわれがちなドラマも時々散見されるだけに、

本作は、見逃しちゃって今回から初めて見るという視聴者にも

親切な仕上がりになっている所が好感が持てます。

例えば、冒頭で書いた嘘の検証の他にも、鹿乃子には特別な能力がある事、

左右馬(鈴鹿央士)が居場所をくれた事を鹿乃子のモノローグで簡潔に説明がなされていますし、

嘘だと分からせる時の合図では、指を組むポーズが必ずアップで映されています。

そして、これでもかというほど、嘘の音も頻繁に流れる。

反対に、九十九焼のエピソードで、左右馬がいかに洞察力に長けた人物かも描かれました。

「ああ、この2人はこういう人なんだな」と理解しやすいと思います。

 

でも、3話になっても初期設定を描いていると言うとそうではなくて。

初回から見続けている視聴者にとっては、鹿乃子(と彼女の能力)をもっと理解したいという

左右馬の好奇心で、2人の距離が縮まっていく過程に微笑ましささえ感じますし、

最初は能力がバレる事をためらっていた鹿乃子が徐々に心を開いていく変化が

嬉しく思えたりするんですよね。

 

今回のキーワードは「嘘」。

あれだけ鋭い人が、まさか鹿乃子が自分の嘘に気づいた事を分からないはずがないし、

質屋に持って行かせるお皿の包み紙を、うっかりあの紙にしちゃったという

ヘマはやらかさないと思っていたので、

端崎(味方良介)に傷ついて欲しくない事情があって、

後は何か意図があるんだろう…とは読めてしまいましたが、

実は鹿乃子の事を、彼女が想う以上にこんなにも想っていたという

後半の"真相解明"展開には、さらに裏があったのかと惹きつけられるものがありました。

 

嘘をついていたのは馨にと言うより…で

そよ風でゆらゆら揺れている満月が映る池のカットに切り替わる所は、

鹿乃子の左右馬に対する気持ちの変化の始まりを暗示しているかのようで、実にロマンチック。

「1人でぐるぐる悩まないでよ。君はもう、1人じゃないんだから。」

「一緒にいるから悩むんだからさ!…一緒に抱えるよ。」

左右馬のこの言葉は頼もしくて、それはもう、惚れてまうやろ案件だったんですが、

鹿乃子の「月が綺麗ですね」という最後の言葉も、

自分を受け入れ寄り添ってくれる彼への信頼や安らぎが垣間見えてほっこりするのです。

左右馬は一瞬動揺するものの…

それに対する「月見そば、食べて帰ろっか。」の返しもとっても粋。

月9らしい胸キュン要素がここに全て詰まっていましたが、

まぁ…多少の願望も含まれているのかもしれませんが、

個人的には"恋人"の関係を飛び越えて、

険しい道も共にする"伴侶"の関係になっていくのでは?という期待感を抱かせてくれました。

 

何の予告もなく3話の感想をヌルッと上げる形となりましたが、

本当は2話の感想も書きたかったんですよねぇ。

その時は月10の初回感想を優先していて、

秋ドラマの感想が溜まり過ぎてしまう前に(もう既に投稿に時差がありますが(苦笑))

本作は視聴のみにしようと初回の時点で決めていたんですね。

でも、2話の、どこか平成の休日ゴールデン帯のアニメを思わせるチャーミングなオチを見て

やっぱり書きたい!と迷い始めて、都合で結局書けずじまいで、

諦めようかと思いながら3話を見たんですが…

好きなドラマだから書こうという決断に至りました(笑)

とにかく、2人が可愛らしくて、癒されて、温かい世界で包まれている本作。

そんな訳で…感想執筆は復活させる事にします。

あ、でも、現在(10/27)は火10の3話の感想がまだ途中なので、

明日の最新話の感想は遅れるかもしれませんし。

次の投稿がどちらになるかは、ちょっとまだ未定です。

 

 

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海に眠るダイヤモンド 1話 感想|日曜劇場の本気を見た…。

 

 

いや〜凄い…今期の日曜劇場がいかに力が入っているかは、冒頭の映像を見ても明らかです。

メインスタッフのクレジット表示の凝り具合からして、もう違います(笑)

この作品で絶対に外したくないという、TBSおよび日曜劇場の本気度の高さが伝わってきます。

 

元々期待していた作品なだけに、いやいや、過度な期待はしないようにしなきゃと

少し身構えて見てみましたが…

内容も冒頭の壮大な演出に負けず劣らずで、良質さを感じさせる仕上がりになっていました。

 

いづみ(宮本信子)に連れて行ってもらった長崎・端島

時代を経て廃墟となり、すっかり寂れ果てた島に暖色の光が当たった途端、

"あの頃"を思い出すかのようにゆっくり街が色づき出し、

徐々に賑やかな声が聞こえてくる演出には自然と涙が込み上げてしまいました。

 

基本的には、1955年の高度経済成長期が始まったばかりの端島を舞台にした過去パートと、

2018年の東京・歌舞伎町を舞台にした現代パートを

行ったり来たりしながらの構成で行くようです。

端島は石炭産業が盛ん。地下600mの気温は35度・湿度は80%で、

それって令和の夏の気温と変わらなくて、

暑くても私たちの場合は、オフィスや工場勤務だったり、車移動が多い仕事だったりしたら

冷房をガンガン効かせて快適に働けるんですが、

暑い中で長い時間働く人々にとってはかなりの劣悪環境でしょう。

なのに、どの人も表情は活気に満ちて、

日本が発達していくのに手応えを感じているのか、やりがいを見出しているよう。

"生"が伝わってくるんですね。

一方で現代の東京は、職業も多種多様になってきて、豊かな時代であるはずなのに

どこか空虚で閉塞的で、ホストクラブで働く玲央(神木隆之介)からも覇気を感じられません。

2つの時代を照らし合わせながら、進歩したのに、なぜ…?という違いと矛盾が描かれました。

 

しかし、時代を経ても変わらない部分もあり…。

例えば、端島端島で、活気に満ちているとは書きましたが、

いざ深掘りしてみれば、お腹を壊して我慢出来ず、地下でスッキリしようとしたら

置いてけぼりになって痛い目に遭った人もいれば、

長年働いて、炭で体がボロボロになっている人もいるのです。

で、歌舞伎町は歌舞伎町で、通常は原価率が30%なのに対して7%と物凄く低いですし、

売掛金問題が発生したらかなりのリスクを伴う事になります。

果たして、労働と金額が見合っているのか?という搾取もそうですが。

差別もハラスメントも忖度も、現代にも共通しているものも描かれました。

 

「たかが端島」と見下され、店をクビにされ島を出て行こうとした際、

鉄平(神木隆之介一人二役)の説得を受けたリナ(池田エライザ)。

大衆の前で端島音頭を歌い始めたら、

みんなが歌に合わせて手拍子、足踏み、掛け声をする…ここもグッときました。

舐められてたまるか!この島で生きた証を歴史に残してやる!という底力を感じさせる、

エネルギーがじわじわみなぎってくるような曲調の劇伴も相まって、鳥肌もんのシーンでした。

リナがこの島に来た理由とか、鉄平の端島への熱過ぎる想いとか、いづみの若い頃は誰…?とか、

まだまだ掴めそうで掴めない所はありますが、

昭和と現代、2つの時代を生きる役を演じ分ける神木隆之介を通して、

「生きる」とはどういう事か?を問いかける作品になりそうな予感のする初回でした。

 

朝ドラ主演のご経験も大きいんでしょうね。

神木隆之介さんはすっかり箔のついた、立派な役者さんになりました。

日曜劇場という、歴史ある看板枠の主演にふさわしい存在感を放っています。

特に後半の、リナの差別を目の当たりにした後の、

百合子(土屋太鳳)と賢将(清水尋也)の3人で列車に乗った際に

感極まりながら想いを吐露するシーンは凄味があって、

心の奥底にある情熱やふつふつとした感情を真っ直ぐ伝える演技は

神木さんの真骨頂という感じで、思わず見入ってしまいました…。

 

期待以上の出来で、安心しました。

半沢直樹」「下町ロケット」が大ヒットして、勧善懲悪のカラーが強まる前の、

2010年代半ばまでを彷彿とさせる作品でもありましたね。

あと、リナが宿の部屋を開けるシーンは…ジオラマと合成させているんでしょうか?

世界遺産であるはずの端島が実際に使われているの?と思えるくらいの臨場感なので、

どうやってこの画を作っているんだろうと考えるのもまた楽しいです。

 

それにしても、TBSはどれだけ予算があるのか…。

あのお金のかかりようですもん。前作の初回が始まった辺りで本作の情報が解禁されたのに、

初回放送日が10月に入っても中々発表されない訳ですよ(笑)

でも、来週は選挙でお休み。

先週から放送されていれば…う〜ん、タイミングが悪かったですね。

しかし、初回のあのインパクトなら、次も絶対に見ようと決めた視聴者も多いと思います。

 

 

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宙わたる教室 2話 感想|知識を活かして生まれたささやかな奇跡

 

 

2話は越川アンジェラ(ガウ)の回。

ペンケースを盗んだ疑惑をかけられるマリ(山﨑七海)の元に仲裁しに入ったり、

傷ついてそうなマリには親身になって母親の事まで気遣ったり、

喧嘩が起きそうなのを察知して止めたり、おまけに店も兼業していて…。

いつも周りをよく見ている人なだけに、

相手を優先し過ぎて、自分を犠牲にしてしまっていないかな?と

序盤のうちから気がかりだったんですけど、

なるほど…マリの中学時代の件が関係していたんですね。

 

自分はもう若くないからと、夢を諦めて退学しようとしていた彼女に

藤竹(窪田正孝)がかけた言葉は「夢に優劣はありませんよ」。

こういった、相手をハッとさせるような的確な言葉をかけてくれる存在が

身近にいると、本当に心強い。

〇〇オタクでその分野にしか興味がないという登場人物はよくいるけれど、

彼の場合、科学や物理と同じくらい人の心にも興味を持っていて、

感情の機微にすぐ気づける一面もあるのがとても魅力的です。

「大気を安定してくれる人」という表現も素敵だなぁと思いました。

終盤でアンジェラについて話す時、基本、目を合わせずやや下を向いて話しているのに、

その褒め言葉を言う時だけ一瞬溜めて、少し恥ずかしそうにチラッ…と目をやる所なんかは

素直じゃなくて可愛らしくてw

思わずニヤニヤしましたよ。

 

素直じゃなくて…で言えば、岳人(小林虎之介)のシーンも、鉄板ながらグッときました。

2人の事は勝手にやめろよと言いながら、自分は昼の時間をわざわざ使って

高校に乗り込んでくるという。なんつう情に熱い男だ!(笑泣)

…でも、彼がここまで行動を起こせたのも、前回、藤竹に背中を押された経験があるからで、

クラスメイトの背景を知って自分の苦しみと重なり、人のために動こうと思えた。

メイン回じゃなくなっても、いろんな人との関わりを通して

地道に成長していく描写が見られるのは群像劇ならではです。

 

最終的にペンケースを盗んだ犯人は分かったものの、

校長が上手く収めてくれるだろうという事で

そこはやんわり終了…ですが、個人的にはそれで良い。

あんなに意地悪してくる人は大体プライドが高くて、

無関係の人を責めていた自分が恥ずかしくなっても、謝りには行かないもんでしょう。

むしろ、マリももう彼女たちには会いたくないと思います。

最後になって漂白されて「ごめん…」と反省するラストを用意しなかったのも、

ドラマ臭くなくて好感が持てました。

 

そして、ラストの実験シーンは、ささやかな奇跡を目の当たりにしたようでちょっと感動。

確かに、アンジェラは言語の問題や環境の違いもあって、

他の生徒たちの学力にはまだ追いつかないのかもしれないけれど、

長年お店を経営してきて培った知識がある。

自分はもう…と諦めかけていた彼女の人生が肯定された瞬間だったし、

あれは3人だから成功出来た実験だった。

子供心を取り戻したかのようなアンジェラと岳人の無邪気さの後ろで、

微笑みながら見守る藤竹の構図で終わる。

喜ぶシーンなのに、2人がもし藤竹と出会っていなかったらと想像すると…

出会いの貴重さに何だか泣きそうになります。

 

「ヤンキーだから」「外人だから」と差別されて生きてきた人々が集う定時制高校だから

彼らの言動には時に危うさや脆さも感じさせるんですけど、

最後には、少し肌寒くなってきた体をじんわりさせてくれるような温かさが待っています。

秋にぴったりな作品な気がしています。

今期のドラマはそこそこ充実していますが、本作は上位に来るほど好きです(笑)

これは最終回まで感想を書く事、確定ですね…。

(遅くなっても最後まで投稿出来るように頑張ります!)

 

 

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3000万 3話 感想|旦那があまりにも能天気すぎて…w

 

 

ああ、これはやっちゃうな。

ソラ(森田想)との湖での殺人事件に、純一(味元耀大)への隠し事に、

お金を少し勝手に使ってしまっている件にと

祐子(安達祐実)は彼女に弱みを何個も握られているから、

それを良い事にアゴで使ってくる彼女を

衝動的にやってしまうラストが来るんじゃないかな…と途中まで予想しながら見ていたんですが、

予想とは斜め上で、かなりいや〜な結末になりましたね。

 

あの秘密を共にしている2人だからなのか、

おそらく考えに耽りやすい深夜の時間というのもあってか

少し心を打ち解け合う関係性になるのはちょっと意外に思いましたが、

まぁ……やっぱり「持ち主」なので。大金を取り戻して逃げてしまうのも無理はないよなと。

勝手に使われている上に、前回で一緒に逃げた時に持っていた黒い鞄の中身が

実は義光(青木崇高)のライブチケットで騙された経験がある。

隠しておいた倉庫で中身開けて、嗅いでいる所なんか見たらね…

そりゃあ恨みたくもなりますよ(汗)

 

今回は義光の能天気っぷりが一際増していて、

これは「こういう人いるよね〜」と思わせる演技が自然体で上手いという事になるんですが、

ほんっとダメだこりゃ…と呆れ笑いする頻度も多かったです。

もうね…冒頭の、祐子とソラが緊迫している様子の裏で

楽観的な曲調の歌を歌っているシーンでガクッとさせられましたもん(笑)

その後も、俺は知りませんよ〜と言わんばかりにギターを弾き続けるし、任せっきりだし。

妻の事情を知らないにしても、妻の些細な変化に気づけず

新しいフライパンを買ってあげるという間の悪さ。

またミュージシャンに戻りたい。ピアノはローン組んで何とかしよう。←いや働け!

と呑気に言えるのは大金で気が大きくなっているからなんですよね。

何やってんだ…とツッコミつつも、現実逃避して「何とかなる」と思い込みたい心理とか、

面倒臭い事から免れたいという気持ちには

決して心当たりがない訳ではないので、強くは責められないのです(苦笑)

 

ピアノを買ってもらえて、家に届いて

嬉しそうに弾いている息子で終わりなんて…なんと残酷なラストでしょう。

あんなにも綺麗で美しい音色なのに、

夫婦はそれとは真逆の汚い世界にどっぷりと嵌まり込んでしまっている。

あの家って防音機能は備わっているんでしょうか?

グランドピアノとなると音もかなり響くと思うので、既に目をつけている警察もそうですが、

近隣の人たちにもじわじわ怪しまれそうです…。

調律師に直してもらったら、まだ怪しまれなかったかもしれないのに。

 

同局の「宙わたる教室」も本作も、先が見たいと思わせる魅力が詰まっている作品なんですけど、

ベクトルが全然違うんですよね。

前者は生徒1人ずつの成長が垣間見えて、科学部のメンバーが全員揃ったら

どんな"夢"を見せてもらえるんだろうかと期待を寄せたくなるのですが、

後者は「怖いもの見たさ」な感覚で、

バッドエンドになるのは分かりつつも、過程が気になってハラハラドキドキ(笑)

次回も楽しみです…。

 

 

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ザ・トラベルナース(2024) 1話 感想|曲者ナイチンゲール・コンビ、再び。

 

 

2年ぶりの続編。…という事で、まずはシーズン1の最終回の終盤から。

「あれから2年」の体で、おさらいを兼ねつつ物語を始めたのが大きいんでしょうけれども、

凄いですね…放送開始たった5分程度で、

歩(岡田将生)と静(中井貴一)の関係性を描き切っちゃいましたよ。

2人のやりとりが好きで待ち望んでいた視聴者からしたら、初っ端から見せてくれた事で

「そうそうこれこれ!」と気持ちが高まって、本作への期待と視聴意欲が湧きやすくなりますし、

シーズン2から初めて見る視聴者にも、2人がどんな人柄なのかが分かりやすくて

すんなり入り込めたのではないでしょうか。

 

その後は、医療ドラマの初回の王道である

外で倒れた患者を応急処置するという展開を挟みながら、

新院長と医療界の変化、前作でもお馴染みのナースたち+新キャラをスルッとテンポ良く紹介。

「ドクターX」の脚本を長年担当されてきた中園ミホさんは

やはり書き慣れていらっしゃるなぁという感じで、

どこを膨らませてどこを引っ張り過ぎないかの匙加減がしっかりしていて、

1話内の構成にまとまりがあるんですよね。

 

私自身は…シーズン1はどんな内容だったかはもうぼんやり程度ですが、

菜々緒さんや安達祐実さんが出演されていた事は覚えていて

菜々緒さん、金曜日に出世しちゃいましたねぇ)、

顔ぶれを見るたびに、そう言えばこのメンバーもいたなぁと思い出しながら見ておりました。

放送後に相関図をチェックしたら、大田黒(内藤剛志)は初回ゲストって訳でもないんですね。

てっきり、テレ朝ドラマあるあるの、シリーズもので縁ある方が

他のドラマにサプライズ出演という形かと思ってましたので…

まぁ、捜査しそうには到底見えない、珍しく横柄な役だったので納得。

 

もう1人の重要な新キャラである新院長の薬師丸(山崎育三郎)は、

自分の理想とする医療改革のためなら躊躇せず人を切り捨てるヒール役のようですが。

恐らくここも王道で、プライドは高けれど、手段が違うだけで歩や静と目指す所は一緒で、

何度も対峙していくうちに静に根性を叩き直されて

最終的に人徳のある院長になっていくのではないかな?という気もします。

初回はシーズン1のおさらいが多くを占めていただけに、2の方向性に注目ですね。

 

静の「かのナイチンゲールは〜」発言も、ささやかで怖い広島弁も、

言葉が流暢な時は嘘をついているという鉄板要素も、何もかも懐かしかったです。

歩も相変わらずへそ曲がりな人ではありますが、

再び静と狭い寝床で寝る事になった終盤のシーンでの、

静の眠る姿を見た時の内心嬉しそうな表情にはほっこりさせられました。

本当は大好きなんですよね(笑)

 

緊急の患者が来たという連絡があった時の2人のシンクロ具合、

アイコンタクトのスムーズな流れはプロフェッショナル感が漂っていて、

普段は喧嘩しているけれど、仕事となるとプライベートとはきっちり切り分けて

息が合う2人が好きでシーズン1も見ていたんだよなぁ…という事も思い出しました。

(シーズン1の、看護師としての二者二様の頼もしさが滲み出ている

ポスタービジュアルも気に入っていたので、

本作もあえてTOPのものではなく、↑上の画像にしたのです♪)

 

安定して楽しめるドラマ、始まりましたね。

最後に余談で…「おむすび屋」なのはたまたまじゃないですよね?(笑)

 

 

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ライオンの隠れ家 1話 感想|凪のような日々に新しい風を入れてみたい

 

 

タイトルロゴもポスタービジュアルも、公式サイトもオレンジ推しの本作。

作品の情報を全然仕入れていなかった頃に見た予告映像が、

弟を兄が支え、突然家に現れた少年と

徐々に"家族"になっていくらしい事が描かれていたのも含めて、

肌寒くなってきた季節に心をほっこりさせてくれる作品になりそうだな…という

ふわっとした期待を寄せていたんですね。

でも、いざ内容をチェックしてみたらヒューマンサスペンスって事で、

ん?あの雰囲気でサスペンス?真相??と、ちょっと困惑。

「視聴リスト&期待度」にも「やっぱりこっちだけで良かったんじゃ…って

ドラマにならないかどうか…(汗)」と書いたのですが、

初回を見た感想も視聴前と変わらずで、ヒューマンドラマだけで

作品として十分面白そうなんだけどなぁ…という不安の方が残ってしまったのでした。

 

映像は朝焼けや夕焼けを取り入れた画が多ければ、

全体的にオレンジ調のトーンでまとまっていて、

予告映像でも感じた通り、温かくどこか懐かしさもある雰囲気を醸し出している。

なのに、随所に不穏な影をチラつかせる。

何でしょうね。ヒューマンかと思ったら急にサスペンスに切り替わる…みたいな

バランスの悪さも感じませんし、ぎこちなさもないんです。

むしろ、2つのジャンルが調和して、違和感なく見られる作りにはなっているんですけど、

個人的に、ヒューマンの中にサスペンスが入り込んでくる事が受け入れがたい…

と言った方が適切なのかもしれませんね。

 

そんな訳で、本作がどんな質感になっていくのかはまだ読めません。

ただ一方で…きっとこうなるのかな?という方向性がうっすら見えたのは確かです。

終盤、洸人(柳楽優弥)は美路人(坂東龍汰)に

「今の生活が壊れて一番困るのはみっくんなんだよ?」と言っていましたが、

本当に困るのは洸人の方なんじゃないかなぁ…と思いました。

幼少期に自分の知らない世界を教えてくれた姉の誘いを断ってまで、

美路人との生活を選び、長年大切にし続けている。

いつもの生活にライオン(佐藤大空)の世話を加えたら

そりゃあ大変になるだろう…というのもあるけれども。

最初は美路人のためにも「凪のような生活」を心がけようとしてきたつもりでも、

美路人のライオンへの順応具合を見る限り、その生活にこだわるようになってきたのは洸人で、

いつしか変化を拒んでしまっていたのでは?とも想像出来ます。

 

そしてそれは、朝食のワンカットにも反映されているように思えまして。

今期は光の取り入れ方が凝っていると感じるドラマが多く、本作ももれなく含まれるんですが、

序盤でチラッと映った、強い光に照らされたそのカットが

輝いて見えて美しかったんですよね…。

直後に入った洸人の"日常"を大事にするモノローグも相まって、

何気ない日常でも彼にとっては煌めきのようなものであり、

これからもずっと守っていきたいものなんだろうという、彼なりの強い想いを感じさせたのです。

 

警察に届けて"元に"戻ろうとしていた洸人に、

違う景色を見てみたいというほんの好奇心が湧いた。

たとえ、ポロポロと崩れ落ちていく未来が待っていたとしても…。

サスペンスと同時に、洸人が一歩前に踏み出す物語でもあるのかな…と思えた初回でした。

 

金曜と土曜は私にとっては鬼門で、平日の疲れがドッと溜まりやすいがために

すぐ怠けて感想を諦めがちになる事が多いので(事実、投稿が遅れてますし(苦笑))、

本作の感想は初回のみにしておこうかと考えたんですが、初回で切るのもなんか違うかなと。

とりあえず、書けるだけ書いてみようと思います。

 

 

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モンスター 1話 感想|タイトルの意味は最後に分かったけど…

 

 

予想が的中と言った所か…強烈さを連想させるタイトルの割には地味な内容でしたね。

地味だけどしっかり作られていて良い…じゃなくて、そのままの意味で、本当に地味なんです。

 

そう感じた原因は、終始淡々とした演出にもありますが、

主人公の魅せ方と描写が一番大きいでしょう。

初回での行動をざっとまとめると…

裁判で勝つためなら潜入捜査だってするし、1人で自殺現場に行って検証するし、

被害者が勤めていた会社の同僚を尾行して接近もするし、

ハッキングの才能のある協力者・城野(中川翼)の力も借りる、

あらゆる手段を駆使する弁護士のようなんですね。

 

事務所の面々からしたら、亮子(趣里)はちょっと変わり者。

ここまでなら、ドラマで定番の設定だと思います。

定番なら定番の良さがあり、主人公の自由奔放さを強調して初めて、

振り回される者との対比の面白さが生まれるはずなんですけど…

本作の場合は、亮子が口数が少ないから、基本「彼女だけが知っている」状態になり、

誰にも狙いを明かさず、何でもかんでも1人(と時々城野と2人)で完結させちゃう所が

問題なのではないかという気がしました。

 

で、その振り回される側の描写も弱くて、

個人的には、杉浦(ジェシー)も、洋輔(宇野祥平)・由紀子(音月桂)のパラリーガル夫婦も、

所長の大草(YOU)も、み〜んな平凡なキャラに映ってしまいました。

亮子自身がみんなを巻き込もうとせず、

「1人の方が動きやすい」という考えでいるからなんですよね(汗)

辛うじて、杉浦は彼女にパシらされるなどして、

役割は設けられていたと言えるでしょうが…それでも全然薄い。

ぶっちゃけ、亮子と秘書が所属する個人法律事務所という設定でも成立するのでは?

と思えるくらい、どの人も存在の必要性が感じられないのが残念です。

(※役者さんの演技は関係なく、単に、人物描写が惜しいという事です。一応補足)

どうせワンマンな主人公にするんだったら、もっと振り切って描いて欲しくて、

図太さとかわがままさとかがプラスされたら

どことなく漂う薄味な感じも払拭されると思うんですが…。

他の面々に関しては、回を重ねるごとに個性が見えてくる事を期待するしかなさそうです。

と言っても、人物紹介が必須となる初回の時点であの描写なので、可能性は低そうですが。

 

本当はこう言いたくはなかったですが、あれこれ書いたものの、

結局は「『アンチヒーロー』を見てしまったからなぁ…」に尽きるんですよねぇ。

主人公の事をちょっと変わり者だとも書きましたが、

主人公自体もこれまで見てきたドラマの既視感が詰まっていて、そこまで惹かれないんです。

趣里さんの、子猫のように気まぐれに変わる表情の演技は見所だとは思うんですけどね。

 

内容自体も、放送開始から約35分くらいの法廷シーンで

ようやく亮子が本領発揮するという感じで、話の流れにもたつきを覚えてしまいました。

上司がセクハラ上司だったのも、亮子がSNSを印象操作していたのも、

銀髪の男性が亮子の影の相棒でハッカーだったのも、

「実はこの人こそがモンスターでした」という苦味残るラストも…

鈍感な私でも何年かドラマを見ていると、「ああ、こうなんだろうなぁ」

「やっぱりそうなるよね」っていうのが分かっちゃうもんなんですよね。悲しいかな(泣)

 

あ、ただ、カウンセラー役の美波さんは、今後覚えておきたい女優さんでしたね。

wikipediaで軽く調べてみたら、フランス人と日本人のハーフという事で納得。

西洋絵画からそのまま飛び出してきたかのような佇まいで、

感情を排除した冷たい視線にはゾッとさせられました。

 

次回も一応様子見しますが…感想は初回のみとさせていただきます。

 

 

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3000万 2話 感想|逮捕への道まっしぐらですね…(汗)

 

 

朝からシャインマスカットが食卓に並び、優雅にコーヒーを入れ、

目玉焼きを準備しながら笑顔を見せる夫婦。

大金が手元にあってからの変化が分かりやすいったらありゃしなくて、

冒頭からソワソワします(汗)

 

でも、ぱっと見は絵に描いたような理想の朝食風景でも、

実際はフライパンがもう古いがために、目玉焼きがこびりついてしまい

中々取れないというアンバランスさが、

夫婦の現状を表しているようで、ちょっと皮肉が効いていてニヤッともさせられますね。

 

ソラ(森田想)の意識が戻り、記憶喪失でもなかったと分かってから焦り出す夫婦。

彼女の状態はどうなっているのか、自分たちの顔を覚えているのかを確認するために

ふとした思いつきで彼女のいる病室にやって来て、強気の態度に出てみるものの、

いざ本人が顔を出すと殺気に怯んで何も言えずに帰ってしまうし。

何とかして自分たちが犯罪者だとバレず、上手く収められないかと考えた咄嗟の作戦で

病院で偽騒動を起こし警察の目をくらませてみるけれども、

防犯カメラで確認したらすぐに不審者扱いされて、夫婦だと特定されるのも時間の問題でしょう。

(病院を扱ったドラマあるあるの「この病院、防犯カメラが

機能していないんじゃないか問題」は、本作では通用しないと思いたい…w)

やり口は闇バイトの人と同じようなもんなんですけど、彼らの場合、素人ですからね。

基本、行き当たりばったりなんですよ。

自分たちでは何とか上手く誤魔化せている、やっていけてると思い込んでいるつもりでも、

三者からしたら穴だらけなので、恐ろしくて見てられないのです(汗)

 

で、終いには…とうとう殺人を犯しちゃった。

「最悪の事は覚悟しておかなくちゃ!」

ソラの喝が、まさしくその通り過ぎてね…(苦笑)

怪しい人間から奪った大金を所持するのなら、それなりの人生が待ち構えているもんです。

いや〜…まぁ、蒲池(加治将樹)は亡くなったんでしょうけど、

凶暴なキャラだっただけに、ブクブク泡を立てて這い上がってくる図が想像出来てしまって…w

そのうち、遺体で見つかると思いますし、

今回の件で、2人を襲う悪夢に拍車がかかるんじゃないかという気がします。

 

都合の良さは多少あったものの、

前回に引き続き、ハイスピードな展開で見入ってしまいます。

やっぱり、NHKの放送でCMがない事が功を奏してますね。

ハッピーエンドになる確率は1%もないかな…。

 

 

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全領域異常解決室 1話 感想|ヒルコは本当に存在する?という謎は残る

 

 

一時代前風のざらついた映像の中で、カラスが頻りに鳴きながら飛び交うという

不気味さを漂わせてスタートした本作。

それから、ブレるサブタイトル、刑事の乗った車にふらふらとぶつかって接近する男たち、

ちっちゃくなった!?@前期の某ドラマ とは到底言いづらい強烈さを放つ殺害現場に、

滲んでいるように見えるSNSの投稿が並ぶカット…など

数々の不気味な要素を畳み掛けた事によって、

宇喜之(小日向文世)が普通に食べているはずの葛ねりまで

気持ち悪く見えてしまう所が面白かったです。

冒頭から引き込まれましたね。

 

本作って漫画原作じゃなくてオリジナルだったよね?と調べてしまうくらいには、

独自の世界観が既に構築されている印象を受けました。

不協和音だったり、リズムをわざとずらして演奏されているピアノ調の劇伴も

雰囲気作りに貢献しています。

内観も凝っていますし、なんて事ない移動シーンも

やや途切れ途切れの映像で見せていて(←伝わるかな?)、

些細な部分にも演出にこだわりが感じられます。

 

肝心の超常現象の描写も、警察だけにロジカルに解決していくのかと思いきや、

事件や人間の心理で不可解に感じた所は推理で解明するけれども、

超常現象もどこかに存在していて、全てを知ろうとしなくて良い…という

良い意味で曖昧さを残した終わり方になっていたのが興味深かったですね。

「今の人間は全てを理解しようと、自分に都合のいい情報だけを拾って、

都合のいい解釈をして必死に答えを見つけようとする。だから、世の中が息苦しい。」

「分からないものを、分からないまま受け入れる余裕を持ってください。」

興玉(藤原竜也)のこの考え方には強く共感。

私は超常現象の他にも、お化けや言霊は存在すると信じている方だけれど、

そんなのある訳がないという人の気持ちも分かりますし、

妄想も現実も、今の世界を築くために必要なものだと思っているので、

白黒つけない、どちらの意見も尊重して認める方向性で行く本作とは

もしかしたら相性が合うかもしれない…と期待させてくれた初回でした。

 

今期のフジテレビのドラマは、月火水と事件モノが続いていますが、

どの作品も毛色が違っていて、それぞれで楽しめそうですね。

(まぁでもやっぱり、似通ったジャンルを3日連続でやるのは…

企画会議はしていないのか…とは思いますが(笑))

昨日の野菜は…ベタな刑事モノだな〜と思いつつ、後半以降の武藤節たっぷりの展開で

もう少し様子見してみる気にはなりました。

私が見ている秋ドラマ、今の所、どこも好調なスタートで嬉しい限りです。

 

 

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