2021年04月一覧

リコカツ 2話 感想|"夫婦"にこだわる2人に説得力が欲しい

 

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個性の強いキャラクターの詳細を丁寧過ぎるくらいに描く作りから

コメディっぽい雰囲気が漂っていた初回ですが、

今回は初期設定の紹介も終わったのか少し丸くなり、

ラブストーリーとホームドラマのハイブリッドを目指しているのかな?などと

今後の方向性を感じさせる内容になっていました。

お陰で、切なさを醸し出す主題歌の違和感も、前回より薄れた気がします。

 

しかし、同時に、咲(北川景子)・耕一(永山瑛太)夫婦に対する疑問点も

浮かび上がってきました…。

それは端的に書いてしまえば、

果たして従来の"夫婦"の形に収まるのが今の2人にとって最適解と言えるのか?という事。

 

2人はそもそも、互いに何も知らない状態で

当時の勢いだけで結婚を決めた交際0日カップルという

一般的な夫婦とは逆行している設定なので、

「すれ違いの積み重ねで喧嘩になるなら分かるけど」とか

「結婚前に同棲したり話し合ったりすれば良かったのに」とか、

そんな事をツッコんでも元も子もないとは思います。

ただ、生活スタイルも、服の好みも、プレゼントに対する想いも、食事も

ここまで見てきて何もかもバラバラな明らかに住む世界の違う2人が、

離婚を渋ってまで互いを知る努力をする理由って何なんだろう?と、

どうもそこが気になって仕方ないのです。

この前、似た題材の作品を見たから尚更疑問なんですが、

今の時代なら、元夫や友人の枠に囚われない"人生のパートナー"なんて選択もアリなのに、

なぜあくまでも夫婦である事にこだわろうとするのか…がよく分かりません。

 

バラバラに見えても1つだけ価値観は一緒だったり、

今まで知らなかっただけで何か共通した趣味があったりする事を仄めかす描写があれば

まだ復縁するのも理解出来そうですが。

今回の流れを見る限りだと、「仕事のためのパーティに旦那が駆けつけてきてくれたから、

今度はお返しに私がバーベキューに参加してあげなくちゃ!」

「どっちかがずっと我慢したり、譲ったりしてちゃダメだよね!」と、

お互いに気を遣わせる"その場しのぎの対応"をやっているだけで、

根本的な問題は解決してくれそうな感じがしないのです。

(っていうかそもそも、同伴者参加が必須条件である

イベントそのものを疑ってくれ…って話だ。)

そんな事をやっていたら徐々にストレスが溜まって、

いざっていう時に思いっきり不満を吐き出して長続きしなくなるのはお見通しですし。

このまま"気づき"の描写がなければ、

最終的にリコカツ辞めました!ってオチになっても非現実さの方が勝ってしまって、

「夫婦の形とは?」「離婚とは?」を問うドラマとしては

相応しくないのではないかと思っています。

 

非現実と言えば、若者が咲を嫌がらせするくだりも、吊り橋効果のくだりも

毎回あるんでしょうかねぇ…。

「まだ、君の夫だ」は最早コントでしょ…(苦笑)

奥さんが綺麗で細かった嫉妬心から来ているのかは定かじゃありませんが、

国民の命と平和と安全を守る自衛官

殺人未遂行為とも呼べる遭難を狙ったというのはなんか変です。

罪を咎められないのも良い気がしませんね。

 

「10話じゃ持たないんじゃないか」という印象は変わらず…ですね。

 

 

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きれいのくに 2話 感想|旦那も若返ったりするのかな?

 

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ひゃ〜〜…気持ち悪い!! けど、先を見たい。

最初は吉田羊さんがアテレコされてるのかなって思っていたけど、

多分、蓮佛美沙子さんが寄せに行ってるんですよね。

サバっとした喋り方とか、乾いた笑い方とか…本当に本人に見える所がしみじみ怖い。

宏之(平原テツ)が不審な顔をするのもよく分かりますw

もっと見ていたかったですが、今度は23歳の恵里役・小野花梨さんが演じるという事で、

どれくらい性格に"なごり"が残っているのかも楽しみです。

 

若返りのメカニズムをまだ理解出来ていないまま

次の顔に変わっているのがなんとも不気味で。

整形か?ともふと考えてみたけど、短期間で劇的に変わる可能性は低いでしょうし。

撮影してみたら証拠が残っているとかはないんでしょうか。

恵里の過去で分かったのは、健司(橋本淳・須賀健太)と宏之との出会いの中で

子供への苦い思い出があり、

それが顔が変わった理由に繋がっているのかもしれない…という事くらい。

 

ただ、今回で特に気になったのは…

恵里の顔の変化に気づいているのが"宏之だけ"という所と、彼が鏡の前で頬を触ったシーン。

みんな既にタイトルにある「きれいのくに」の住人で、

自分だけおかしいのか…と鏡で確認したら想像以上に老けている事に気づいて、

それがきっかけで今まで気にしてこなかった容姿へのコンプレックスが生まれて

初めてその世界に誘われる…という流れもなくはないですよね。

23歳の恵里も今回初登場ですし。

そのうち若い頃の宏之の顔になるのかな?と思ってしまいます。

 

インタビューを受けている理由も、監督(稲垣吾郎)の立場も

まだまだ謎が残りっぱなし。

最後まで見させる気…満々ですね(笑)

一度足を踏み入れたら抜け出せない沼の感覚に近い。

 

視聴は基本的に遅くなっちゃいそうですが、

それでも感想を書き続けてみたい気持ちにさせる魅力があります。

 

 

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レンアイ漫画家 3話 感想|いろいろ描き過ぎな気がしてきたなぁ。

 

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うーん…「恋愛ミッション」「レンと家族になっていく過程」

「恋愛が出来なくなった清一郎(鈴木亮平)の過去」

やっぱりこの3つのエピソードが組み合わさっていないから

ぎこちなく感じる…というのは前回と変わらず。

今回も「清一郎、優しい表情するなぁ…」で終わってしまった。

でもこれだと感想が数行で終わってしまうので、もう少しその理由を噛み砕いてみます。

 

本作は漫画原作で、私はそれを未読なのであくまでも憶測で書きますが、

多分、話が進んでいくのに伴って状況も登場人物も変わってくる

「〇〇編」を同時に描き過ぎているんだと思うんです。

つまり、整理整頓が出来ていない。

最初は「なんか面白そうなやつだな。こいつなら漫画に活かせそう…」という体で

あいこ(吉岡里帆)をスカウトし、丸の内のOLなりギャル風ママなり

いろんな恋愛ミッションをさせてみる…これが「①恋愛ミッション編」

次に、そのうち彼女が当時気になっていた高校生の女の子だったと気づいて、

今まで愛を知らなかった清一郎が次第に興味を示すようになる…のが「②主人公の過去編」

最後に、あいこと関わる事で愛との向き合い方が分かってきた清一郎が、

共に住んでいるちょっと控えめなレン(岩田琉聖)にも同じように愛を与え、

家族として互いに心を開くようになっていく…のが「③家族編」

本当に勝手な想像でしかないですが(謝)

こうやって時系列を追って展開していった方が、

不気味な装いの清一郎がたまに見せる"優しい一面"を終盤で重点的に描く作りからしても、

「不器用だらけのコミック・ラブストーリー」として

しっかり形にはまるんじゃないかなぁという気がしてきました。

 

ネタ振りも多くて、それが全体をごちゃごちゃさせちゃってるんですよね。

特に、正体を探る金條(木南晴夏)のくだりは、もう少し後でも良い。

恋愛ミッションにしても、劇中で合間合間に手の内を明かすんじゃなくて、

最後にまとめて「実は全部向後(片岡愛之助)がプロデュースしていました!」って

サプライズ性を持たせても面白いかもしれないのに。

 

今期の木曜日、2本ともあまり惹かれていないんだよなぁ…。

どっちかと言うとこっちの方が、主人公も主題歌も好きな感じで

応援したくはなるんだけど、内容がそれに追いついていないっぽいのが…

どうしたもんかなぁ…(汗)

 

 

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桜の塔 2話 感想|主人公に魅力が足りない?

 

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初回で事件の裏で漣(玉木宏)が暗躍していた事が明らかになってからの

今回でありますが…流れは最後のくだり以外同じなので、特に感情は動かされず。

というか、2話にして既に飽きてきた感じがしましたなぁ…。

 

その理由は2つ。

プロファイラーである漣の"ずる賢さ"の描写が不足している事と、

出世バトルがテーマの作品ならではの、

主人公側と上層部との間にある"正義感"の対立構造が曖昧になっている事。

この2つに尽きると思っています。

 

まず前者から触れるとするならば、

彼の出世をするための行動は基本的に誰かを蹴落とすのではなく、

手柄を取りまくって、その実績でのし上がろう…っていうものなんですよね。

いくら演出でずる賢そうに見えても

「他より変わったやり方で事件を追っている」だけなので、そこがちょっと物足りない。

相手を蔑むような態度・発言をしたり、

手柄を取ったと分かった時にみんなの前で高笑いしたりして

周りの反感を買うキャラクターにしたら物語にインパクトが残るかもしれないし。

それに…漣の企みを知る人物は爽(広末涼子)より

先に同期の馳(渡辺大知)にしておいた方が、

票を多くとった彼に憎しみの気持ちが生まれるのに説得力があった気がしました。

だって、いつもは仲良さそうにしていて、特に嫉妬を思わせる素振りもなかったので…

急に態度が変わったら違和感ありまくりじゃないですか?

 

で、後者の「"正義感"の対立構造が曖昧」というのは、

言い換えれば、警察官みんなどこか"ズレている"人たちしかいないという事。

漣のやり方は被害者を生み、爽は彼の秘密を自白させるためなら銃で脅迫する。

警察内部の人々は通り魔事件なんてなんのそのでトランプで遊んでいるし、

クラブのママにも平気で情報を漏らす。

ドラマの世界の警察が無能なのはあるあるだけどさぁ…

本作でそれをやったらダメでしょ!って思いますよ。

この手の作品は、伝統を重んじて、正しいやり方でコツコツと出世してきた上層部がいて、

そこに違法とも言えるやり方で組織を崩壊し

革命を起こそうとする新参者が割り込んできて、

両者で正義と悪の衝突が生まれるから面白くなるんじゃないんでしょうか。

今の所、どの人も「なんか悪そうな人ばっかりだな」くらいにしか見えなくて。

登場人物のバランスが悪くなっているのが残念過ぎます。

 

漣の復讐にしたってですねぇ…

回想を通して動機を毎回小出しに提示していくつもりなんでしょうが、

その遅さもかえって内容を薄味にしてしまっている気がしてなりません。

「警察に殺される」じゃ、いろんな意味が含まれていて分かりづらいですよね(苦笑)

事件を追うごとに父が追い詰められた手がかりがあれば良いんですけど、それもなし。

事情も何も今は知らなくても、警察界のトップに立てば父の真相も全て分かるだろう!

って思い込んでいる、ある意味お花畑状態の人に見えますよ。このままだと…

 

うーん、バイオレンス的描写があるかどうかが気になって構えている以前に、

内容にイマイチはまりきれない…。

どうしようかなぁ。

 

 

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珈琲いかがでしょう 3話 感想|自分らしく生きる…がテーマかな。

 

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男子珈琲

 

ごめんだけど、個人的には森(小手伸也)が

珈琲で救われていく話を見たかったかも(笑)

だって…上司のなだめ役でしょ?頭のてっぺんが赤い(抜け毛?)でしょ?

すぐ自分の容姿を自虐ネタに変えて笑いを取る性格でしょ?

褒められた資料だって薀蓄だって、多分本人のお陰で、

良いように利用されている日々を送っていると思うんですよねぇ…。

そんな中マレーシアに転勤するって言うんだから、余計ストレスが溜まりそうで心配よ。

無理してポジティブ思考にならなくて良いんだよ…

辛かったら吐き出しても良いんだよ…って労ってあげて欲しかったです。

 

と言うのも、このエピソードの主要人物である飯田(戸次重幸)に

完全に同情出来なくてですね。

自分が空っぽな人間だと気づいた途端、分かりやすくしょんぼりする姿に

途中まではちょっと可愛らしいなんて思っていたけど、

店主に対して「良いよねー、気楽な商売で」ですからね。

気楽な商売……………?

女性社員たち、もっと彼の痛い所をズバズバ言ってやってくれ!!ってなもんですw

商売繁盛してなかろうが、コスパは悪かろうが、

こういうサービスの提供がしたいという理想や目標を持って

オリジナルの店を経営している青山(中村倫也)なんて、自分らしく生きるプロでしょうに。

そこが分かっていない辺り、まだまだ甘ちゃんなんですなぁ。

 

まぁ、"おじさんらしさ"を認めてくれる奥さんがいる限り、

たとえどんなに傷つくような事を社内で言われたとしても

上手くやっていけそうな気はしますけどね。

 

 

金魚珈琲

 

早過ぎる探偵、すぐ飛ばされるタクシー乗客、クレープ屋経営の元極道の次は女装と、

クセが強い役をどんどんこなされていく滝藤さん。

でも、こっちのエピソードにも可笑しさはあれど、

明るくて活発的な言動の中に、誰にも気づかれたくない過去の傷や

強がりな部分を抱えているようにも思えて…魅力的なキャラクターでした。

 

アケミ(滝藤賢一)の外見、歌手を夢見ていた過去、

そして周囲の目を気にする母親の様子からするに、

親子共に苦味の残る人生を送ってきたんだろうなぁ…というのは、

金魚を眺めるシーンや青山との会話で自然と想像出来ます。

と同時に、これからも全ての人に肯定されなくたって良いから

自分が生きたいように生きて行く、そんな"芯の強さ"も感じさせました。

中でも、遠藤(丸山智己)に心の声を勝手に読まれるのに対して

反抗心を見せるアケミが印象に残って…

また傷つくのを恐れて、強い人を演じる事で

自分を守りながら生きてきたんじゃないかとも思えました。

 

助けてもらった恩人との再会。

偶然ではあったけれど、あれから長年(?)の月日が経って、自身の店も経営し始めて、

きっと「へこたれないで!」って応援してくれるための

必然の出会いだったのかもしれませんね。

 

 

***

 

今回のテーマは「自分らしく生きる」でも、

これから模索していく新人くんと、酸いも甘いも噛み分けるプロの2つの話を

対比的に見せて行ったという感じでしょうか。

 

「男子珈琲」は冴えない中年男性の悲哀をコミカルに描き、

「金魚珈琲」は青山を少し脇に回したポジションにして、

アケミの人生観を覗き見する作りに重点を置く。

どちらも以前と比べて異色ではありましたが、これはこれで楽しめました。

 

ただ、私としては、前者の作りも悪くないですが、

所々にクスッと笑える要素を入れてエピソードを充実させるよりかは、

やはり、思わず寄り添いたくなってしまうほろ苦い作りの方が、

1人でゆっくり見られそうな時間帯の本作に合っているのかな?という気もします。

 

青山を「兄貴」と呼んでいたぺい(磯村勇斗)との関係…

次回で明らかになるんでしょうかね。

そして、垣根(夏帆)の話に続きがあると知って、これまた嬉しい!

 

 

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生きるとか死ぬとか父親とか 2話 感想|淡々とした中で湧き出るトキコの感情…

 

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本作の物語は淡々と展開されていき、実にサバっとしています。

劇中でトキコ(吉田羊)が両親の話を聞き出すように、

登場人物を自身と重ねて共感して見るよりかは、

誰かの出来事や思い出話を人伝で聞いている感覚を覚えます。それが良い。

 

叔母(松金よう子)が旅立っていった時のシーンや、

葬儀場での副葬品に関して感情をぶつける哲也(國村隼)のシーンは

演出や演技でドラマチックに作って視聴者の涙を誘う事も出来たはずですが、

これもあえて淡々と映す。

そうすると、叔母さんは子供のようにはしゃいで楽しそうで、

普段は出来ないオシャレまで出来て

相当最高な日を過ごせたんだろうなぁ…っていうのが伝わるし、

「こんな小さいもので!」って怒りたくもなる哲也の気持ちも分かるし、

逆に葬儀屋の立場からしたら、理不尽さを訴えてくる大人に

今までたくさん出会ってきたんだろうなぁ…というのも察せられる。

台詞の量も間も程良い。

哲也のシーンの場合は、引きの映像で映したのが"他者視点"っぽさがあって

余計にそう思えたのかも。

限定づけた一方的な見せ方じゃなくて、日常・経験を普通に描いている分、

登場人物がこの時どう感じているのかを想像出来る楽しさがありますね。

 

個人的に一番気になったのは、散々言うだけ言って

口紅を棺に入れて去っていった哲也の姿をずっと見るトキコの表情。

その後挿入された回想からするに、

叔母の事をそれだけ大切に思っていてくれていたんだ…と捉えられそうですが、

それと同時に、女性と遊んでいて、母が亡くなったのを知った時は

今と同じように熱心に向き合ってくれたのかな…という

モヤっとした疑問が現れてきたようにも思えました。

 

そして、「あの時」のシーンが現状とシンクロさせる形で

意図的に挟み込まれるのも気になりますねぇ。

松岡茉優さんの役は20代のトキコ…何となく似てます。

今でこそ丸くなって大人になれている親子ですが、

トキコから見た父親への感情に触れているとなると、

回を重ねていくうちにぶつかり合う展開がやってくるんじゃないかと

既にドキドキしております…。

 

 

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着飾る恋には理由があって 1話 感想|直向きな主人公は見やすいね。

 

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さて、ついに始まった、個人的に最も期待していない作品。

見た目は変えてもフォーマットは一緒のラブコメが続くこの枠は

最近苦手になってきているし、

美男美女の2人をメインに据え置くキャスティング…

仕事は出来るけどプライベートは…の主人公…またか…と

似通った設定に視聴前は飽き飽きしていましたが、

いざ見終わってみたら「そんなに微妙ではないのかな?」という印象が残った初回でした。

 

ブコメは何と言っても"好きになるきっかけ"を描くのが大事だと思っていて、

最後に駿(横浜流星)目線のシーンが押さえられていたのは一安心。

あれがなければ、なんかノリの良い人にひょんな事から車に乗せられた…という

唐突感が残るのでね。

意見が食い違って気まずくなっても、手料理を振舞うほどなぜ彼女を放っておけないのかが

何となく分かる気がしましたし、

多分、SNSで自分らしさ=ガワを取り繕う真柴(川口春奈)の、

まだ本人の知らない"自分だけの良さ"を気づかせてあげる物語なのかもなぁ…と、

これからの展開を想像させられました。

 

そして、気づいた事は…

仕事を直向きに頑張る主人公は見やすい!(笑)

SNSに囚われていると言われようが、時間を無駄にしていると言われようが、

彼女には今の仕事に対する責任感があって、

目標を達成するために何度も研究を重ねては日々努力しているのが伝わるから、

純粋に応援しやすい。

それだけに、泣きながらご飯を食べるシーンは見ていて辛い…。

リタイアした前作の主人公は文句垂れていたし、

その前の主人公は態度も口も悪くてちょっとイラっと来たし…

言動に不快感を感じさせないだけでこんなにも魅力的に映るのかという

新たな発見がありましたよw

 

面白いでもイマイチでもなく、

「そんなに微妙ではないのかな?」という曖昧な表現にしたのは、

ドア閉める時の触れ合う体とか、服を引っ張って距離が近くなったりとか、

時たま挟み込まれる「この動作にキュンキュンするんでしょ〜?」という演出に

若干の抵抗があったからなんですが、

まぁそこは好みの問題なので。今後過剰になっていかなければ良いかな。

あとは、せっかくSNSがモチーフとして取り扱われているので、

そこで良い写真を一生懸命投稿して、フォロワーが増えて得る幸福感、

つまりSNSならではの特徴を悪く捉えた安直な描き方にならない事を願いたいです…。

人々の心を掴む技を身につけている事、時代に見合ったコンテンツを作れるって

十分誇れる仕事だから。

 

駿が途中でカッとなったのも何か過去に原因があるからだと思いますし、

彼や真柴だけでなく、いろんなルームメイトの"今の姿に至った経緯"を映し出す形で

共感出来る物語になってくれる事を期待して、もう少し様子見してみます。

 

…そういえば、最近は某ヒット作の影響か、

公式がタイトルを無理やり4文字に省略して流行らせようとする流れが続いていましたが、

「きか恋」「かざ恋」じゃなくて「着飾る恋」という

自然に略しそうな文字数に収めたのも、あざとさがなくて良いですね。

 

 

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大豆田とわ子と三人の元夫 2話 感想|面倒臭いけど憎めない人の為の処方箋

 

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もうこれはまんまと術中にハマっているのだろうか(笑)

途中までは、1聞いたら10の屁理屈を返す慎森(岡田将生)…

いくらイケメンでも超めんどくせー!って思っていたのに、

公園で愚痴るシーン辺りからあまりにも憎めなくて、頭を撫でたい衝動に駆られましたよ。

変な走り方で警察署まで行くのも、

「友人です」じゃなく意地はって「離婚した元夫です」であくまでも"夫"を強調して

まだ未練がある感じを仄めかすのもまるっと含めて可愛い。

で、本作は新しい形の"胸キュン"だなぁ…とも感じられます。

 

ここ最近の作品は良くも悪くも「〇〇キュン」を文字ってそれを公式が推して、

2人の距離が徐々に近くなっていく過程を描いたり、はたまたあざとい演出で

視聴者をメロメロにさせるのを狙ったりして作るタイプの作品が多いけれども、

本作が描いているのは"終わった恋"。そこから何も発展はしない。

でもまだ好きで、まだとわ子(松たか子)の愛に触れたくて、

もう別れたはずなのについおでこを合わせて充電してしまう姿は、

側から見たら彼の想いがストレートに伝わってドキドキして、なんか可笑しくて、

こんな事しても元の関係には戻れない切なさもあって…。

離婚した人々の話なのに

1つのシーンだけでいろんな感情がうごめいてしまうの、今までになかったかもしれません。

 

「別れたけどさ、今でも一緒に生きてると思ってるよ」

とわ子が慎森に言ったこの台詞も、潔さがあって好きです。

本作がどんな内容なのかを物語っている台詞だとも思います。

別れた夫でも、友人に戻るでもない、いろんな形を集約した"パートナー"…

最後に彼がちょっとだけ変われたのも分かる気がしたなぁ…

いちごのタルトのくだりも、伝わらないようで何となく伝わる。

とわ子を「女は強い」の象徴として描くのではなく、

ドジっぽい部分もあって、時に弱くて、でも基本的には自分らしく生きようとする

正直な性格の女性として描く所も心地良い。

 

小洒落た台詞のオンパレードでも酔っている感じがしないのは、

言葉に翻弄されて、人と付き合う事が何かが分からなくなって…という

人間関係の難しさが潜在的に表現されているから。

かと言って湿っぽくならず、「みんな、こんな人生を笑ってくれ!」なんて軽さがあります。

可笑しさの中に応援したくなる魅力がある…

ED映像の世界観にうっとりし、登場人物まとめて愛おしく思える作品です。

 

 

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イチケイのカラス 3話 感想|譲れないものは何か?で変わる分岐点

 

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今回はいろんな意味でイレギュラーな回でした。

 

まずは1話完結型のエピソード。

初回も2話も最初は被告人が真っ先に疑われるものの、

調査してみると実際は不慮の出来事だったり、ある人が招いた印象操作だったりして

結果的に疑惑も事件の謎も晴れて終わります。

しかし、今回の場合は「罪を犯してしまった事」自体は変わりません。

が…真相が真相なだけに、同情したくなってしまいます。

 

生きて罪を償えとはよく聞くけれど、それは被告人だけでなく、

現場に関わった碧(渡邉心結)も自分のせいで彼の開きかけていた人生を

奪ってしまった事を痛感しなければならない訳で、死にたくなるほど辛い…。

逮捕されても、出所しても、これから彼女が過ごす時間は

"大切な人がいなくなった事を噛み締める時間"に変わる…という、

若さ故に守られてきた側の心理も突く、残酷な余韻の残る話。

せめて駒沢(小日向文世)が「あなたはやり直せる。私は信じています」と

藤代(岡田義徳)に言ってくれたのが救いでしょうか。

この先は不透明でも、きっとこの人が何らかの形で

2人を見守っていてくれるんじゃないか、いや、そうしてくれそうだって思えるオチに

少し柔らかな気持ちになれました。

 

もう1つイレギュラーだったのは、

通常だったら関係性も深まるであろう6,7話辺りでやりそうな

サブキャラクターのメイン回を、3話に持ってきた事。

この構成は意外でしたが、駒沢の"自分を信じる"正義感は

今のみちお(竹野内豊)になるまでのルーツにも繋がる気がしましたね。

1話完結型のエピソードだけでなく、初心に帰って改めて案件に向き合おうとする

彼のリスタートの話も味わえる満足感…。

こんな部長がいて初めて自分も刺激をもらえて、

プロ集団とも呼べるチームワークが出来上がっていくんだろうなぁ…という説得力がありました。

で、次回は坂間(黒木華)が職権発動するというので、これまた展開が早いです(笑)

後半はやっぱり、中ボス、大ボスと強者に勝負を挑む流れになっていくんでしょうかねぇ。

 

実娘の設定はちょっと加え過ぎな気もしたし(なくても支障のないレベル)、

前回は事務総長やその息子に対して"法廷界の闇"をズバッと斬りこむ爽快感があったのに、

忖度して証拠を隠蔽しようとしていた警察は放置したまんまなんだ…

「ただ単に信じる事は、知る事の放棄」など、

みちおや駒沢が言っていた考えさせられる台詞を直接届けるシーンがあればな…

というモヤモヤした部分は出てきてしまいましたが、そこは次の話に期待したいです。

演出家が変わったのか、今までよりもテンポの良さが落ちた気もしましたし。

 

 

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ネメシス 2話 感想|アンナ1人で事足りるのでは?

 

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前回の感想で「キャラの描き分けが出来ている」と書きましたが…少々撤回します。

これはアンナ(広瀬すず)を名探偵にした物語でも

成立出来ちゃうんじゃないかな?という気がしてきました。

 

本作の見所の1つとしては、アンナが風真(櫻井翔)を遠隔操作する

"コナンくん方式"があるのでしょうが、

最後のラップと励ますシーンで何とか出番を作った以外は

特に風真に存在意義を感じないのです。

そう…アンナ1人が「ちょっと感覚がズレた変わり者」「賢いキャラ」「アクション出来る」

それぞれの登場人物に充てられていそうな個性を全て受け持ってしまっているから。

だから、あんなに推理出来るのになぜ助手止まりなのかもよく分からない。

 

風真のポンコツ探偵っぷりが活かされるとしたら、

調査中にみんながズッコケるような発言をしたり、

逆にその発言のお陰で事件を導く鍵となるかもしれない重要人物になれたり、

天然っぽい動作を見せたりと色々出来そうなものですが、それもありません。

でも前回ではある程度補足出来ていたとなると…要はキャラ設定が中途半端なんだと思います。

脚本(+協力)を複数体制にした事で生まれた弊害ですね。

アンナがポンコツキャラに徹して、風真がインテリ役に徹した方が

中の人の実績的にも合っていたんじゃないでしょうか。

 

そして、前回からうっすら感じていて、今回の内容を見てハッと気づいたんですが、

本格ミステリーをうたっている割には"謎解きヒント"の見せ方も不親切。

2人が追っているのは"手がかり"ではなくその場の"出来事"だけ。

謎めいている(らしい)要素は一応映すけれども、

2人で話し合って推理しているシーンはないし、

最後になって後出しじゃんけんかのように新たな真相について

台詞や回想でいきなり言及してくるので、視聴者に考える余地を与えません。

 

じゃあその分多めにとっているコメディパートが面白いのか?と言われれば、それも微妙。

ラップシーンだってチャラい衣装をまとったり、DJ機器&ミラーボールが現れたりして

ゴリゴリに演出で遊びまくっても良いのに、

ただラップしている様子を延々と流しているだけなので、テンポは悪いしだだ滑り…(滝汗)

テンポが悪いといえば、中盤でのインドの象のモノマネやら、蛇のモノマネやら、

あのシーンも長過ぎて、どこかで端折ってくれ!と思ってしまいました。

 

うーん…本作も「キャストは良いのに」のパターンですね…。

次回は橋本環奈さんが出演されるとの事で、

最近磨きがかかっているコミカルな演出で話を盛り上げてくれたら…という

微かな期待を抱えてもう少し様子見してみますが、

今回をもって毎週感想を書くほどの内容ではないと判断したので、

後は視聴のみとさせていただきます。

 

 

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