あれはズルいよぉ…長年の時を経ての再会&打ち解け合うシーンに弱いのよ…(泣)
母が憎い存在ならば許さなくても全然良いし、むしろそのまま終わる方が多いと思うけど、
瞬太(神木隆之介)は許す事を選んだ。
それは多分、子供の頃は分からなくても、
大人になってから自分の非を認めるようになるまで成長出来た証だろうし。
当時は環境・人間関係云々でしつけに余裕が持てなかった事に対して謝りたくても、
もう会えないままここまで来てしまったから謝りづらいという母の不器用さにも
気づいていたからなのかもしれません。
燃え尽きるまで野球部のマネージャーに没頭し、そこで面倒見の良さが発揮されていたらしい
つむぎ(古川琴音)の過去エピソードが描かれたお陰で、
繋がりの濃い2人の代わりに説得し、母に会わせたキーパーソンになったのも頷けました。
「逆襲する最後のチャンス」ねぇ…確かに、感情をぶちまけるタイミングを失って
心の底でずっとモヤモヤし続ける人生を送るより随分マシですよ。
現実に向き合わせる言葉をかけてくれる存在がいるって、幸せな事だと思います。
一方で、真壁(鈴木浩介)の発した
「18から28までと、これから先の10年は、別次元の苦しみだぞ」もまた真理。
5人は今、人生の岐路に立たされている真っ最中なんですよね。
3人がマクベスを続けていくのかもそうですけど、
つむぎもこの先ずっとバーでマネージャーをやっていけるのかどうかも分からない。
彼女の性格なら尚更、経歴も経験値も豊富だから、
本人は望まなくともリーダーとして周りを引っ張っていく仕事を強いられる可能性は高い。
そして、このまま"現状"を保っていればいるほど、他人を優先してばかりで
自分で無意識のうちに心を壊してしまう危機も孕んでいる。
自分を受け入れてくれた職場と仲間に恩恵を感じて新たな物事に挑戦するのか、
はたまた、今の環境を断ち切って新たにマネージャーをやれる場所を探すのか…。
いつ何時でも、人生は分岐点の連続だと改めて思い知らされます。
つむぎとの出会いで大切な事に気づかされ、若いうちに肉親の死を経験し、
春斗(菅田将暉)と潤平(仲野太賀)は真壁の思ってもみない言葉で"現実"を突きつけられる。
一度にいろんな事が襲ってきて、悩まざるを得ない状況に立たされていく感じ…
ああ、これぞ、青春群像劇だなぁ…という充実感がありました。
「こうなったら良いなぁ」と視聴者が願う部分と、人生の厳しさを教える部分を、
どうやって調整すれば大衆に見てもらえるドラマに仕上がるかが
よく分かっている脚本ですね。
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