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美食探偵 明智五郎 3話 感想|匿名の書き込みは刃物にもなる…という風刺

 

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冒頭で「3年A組」を思わせる演出があった分、

今回の殺害動機は序盤の段階で、かなり分かりやすかったですね。

匿名である事を利用して面白半分で悪意ある書き込みをしたら、

それは誰かにとっては刃物に変わってしまうかもしれないよ…という社会風刺が混じったような、

ちょっと考えさせられるお話でした。

SNSやネットニュースでも一緒ですよね。

自分がバズリたい、この記事を読んでもらいたいという強い欲がある故に、

確証がとれておらず詳しく調べもしないで呟いた「デマ情報」を発信して、

多くの人に拡散されて、その内容が書かれた本人や店の知らない所で

イメージが勝手に操作されていく恐ろしさ…ったらないですよ。

 

普通だったら「グルメ大名」のアカウントを通報してしまえば済むだけの案件で、

なぜシェフ(武田真治)がたった一人のためにわざわざ回りくどい犯行をしてまで

お仕置きをしようと行動に出たのかがイマイチピンと来ず。

マリア(小池栄子)の出会いと関連付けられた「店を始めたきっかけ」以外にも、

その料理が出来るまで研究を重ねた思い出の日々とか、売り上げが乏しい中でも

お客さんからの「また来たい」といった言葉をもらえて勇気付けられたエピソードだとか、

どうしてもこの店を守りたかった熱い野望とか、

もう少しシェフと自分の店の関係性を思わせる背景描写が欲しかった気がしますが、

マリアの存在があるので、多分「ほんの殺意を彼女に利用されたから」と思えば

事足りてしまうのでしょう。

(連絡方法がテレビ電話だったのも謎ですけど(笑))

 

シェフが明智中村倫也)に対して「この街には死んでも良いやつが星の数ほどいる」

と言っているシーンがありましたが、その返しとして「死んでも良い人間なんていない!」

という綺麗事な説教に持っていかない所は好感が持てました。

刑事ドラマらしく結末にハッキリ白黒つけるのではなく、

犯人に同情しつつ ちょっとしたほろ苦さを残す形で余韻を生み出す作りが、

主人公が探偵であるという設定を上手く活かせているんじゃないかと思います。

 

終盤では、徐々に闇落ちしていく明智の姿が。

最終回間近になったら、彼を立ち直れなくさせるマリアvs

持ち味である明るい性格で救い出そうとする苺(小芝風花)の構図が中心の

話になっていくのかもしれませんね。

 

ところで、クルックーの声は、意外性を考えたら

宇多田ヒカルさんだったりするんでしょうかね?

→追記:水卜アナでした。なるほど…まぁ、日テレらしいチョイスかな?

 

 

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レンタルなんもしない人 3話 感想|生きてるだけで"割合"良い事ある?

 

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いくら一人ぼっちでの誕生日が寂しいとは言え、

深夜の時間帯に女子大生だけが住む部屋に 見知らぬ男性を呼べるなんて

凄い度胸ある子だなぁ…と、最初は「ちょっと変わった子」として見てました。

しかし、香奈(福原遥)が友達とのお出かけをスタンプラリーと例えたり、

服装を特に合わせたくなくても合わせなければならない苦しさを語ったりした所から

みるみる物語に引き込まれてしまいました。

 

友達に合わせるためのアルバイトのシフト変更(挙句に夜になって中止の連絡…)、

前日にドタキャンされるほどの付き合いなら

もう切っちゃっても良いんじゃないかな…と思うんですけど、

香奈の「友達を離したくない」という気持ちはちょっと思い当たる節があるので

分かるんですよね。

「同じようなメッセージを返したら手抜いてるって思われるし、

逆のこと書いたら空気読めないって思われるし」にもあったように、

学生生活や背景は詳しく描かれなかったものの、

きっと本人は人見知りで、人見知りだからこそ数少ない付き合いを繋ぎ止めたくて、

繋ぎ止めたいがために周りの顔色や反応を伺いながら

生きているんじゃないかと想像してしまいました…。

 

けれども、ラストは心が温かくなれる結末で良かったです。

思い切った行動をするのも"割合"悪くないかもよ?と背中を押してくれるものだったと思います。

 

そして、今度はどんな騙し方をするのだろう?と毎回密かに楽しみにしている

金田(古舘寛治)のパート。珍しく良い事言いましたね。

「誕生日以外だって毎日必死に生きてんだよ。そういうのもお祝いに値するだろう?」

も真理ですが、毎日頑張っているんだという"しるし"を残したいがために

特別な日を作るのも、また真理なのかも…

なんて考えていたら、最後でまんまと騙されてしまいましたが(笑)

 

森山(増田貴久)の過去については、前回の感想で「もう核心に触れたエピソードが描かれるとは」

と書きましたが、毎回様々な依頼人と接するごとに何か共通点を見つけ、

1つずつ秘密が明かされていく縦軸部分も含めた作りになって行くのかもしれませんね。

 

次回は山口紗弥加さん。今までのゲストとは年代が一段階変わる事もあり、

どんな話が繰り広げられるのか楽しみです。

今回の、ちょっと遠慮がちでSNSを通して「グループ」「付き合い」に縛られているような

今時の女性を演じるのが福原遥さんというキャスティングも、ハマっていました。

本人の魅力でもある高くてふわふわした声も、繊細で敏感な心の持ち主である事が引き立っていて、

役に合っていたと思います。

 

 

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行列の女神〜らーめん才遊記〜 1話 感想|石ちゃんの「まいう〜」が聞きたい。

 

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原作は未読。

どこかで見かけた「ラーメンハゲ」が強烈で、その設定を女性に変えたが故に、

汐見(黒島結菜)が主人公に映るほど

芹沢(鈴木京香)の存在感が薄くなってしまったのかな…?という不安を

開始30分くらいまでは感じていたものの。

最終的には、どちらのキャラも"台詞"と良い意味での"勢い"で

きっちり特徴付けられた作りになっていて安心しました。

 

黒島さんは「死役所」に引き続き、周りを引っ掻き回す役を演じる事となりましたが、

本作の世界観ならハマりそうかも。

全力ポーズに、新人社員ならではの初々しい佇まい…

全体を活気づける良いポジションだと思います。しかも、可愛い(笑)

 

ここ最近の「ドラマBiz」枠は、本来"戦略"を描くはずの枠なのに

人情論や救世主展開で最後はお涙頂戴の話で終わってしまったり、

逆に"戦略"を演出しようとするばかりに、ナレーションによるビジネス用語の解説に頼って

かしこまった堅苦しい雰囲気を生み出してしまったり…といった作品が多かった分、

久々に「老若男女楽しめそうなドラマが来たなぁ」というワクワクした気持ちにさせられた、

そんな気がした初回でした。

 

ラーメン店主の前では口が悪くて愛がなさそうに聞こえるけど、

汐見への話を聞く限り、実は優しい心の持ち主だったりして…?という、

主人公の真意がはっきり見えない感じも良い。

 

どうかこのまま、人情話に偏る事なく

カラッとしたエンターテインメントな作風で突っ走っていって欲しいです。

そして、石ちゃんの「まいう〜」もお待ちしています(笑)

↑「元祖でぶや」も同じテレ東系列の番組だし、行けなくもないと思うんだけど??

 

 

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美食探偵 明智五郎 2話 感想|愛情も憎しみの前では無残に散る…

 

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おじいちゃんが愛情込めて育てたリンゴで、母に作り方を教えて貰ったジャムで

何故人を殺したのか問い詰める苺(小芝風花)に対して、

「都会で呑気にリンゴを食べている人が、この田舎で作ってる人の気持ちなんて分かるはずがねえ」

と答える茜(志田未来)。

同情は出来ない。けど、犯行に加担した茜の動機はちょっと共感出来る部分がありました。

 

彼に手作りのジャムを送った。

しかし、当時喜んでくれていた彼はいつしか都会に染まってしまった。

ある日フェイスブックのアカウントを見たら、

知らない女性がクラッカーにジャムを乗せて食べる写真が投稿されていた。

故郷を捨てた彼よりも、彼の人柄と人生を奪った"何も知らない女"の方が憎いと思った。

 

疑惑が確信に変わった茜の言動は「女の敵は女」の本質を突いていて、

一気にゾワゾワっとした感覚に襲われるようでした。

けれども、何より一番可哀想なのはおじいちゃんで。

茜の想いも、おじいちゃんの想いも届かずで、とてもやり切れない。

そんな中で流れる宇多田ヒカルさんの主題歌は、沈んだ気持ちでいる人々の心に響くもので、

なぜあの曲を起用したのかも分かる気がしました。

 

誰かを操る事で自分の欲望を満たす黒幕…という点では

「シャーロック」のモリアーティと立ち位置が似ているマリア(小池栄子)。

それと同じように「マリアは一体誰なのか?」を視聴者に考察させる形で

1つの見所を作ってしまえば良いものの、あえて正体を最初から明かしているのを前提として

物語を進めていくのは、ミステリージャンルでは珍しいです。

 

事件描写に特別難解なトリックは効かせず、サクサク推理していく代わりに、

犯人側の心情描写…時々挟み込まれる苺と桃子(富田望生)のわちゃわちゃしたやり取りの

2つを見せていく作りが"本作らしさ"なのかもしれませんね。

また、「自分の料理を大切な人に食べてもらえない悔しさ」で茜とマリアが共鳴し合ったように、

今後はマリアの過去を小出しにしつつ、それを本筋に絡める展開にもなっていくのだと思います。

 

前回はコメディかシリアスかどっちで行くのかが掴みづらく、若干不安ではありましたが、

2話にして方向性が見えてきたのも良かったです。

 

 

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いいね!光源氏くん 3話 感想|平安版ビューネくんに振り回されっぱなし

 

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裏の感想を書いていた都合で、本作のはまだ書いた事なかったのですが、

1話から面白く見ています。

 

今期始まった数少ないドラマの中では、一番何も考えずに見られて癒されますし、

「今の時期にちょうど良いドラマだなぁ」と強く思わせてくれます。

平安時代の人物が現代にタイムスリップ&ラブコメという作風は

味付け次第では大スベりしてしまいかねませんが、

まず、千葉雄大さんと伊藤沙莉さんのキャスティングがかなり成功している印象がありますね。

 

甘々な役や小悪魔系の役を長年熟してきたからなのか、

感動、戸惑い、衝撃…日常生活で生まれる感情を

まるで子供のように生き生きと演じてみせる千葉さんが良いですし。

伊藤さんも、些細な事に敏感な今時のデリケートな女性っぷりを感じさせつつも、

重々しく映り過ぎない程度に、彼女の持ち味である良い意味での"サバサバ感"を

上手い塩梅で取り入れています。

そんなお2人から生まれるやり取り、ボケツッコミの対比が何とも楽しいです。

話自体も30分放送だけあってテンポ良く進むので見やすい。

 

 

と、まぁ…ここまで軽く振り返りをして、やっとこさ今回の感想を。

 

冒頭で「何も考えずに見られる」と書いておいてなんですが、

今回に関しては結構ジェットコースターな展開になっていて驚きました(笑)

駄々こねる光源氏千葉雄大)が面白い…

でも、帰りたくても帰れない不安な気持ちがあるのよね…

やっぱり実験失敗するよね…からの…

え!この癒しドラマにベタな事故要素持ってくるの!?

まさか記憶喪失にはさせないよね!?

(そんな展開じゃなくて良かった ←安堵の気持ち)

といった感じで、コメディとシリアスの切り替わりっぷりが今まで以上に激しくて

最後まで目が離せませんでした。

 

あの当時を再現した実験は、あくまでも「誰かを呼び寄せるおまじない」だとすると、

もしかして頭中将(桐山漣)もやって来てしまうのではないかと思っていたんですが

そうでもなかったんですよね。

でも、次回予告ではしれっと現代に馴染んでいるし、

いなくなったはずの光源氏も普通に登場している。謎(笑)

今後どんな展開になって行くのかが一気に読めなくなって、

次回を見るのが更に楽しみに感じられた気がします。

 

甘いもの好きの光源氏くんが唱えた名言は「カロリーは美味」。

美味しいものは脂肪と糖で出来ているってやつですねぇ。

途中のランニングのシーンでの姿は、ぽっちゃりのつもりだったのでしょうが、

どう見ても口の中に物を含ませて喋っているようにしか見えないのも

妙に可愛らしかったですw

 

 

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浦安鉄筋家族 2話 感想|真面目に見てはいけない…は正論(笑)

 

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クセ強めな演出は相変わらずですが、前回より見やすく、楽しめました。

個人的には「もっとここが見たいな」と思っていた

大沢木家&浦安市民でのやり取りの面白さに特化していたのと、

前半では晴郎(本多力)、後半では桜(岸井ゆきの)をアクセントに

順子(水野美紀)との連携プレイを通して「家族の関係性」を思わせる

作りになっていたのが良かったです。

今回のような作りであれば、今後も気軽に見られそうな気がしました。

 

喫煙に続いて、ひき逃げもお構いなくネタに出来てしまうぶっ飛び具合とか、

思いっきり道路にぶつかっているのに何でガラス破片が飛び散らないんだ!とか、

車で行ってようやく病院に辿り着く距離なら、何で最初は徒歩で連れて行こうとしたのかとか

色々ツッコミどころはあるのですが(笑)

冒頭でも水野美紀さんが仰ってたように「真面目に見たらいけない」

スタンスでいた方が良いのかもしれませんね。

 

前回でも思いましたが、ミニチュア感漂う家やミニカーの多用、

吊るしている紐がガッツリ見えるチープな演出が

深夜ドラマならでは…という趣があって割と好きです。

食べる時の箸がバラバラというのも、特に説明はないものの

その家族だけの生活観を覗き見しているような感覚を覚えます。

 

本来だったら既に金曜10時のドラマが始まっているはずで、

本作の感想は初回のみとする予定でしたが、

「ここが面白かった」を羅列する以外の内容があれば

もう少し感想を書き続けようかと考えています。

 

そうそう…最後に、順子の名(?)言を。

「赤ちゃんは戦わすもんじゃない、あやすもんだよ。」

その後のドヤ顔も含めてツボりましたw

 

 

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レンタルなんもしない人 2話 感想|一歩前に踏み出す人、皆120点。

 

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2話にして、森山(増田貴久)の核心に触れたエピソードが盛り込まれるとは意外。

人ごみの中立ち止まるサラリーマン時代の森山…のシーンのように

回想を徐々に小出しにして見せていくのだとばかり想像してました。

 

今回は「会社に行くのが怖い」人のお話。

状況が違うとはいえ、入学、進級、上京…などなど、新生活を迎える人の多い

今の時期にはぴったりな内容だったんじゃないでしょうか。

 

男性同士で、年齢差を感じさせない森山と城戸(岡山天音)の組み合わせが効いているのか、

2人から語られる仕事の話がまるで 板挟みの日々と周りからの評価に怯え続ける

"若手社員の赤裸々な想い""訴え"のように思えて。

2人ほどの経験はした事はないものの、同じく社会人として働いている私にとって

グサッと来る部分は多く、話が進むごとにどんどん神経がすり減ってしまう感覚を覚えるほど

ガッツリ見入ってしまいました。

仕事していると急に締め切り当日の注文を入れられたりして、

「もっと早く言ってよ〜」って怒りたくなる事あるんですよね!!

本当、社会は理不尽の極みで溢れてる(笑)

 

「そんな場所、出社するだけで120点。」「あのまま働いていた方が不安だった。」

だからこそ、もっと現在の森山や奥さんのような、自分を肯定してくれる存在が

世の中にいてくれたらな〜…と思えてしまいますし、

また、誰も否定しない優しさが詰まった本作が深夜帯なのが勿体ないとも

強く思えてしまいます。

 

城戸の悩みを聞いて、いつもはごく簡単な受け答えしかしない森山が

珍しく自分の事を打ち明けたみたいですが、

エピソード以前に、自然と打ち明けたくなっちゃうのも頷けるな〜と感じられる

岡山天音さんのキャスティングも良かったです。

お2人とも、まったりとした癒し系の顔の作りなので。

個人的には似た者同士のように映りました。(もし不快に思われた方がいたらごめんなさい^^;

 

あと気になると言ったら、やはり神林(葉山奨之)の動きですよね。

序盤のジムでの対決シーンは、面白おかしいエピソードとして挿入した意図があるのでしょうが、

負けず嫌いな人ほどプライドが高くて、そんな人ほどある日をきっかけに

大きな精神的ダメージを食らいそうなのが心配で…。

今はすれ違いでも、後々レンタルさんに助けてもらう回が来るのかな?と

予感させられました。ここはどんな風に描写して行くんだろう?

 

 

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レンタルなんもしない人 1話 感想|なんもしないけど何かは残る

 

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良いですね。

レンタルを依頼する側の背景、動機は勿論ですが、

「レンタルなんもしない人」という異色な職業をやる森山(増田貴久)の事も

知りたくなってしまう不思議な魅力があります。

「僕は縁の下の力を持たないタイプです」「石の上には座りません。硬そうですし。」

無表情の顔で唯一動いている口から発せられる言葉1つ1つが面白くて、

次はどんな反応をしてくれるんだろう?この質問に対して何て返してくれるんだろう?と

どんどん惹きつけられてしまいます。

 

視聴前はこの前まで「コタキ兄弟と四苦八苦」を見ていただけあって、

原作はあるものの二の舞にならないだろうか…という不安を抱えていましたが、

初回を見る限りは、レンタルなんもしない人との関わりを通して

ゲストのエピソードに焦点を当てていく作りになっていくみたいです。

となると、1話完結部分のエピソードの引き出しの豊富さが重要視されてくる訳で、

本作を今後はっきりと「面白い」と言えるかは、

話の質を高められるかどうかにかかっているのかもしれません。

 

こうは書きましたが、初回は大宮(志田未来)から語られる過去と後悔の気持ちに

共感出来る所が多々あり、泣けてしまうほどでした。

次回は、ちょっとした弱さと繊細さを抱えた役を演じさせたら

ピカイチ(だと個人的には思っている)な岡山天音さんがゲストという事で

こちらも楽しみです。

 

"ゆとり"のある伸びやかな劇伴にのせて描かれるメインのエピソードに、

森山とは正反対のガツガツ系営業マン・神林(葉山奨之)と

何やら胡散臭そうな金田(古舘寛治)の動きがどう絡んでくるのか?も気になります。

 

後に放送される「きょうの猫村さん」とセットで視聴したら、

心がより浄化されそうですね。最適な組み合わせ。

画用紙×色鉛筆という、温もりを感じさせるOP映像も好みですし、

NEWSの主題歌も世界観にハマっていると思います。

 

 

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2020年 冬ドラマ 総括|不作の中にも良作あり

 

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どうも、りんころです。

えっと〜…あまりにも遅い総括記事の投稿になってしまってすみません!!!

別に体調が悪かったとかそういう訳ではなく、いつも通りピンピンしているのですが、

冬ドラマの締めが4月に入るからまだ良いか〜…春ドラマが続々延期しているからまだ良いか〜…

なんて先延ばしにしていたら、もう4月中旬を迎えてしまいました(滝汗)

 

通常であれば1作品ずつ、総括用にオリジナルのコメントを書き残していく

スタイルをとっているのですが、投稿が流石に遅過ぎるので、

今回にかぎっては「最終回の感想の一部を引用、再編集(+その他書き残しておきたいコメント)」

という形式で、超ざっくりとランキングを発表させていただきます^^;

 

 

ちなみに、視聴前に付けた期待度ランキングはこんな感じ↓

1位 コタキ兄弟と四苦八苦(テレ東・金深夜)

2位 パパがも一度恋をした(フジ・土11)

3位 テセウスの船(TBS・日9)

4位 病室で念仏を唱えないでください(TBS・金10)

5位 アリバイ崩し承ります(テレ朝・土11)

この中から1作品がTOP5に入る結果となりました。

最近、私の読みが外れるなぁ…(笑)1本はリタイアしちゃってますしね。

 

これはあくまでも個人的なランキングです!!

下に行くほど褒めるだけでないコメントも出てきます。

(そして、いつも程ではないものの、全部のランキング付けと振り返りをしただけあって

ボリューム大な記事となってます。お時間のある方にオススメ。)

ではでは…

 

 

2020年 冬ドラマ ランキング

 

視聴した17作品の順位を発表していきます。

※上から
順位 タイトル(放送局・曜日・時間)視聴前期待度(最大:★5つ)
という構成になっております。

感想記事のリンクも貼ってあるので、詳しい内容を見たい!という方は、よろしければ。

 

 

1位 最優秀作品賞

心の傷を癒すということ(NHK総合・土曜21時)★★★

 

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全4話という短い話数だけあって、時間経過の描写は確かに多かったものの、

この世界の登場人物にはそれぞれの"生きた時間"があり、

駆け足を一切感じさせない脚本と演出がとにかく素晴らしかったです。

 

劇伴の緩急のつけ方も良く、わざわざそれで煽ろうとしなくても

「無音」と「行間」を使いこなせていれば、緊迫感溢れる雰囲気は

しっかり作れるのだとも証明してみせたと思います。

 

また、柄本佑さん、尾野真千子さん、濱田岳さんなど各キャストの演技力の高さと、

桑原亮子さんの脚本力も含め、

「こんな演技もされるんだ」「こんな優しい世界観も生み出せられるんだ」など…

全てにおいて新たな発見・収穫を得た作品でもありました。

 

個人的には「調査力の高さ」「"余白"のとり方の上手さ」

「数字を取る事を最優先しない独自の題材選び」において信頼を寄せているNHKドラマで、

また1つ名作が誕生しました。

 

震災を取り扱うと、当時被災者だった方々のトラウマを抉る事にもなってしまいかねません。

しかし、本作に関しては、伝えるべきメッセージは伝えると同時に、

「"その時代"を確かに生きていた人々」の心情、そこから生まれる繋がりの温かさも

丁寧に描いてみせました。

 

それを全4話でまとめたのもポイントが高いです。

ぜひ、毎年放送して語り継いでいって欲しい作品です。

 

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2位 優秀作品賞

アライブ がん専門医のカルテ(フジテレビ・木曜22時)★★★

 

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「病気を抱えた患者」「それを治療する医者」という単なる二者の関係を描くのではなく、

あくまでも「がん」はベースとし、家族を、人生を、自分にとっての生きがいを見つめる

きっかけを与えてくれる作りでした。


ドラマチックに仰々しい台詞や動きを加えず、

登場人物の抱える心境を「行間」を用いて等身大に映し出す作りは、

個人的にはNHKが得意としているイメージがありましたが。

視聴率のためにと忖度しない、奇を衒わない作品を民放でも作れてしまうのだという、

ドラマ…いや、量産され続けて世間では飽きが来つつある医療ドラマの「可能性」を

感じさせてくれました。

 

最初は「あの某後出しじゃんけんのドラマの脚本家だからなぁ…」という事で

あまり期待していなかったのですが、 安易に がん=お涙頂戴のアイテム にしない

内容の質の高さに、回を増すごとにみるみる引き込まれてしまいました。

患者エピソードに関しては、1位の作品と肩を並べるほどの出来栄えです。

 

強いて言うなら、やはり縦軸部分の絡ませ方が勿体ない部分がありましたが、

それでも大好きでした。

残りの人生とは?パートナーとは?家族とは?

がんを通して、たくさん考えさせられる作品でした。

 

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3位 作品賞

死にたい夜にかぎって(TBS・火曜25時28分)(-)

  

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本作の魅力はやはり「多くを語らない」所にあり、

美術館でずらっと展示されている1枚1枚の絵を、自分のペースで、

自分なりに解釈しながら鑑賞する…そんな作りのように感じられました。


周りから見たら「ろくでもない」かもしれない立場にいる人々を

視聴者にも共感してもらえるように、

優しく、温かく照らし続けた、作り手のセンスが光った作品だったと思います。


個人的には、世間では「福田ファミリー」の一員として見られがちな賀来賢人さんをはじめ、

今後のドラマ業界のポテンシャルを感じさせてくれました。

 

初回の時点で、私の好みにドンピシャだったんですよねぇ…。

ああ、やっぱり、世の中にどこか生きづらさを抱えながら過ごす人に

焦点を当てた話が好きなのだと、改めて気づかされた作品でした。

 

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4位

コタキ兄弟と四苦八苦(テレビ東京・金曜24時12分)★★★★

 

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入れ替わりネタからトランスジェンダー、ファンタジー的コメディ、ホロっとさせられる話など、

1話完結パートだけでも コタキ兄弟を通して

変幻自在な世界に誘(いざな)ってくれる充実感がありましたが。

終盤になるにつれて「まさかそこが繋がっていたとは!」という、

思わず初回から見直したくなってしまうようなサプライズも施されていて、

全てにおいて抜かりがないな…と意表を突かれた作品でした。

 

不器用さが何とも言えない哀愁を漂わせた一路と、飄々としてちゃらんぽらんな二路の

苦味渋味を効かせた兄弟のキャラクター造形も秀逸でしたが、

そこにお茶目でありながらもしっかり者でもあるさっちゃんも加わる事で

ボケツッコミのバリエーションが広がったようにも思え、

3人の間から生まれるやり取りにも毎回クスッとさせられました。

 

古舘寛治さんと滝藤賢一さんに関しては、テレ東ならではのアングラでちょっとユルい

世界観にハマるのだろうという期待を寄せていましたが、

芳根京子さんも最初の段階で何の違和感もなく溶け込めていたのが、個人的には一番の収穫。

さっちゃんという役をサラッと愛らしく演じてみせたのが大きいのかもしれません。

 

ドラマ24」枠らしさと、脚本家・野木亜紀子さんの強みをどちらも打ち消す事なく、

絶妙な塩梅でいいとこ取りした作品に仕上がっていたと思います。

三番目と四番目の兄弟は恐らくネタでしょうが(笑)

スペシャルでも良いので、また続編が見たいです。

 

 

※1、2、5、6、8話の感想を投稿しています。

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5位

女子高生の無駄づかい(テレビ朝日・金曜23時15分)★★

 

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笑いのツボが合うのかどうか…という点で、始まる前までは全然期待していなかった本作。

しかし、最終的には一番のダークホースとなりました。

 

学校を舞台にしているのもあり、バカ、ヲタ、ロボの他にも

マジメ、ロリ、ヤマイ、マジョ、リリィと特徴的なキャラクターがどんどん増えてくるので、

主役3人の存在感がそのうち薄まってしまわないか…話がゴチャゴチャしてしまわないか…

という不安もありましたが、

そんな不安も綺麗さっぱりなくなるほど、構成の上手さが特に際立っていたと思います。

 

1話の中に軸を設けず、それぞれの日常を短編集としてまとめて

1時間内で次々見せていく手法に新鮮味が感じられたのは勿論ですが、

それに加えて、良い意味で「役者の無駄づかい」とも言えるような、

あの役者がこんな役を!?という漫画ちっくなキャラクターを堂々と演じてみせる

演技力の高さも堪能し、どちらにおいても飽きずに楽しく見られる事が出来ました。

 

小劇団の脚本家が手がける…というのも、作品の成功に繋がったのではないでしょうか。

女子高生役が似合ううちに、こちらも是非続編としてまたお会いしたいです。

 

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6位

病室で念仏を唱えないでください(TBS・金曜22時)★★★

 

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視聴前は、僧侶と医者を掛け持つ主人公の奇抜な設定で

コメディテイストになるのかと予想していましたが、

いざ最後まで見てみたら、中々どうして、医療ドラマとして"魅せる"部分と

コメディパートが良い塩梅で仕上がっていたと思います。


医師も完璧なスーパードクターではなく、患者と同じ一人の人間であり、

常に"煩悩"と隣り合わせで生きているという事。

ドラマの中にはハッとさせられるような、素直で的確な言葉が刻まれていた事。

人の繋がりの価値、温かさを教えてくれた事。

ちょっと話は逸れますが、これらの点では今期の同じ医療ドラマである

「アライブ」とシンクロする部分が多々あり、

最終的にはどちらも、どの登場人物にも共感出来て愛おしくも感じられる、

お気に入りの作品となりました。

 

本作らしさが出るのに少々時間がかかりはしましたが、

その分、最後まで見てきて良かった…というカタルシス(?)も得られました。

どの役者さんも軒並み演技力が高かったですが、

中でも、ムロツヨシさんは、世間的なイメージとは違う役柄を見事に演じ、

爪痕を残せたんじゃないかと思います。

 

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7位

パパがも一度恋をした(フジテレビ・土曜23時40分)★★★★

 

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この手の話だと終盤がどんな内容になるのかの想像もしやすいですし、

最終回でオールスターが駆けつけるというのもベタofベタではあるのですが、

登場人物それぞれから「大切な人に対する思いやり」「何かを失ってしまった後悔」が

感じられる心理描写が丁寧になされた分、手にとるように共感出来、

愛着の持てる作品に仕上がっていたと思います。

 

最初は「何でこんなほんわかラブコメが オトナの土ドラ枠に!?」という違和感がありましたが、

一般受けしづらい(褒めてますw)カオスなやり取りや下ネタの盛り込まれ具合を見るに

深夜枠に放送したのも頷ける所があり、

そういう意味では、個人的にはサイコスリラーかドロドロ不倫劇の印象が強い

「オトナの土ドラ」枠の新たな可能性を見出した作品になっていたとも感じさせられました。

 

「もみ消して冬」での経験が活きたような小澤征悦さんのコメディエンヌっぷりも良かったですが、

本作で一番驚かされたのは塚地武雅さんでした。

見た目はおっさんでも、声色や仕草でちゃんと多恵子だと分からせる説得力の強さ!

仮に芸人を辞めたとしても、役者として長く生き残りそう…。

 

 

8位

僕はどこから(テレビ東京・水曜24時12分)★★★

 

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最初は、特殊能力、認知症の母、薄暗いアパート、ヤクザ社会といった異空間の中で

「ファミラブ」という言葉が浮いているように映りましたが、

回を重ねるごとに「ファミラブ」そのものの話になって行き、

境遇は違えど どの人々にも同じ優しい血が流れているんだ…

そして、その愛をどう受け取るかは自分次第なんだ…と背中を押してくれる、

これから出会いや別れが増えて行く時期に相応しい作品だったんじゃないかと思います。


途中、何話か中だるみした回もありましたが、総じて面白かったです。

"山場"と"伏線回収"がきちんと用意された最終回を見て、

ここまで視聴してきた甲斐があったなぁと実感させられもしました。

 

構成に対して勿体無さはあったものの、いろんな意味で予想の斜め上を行く展開続きで

満足して見終える事が出来ました。

 

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9位

知らなくていいコト(日本テレビ・水曜22時)★★★

 

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最初は主人公の共感出来なさっぷり、お仕事パートの雑さに、

いくら好きな役者さんが出ていてもこれは微妙だな…やめちゃおうかな…なんて思っていましたが。

最終的にはここまで見てきて良かったと胸を張れる作品になりました。


「ままならない人生の中で、それぞれがそれぞれなりの罪を受け、

時に転機に救われながら生きて行く。」

これが最も伝えたかったメッセージだったと思うのです。


そう考えると、野中の存在は、勿論、ここぞとばかりに魅せてきた

重岡さんの怪演によるものも大きいですが、

本作にとって唯一の「世間」の象徴でもある気がしました。


視聴者の感情をかき乱される役者陣の演技も。

仕事に対する真摯な姿勢を見せるキャラクター造形も。

時々垣間見える人間臭さも。

どの面においても見応えがありました。面白かったです。

 

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10位

ハムラアキラ〜世界で最も不運な探偵〜(NHK総合・金曜22時)★★★

 

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最後まで徹底して「アンティークな内装の喫茶店で、コーヒーを飲みながら推理小説を嗜む」

作りになっていたのは良かったですし、

シシドカフカさんにとっても、今まで出演された作品の中では間違いなく頭角を現していた

作品になっていたんじゃないかと思います。

 

全体的には面白かったです。しかし、全7話ではなく全10話で見たかった気がします。

4話の段階で「葉村自身の物語」へとシフトして行ったので、

3話までのような切れ味の鋭い「依頼中心型」=1話完結のエピソードが

もっと見られたなら…という気持ちに駆られてしまいました。

 

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以下は、もっと簡単に。

10位まで見られれば良い!ノミネート賞の方を見たい!という方は、

こちらを押すと「超個人的なノミネート賞」のページに飛びます。

 

 

11位

病院の治しかた〜ドクター有原の挑戦〜(テレビ東京・月曜22時)★★★

 

最初は頼もしく映った有原がだんだん、

何も後先を考えないでやりたい放題やるお坊ちゃんキャラになってしまったのが残念。


3ヶ月後、半年後といった過程すっとばし展開だったり、

反対意見しか言わなかったイメージの医者達が急に漂白されたりと、

「再建モノ」「連続ドラマ」らしい醍醐味があまり実感出来なかったのも

何だかなぁ…という感じで見終えてしまいました。

 

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12位

悪魔の弁護人 御子柴礼司 –贖罪の奏鳴曲–(フジテレビ・土曜23時40分)(-) 

 

最終回まで見てきて、話の持って行き方的には、

やはり「もうそこでそのネタを使うの!?」オンパレードな2話が

個人的ピークではありましたが、

台詞にはハッとさせられるものは多く、少年法のあり方とは?罪を償うとはどうあるべきか?

を考えさせられるドラマとしては中々真摯な作りだったと思います。


ただ、「正しい罪の償い方とは?」という王道なテーマと主人公の殺害動機が結びつかないような気がして、

あまり主人公に感情移入出来ずじまいだったのが残念かな。

 

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13位

テセウスの船(TBS・日曜21時)★★★★

 

途中から薄々気づいていましたが、主題歌の力で感動シーンを無理やりねじ込み、

怪しげな人物をこれでもかと沢山映し、サイコパスなキャラクターを配置し、

引っ張り続けて最終回は風呂敷畳めずじまいの作風で…

なんだか、今振り返ってみればTBS版「あなたの番です」みたいなドラマでした。

 

ツッコミ成分は終始変わらずあったものの、

序盤は雪山でのロケというスケールの大きさも効いていて

緊迫感を保ちながら楽しむ事が出来ましたが…

7話辺りから、真相を引っ張りたいがために「家族の絆」をベースとした

あざとい展開や本編に直接無意味な展開を詰め込んだ作りになってしまったのが残念でした。

 

今でも、WOWOW制作だったら…と想像してしまいます。

原作を2本分扱う「半沢直樹」の話数を増やす代わりに、こちらはいっその事

全8話構成に思い切ってみても良かったんじゃないでしょうか。

 

結果的に、どこかに泣かせる要素を入れようとする

民法の悪い癖が出た典型例になってしまった気がします。

 

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14位

ケイジとケンジ 所轄と地検の24時(テレビ朝日・木曜21時)★★★

 

あの不祥事がなければどうなっていたかは分かりません。

逆にあの不祥事のお陰で、台詞や脇役において皮肉にも面白味が増し、

最後まで何とか完走出来たような気がします。

 

しかし、脇役を前面に押し出したが故に登場人物の多さが目立ち、

元々個性的なキャラクターが更に渋滞して、1話完結部分の事件パートと

上手く絡められていない印象がありました。

 

愉快な会話劇ややり取りで視聴者を楽しませたいのであれば、

この局らしく「チームワークで犯人を捕まえていく刑事ドラマ」で良かったと思います。

刑事と検事の二者間の違いを全く活かせていないモヤモヤも残りました。

 

 

※感想は4話までです。

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15位

絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜(フジテレビ・月曜21時)★★★

 

前作よりも"都合の良い設定"がかなり目立っていた印象でした。

仮に第3(5)シーズンをやるとしたら、井沢の一線超える超える詐欺や

仲間内の誰かが犯罪者予備軍で不憫な目に遭う展開…

といった前作と似通った要素に頼る事なく、キャラクターからミハンシステムの検知基準まで

あらゆる設定をじっくり練り直してから作るべきです。

 

※1〜3、6、8話、最終回、AFTER STORYの感想を投稿しています。

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16位

トップナイフ –天才脳外科医の条件–(日本テレビ・土曜22時)★★★

 

バリバリ活躍する主人公を描きたいのか、チームの絆を描きたいのか、

それとも「医者だって一人の人間」という視聴者に共感させる話にしたいのか、

どこに向かおうとしているのかが曖昧な印象がありました。


親子関係の話だと、深山&娘の件、黒岩&少年の件とネタが被っているから、

どちらか1つに絞るべきで。

小机とバーの店主の必要性も、結局最後まで分からぬまま。

登場人物をやけにミステリアスに映す意味深な演出も含めて、

「これ、いる?」って言いたくなるような無駄な要素が多過ぎたのが

とにかく残念な作品でした。

 

群像劇のつもりなのでしょうが、登場人物のエピソードをいっぱい描けば良い

訳ではないと思うんですよねぇ…。

主題歌でバリバリ踊る天海さんだけが記憶に残りそう。

 

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17位

10の秘密(フジテレビ・火曜21時)★★★

 

家にいる事が増えて、さて、この機会に溜めていたドラマでも見ようかなぁと考えている方…

自信を持って言います。

これは見なくて良いです(笑)

今すぐHDDからポイしてください。最終回まで見ても何も腑に落ちません。

 

("全て"を評価している訳ではないのを前提にして)

「3年A組」や「あなたの番です」がヒットした今、

オリジナルのミステリー作品に対して世間のハードルが上がっている事を

もっと頭に入れるべきだと思います。

 

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番外編

 

螢草 菜々の剣(NHK総合・土曜18時5分)(-)

 

個人的に注目している、清原果耶さん目当てでの視聴。

去年の夏にBSで既に放送されていた作品だったので、ランキングからは外させていただきました。

 

内容自体は、現代モノのドラマにある復讐劇と何ら変わりなく特に新鮮味はありませんでしたが、

逆にそのお陰で、今まで何作か時代劇を見てきてはその世界観に慣れず、完走出来なかった私でも

最後まで見られたような気がします。

 

透明感のある可憐さを持ち合わせながらも、芯の強さも感じさせる清原さんの佇まい。

雅をまとった濱田マリさんの存在感。

「だんご兵衛」というあだ名がつけられるのも頷ける

松尾諭さんから醸し出される親しみやすさなど、それぞれのキャラクターも楽しみました。

 

 

リタイアしたドラマ…

 

恋はつづくよどこまでも(TBS・火曜22時)★★ 

 

2話まで視聴。世間的には話題になったみたいですが、

2話での「主人公の恋愛を描くために、登場人物を死なせたり、

真っ当に仕事をしている人を悪役扱いしたり…」という描写の仕方にトドメを刺されまして、

もう良いかな…と。(主人公アゲ周りサゲが、基本的に好きではないので。)

 

 

アリバイ崩し承ります(テレビ朝日・土曜23時15分)★★★ 

 

1話のみ視聴。どちらも演技派である浜辺美波さんと安田顕さんの組み合わせで

楽しみにしていましたが、幻想的な世界観、ミステリー要素、キャラクター

どれを取っても突き抜けていないように感じられてしまったので、リタイア。

もう少し様子見しても良かったのですが、視聴当時は録画が溜まっていましたので…(汗)

 

 

シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。

日本テレビ・日曜22時30分)★★

 

1話のみ視聴。「とうとうやっちまったな」感漂う作品でした。

横浜流星さんと清野菜名さんのアクションを推すのなら、

アメコミ設定を付け加える必要性はなかったと思うのです。

あちこち装飾してとりあえず見栄え良くした結果、

何を一番に見せたいのかという"本作らしさ"がぼやけていた印象がありました。

 

 

ちなみに、この他にも「ランチ合コン探偵」「スカーレット」を視聴していたのですが、

前者は5話分以上(しかも、HDDの残量の都合で1話分録画抜け)、

後者は2ヶ月分くらい録画を溜めてしまったので、

これは流石に追いきれない…他に見たいものもあるし…という事で

泣く泣く諦めてしまいましたorz

しかし、「スカーレット」は近年の朝ドラの中でもSNSでは評判が良さげだったので、

いつか総集編or夕方の再放送枠で放送される日が来たら

今度こそ完走したいな〜…とは思っています。

 

 

          

超個人的なノミネート賞

 

※投稿が遅くなったのもあり、各ノミネートに関するコメントは

今期にかぎって省略させていただきます(謝)

 

 

主演男優賞 柄本佑(心の傷を癒すということ) 

→候補:賀来賢人(死にたい夜にかぎって)

    古舘寛治(コタキ兄弟と四苦八苦)

    滝藤賢一(コタキ兄弟と四苦八苦)

 

 

主演女優賞 松下奈緒(アライブ がん専門医のカルテ)

→候補:吉高由里子(知らなくていいコト)

 

 

助演男優賞 重岡大毅(知らなくていいコト)

→候補:柄本佑(知らなくていいコト)

    小林薫(知らなくていいコト)

    佐々木蔵之介(知らなくていいコト)

激選区でした(笑)それぞれの演技力の高さに魅了された作品でもあったので…

 

 

助演女優賞 高畑淳子(アライブ がん専門医のカルテ)

→候補:芳根京子(コタキ兄弟と四苦八苦)

 

 

新人賞 福本莉子(パパがも一度恋をした)

→候補:柴崎楓雅(テセウスの船)

 

 

主題歌賞 ましのみ「7」/アイナ・ジ・エンド「死にたい夜にかぎって」(死にたい夜にかぎって)

死にたい夜にかぎって

死にたい夜にかぎって

  • 発売日: 2020/02/26
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

→候補:須田景凪「はるどなり」(アライブ がん専門医のカルテ)

    三浦大知「I'm Here」(病室で念仏を唱えないでください)

 

 

OP/ED映像賞 コタキ兄弟と四苦八苦 OP

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→候補:10の秘密 OP

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ブラァッッ! ラァッッ! ブラァッッ! ラァイッッ! オウオォウオウオオンオォン~ \ブラァッッ! ラァッッ! ブラァッッ! ラァァァイッ!/
(OPが本編みたいなものでした(爆))

 

 

脚本賞 桑原亮子「心の傷を癒すということ」

→候補:野木亜紀子「コタキ兄弟と四苦八苦」

 

 

演出賞 安達もじり、松岡一史、中泉慧「心の傷を癒すということ」

→候補:高野舞、石井祐介、水田成英「アライブ がん専門医のカルテ」

    村尾嘉昭、坂上卓哉「死にたい夜にかぎって」

 

 

劇伴賞 眞鍋昭大「アライブ がん専門医のカルテ」 

→候補:世武裕子「心の傷を癒すということ」 

 

 

特別賞 チーム「女子高生の無駄づかい」

 

 

今期の振り返り…

 

それぞれのドラマの2,3話を見た段階では

「今期はあんまり面白いのがないな〜…」という不安がありましたが、

最終的には(惜しいまま終わってしまった作品はあったものの)

どれも魅力や良さが感じられたクールになっていたのではないかと思います。

 

中でも不安だったのは、やはり医療ドラマの乱立ですが、

病院を舞台とした再建モノの「病院の治しかた」、ラブコメの「恋つづ」、

病気を通して人の人生のありのままを伝える「アライブ」、

生死について考えさせられる「ねんとな」、複数の要素を絡ませた「トップナイフ」と

これだけあっても意外と棲み分けが出来るものなのだという収穫は得られました。

しかし、それは1作品を除いて最後まで見てきたドラマ好きの一人としての視点であって、

そうでない世間的な視点であれば「同じようなものばかり」という印象を与えてしまいかねません。

見る前から捨ててしまう事態を避けるべく、今後はなるべく、

例えば「医療ドラマを制作した局は、来期では同じジャンルのドラマの制作は出来ない」といった

ルールを設けるなどして、各局調整をしていただきたい所です。

 

そして、今期の話題作は何と言っても「テセウスの船」「恋はつづくよどこまでも」の二作。

視聴率を気にせずやりたい事を突き詰める深夜帯に対して、

プライム帯は「3年A組」のヒットをきっかけに、SNSを通して大勢の人が考察に盛り上がったり、

キャーキャー言ったり、ツッコミを入れたりしながら楽しむ…

所謂「実況特化型」の作品が増えている傾向にあると思っています。

 

勿論、SNSを取り入れる事でドラマ業界が活性化し、

今まであまり見てこなかった層が、ある作品を通して「日本のドラマって面白いんだ」という

視野を広げられたら、ドラマ好きとしては嬉しい事この上ないですが。

その分、本当に質の高い作品はどんどん埋もれて

「視聴者の反応」を重要視した質の低い作品ばかりが生まれてきてしまうんじゃないか…

という"焦り"も感じさせられます。

 

"焦り"と表現したのも、話は少し逸れますが、今年の新春テレビ放談で

「「あな番」のような作りが今後のドラマにおいての基準になれば…」といった旨の

コメントがあったから。

ドラマの楽しみ方が時代と共に変わってきている以上、

ワイワイ盛り上がれる作品があっても別に良いのですが、

全部が全部、その"基準"とやらに振り回されないで欲しいな…と願うばかりです。

 

締めがなんか変な方向に行っちゃいましたが、とりあえず言いたい事は言えたので、

今期の振り返りはここで終わりとします。

 

 

*** 

 

以上、冬ドラマの総括でした。

来期も素敵な作品との出会いがあればな〜と思います。

 

閲覧ありがとうございました!

 


SUITS/スーツ2 1話 感想|ボストン行ってた間何してたん?

 

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大輔(中島裕翔)に弁護士バッジを投げた

甲斐(織田裕二)のスタイリッシュなシーンで終わった前作。

時が経っているであろう今作で、無事にボストンで弁護士資格を取れたのかどうかも

曖昧なまま物語が始まる所は、相変わらず不親切だな…まぁ取れたんでしょうね…

なんて思っていましたが、なんと、まだ資格なしだったとは(爆)

えっと…じゃあ何しに行ってたのかな…というのは置いといて。

(本当は置いとけないけど。気になりますけどw)

 

初回の内容は、個人的には前作同様に引き込まれずじまいで、

証拠提示は後出しじゃんけん、主軸ブレブレの複数案件行ったり来たりという

ただでさえ分かりづらい作りが、30分拡大なのが災いしたのか

更に酷くなっていたようにも感じてしまいました。

 

新キャラの上杉(吉田鋼太郎)の縦軸がある上に、

既に取り扱われた「大輔がクビになりそう」というくだりが再び盛り込まれるとなると

余計にエピソードが散漫してしまいかねないので、

大輔の方は早めに資格を取らせたり、いっその事パラリーガルとして雇ったりするなどして、

序盤の段階で解決してしまった方が良いんじゃないでしょうか。

 

しかし、前作から大小の"変化"も感じられたのも確かです。

CM明けに都会のビルの街並みが映し出されるカットが追加されたのは

原作のアメリカドラマに倣って…という所なのでしょうが、

大輔の能力が映像を通して理解出来るものになっていたり、

アメリカナイズな台詞が若干抑えられていたりと、

日本風にアレンジしようとしている意欲は伝わりました。

 

フランクで澄ましたキャラクターが多い中に、登場しただけで画面に重厚感が増す

吉田鋼太郎さん演じる上杉も良いアクセントとなっており、

今後上杉をどう絡ませるか次第で、もう少し続編に対する印象も変わってくるかもしれません。

 

そんな訳で暫く様子見してみますが、来週から始まる「行列の女神」の内容次第では

本作の感想は初回のみになると思います。

 

 

↓前シーズンの最終回の感想はこちら↓

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