宙わたる教室 10話(最終回) 感想|胸を膨らませて、次のステージへ

 

 

おお、真耶(菊地姫奈)の現在について触れてくれた…!

3話で登場したっきり、どうしたかなぁと気になっていたんですよね。

家族と離れる事を決心して、介護の仕事(?)をしながら自立を目指しているらしく。

佐久間(木村文乃)があのまま放置する訳がないと思っていたので、

彼女の口から聞けたのも、脚本が真耶のフォローを忘れずにいてくれたのも嬉しかったです。

 

そんな、口頭発表を任される事になり不安になっていた佳純(伊東蒼)に、

松谷さんも今頑張ってる最中だよ…といった感じで背中を押してくれた佐久間だけでなく、

最終回は、科学部での活動を見届けてきた脇の登場人物にもピントが当たった、

細やかな内容に仕上がっていました。

 

例えば…木内(田中哲司)は本領発揮と言わんばかりに、

かつて中学時代に英語の弁論大会で県3位になった経験者の視点から

柳田(小林虎之介)と佳純の演説に的確な助言をしたり。

準備室を貸し、データ解析にも手を貸してくれた丹波(南出凌嘉)も、

実験内容がもっと伝わりやすいようにとスライド作成に協力したり。

佳純の姉・円佳(伊礼姫奈)が佳純の発表の練習を手助けしたり。

セッション当日には、木内、丹波、円佳の他にマリ(山﨑七海)、麻衣(紺野彩夏)、

クラスメイトも複数来てくれたり。

科学部だけではない、いろんな人のサポートがあって

この日を迎えられたのだという積み重ねがじっくり描写されたお陰で、

袖で控えていた柳田と佳純が舞台へと歩き始める時の後ろ姿には

自信と信頼と覚悟が見え、とても頼もしく映りました。

(長嶺(イッセー尾形)の、2人の緊張をほぐそうとしての斜め上の質問もナイスでした!)

 

それからは、もうずっとドキドキしながら見守っていました。

発表している時の柳田の表情は、当初からすると随分柔らかくなって、

科学を通して変われたんだなぁ…と感慨深くなりましたし、

佳純の発表は、私も同じような状況だと緊張しやすい人なので、

声が上ずってでも精一杯言葉を届けようとする様には、思わず手に力が入って

上手くいって欲しいと願いたくなりましたし。

柳田が、こんなに多くの人が自分たちの発表を聞いてくれているんだとふと実感して

会場を見渡す目線も(←頭真っ白になったんじゃないのでは?とは思ってました)。

終いには、「やっぱり俺たちには無理なんじゃねぇかって、何度も諦めそうになった」発言で

理不尽な理由で学会出場資格が得られなかったり、

8話で空中分解しかけたりしたエピソードが走馬灯のように蘇ってきて、

発表が終わった頃には涙腺が崩壊していました。

 

東新宿高校が優秀賞に選ばれた途端、主題歌のパーンと晴れやかなイントロが流れ始めたのが、

まるで彼らにスポットライトが当たっているようにも思えて、さらに泣けました。

本作は実話ベースなので結果は分かっているはずなんですけど、

これだけカタルシスたっぷりに見られたのは、先ほども書いた様々な登場人物への目配りと

発表までの過程描写を疎かにしなかったから…ですよね。

 

発表後、科学部のいる歩道橋の夜空…から、

同じ夜空を見ている藤竹(窪田正孝)と柳田の1話のカットに切り替わり、今までの振り返りへ。

回想の挿入の仕方も洒落ていました。

ラストのタイミングで回想を挟む事で、

科学にはまだまだ可能性があるし、これからも彼らの向学心は止まらない。

そんな未来を感じさせてくれました。

 

私自身、学生時代は過去のものになりつつあったからこそ、

定時制高校でなければ出会っていなかったかもしれない年齢も職業もバラバラの人たちが、

"好き"を共通項に夢中で物事に取り組む姿には懐かしさも感じて、

徐々に感情移入しながら見られました。

最終回まで見終えた今は、忘れかけていた青春を

お裾分けしてくれてありがとう…の気持ちでいっぱいです。

最後のクールで、こんなに素敵な作品に出会えた事が幸せでした。

 

 

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海に眠るダイヤモンド 7話 感想|端島の人々はどうなるの?残り2話が気になる。

 

 

これは私の思う連続ドラマあるあるで、数年間ドラマを見ていると、

幸せなエピソードが続いた後には悲劇が待っているのがお馴染みの展開になっています。

なので、今回は少し気を引き締めた状態での視聴だったのですが…

まさかこの人が…という、予想の斜め上を行く辛い終わりが待っていました。

 

リナ(池田エライザ)と進平(斎藤工)の子供の1歳記念祝いで、

母・ハル(中嶋朋子)が感極まって「まだこがん幸せあるってね。長生きするもんたいね。」

と言った直後に鉄平(神木隆之介)を映したり…

上が黒焦げになってしまった皿うどんの麺の焼けた音をやけに長く残したり…

職業柄、坑内に入れない事にもどかしさを覚える鉄平の発言だったり…

序盤から不穏さを漂わせていた今回。

 

前回のラストでは、写真の中に鉄平がいない事が明かされ、

日記に書かれた「坑内火災」というワードがチラッと見えたので、

てっきり、鉄平が坑内火災に巻き込まれて亡くなってしまったんじゃないかと

思っていたのですが、それは早とちりでした。

幻覚を払拭して(一瞬、栄子を呼んでいた所も切なくなったけど…)

今度こそ3人で幸せに暮らそうと決意したのに、なぜ進平があんな目に…

みんなで移動していたのになんで彼を1人にさせてしまったのか…とも思うけれども、

こうなってくると、鉄平はどこへ行ってしまったのか?という謎も募るばかりですね。

 

今回特筆しておきたいのは、辰雄(沢村一樹)と一平のやりとり。

辰雄の決断も、自分が住民たちに報告する事で

端島が、住民たちの生活がどうなるのかが分かった上で、

苦しい想いでしたものなのだというのが握り拳を震わせている様子で伝わってきましたし。

最初は、生き甲斐でもあり人生でもあった炭鉱での仕事が出来なくなると知って

反発していた一平(國村隼)が、辰雄の想いを聞いてからは、

まだ悔しさは残りつつも受け入れる覚悟を決めた漢気っぷりにもやられました。

 

そうだよな、戦争を経験してからまだ数年しか経っていないんだもの…

これ以上多くの人の命が犠牲になって欲しくないよな…とハッとさせられる部分もあっただけに。

正直、2人のパートが、鉄平と朝子(杉咲花)のピュアな恋愛パート、

リナと進平の家庭パートと同列の、言わば"群像劇の1つ"として

まとめられてしまっているような構成にはちょっと勿体なさも感じて、

端島にとって大きな分岐点となる出来事を取り扱っているだけに、

ベテラン・重鎮の立ち位置である2人に焦点が当たった回も見てみたかったとも思ったんですが。

まぁでも…純粋に、残り2話でどんな過程を見せてもらえるのか?と、

先の展開に興味が持てる内容になっていたのは確かです。

 

前回に引き続き、現代パートは過去パートへの"繋ぎ"の役割を担っていました。

お陰で、クライマックスに向かう端島の物語に集中出来ますね。

 

 

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宙わたる教室 9話 感想|完全体のロケットで再出発!

 

 

私が真面目にドラマを見るようになったのは2017年の夏頃からで、

毎年何十本も見ていれば、数年経ったら記憶がぼんやりしてしまう事の方が多いんですが…

部分的だったとしても、いつまでも心の中で大切に閉まっておきたい

台詞やエピソードも出てくるんですね。

放送局も放送時期も違うのに、なんで本作の感想で?というのは重々承知していますが、

個人のブログですし、日付もいじるので…(ボソッ)

今回は、私が当時刺さった好きな台詞を紹介しながら感想を書いていこうと思います。

 

今回の内容を見ていて…個人的にはこの言葉を思い出してしまったんですね。

「彼らのゴールを勝手に作るな」

以前、とある作品の感想でも触れた事があるのですが、TBSの日曜劇場「陸王」での台詞です。

就職活動が上手く行かず、努力しても無駄なんじゃないかと

ネガティブになり始めていた息子に対して、

走り続けている限りは"終わり"じゃないという意味でエールを送ってくれた主人公の言葉で、

同じような心境だった私も少しだけ救われた気持ちになった事を覚えています。

 

科学部のみんなも…1つになって物事に熱心に取り組んだ経験は

無駄にはならない(と信じている)し、今後の人生において絶対に宝物になる。

何かがきっかけでいつか役立つ時が来るかもしれない。

そうは思っているんですが…それは、何かを悔いなくやり遂げ、

次のステージに進もうと決めた人が言うから響く言葉だとも思っていて、

実験に対して後ろ向きの状態のみんなを見ていると、

やっぱりこのまま諦めて欲しくないという気持ちが芽生えてしまうんですね。

 

柳田(小林虎之介)は退部届は出していないし、

科学部自体も廃部が正式に決まった訳じゃない。

今更ですが、佳純(伊東蒼)が記録をつけているノートのタイトルが

「科学部記録ノート」ではなく、「科学部活動ノート」になっているのも何気に素敵で。

「記録」と書いてしまったら、その日の実験成果を書き記す=終わりの意味合いが

強くなってしまいそうだけど、「活動」と書いているから、

彼女にとっては部活動は現在進行中のものだと考えているんじゃないかな…と思うのです。

 

だから…木内(田中哲司)が藤竹(窪田正孝)にかける労いの言葉も、

長嶺(イッセー尾形)の「このまま解散かもしれんな…」も、

藤竹の「科学部も壊れました」「僕の実験は失敗です」も…なんか…なんか違う。

あくまでも私は「見ているだけ」の立場である事は十分理解しているけれども、

完全にピリオドはついていないのに、

なんで全体的に"終わり"の流れになってしまっているんだろうと

もどかしく感じながら見ていたら…

後半、柳田が自分の思っている事を代弁してくれました。

 

「勝手に終わらせてんじゃねぇよ!」

そう!それ!その言葉を待っていたのよ!!

想像以上にストレートで、しかもガツンと言ってくれたのが柳田であるという事実に

ボロボロ泣いちゃいましたよ…。

(終盤、伊之瀬も同じような事を言ってましたね…さすが人生の先輩)

ドラマあるあるで、途中から立ち聞きしていないかという淡い期待にも

しっかり応えてくれていました。

科学室に来るのに躊躇していたのは…アンジェラ(ガウ)を理不尽に怒鳴ってしまった、

自分が大声を出して相手と揉め合った事で科学部に隕石を落とし、

佳純(伊東蒼)の心も苦しめてしまった自覚はあるからで、

その根本的な原因となった三浦(仲野温)と対等に向き合わないまま

生半可な気持ちで行くのは許せないと思ったから…なんですよね。

柳田が真っ直ぐな人で本当に良かったです。あぁ、カッコ良かった。

 

「あんたの仮説、俺たちが証明してやるよ。だから俺たちをもっとその気にさせろ。」

挫折を乗り越えまた1つ頼もしくなった柳田たちが、

1人立ち止まっている藤竹に手を差し伸べ、

引き連れてくれているかのようにも見える構図も胸熱でした。

また、今回は満を持して藤竹の背景が描かれた訳ですが、

セミファイナルで持ってくる事にも意義がありました。

科学部の看板に描かれているロケットのイラストに絡めて例えるとするなら…

今までは部品が一部欠けていた、不完全なままの状態で飛んでいたから

思うように行かなかった事もあったかもしれないけれども、

藤竹という1つの部品があって、全部揃って完全体のロケットになって、

初めて一歩前進出来る。そう感じました。

 

科学部、再出発!ですね。

前回が心が痛ましくなる展開だっただけに、

今回、みんなが再び一致団結していく様には一際感動がありました。

ついに最終回…終わって欲しくありませんが、

直向きな想いが実を結ぶ事を願って、見届けます。

 

 

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海に眠るダイヤモンド 6話 感想|朝子=いづみ、だんだん繋がってきた?

 

 

だんだん繋がってきましたね。

いや…繋げてきたという方が正しいのかな?(笑)

端島の事で、いづみ(宮本信子)と玲央(神木隆之介)で会話が弾む…

ページをパラパラめくるカットの挿入…

今回はそんな"振り返り"の描写・演出がかなり多かったですが、

だったら、最初から日記を活用していれば、

過去と現在の行き来にももう少し納得出来たんじゃないかと思えてなりません。

 

公式サイトでも「昭和の高度経済成長期と現代を結ぶ、70年にわたる愛と青春と友情、

そして家族の壮大なヒューマンラブエンターテインメント!」と記載されている通り、

本作はミステリーでもサスペンスでもないんです。

なのに…いづみが誰か?とか、玲央が誰の子なのか?とか、そういった考察要素で

折り返し地点の5話まで引っ張った。

考察に意欲的な視聴者もいるので、あくまでも好みの話になりますが…

私としては、本筋とは別軸で用意される"考察"は、

ただの話題作りのためのネタでしかないんですね。

 

また、現代パートが回によっては、過去パートとは別に物語が用意されていて、

現代パートは現代パートで独自に話を進めていったり、

はたまた、過去パートを引き立たせるための補助的な役割で終わっていたりと、

「結局、2つの物語を使って何がしたいの?」と思えるほど扱いが中途半端だったのも、

本作への面白味が削がれていった原因の1つになりました。

今回がようやく、見やすい内容に仕上がっていただけに、

いづみの正体はせいぜい3話までには明かして、誰なのかが分かった上で過去を振り返る…

(つまり、現代パートには後者に徹してもらう)という構成にした方が、

もっと早くから楽しめていたんじゃないかなって。

つくづく、勿体ない事をしたなぁ…と思います。

 

過去と現在云々の話はここで終わらせて、本編の感想へ(苦笑)

いづみが誰なのかについて、リナ(池田エライザ)・百合子(土屋太鳳)・朝子(杉咲花

の中では一番しっくりこなかったのが朝子だったのですが、

今回の内容を見ていて、ああ、確かになぁ…と頷ける面が多々ありましたね。

頭の回転は早いし、大勢の人を巻き込む力はあるし、

目標を達成すると決めた時の行動力もある。

若いうちから経営者の素質を見せていて、私の中ではやっとリンクしました。

 

百合子も味方についたら、いろんな意味で頼もしいですね。

無期限ストライキ宣言は、中々思い切った行動でw

子供たちに舞踊を指導中の百合子の所に、朝子が差し入れを持ってきた際、

笑顔でアイコンタクトをとる2人を見て…

前々回の着付けのシーン以降、2人とも本当に仲直り出来たのだと嬉しくなっちゃいました。

 

もう1つ書き残しておきたいエピソードは…

終盤の、玲央が勝手に、日記に閉じ込めていた種から芽が出たのをいづみが眺めるシーン。

現実的に言えば、50年前の種から…なんてあり得ない事ではあるんですが、

本作の場合は、これが良いんです。

初回で、フェリーに乗った玲央と遠くにある端島を見た時、

「廃墟なんかじゃない」と泣き崩れていたいづみ。

私自身も、すっかり寂れ果てた島が徐々に色づき"あの頃"が蘇っていく演出を見て

泣けてしまったのを覚えています。

芽が出た所は、初回のそのシーンが、いづみの複雑な心境が重なる小さな感動がありました。

端島で過ごしていた人たちにとっては、やっぱり"昔のもの"では終わらせたくないですもんね。

 

今回は幸せなエピソードが随所に散らばっていましたが、

鉄平(神木隆之介)が亡くなっている以上、

今後は、その幸せがゆっくり崩れていく展開が待ち受けていそうです。

やっと好意的に見られそうなので(笑)あとはただただ、結末まで見守っていきます。

 

 

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宙わたる教室 8話 感想|空中分解寸前の科学部

 

 

前回の感想で、三浦(仲野温)が石神(高島礼子)と共通している…

なんて事をサラッと書いたけれども、

今回こうして2人をじっくり見ていると、やっぱり似ていますね。

三浦は、かつて日常的に一緒にいた柳田(小林虎之介)が

いつの間にか別の世界に行ってしまって寂しいが故に、どうにかしてまた"あの頃"に戻したいし、

石神は、指導していた部下が自分の元から去ってしまった過去もあり、

また同じ事を繰り返したくない、相澤(中村蒼)は絶対逃すまいと

躍起になっているように映るのです。

 

本作のサブタイトルも、小説が原作だからか洒落ていて惹かれるものが多く、

いつも楽しみにしているものの1つなのですが、

今回は「メテオライトの憂鬱」と表記されていました。

メテオライトとは?と早速気になって調べてみたら、隕石という意味。

4話の冒頭の藤竹(窪田正孝)のモノローグでも隕石について触れていました。↓

天体の衝突は、時に様々な生物の絶滅の原因になる。

しかし同時に、新しい別の何かの始まりでもある。

そう考えると、藤竹にとっての隕石は石神だし、柳田にとっての隕石は三浦だよな…

としみじみ思わされます。

でも、「憂鬱」が何を指しているのかは、前半の時点ではまだ読めませんでした。

 

三浦が佳純(伊東蒼)とアンジェラ(ガウ)に接近してきた事で、

また以前の自暴自棄になっていた頃の自分に引き摺り戻されてしまいそうな

恐怖を感じていたのかもしれません。

柳田は休みを十分に取らず、早く実験を成功させたいと焦り始めるのです。

以前の自分だったら全く視野に入れていなかった「大学」「研究者」の道も見えてきて、

好きな事を頑張り続けていたら新たな可能性が広がったのが嬉しい…というのはもちろん。

夢中でやれる事が見つかって今はとっても充実感を覚えているし、

これからも向学心が伸びる手応えを感じているからこそ、

手放したくないと思ったんですよね…。

 

しかし、その変わりたいという強い気持ちが、

三浦が仲間を部室に連れてきて荒らされた事を機に空回りし、

ちょっとのミスをしたアンジェラを責めるわ、長嶺(イッセー尾形)に殴り掛かろうとするわ、

終いには佳純がその光景を見て過呼吸になるわで、雰囲気は最悪の状態に。

皮肉にも、柳田が科学部にとっての隕石になってしまったのです。

 

科学部が空中分解し出す様子も見ていてしんどかったですが、

藤竹に出会って科学に触れて、出来る事が増えた喜びを語った上で、

「変に夢見ちまった」「バカみてぇ」と、ここまで夢中になって取り組んできた自分を

なかった事にするかのような言葉をぽつりぽつりとこぼす姿はさらにしんどかったです。

部長になるまで成長して、目をキラキラさせながら一番積極的に取り組んでいたのは彼なのに…。

藤竹に本音を語るシーンでハッとしました。

「メテオライトの憂鬱」とは、挫折を味わい苦しみ嘆く柳田の事を指していたんだなって。

 

柳田には実験もそうですし、研究者になりたいという志も諦めて欲しくないと

思っちゃうんですけど、長嶺の言い分も頷けるものはあるんですよね。だから辛いんです。

「身の丈に合わない事をしようとする人間には、世間は厳しい」

「自分たちと同じレールを歩いて来なかった人間が

足元までのし上がってくると、蹴落としにかかる」

「夢に向かって必死になればなるほど、それが敗れた時の傷は深いだろう」

時々、余計なお世話な事も言うけれど、自分がもう相手とは縁を切ったと思っていても、

向こうはそう思っていないから会いに行こうとするのだ…といった発言も確かに…なんです。

酸いも甘いも、長い人生を送ってきた長嶺が言うからこそ、1つ1つの言葉が響きます。

今までいた環境から離れて、新たな挑戦をする事がどれだけハードルが高いか。

SNSでの誹謗中傷が嫉妬から来ているとは聞きますが、

身近な所でも嫉妬は起きているのだというのが今回を見てよく分かります…。

 

佐久間(木村文乃)が言っていて思い出しましたが、

よくよく考えてみれば、藤竹は教師としては新人なんですよね。

そんな彼が柳田をどうやって引き止めるのか。次回はそこが見所になりそうです。

 

長嶺の言う通り、辛い運命は避けられないのかもしれないけれど…

でもやっぱり、学ぶ楽しさをようやく味わい始め、

実験を通して学習面でも性格面でも見違えるほど成長した彼の努力は

無駄になって欲しくありません。

原作付きで、「定時制高校が賞をとるまでの物語」だと事前に発表されているのが救いですね。

次回で好転に向かうって信じてます!

 

 

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海に眠るダイヤモンド 5話 感想|いづみの正体がようやく判明

 

 

前回は、時代の行き来は多けれど時代間隔自体は狭く、"あの日"が共通項になっている

ストーリーに仕上がっていたというのはもちろん、

現代パートも最初と最後にまとまっていたのでそこまで違和感なく見られた訳ですが…

う〜ん…今回になって、また元に戻っちゃいましたね。

過去パートでは、ストライキで痛感する階級の違い・疎外感が描かれたエピソード。

現代パートでは、荒木鉄平が何者で、玲央(神木隆之介)が誰の孫なのかを

玲央と千景(片岡凛)、星也(豆原一成)の3人で探す。

今までの回の中で一番、双方に関連性が見えないどころか、

それぞれ別ドラマを見せられている感覚に強く陥ったのは気のせいでしょうか?(汗)

 

ま〜たその話かよ…と思う読者様には申し訳ないですが、私が本作に願うのはたった1つだけ。

早く現代パートと過去パートが繋がって欲しい!

それだけなんです。それを除けば普通に、主に過去パートの方は満足して見られているのに…。

でも悲しいかな、現代パートはまだまだ謎が残っているようなんですね。

いづみの本名が判明したら、今度はじゃあ…

玲央は端島の誰と誰によって生まれた孫なのか?という話になるんです。

SNSでは、初回の冒頭で、船に乗って逃げているリナ(池田エライザ)が抱えていた赤ちゃんが

玲央の父親なのではないかと噂になっていますが、そんな事は個人的にはあまり興味がなくて。

5話まで引っ張る必要があったのかと疑問でしたし

(それも、一週休んでいるから余計に遅く感じるという…(汗))、

まだ視聴者に考察をさせたいんだな…とすら思ってしまったのでした。

 

私としても、ネガティブな感想で終わりたくないので、

最後に、過去パートで印象に残った所を少しだけ書き残す事にします。

話を見ていると…「一島一家」という言葉は"支え"でもあり、"縛り"にもなっているなぁと。

ある意味閉ざされた環境で子供の頃から過ごしていれば、横での交流も多く、

家族も同然の関係性になれるのは確かなんですが、そこに純粋に温もりを感じるのは子供までで。

大人になり労働の選択肢が増えていくと、自然と階級が生まれてしまう。

狭い社会の中にいるから、誰かと自分を比べて嫉妬する人がいてもおかしくはないですし、

立場が違えば、自分の気持ちが分かってもらえない苦しさで、

島での暮らしが窮屈に感じる人も出てきます。

辰雄(沢村一樹)の元妻のように、

窮屈さに耐えられなくて出て行った人はそう珍しくはなさそうです。

 

投票結果が終わって、「これから端島は一丸となってやっていく!一島一家!!」と

一致団結する裏で、進平(斎藤工)が博多のヤクザを銃で撃ち殺すシーンは恐怖でしたね。

「一島一家」と信じてやまなかった鉄平が

島は1つにはなれないのだと徐々に実感していく段階で、

知らない所で悲劇は起こっているのだというトドメをさらに刺してくる。

理想と現実の対比のさせ方がキツかったです。

進平は端島を去ってしまうのかどうか…。

 

鉄平と朝子(杉咲花)、賢将(清水尋也)の恋模様にもようやく興味を持ち始めて、

端島の登場人物に情が湧きつつあるのに、現代パートとの行き来が物語への没入感を削ぐ。

勿体ないですね。

もう謎を小出しにせずに、一気に見せちゃってよ〜!ともどかしい気持ちです(笑)

 

 

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3000万 8話(最終回) 感想|祐子がUターンして向かった先は…

 

 

どんな終わり方になるのか、最後まで読めない面白さがありました。

ラストシーンで、祐子(安達祐実)がUターンをしてどこに向かったのかは

明確に描かれませんでしたが、その曖昧さも含めて秀逸な最終回でした。

 

赤信号で止まっている間、どの道を進もうか葛藤する祐子の様子を見て、

初回の台詞も信号が絡んでいた事を思い出しました。

祐子が犯罪行為に手を染めるきっかけとなったのは、

橋本(工藤遥)との以下の会話だったのです。※個人的につけているメモから抜粋

橋本「めっちゃ急いでる時に、車1台も通ってないのに、

   青信号になるまで歩道渡るの待ちます?」

祐子「ああ、それは…」

橋本「結局、バレなきゃ良いんですよ」

祐子や義光(青木崇高)だけでなく、ソラ(森田想)や長田(萩原護)、

そしてボス・悦子(清水美砂)など、闇バイトや犯罪に加担している人のほとんどは、

ぱっと見、犯罪とは縁のなさそうなごく普通の人ばかり。

そう考えると…本作は、生きていると誰しもが経験した事があるであろう

「ちょっとくらいズルしたって良いよね」という出来心が招いた惨劇

終始描き続けた作品だったと思います。

 

登場人物が"ぱっと見普通"に描かれているからこそ、

視聴者の想像に委ねるようなラストシーンも、意味のあるものになっていた気がします。

祐子があの後、警察署に自首しにいったのか、

池で遺体が上がってきたか確認してから、

改めて純一(味元耀大)に全てを打ち明けるために一旦帰宅したのか、

それとも、誰も知らない場所へと逃げていったのかは分かりません。

それは、「もしあなたが祐子ならどうしますか?」という視聴者への問いかけでもありました。

 

ちなみに…祐子目線で見るならば、彼女は自首しに行っただろうなと信じております。

信号が赤から青になっても車を止めたままで、視線が少し下に向いていたのが

ゆっくり上がってきた所で再び赤。

声が震えており、再び青になった所で意を決したようにUターンをした後…赤信号に切り替わる。

「赤信号=自分の犯罪行為にストップをかける」という意味で、

あれが彼女の出した答えに見えました。

このシーンの安達祐実さんの表情には、とんでもなく痺れましたねぇ…。

不安定さと、それを乗り越えた力強さと、美しさと…様々な感情を滲ませる

演技をじっくり見られただけでも、最後まで見続けてきた甲斐があったと思わされました。

贅沢な数秒間でした。

 

本作のもう1つの見所だと思っている駆け引きのシーンも、

祐子vs悦子、野崎(愛希れいか)vs坂本(木原勝利)、野崎vs悦子と3パターンあり、

かなり満足感を覚えました。

1つ目は…あんな人がボスなの?と思わずソラに確認してしまうほどの

どこにでもいそうなおばちゃんなんですが、

祐子と対話していくうちに徐々に本性を現してくるのです。

静かなトーンで、ややチャーミングさも持ち合わせた声で話しかけてくるんですが、

まるで祐子の心を見透かしているかのような言葉の連続だったのが不気味でした。

で、2つ目と3つ目は…「何言ってんの?組織なんてどこもそんなもんでしょ?」

「エンドレス…それはこちらも同じです。追いかけ続けるだけですから。」

誰が相手でも怯まず正論をぶつける野崎が、本当に頼もしくて。

以前の回では泣き落とし作戦も何なく取り入れていて、

さて、今度はどう答えて相手の攻撃を交わすんだろうか?と期待していたんですよね。

 

奥島(野添義弘)が闇バイトの関係者を車でしぶとく探すワンカットも、

昭和の叩き上げ刑事みたいで渋かっこ良かった…というのも書き残しておきます。

今思えば、役者さんと役の親和性の高さも抜群でしたよね。本作って。

 

何となく分かる部分もありつつも、

なんでそんな方向に行っちゃうんだ!とハラハラしながら見ていたので、

「楽しい」よりも「苦しい」が先にくる作品ではあったんですけど(笑)

ただ毎回、最初か最後にかかるメインテーマが実にダンジョンっぽくて、

どんどん深みにハマってしまう祐子たちの状況とリンクしていて、

どんな展開が待ち受けているのかと、早く先が見たい衝動にいつも駆られていたのは確かです。

完走した今は、やっと解放された…という安堵の気持ちが強いですw

海外ドラマの手法を参考にして新たに立ち上げられた

「WDRプロジェクト」第1弾の作品でしたが、ドラマを発展させていく上で、

好調なスタートを切れたのではないでしょうか。

 

PS. 土曜日のドラマだからというのを言い訳にして、

結局、最後まで1週間遅れの投稿となってしまいましたが…(汗)

果たして、本作の感想にお気づきになった読者様はどれくらいいらっしゃるのか。

1話分でも読んで下さっていた方は、本当にありがとうございますm(_ _)m

 

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宙わたる教室 7話 感想|遠回りをする浮遊惑星と、最短距離を目指す惑星探査機。

 

 

何ででしょう…ただ2人が和気藹々と実験を進めたり、話したりしているのを見ているだけで

泣けてきてしまうんですよね。

柳田(小林虎之介)は他人を気遣えるくらいまで成長しているし、

長嶺(イッセー尾形)と一緒に同じ釜の飯(しかも長嶺の手料理!)を食べている。

声を荒げて衝突していた4話の頃から考えると、

年齢も職業も違う2人が友達になる事が信じられなくて。

この2人に関しては毎回、ああ…良かったねぇ…って感慨深くなっちゃうんですよ。

 

アンジェラ(ガウ)と佳純(伊東蒼)の関係性も微笑ましい。

かつては、自分と他の若い生徒たちの年齢を比べて夢を諦めかけていたアンジェラが、

「佳純ちゃんの素敵なとこ、いーっぱい知ってる。佳純ちゃんは佳純ちゃんよ。

お姉ちゃんと比べる事なんて、何一つない」という言葉を佳純にかけてあげる。

アンジェラも1つ壁を乗り越えたんだな…と実感するとともに。

その言葉をゆっくりじわじわ噛み締めて、

あまりにも嬉しくて思わず泣きそうになるのを堪える佳純の表情にも見入っちゃいました。

 

そんな順調な科学部に対して…という表現もキツいんですが…

常にギスギス、しがらみに苦しんでいるのが伺えるJAXAの研究員たち。

同じ「疲れた」でも、片方は全力でやり切った満足感が出ていますが、

もう片方は、また明日も"この一日"が待っているのか…というしんどさを感じるんですね。

両者を対比して描くとは、なんて酷な構成なんだと思えるほど、雰囲気が全然違っていました。

 

JAXAの中でも特にしんどそうなのが相澤(中村蒼)。

藤竹(窪田正孝)が石神(高島礼子)と上手くいっていたら、研究員としての道は続いて、

しののめプロジェクトで相澤と2人で

責任者を任されていたんじゃないかとも想像出来るんですが…今は1人。

常に眉間にシワが出来てしまっているのが気がかりです。

本人も怒りたくて怒っている訳じゃなくて、

もう一度全データを洗い出せと部下に指示をした際に

目線が徐々に下がっていく様子からしても、

こんな自分で良いのかな?という葛藤も伝わってくるんですよね。

1人で全てを抱えるのが辛くて…それで、藤竹にも助けを求めたがっている。

でも、組織に属している以上は…なんて迷いもまだ残っている。

現在の相澤は、終盤で流れた主題歌の歌詞の通り

「受け入れられない事実に向き合う事が怖い」状態です。

 

石神は石神で、世間からの評価に囚われているようで、完璧主義者な人物。

それももしかしたら、国の科学政策振興委員の委員長に就任したが故の

プレッシャーから来ているんじゃないか?と一瞬考えたのですが、

藤竹を小馬鹿にした態度を見て、ちょっと考えを改めるのでした(汗)

 

終盤、主題歌が途中で止まったので、嫌〜な予感がすると思っていたら…

なんと、柳田の友人・三浦(仲野温)と朴(阿佐辰美)が再登場!

口を開けばガックンガックンのあんた…まだ出番あるんか!と

心の中でツッコんじゃいましたよ。

まぁでも…「こうあるべき」という理想・願望に強いこだわりがある点では、

石神と共通しているのかもしれませんね。

 

仲が良くなった柳田と長嶺が、また揉めてしまっているらしい次回。

悲しい展開は見たくない…と思いつつ、

過去に引き摺り込みたい相手とどう向き合っていくのか、

その過程を見てみたい気持ちもあります。

 

 

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海に眠るダイヤモンド 4話 感想|いつまでも消えないでいたわだかまり

 

 

やっぱり、"あの日"の事もガッツリ描くんですね。

端島の時代が1945年までの戦時中ではなく、

1955年(今回は58年)の高度経済成長初期に設定されていたのは、

"あの日"の事まで加えてしまうと内容がボリューミーになってしまうためであり、

あの時があって今がある…みたいに、2話の「ピカは落ちたんだよ」のシーンのように

あくまでもほんのり匂わせる程度で進めていくものだと思っていたので、

ちょっと意外でした。

 

調べてみると…日曜劇場も放送が開始されたのは1956年で、端島で描かれる時代とはほぼ同期。

スポンサーの降板もあり、単発ドラマを放送していた時期もあり…

そうして長い歴史を積み重ね、世代問わず愛されてきたこの枠で

今回の内容が放送された意味は大きい。

脚本家の野木亜紀子さんの筆に乗せる感情も、今回は一際違いました。

あの時代を知らずに育った世代や、"あれ"を目の当たりにしなかった地域の人々の中では

戦争は終わった(終わっている)と捉える人もいるかもしれないけれども、

被爆した人には「戦争は終わっていない」

百合子の母・寿美子(山本未來)が10年以上経ってから白血病にかかったように、

"あの日"が呪いとなって今でも苦しみ続けている人はたくさんいる。

私も以前、ニュース番組でその特集を見ていて、心が痛みました。

視聴者に届けたい、どうか少しでも思いを馳せて欲しい…

様々な社会情勢を見た上での野木さん自身の心の叫びを登場人物に重ねて、

物語に奥行きを生ませる手法はまさしく「野木節」だと思っていて、

個人的には、過去作品の「アンナチュラル」「MIU404(特に後半)」以来の

勢いを感じさせる回でした。

 

題材のお陰もあってか、今までどこか「島の住民の1人」の印象が抜け出せず

ぼんやりしていた端島の登場人物の背景も、今回で輪郭がはっきりしてきた気がします。

百合子(土屋太鳳)の人生…そこで生きた証の一部がようやく見えてきたと言いますか。

常にお嬢様らしく振る舞う態度も、何もかも諦めて遠くを見る目線も

"あの日"が関係していて、その事で朝子(杉咲花)との間に壁を作るようになった。

台風の日に喧嘩して投げた母親のネックレスと再会して、整理がついたんでしょうね。

これまでの事を話しながら朝子の着付けが完了した際、同じ顔の向きで、同じタイミングで

2人が微笑みの表情を浮かべているのを見て、

時を経て心の中にあったわだかまりが消えようとしているんだな…と、

じんわり温かい気持ちにさせられました。

 

タイミングと言えば、「奇跡は、人が起こす」という百合子の言葉の後で

主題歌が流れる所もグッときましたね。

「♪ささやかな花でいい 大袈裟な花でいい」ボーカルの静かで繊細な歌唱から始まるイントロは、

"あの日"を境に光が消え、出口の見えない真っ暗な世界で彷徨い続けていた百合子の世界に

ぽっと灯火が宿った様を表現しているかのよう。

そして…端島でも、現代でも上がる花火は、

悲しみを繰り返さないという強い意志を感じさせる赤い色。

初回ぶりに心が動かされた1時間でした。

過去パートの描写で強いて言うなら…

百合子も良いけれど、早く主人公の背景も見たいって事くらいかな。

 

それにしても、1945年、1955〜58年、2018年と3つの時代を描くとは…

1作品に対する情報量が本当に凄いですね。

4話になっても説明が多いなぁとは思います。

で、端島での話に見入って、現代パートに切り替わって改めて思うのは…

「やっぱり、現代パートって必要かな?」って事でしょうか(汗)

今回の内容を見るとね、過去パートだけでも十分成立するんじゃないかという気がするんですよ。

 

まぁでも今回で、過去と現代がちょび〜っとだけ繋がっているようには感じられたかな。

先ほどの花火もそうですが、なぜか鉄平(神木隆之介)のノートがあるのと言い、

玲央(神木隆之介)が鉄平の孫説も浮上。

また、過去パートと現代パートの行き来もいつもより少ないお陰で、普通に話の内容に集中出来て、見やすかったです。

しかし、現代パートに関しては、まだまだ様子見が続きます…。

 

 

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3000万 7話 感想|ソラたちによる最後の悪あがき

 

 

前回で流れた7話の予告で、

義光(青木崇高)が奥島(野添義弘)に思いっきりビンタされるシーン。

家族ぐるみの付き合いだった2人なのに、一体何を言ったらあんな事になってしまうんだ?

と気になっていた訳ですが…

まぁ〜そらそうだよ…と言いたくなる発言でしたね。

奥島さんとの関係もあるから、今回の事は見逃してもらえるんじゃないかとか、

自分はソラ(森田想)から大金を盗んだだけなのと、

祐子(安達祐実)のように闇バイトに直接関わってはいないから

刑務所行きは免れるんじゃないかとか。

何度も言うし思うけど、どこまでも楽観主義ですよね(苦笑)

 

…でも、野崎(愛希れいか)の誘導があっても「祐子がやりました」とは頑なにこぼさず、

責任転嫁しなかった所はちょっと見直しはしました。

こうすると決めたら、意外と頑固な人らしい。

自分では知らない事が多過ぎるから答えられなかったと言えば、それまでなんですがw

 

一方で…祐子ですよ。

闇バイト(強盗幇助)も殺人も虚偽罪も公務執行妨害も…

いろんな悪事を働いてきた張本人こそ罪を認めなければならないんですけど、

罪を認めているからなおさら、逃げたいと思ってしまうんでしょうね。

「間違いを消したいのに、やり方が分からない。お母さんには分かる?」

純一(味元耀大)のこの何気ない言葉に、うっ…となりました。

自分が闇バイトに関わっていた記録を消したいから、ソラの作戦にも乗る。

彼女もまた"元の生活"に戻ろうと必死で、模索している最中。

キッパリ見切りをつけて自首する事が、純一のためになると思うんですが…

まだそこには気づけていないんですね。

 

劇中の「夢の中へ」も、聞いていると虚しくなります。

本作の選曲って本当に絶妙で、画面の中では今にも胸が苦しくなってしまいそうな

出来事が繰り広げられている、状況が描かれているのに対して、

その時に流れている曲は良い意味で、なんでこのタイミングで??と思えるくらい

場面と全く釣り合っていなくて。

だからこそ、ポジティブだとか、希望を見出すような歌詞を聞いていて、

どうして道を踏み外してしまったんだ…という祐子や義光を情けなく思う気持ちがより増して、

物語にグッと惹きつけられてしまうんですよね。

今回では、特に「♪はいつくばって はいつくばって いったい何を探しているのか」

「♪まだまだ探す気ですか 夢の中へ夢の中へ 行ってみたいと思いませんか」が、

祐子に坂本、ソラによる悪あがきや葛藤とリンクしているように聞こえました…。

 

次回でいよいよ…いや、やっと?最終回。

父が帰ってきて、これで元通りだと喜んでいる純一にとってはかなり辛いですが。

2人(特に祐子)には数々の罪を償ってもらうのはもちろん、

闇バイトを扱った以上は、「バレなきゃ影で何やっても良い」世の中になりつつある現状を

しっかり否定した結末であって欲しいです。

 

 

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