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彼女はキレイだった 1話 感想|まず髪の毛縛る所から始めよう?

 

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うーん…前々からこの手のドラマを見ると思うんですけど、

なんで容姿にコンプレックスを抱えている「冴えない系女子」を

かわいいorキレイ系の女優さんに演じさせてしまうんでしょうね。

顔が整っている時点でまず現実味が持てなくて、話に引き込まれないんですよ。

主人公の"劣等感"を強調するために、親友役に脚の長くてモデル体型な佐久間由衣さんを

キャスティングしたって事なんでしょうが…それにしても無理がある。

 

諸々の設定に関しても、チリチリ頭が嫌なのに頑なにヘアゴムで縛ろうとしないとか、

面接時に口紅塗ってあげるほど親身に接してくれてる親友がなぜか髪の毛には触れないとか、

顔を見たら「可愛らしい顔してんのにもったいないよお姉ちゃん」って言いそうなものを

極端にハズレ扱いするクズ客とか、

父の遺伝子が出てきて急に髪の毛がチリチリになったとか、ツッコミどころが満載過ぎて。

その上、特に真新しい要素もないのにもかかわらず、

再会までの流れに尺をたっぷり使った所に冗長感を覚えていたので、

せめて新しい職場で出会ってからが面白くなれば…と僅かに期待してみたんですが、

"ドラマ"で描かれるファッション業界らしく、ハラスメントな描写が盛りだくさんなのにも

うんざりしてしまいました。

 

宗介(中島健人)は「毒舌」「ドS」キャラとの事ですが、

あれはただ感じ悪いだけなんですよね。

副編集長まで出世した人が、新人がポンコツで好きな人と同じ名前なのが嫌だから

「総務部」呼びって…なんか子供じみてませんでしょうか。

首にぶら下げている社員証をグイッと持ち上げるのは最早パワハラですし。

編集部のみんなもみんなで、ファッションの知識もまともに教えてやらない、

撮影現場での手順も仕事のコツもまるで彼女が既に知っていて当たり前みたいに接して、

元々はテキパキとこなせる方なのに「出来ない子」風に主人公が描かれるのは胸が痛い…。

「ボス恋」もそうでしたが、ファッション業界って新人を見下す人ばっかりで、

常にマウント取り続けてギスギスした環境なんですかねぇ。

 

そして、視聴前に予感していた「火10っぽさ」も見事に的中…。

関テレ制作だからか、全体的な世界観や演出は火10枠よりは落ち着いているものの、

無駄にドギマギさせる壁ドン演出とか、気になる人と2人っきりのエレベーターが停止とか、

胸キュンさせる要素があまりにもベタで、そういうシーンが来るたびに私の心は冷めますね…(汗)

 

トンデモ設定でも、思いっきりボケに全振りするか、

コメディテイストにするかの二択だったらまだ受け入れられたんでしょうけど、

次回以降もこんな感じだと視聴は厳しいかもしれません。

こちらも全然期待していませんが、

来週から始まる「プロミス・シンデレラ」と合わせて判断してみます。

 

…あれだけ酷い扱いを受けるくらいだったら、チリチリ頭はそのままにして、

帰宅してから職場で嫌がらせしてきた人達に毒舌吐きまくったり、

妄想の世界でキックをかましたりする痛快スカッとコメディとして見たかったかなぁ。

せっかくの小芝風花さんなのになぁ…。

 

 

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ナイト・ドクター(Night Doctor) 3話 感想|深澤よりも早くポンコツを脱却した桜庭…の巻。

 

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某救急車マーの翌日にまた同じようなチーム医療ドラマなので、

比べられやすくはなるよねぇ…

で、その作品を見ちゃうと、比較したくなくてもこっちが地味に感じてくるよねぇ…(汗)

このブッキングは流石に可哀想。

 

本作の場合は「患者を救う医者の姿」じゃなくて「経験を積んで成長していく姿」を描く、

つまり、医療というよりかは"ヒューマンドラマ"や"ザ・群像劇"を重視している作品だから

方向性は全く違うとは言え。

劇的なシーンは少ないし、台詞だらけになってしまって

全体的にゆるやかに進行しているように感じてしまうんですよね。

後は本作の世界観に馴染めるかどうかだと思うんですが…

元々こういった系統の作品を好んで見ている人か、出演者目当ての人じゃないと

毎週見続けるのは大変なのかもしれません。

 

その欠点を無くそうと何とかして感動的に見せようとしたのが

本郷(沢村一樹)が無保険の患者の息子に言葉を投げかけるシーンなんでしょうが、

生活保護の件が絡んでくるとなるとちょっと強引過ぎました。

うーん…子供を説得したって本人にはどうしようも出来ないし、

それこそ、死者を出したくないという医者側のエゴが働いているんじゃないかって思うし…

そもそも「家を売らないと生活保護がもらえない」とも捉えられる展開の仕方をしているけど

テレビ的に大丈夫なの?という疑問も出てきます。

シングルファザー、介護、年収…条件次第で家を手放すか手放さないか

変わってくるもんじゃないんでしょうかね。

せめて医者側が手続きしてくれている様子を、「児童福祉」「役所」といったワードを使って

台詞でサラッと描いてくれるだけでも良かったんですが、

あれだと変な誤解を生みそうな気がしてなりません…。

 

メイン回だった桜庭(北村匠海)にしても、

あんなにマメに勉強して努力家な部分を見せるくらいだったら

タメ口の設定にする必要はなかったですね。

いくら頑張っていても「美月"ちゃん"」は…軽過ぎてズッコけるのよ。

キャラクターがブレブレなのは、

今後描かれるであろう成瀬(田中圭)も高岡(岡崎紗絵)も一緒なのかなぁ。

どうせキャラ変するんだったら

常にカルシウムが足りていないようなデイドクターの面々にして欲しいんですけども(苦笑)

 

人の家の私物だろうと、勝手に引っ張り出してはプライベートな情報を覗き見する人はいるし、

デイドクターはうるさいし、また浮気している医者の恋人が出てくるし…

本作の男性陣ってまともな人が少なくないですかね?

っていうか、美月(波瑠)の家族?まさか本人?が桜庭のドナーであるみたいな

提示がされていましたけど、ドナーって普通は誰だか分からなくない??

 

 

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ボクの殺意が恋をした 1話 感想|今後のトンチキ具合に期待!

 

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ゆるゆる系コメディかと思ったらシリアス寄りの展開に…

今度は感動させるモードに突入…で、またゆるゆる系…?

こんな感じで、途中までどんなテンションで見ていったら良いのか分からなかったのですが、

流星(鈴木伸之)の正体が殺し屋・デスプリンスという厨二病臭い名前で

屋上で歌って踊るシーンを見て確信しましたよ…

ああ、これはツッコんでナンボのコメディなんだと(笑)

今考えてみれば、初心者の割には銃を扱える柊(中川大志)にも納得。

 

隠し扉を開けると銃の倉庫だったとか、

某ミュージカル男と同じ匂いがするデスプリンスとか、

所々に「ルパンの娘」っぽさを感じさせたのは

その作品のメインライターだった徳永友一さんのオリジナル作品だから。

 

日10枠がこの手のコントらしい笑いを取ろうとすると

大体しらけがちなイメージがあるのですが、

「LIFE!」で鍛え上げた中川大志さんを始め、水野美紀さんや田中みな実さんなど

主人公を囲む脇役陣もコメディセンスのある方々が揃っているので

そこらへんは安心して見られそうです。

正統派美人の新木優子さんが、何を考えているのか分からないヒロイン役というのもピッタリ!

 

ただ、クスッと笑える作りにしてはまだ振り切りが弱いですし、

今後、柊vsデスプリンスの「どっちが美月(新木優子)を殺せるのか?」対決だけでは

話が持たないだろうから、

そのうち、田中みな実さんも、中尾明慶さんも実は殺し屋でした!展開にして、

弾けたキャラクターがどんどん出てきて楽しませてくれる作品になれば良いなぁと思ってます。

 

 

詩織(水野美紀)の黒幕なのかどうか?

丈一郎(藤木直人)は生きているのではないか?

を確かめるのも含めて次回以降も見てみるつもりですが、

感想を書き続けるかどうかはまだ未定です。

毎週書くほどでもない気もするし、最近、会社行く日の前日に2本書くのは

睡眠時間が削られてちょっとキツくなっちゃっているので…

よっぽど書きたい気持ちにさせる"何か"がないと、かなぁ…?

 

 

7/11追記:

 

2話も視聴。

感想は…「もっとコメディ部分が弾けて欲しい」と感じた初回と変わらないかなぁ。

途中まではシリアスなのか、ゆるいコメディなのか曖昧な状態が続いて、

デスプリンスが活躍し始める終盤になると、そのダサさに一気に笑える流れがまるで一緒。

2話にして早くもワンパターン化しそうな可能性が出てきたので、

水野美紀さんや田中みな実さん辺りが怪しい動きを見せ始めないと

そのうち飽きが来てしまいそうな気がしました。

(どうせ裏の顔があるんでしょ?と思いながら見ているっていうのもあるけども…)

 

という訳で、気軽に見られる分には悪くないんですが、

感想を書き続けたい気持ちにはならなかったので…残りは視聴のみで楽しみます。

 


TOKYO MER〜走る緊急救命室〜 1話 感想|戦隊モノとして見た方が楽しめそう

 

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つい最近まで放送されていた「レンアイ漫画家」

主人公を演じた鈴木亮平さんが好き過ぎて、

(インターバルの短さも相まって)ああ、もう刈部さんじゃないのかぁ…と

寂しさを募らせながら見始めたけれども、

喜多見も喜多見で魅力的で、すっかり惹かれてしまいましたね。

 

王道のスーパードクターのようで、実はただのスーパードクターではないという塩梅が良い。

誰よりも優れた才能があって、腕前もあって、変わり者となると

相手を見下す設定に走りがちなものの、

本作の場合は、何か文句言われても基本的にニコニコしながら返したり、

「そうですね」と一応は意見を認めたりしているので、

その点ではストレスを溜める事なく見られそう。

医療シーンも本人の緻密な役作りのお陰か、どんな状況に陥っても感情が高ぶらず

終始落ち着いた話し方・対応で、この人がチーフを任されたのも頷けます。

 

しかし、そんな彼もいつも完璧な訳ではなく、

猪突猛進な性格であるために、1人になると冷静な判断が出来なくなってしまう。

そこに、チームのみんなや音羽賀来賢人)が駆けつける…という展開は熱くて、

チームを描く作品ならではの見応えのある場面もしっかり用意されている感じ。

 

強いて言うなら、MERにもヘルメット付けさせてあげて!!とか、ガスマスクは?麻酔は?とか、

素人目線からしても色々あり得ない部分はあるんですけど(笑)

それでも、先ほど書いた内容はもちろん、

瀕死状態の患者を一刻でも早く救いに行く作品の世界観に合わせて

台詞回しも医療用語の解説も極力簡潔にしようとしている工夫が施されている所や、

治療を行っている時のカメラワークの切り替えの早さで

医療のスピード感も緊張感も演出出来ている所にも好感が持てたので、

個人的にはそこまで気になりません。

あくまでもフィクションだし、医療現場の"リアル"を見るよりかは

戦隊モノとして見ていった方が楽しめるんだと思います。

 

喜多見が優秀なあまり他の医者の活躍が分かりづらい、

下手したら"スペシャリストが集まったチーム"ではなく"喜多見と愉快な仲間たち"に

見えてしまう可能性がある点や、

そのうちヒステリックになって彼に突っかかってしまうかもしれない

弦巻(中条あやみ)の描写、そして国の陰謀論と色々不安要素もありますが…

(特に3つ目は、池井戸作品らしい既視感が満載だから、

またジメジメしたくだりを入れなくても

チーム内の仲間割れだけで十分なのに…と思ってしまう)

初回は概ね満足出来たので、次回以降にも期待してみたいです。

 

 

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IP〜サイバー捜査班 1話 感想|サイバーを取り扱った割にはベタな刑事モノに

 

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京都が舞台で佐々木蔵之介さんが主演となると、今年の1月期に放送されていた

朝日放送制作の「ミヤコが京都にやって来た!」を思い出してしまうんですが、

系列局は同じとは言え、枠が違うと京都をどう取り扱うのかも

ここまで違って来るんだな〜…というのを見せつけられているようでした(笑)

 

自転車を漕ぐ時は、バックに鮮やかな神社が映るのはお決まりになりそう。

そして、主人公は基本的に麻っぽい羽織物を着ており、シンキングタイムは茶道で行う。

サイバーを題材とした作品なのにもかかわらず、

主人公の格好・行動、演出、初心者がHTMLで頑張って作ったのが伺えるサイトなど

所々に古めかしさを感じさせる"ちぐはぐ"な作りになっているのは、

この枠の視聴者層向けにあえて狙ってやっている事なんでしょうね。

サイバーに特化させると専門用語もいっぱい出てきて、必然的に説明台詞も多くなるから、

科捜研の女」や「警視庁・捜査一課長」などの馴染みのある作品を見てきた人にとっては

ハードルが高くなってしまいがち。

聞き慣れない単語ばかりで視聴を諦めてしまうのを避けるために、

ほどほどにトンチキな部分を用意しつつ、王道の刑事モノに落ち着いたのだと考えます。

 

しかし、個人的には、初回を見た限りだと

"見やすい"というより"ベタ"な方が印象に残ってしまい、

放送から1時間経った頃には少々飽きが来てしまいました。

狼狽えるイメージのある新人・小見山(福原遥)が毅然とした態度だった所だけは意外でしたが、

クセがあるらしい捜査班のメンバーの描き分けも、

ひねくれ者っぽい安洛(佐々木蔵之介)の描写もいかにもあるあるで、

イマイチ弾け切らない感じ。

キャラ同士の掛け合いが楽しかったら良いんですが、このままではちょっと弱い気がします。

デジタルとアナログでメリハリをつけるにしても、

せめて事件パートの方は、5年間で蓄えてきたネットの知識量と技量で

ランサムウェアという現代的な犯行をしたのだから、

最後は包丁で直接脅迫するという既視感漂う展開にせずに

ネットを使って精神的に追い詰めていく様子を描いていった方が、

自分の足で真相を探しに行く手法をとる刑事達との対比が生まれて

より面白くなったんじゃないかと思いました。

 

間延びしているのは、15分延長分で書けそうな話を

2時間で書いているというのもあるのかなぁ。

前半が終わったタイミングで被害者を事故死させた犯人を捕まえて、

その上でさらに"黒幕"の存在が明らかに…といった二段階の捻りがあれば良かったけれど、

残り30分くらいまで前者の犯人が誰かで引っ張り続けていたからね。

で…事件に関わっていた議員は、ポッと出てきて「誰?」状態で終わり。

まぁでも、次回以降の通常放送なら、物語の構成は改善されるかもしれません。

 

元々佐々木蔵之介さん目当てで見た作品なので、このまま見続ける予定ですが、

20時台は私生活の方がバタバタしていて落ち着いて見られる事が少ない上に、

来週、再来週から木9と木10の新ドラマが控えているため、

本作の感想は初回のみといたします(後は録画で楽しみます♪)。

 


いいね!光源氏くん し〜ずん2 4話(最終回) 感想|急に詰め込んだ感満載の最終回…

 

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「それはまた随分急な…」by 中将(桐山漣

最終回の内容、全てこの台詞で言い表せそうでしたな(苦笑)

うーん…やっぱり全4話じゃ足りなかったんじゃないですかね?

 

紫さん(壇蜜)は源氏物語の作者で、

光源氏千葉雄大)と中将が現代の世界に迷い込んだのも、

カイン(神尾楓珠)が平安時代にタイムスリップしたのも

彼女が趣味感覚で書いた小説が原因だった!っていうのは分かるんだけど、

前作のフィリップ(厚切りジェイソン)のような手の込んだからくりを期待していた分、

最後の方でポッと出てきて説明台詞で今までの真相を打ち明ける展開には

ちょっと肩透かしを食らってしまった感じがしました。

沙織(伊藤沙莉)の恋のライバルとして描かれていた紫の上(紺野彩夏)も

いつの間にかいなかった存在にされて、あちらの世でしれっと幸せそうにしていて…

じゃあ初回の頃の意味深な夢オチ演出は何だったのかと思いますし。

 

そして、一番不思議だったのは、沙織の心境の変わりよう。

さっきまで「生きるってファンタジーじゃない」「現実を突きつけられた」などと

光源氏と暮らす事は難しそうな旨を話し、その後で一条(一ノ瀬颯)から告白された事を呟いて

迷っていた様子を醸し出していたのにもかかわらず、

一条にはきっぱりと断りの返事をして、

場面転換したら光源氏からのプロポーズを受け入れてハッピーエンド。

誰との幸せを選ぶか?に向き合うまでの過程がなさ過ぎて、

この急展開っぷりにもちょっとついて行けず。

話数が多かったら、光源氏と離れていた数日間も描けたんでしょうねぇ。

 

前作はファンタジーとリアルのギャップで楽しめた作品だったように記憶しているんですが、

本作は何と言うか…うじうじ、イライラしていた2人の描写が多くて、

(結婚式のくだりも含めて)ベタなラブコメに落ち着いてしまった気がします。

これは前作でもそうなんですけど、実は私、沙織のそういった姿はあんまり好きじゃなくて(汗)

サバっとツッコむ所とか、ぱっと見は姉御っぽくても可愛げがある性格とかが

魅力的なキャラクターだと思っていたので、今回は素直に応援出来ませんでした…。

光源氏への当たりがキツくて、彼に同情してしまいたくなる時もあったし。

短くやるにしても、単発か前後編くらいがちょうど良かったのかな?

 

 

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半径5メートル 9話(最終回) 感想|フーミン@芳根さんの成長を見守るドラマでした。

 

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自分が組んだ特集のタイトルが、前回の週刊誌では一番下に載っていたのが、

今回では、本棚に置いても目につきやすい

一番上に載っていた…という出世具合に密かな感動を覚える。

良かったなぁ、フーミン。

風未香(芳根京子)が二折での仕事を通して学んできた事を活かしてきた

集大成のようにも思えたし、でもまだまだ彼女達の物語は続きそうな気もした…

そんな最終回でした。

 

今振り返ってみれば、「半径5メートル」というよりかは、

「半径0〜1メートル」の話の方が多かった本作。

正直言うと、身内のモヤモヤを取り扱う話じゃなくて、

初回や前回、今回のような、日常生活を通して得る謎を風未香自身が追究していって

解決へと導いていく話をもっと見てみたかったです。

確かに、身内がメインでもタメになったり、

価値観の多様性を面白く感じられた時はありましたが、

それと同時に、プライベート(恋愛、育児など)で抱えた私情を持ち込み過ぎていて

登場人物の心情に共感出来ない時もあって。

初回の時点で、「なぜ?」を様々なテーマ・視点で描く作品になるのだろうと期待していた分、

この結果には少し消化不良感も否めません。

 

ただ、女性の生きづらさを題材にした作品でありながらも、

強い主張で他者を圧倒させるのではなく、

当事者の心に寄り添う事で本当の問題がどこにあるのかを浮かび上がらせる作りには

何度もハッとさせられました。

個人的には、社会派ドラマは真面目で堅い方向に行くからと

つい構えて見てしまいがちなんですが、

本作の主人公はあくまでも、失敗もするし、感情にも流されやすい…

そんな"ひよっこ"の描写が、見る側の心を解してくれた気がします。

宝子(永作博美)のふとした言葉に振り回される風未香も、涙声で子犬っぽくなる風未香も、

肉まんを頬張る風未香も…とにかく純粋な性格なのが伝わってきて。

芳根京子さんの持つ可愛らしい声が活かされていたし、

「お姉さん」じゃなくて「お姉ちゃん」が似合う

どことなく親しみやすさを感じさせる彼女だからこそ出来る役だったと思います。

 

山辺(毎熊克哉)との別れは残念でしたが…

同業者として初めて風未香を認めたとも言えますよね。

これからはお互いに闘志を燃やしながら切磋琢磨する

新しい関係になっていくのかもしれません。

 

手柄をとったのが後輩だろうと関係なく、

「良かったね」「唸っちゃった」と感じた事をそのまま言葉や動作で表現してくれる

二折の面々は、理想的な上司過ぎて羨ましい。

身近の疑問なら切り口を変えれば他にも色々出てくるでしょうし、

またいつか続編をやって欲しいです!

 

 

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ナイト・ドクター(Night Doctor) 2話 感想|延長時間分で舌噛み男も解決出来たでしょ。

 

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人物描写にしろ、設定にしろ、

夜間救急医が「普通じゃない」「普通じゃないから幸せになれない」前提で

物語が展開されているのが引っかかる。

トラック運転手とか、工事現場の人とか、印刷オンデマンド会社勤務とか、

夜間で働く職業は色々ある訳で、今回の露骨な"普通"押しには

そういう人たちの人生を否定しているともとれるような感覚を覚えました。

 

中でも一番意味が分からないのは、

夜間勤務だから浮気される事になるんだ!みたいな理論を唱える美月の父。

それは大輔(戸塚純貴)の方が120%悪いし、

活動時間が一緒の方が恋愛成就する確率が高くなるのかって言ったら…完全にそうとは限らない。 

そして、働く女性を支える男性が基本的に「働く恋人を邪魔する人」か

「気に食わないから浮気に手を出す人」のどちらかしか出てこないのも偏見ですよね。

誰か1組くらいは相手を尊重してくれる所がいても良い気がするんですけど、

これからも男性は"人生における障がい"として描く方向性は貫いていくつもりなんでしょうか。

 

内容自体も、15分延長した割にはテンポが悪いし。

なんかもう…全体の構成が下手としか言いようがありません。

30分くらいまで食事したり、デートしたり、別れ話があったり、

本筋とは関係のないプライベートな話をダラダラと…(汗)

医療ドラマである事を一瞬忘れるくらいでした。

で、ラストは舌噛み男が襲ってくるというサスペンスのシーンで終わり。

前回はGカップの女性と浮気して〇〇が…というコミカル寄り。

果たして医療ドラマで、"変質者"括りで視聴者を煽るくだりが必要なのかどうかも疑問です。

 

1時間超の中で、医療ドラマ、ラブストーリー、ゆるゆる系コメディ、ホームドラマ

それぞれ違ったジャンルを盛り込む上に、通常だったら5,6話辺りでやりそうな

父との和解のくだりも入れてくるから、シーンごとの変化について行けなくて。

せっかく延長したなら舌噛み男も解決して欲しかったですし、

父の話と妊婦の話は別々の方が、最後の落とし所も納得のいく形になったと思います。

 

"繋がり"がないと言えば、美月(波瑠)と深澤(岸優太)のキャラ変もそうで。

美月に関しては、「夜間診療はコンビニ診療」だと軽視していて、

他の患者を怒鳴り散らしているのを鮎川(谷村美月)が聞いちゃって

病院に行きづらい雰囲気にさせた張本人なのに、

最後になったらいつの間にか「普通」について説教臭く語るキャラになっていたのが謎。

いや、偉そうな事言う前に、軽視していた自分に反省をする所から始めてくれって話ですし…。

で、深澤の場合は、"木偶の坊でダメダメな医者"から

"誰よりも早く変化に気づける優秀な医者"に急に変わっているのが気になりました。

 まぁ、元々研修医上がりたてじゃなくて4年目の設定なので、今回の描写が妥当ではある。

そこらへんのズレが改善されたのは良かったと思います。(前回はとにかく不快感が残ったので…)

…タメ口でまともに仕事をしていないのは相変わらずでしたけどね(笑)

 

 

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ドラゴン桜(2021) 10話(最終回) 感想|池井戸演出は池井戸作品でやっておくんなまし。

 

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今朝のTwitterでうっかり記事を見かけちゃったんですよねぇ…ビッグゲストの件。

いかん!ネタバレだ!と思ってささっと他のページに飛ばしましたが、

もう目にしてしまっているので…

山P(声のみだけど)やガッキーが出演される事を知らない状態で見たかったな。

まぁ、普通だったら喜ばしい気持ちのまま終わるんですけど、

本作の場合は内容が内容なので、

このためにわざわざ呼ばれたのかと思うと…気の毒でしかなかったです(苦笑)

逆に、前作からの出演者は誰も出てこなかった方が身のためだったんじゃないですかね?

矢島(山下智久)が助け人としてどうやって動いてきたのかは後出しじゃんけんで描かれたものの、

結局香坂(新垣結衣)が何を手助けしたのかは分からずじまいでしたし。

ただ視聴率稼ぎのために出したかっただけでは?という気がしてなりません。

 

で、内容の方は…一言で言うなら「茶番桜」でしたね。

まず茶番だと思ったのは、最後になっても陰湿な嫌がらせをする受験生が出てきた事。

嫉妬の感情をむき出しにするようなやつが一次試験通る世界ってあり得るんですかねぇ。

健太(細田佳央太)の事を監督に報告しても、席替えの対処もしてくれないし、

再度やったのにもかかわらず強制退場もなし。甘過ぎますって(笑)

岩井(西垣匠)と小橋(西山潤)がヤンキーらしく助けてくれたのは安心しましたが、

藤井(鈴鹿央士)の手を負傷させている訳で。

警察に補導されるくらいの罰を受けてもらいたいと感じるのは私だけでしょうか。

あの2人も…スクポリ案件でしょ。

 

売却桜もせめて先に解決してくれたなら、まだ最終回もマシに映ったかもしれません。

いっその事、ナレーションでサクッと済ませても良かった。

でも…福澤演出なので、それにたっぷり時間使うんだろうなぁ…というのは分かってましたよ。

飛沫飛ばしまくり。机バンバン叩きまくり。急に怒りの沸点が低くなる役員たち。

ずっと見せられる無駄に長いテーブル。

半沢直樹」を真似た演技指導や展開で尺を割いたお陰で、話が終わる頃には

「合格出来て良かったね〜!」「ああ…こっちは悔しかったねぇ…」っていう

東大専科の面々に向ける興奮やら熱い感情やらは完全に冷めてしまいました。

米山(佐野勇斗)と坂本(林遣都)がいつの間にか手を組んで寝返っていた件も雑。

つい最近まで一切出番はなく、

最終回になって「実はこうでしたー!」なんてやられても…って話ですし。

簡単に種明かしされるくらいだったら、最初っから復讐を匂わせる描写はいらなかったですよね。

 

無理に池井戸要素を入れて、悪役を大げさに仕立てて

逆転劇でスカッとさせるのが福澤さんの狙いだったようですが、

一部のスタッフはその作風が本作の持ち味と合わない事を察して

現場で衝突する日々が続いていたのか、

結果的には池井戸パートも勉強パートもお互いに納得のいく所まで手を掛けられず、

中途半端で終わってしまったような気がします。

思えば、バドミントン部のコーチは資格が剥奪されないままだったし、

数々のモンペは桜木(阿部寛)の発言だけで改心したし、

前回の売却賛成派の先生のくだりはなかった事になっているし、

天野(加藤清史郎)の方も知らないうちに親や弟と和解出来ていて…

おまけに、肝心の受験までのカウントダウンは

残り3話くらいはダイジェスト版のように淡々と済ませただけ。

無駄な要素が多過ぎたために、最後は爪が甘くなるエピソードばかりでした。

 

視聴者が味わいたいのは、受験とは関係のない"学校全体"で繰り広げられる問題に

対処していく主人公たちの熱さではなく、

東大専科の面々が勉強に打ち込んで成長していき、

やがてそれが実績という形になって現れる感動ではないかと思うのです。

本来は生徒がメインの話なはず。

せっかくの原作・続編が勿体ないとしか言いようがありません。

 

最後に、少し厳しい言い方になりますが、

池井戸作品に関わっているスタッフの方はもう全く別作品の続編制作に

関わらないで欲しいですし、来年いっぱいまで休んでいただきたいです。

こんなに物語が破綻していた作品でも、視聴率は13〜15%で

通常の日曜劇場枠よりも高めの数字をキープしていた事を知って、ガッカリしました。

好評だったらまた味を占めて同じ手法をやりかねない訳で、

年月が立たないうちに新しい池井戸作品(+"かぶれ")のドラマが

出てくるかもしれないと思うと、今から萎えてきます…

いつまで続くんだろうな、無駄に熱演させて怒鳴って

コッテコテな画作りにした勧善懲悪モノ…(滝汗)

 

 

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いいね!光源氏くん し〜ずん2 3話 感想|紫の上ではなく紫さんと再会

 

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和歌教室の先生は紫の上…ではなくて紫さんでした。

後ろ姿がほっそいな〜と思っていたら、壇蜜さんだったんですね。

久しぶりにお見かけしましたな。紫の着物が似合いますなぁ…。

ただ1つ気になるのは「沙織殿にずっとお会いしたかった」という件。

沙織(伊藤沙莉)もあっちの世界に存在していた人物だったのかどうかも気になります。

そこらへんも、次回では触れてくれるのだろうか。

 

そして、今回は恋のすれ違いよりも

光源氏千葉雄大)と中将(桐山漣)の絆の深さにグッと来ました。

後ろでキラキラ光る夜景がもう、ラブシーンの"それ"でしょ…。

ここでも和歌!と思ったけど、源氏物語を最後まで読んでいて、

以前にも自身が脇役だったと知った事で仲違いになった経験があるからこその気持ちですよね。

現代でも喧嘩したくない。ずっと仲良い友達でいたい。

だから、詩織(入山杏奈)から、沙織が紫の上に会いに行く話を既に聞いていても、

また離れ離れになるのを恐れて強くは言えなかったんでしょうねぇ。

でも、光源氏も"たった1人とたった1人の結びつきを重んじる"大切さを

理解出来る人になっていて良かったです。

お陰で沙織の元に駆けつける決心がついたようで。

中将、ナイスサポート!

 

一条(一ノ瀬颯)との事は、もう少し話数があったら

沙織の心が揺らいで、下手したら付き合ってしまう…というくだりがあったのかもしれませんね。

彼は潔く諦めた。

…「俺自信あるから待ってるよ!」って言っちゃうくらい強気な姿勢なので

特に可哀想とは思わなかったけど(笑)

まぁ、話数の短さも影響しているのかな。

 

次回はもう最終回で、何があろうとも2人は正式に結ばれる事になるんでしょうが…

まずは常識力と生活力から鍛えないとですよねぇ。

仕事してある程度の自立が出来なければ、ずっとヒモになっちゃいますし…

そもそも、若い人が住むのは屋敷=一軒家じゃなくて、

マンションとかアパートの方が多いんですよ(笑)

 

 

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