知ってるワイフ 5話 感想|元春に春は来ず…(泣)

 

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神様はお見通しなんでしょうねぇ…

元春(大倉忠義)の考えが甘過ぎる事を(笑)

だから戻りたくても戻らせてはくれなかった。

 

前回と感想が被りますけど、

どうしても澪(広瀬アリス)とやり直したいと強く思うのであれば、

現妻・沙也佳(瀧本美織)との関係を断ち切って

仕事も恋も全部失うまでの覚悟がないと許してくれないと思うんですよ。

それか、もう過去の思い出はきっぱり捨てて、沙也佳との人生を選ぶか。

しかし…元春の場合はどちらも中途半端だ。

沙也佳も幸せに出来ていなければ、

"新しい繋がり"を持った上で元妻と接近しようとしているのがアカン過ぎる。

 

タイムスリップしてから自分が今まで知らなかった澪の顔や想いを知って反省して、

次こそは笑顔で過ごせる人生を送らせてあげたい!という気持ちになるのは痛いほど分かる。

私も「あの時こうしていれば」と後悔する事が多々あるから。

でも、澪が味わった苦悩を今度は沙也佳が味わっている事を自覚していない限りは、

戻ってもまた繰り返すだけだと思います(笑)

澪が熱出た時も「澪」「澪」で頭がいっぱいで、沙也佳の存在を完全に忘れていたでしょ?

澪への嫉妬に対して「君の方が綺麗だよ」なんて

まるで浮気した男が誤魔化すような軽い褒め言葉で返したでしょ?

タイムスリップしていなかったら多分一生気づけなかったんだろうなぁ…と思えるくらい

元春が苦しむ姿を見せるから、成長して最後は元サヤの結末になれたら良いなぁと

願ってはいるんですけどね。

どうやったら"次のステージ"に突入出来るんでしょうねぇ…(泣)

 

主人公に関する感想はここまでにしておいて。

ドラマの世界でかつ、タイムスリップモノなら必ずやりそうな

「再び過去に戻れる」のくだりをナシにして、

中間地点でここまで現実味を帯びせる作りになってきたのは面白いですね。

単に人生をリセットする話…じゃなくて、

「人生をやり直す事がどれだけ重いか」

「やり直した事で生まれる痛みとどう向き合っていくのか」という、

"タイムスリップ=フィクション"と"戻りたくてももう戻れない苦しみ=ノンフィクション"が

同時に混在している作りが何だかクセになります。

 

個人的には元サヤ派で、最終回で「今度は上手く行きそうかも…?」と

視聴者が想像を膨らませられるような締め方をして欲しい派ですが、

今回の結末を見る限り、このまま新しい人生を、夫婦の形であれ独身の形であれ

生きて行く展開になってもおかしくなさそうです。

 

うん…じわじわハマってきておりますな…(笑)

個人的な話をすると、木曜2本のドラマは2018年の冬から本格的に見続けていますが、

2本とも面白いっていうのはかなり珍しいかも。

(今までは、どっちかが微妙、たまにどっちも微妙…というイメージだったもんで。)

 

そういえば、もう1つ気になっている良治(生瀬勝久)と久恵(片平なぎさ)の方の

進展はなかったですね。

久恵の婿認識の件は「切っても切れない縁がある」で終わりなのかしら。

何かありそうなんですけど…

良治が元春に対して言った「変えたくて変えたんだろ?」の言い方からして、

自分が彼と同じように元妻とやり直したいと感じた経験があっても、

結局はやり直せなかったからお前も今の人生を生きるしかないんだよ…

という"含み"を持たせているように思えたんですよ。

え?考え過ぎだって?

まぁ…後の祭りだと言うほど呆れているのも無理はないですが(笑)

 

 

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にじいろカルテ 3話 感想|新しい"心の治療"の在り方

 

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もう言う事なしでしたね。

前回までは岡田脚本らしい温かみのあるファンタジーな世界観の中に

医療ドラマの定番である急患のくだりが入り込んでくるのに

ちょこっと違和感を覚えていたのですが、

今回は「この村だからこそ出来る」「深く繋がり合う人々だからこそ出来る」やり方で

本作なりの"治療の在り方"を描いていった感じ。

なんなら、今回の内容を届けたくて

本作が出来上がったんじゃないかと思えるくらいの完成度でした。

 

一度発症したら2週間、1ヶ月間忘れてしまうのを繰り返す

まだら認知症の患者である雪乃(安達祐実)を、

嵐(水野美紀)と氷月(西田尚美)がどうやってケアしていくか…という

彼女のメイン回ではあったのですが。

「治す事が難しい病気」が共通している点では決して他人事ではなさそうな

遠くで思いつめた表情を見せる真空(高畑充希)のカットや、

廃校での3人との会話を通して自分の悩みも共有出来た安心感から

終盤の「付き合って行くしかないですね」と前向きに捉えられた姿も盛り込む事で、

主人公の今後の人生を覗き見するような作りになっていたのも良かったです。

 

また、向こうのラーメン屋で仲良く営業の準備をする中年夫婦や、

いつものようにアナウンスをするバスおじさんの様子を映していたのも効果的。

真空も雪乃も、嵐も氷月も、ラーメン屋の経営者の夫婦も、バスおじさんも

表向きでは元気だったり強がったりしているけれど、

実はみんな心に傷を抱えながら、それでも何とか乗り越えて生きていっているんだろうなぁ…

それは何も"特別な事"ではなくて、誰もが経験する事なんだよなぁ…と想像させられました。

 

「誇りに思って欲しいの、自分の事」

「あなたは愛されて生まれてきて、愛されて生きてきたから」

認知症の患者との向き合い方を新たに提示したのはもちろんですが、

コロナ禍で苦労や悩みを溜め込んでしまった人々との感情の共有の仕方だったり、

いじめで自殺してしまいそうな人だったり、

我が子から介護を受ける事になって「自分は情けない…」と責める人だったり。

今回の話は世の中のいろんな事柄にも繋がるような気がして、

身に沁みてしまう濃い1時間だったと思います。

 

 

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モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜 2話 感想|閉ざされていた世界

 

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萌子美(小芝風花)にとっては、恐らく初めての反抗期…ですね。

母に対するわだかまりが解けて、本音を言い合えるようになるくだりは

あと2、3話してからだろうと思っていたので、今回で持ってくるとはちょっと意外でした。

これ…前回も思いましたが、1時間編成で見たかったなぁ。

この枠にしては珍しくザ・ハートウォーミングな世界観よ。

また戻ってきたとしても歓迎してくれそうな職場の人々の温かさと、

祖父・観(橋爪功)が萌子美を陰ながら支えてくれる存在の大きさに泣けてしまう。

と同時に、もっと早くにおじいちゃんと暮らせていれば

彼女もあそこまで悩みを抱える事はなかったのかなぁと思ってしまいました。

 

強いて言えば、母・千華子(富田靖子)との関係性は

初回でそれとなく示されてはきたものの。

(30分という短い放送時間なので書いてもしょうがないとは思いつつも)

「母親の言葉にどれだけ我慢してきたか」や「千華子がなぜ観を嫌うようになったのか」

といった背景をもうちょっと説明してから今回の話を見たら、

千華子が何だかうるさいお母さんという印象止まりで終わらず、

萌子美により感情移入出来たのかもしれませんが…

好意的に捉えれば、本作が全8話だと想定すると

変な引き延ばしがなく、テンポ良く物語を進めていっているともとれますね。

 

萌子美の成長物語の第2章は、花屋でのお話。

勇気を出して辞めると上司に伝えた事で職場の人々と打ち解け合い、

そこでコミュニケーションをとる事の楽しさを経験した萌子美が、

次回からは花屋の人々との関わり、そして恋…?と

「自分が今まで知らなかった世界」をどんどん味わう展開になって行くのでしょう。

 

最後に、強く印象に残った所は…

観と萌子美がラーメンを食べているシーンで出た

「フォークで食っちゃいけないっていうルールでもあるんですか?」という台詞。

内容は違うかもしれませんが、「僕らは奇跡でできている」の鮫島教授が言った

「スプーンそのものを活かし切る」くだりを思い出してしまいました。

フォークだからと言って使える"制限"を自分で決めない、

もっと違った使い方が出来るんじゃないか…という

"モノの可能性"を見る点で、重なっちゃってね。

 

千華子はどちらかと言ったら、ルールを設ける側ですよね。

母親の気持ちも分からんでもないんですが…

子育てを経験した事のない私からしたら、「うるさい!」「話聞いてよ!」と

つい娘目線で見てしまう所があります。

反面教師じゃないけど、本作を見ていると

言葉1つで子供の可能性を狭める恐れがあるから気をつけなくちゃ!という

学びもあったりします(笑)

 

 

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青のSP−学校内警察・嶋田隆平− 4話 感想|LGBTを扱うならもっと慎重に…

 

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あの〜…凄く気になるのが…

今回の前半に、女子生徒の所謂"同性愛"の話を持ってくる必要ってあったんですかね。

そうした事でモヤっとしたポイントが2つ。

1つ目は、後半に男子生徒に対してセクハラをする女性教師の性犯罪の話が描かれたお陰で、

彼女の強烈で不気味なイメージに引っ張られて、

結果的に性嗜好関連で一緒くたにして

「1つの恋愛の形を面白おかしく描いている」ように見えてしまった事。

2つ目は、本題に入る前の前哨戦なのか知りませんが、

女の子が女の子を好きになる気持ちも、好きな子を撮りたい気持ちも分かるのに、

授業中や部活中の隠し撮りじゃなくて更衣室での設置という

明らかに警察が犯罪扱いしそうな設定をしたために、女子生徒の動機付けが

雑な印象で終わってしまった事(性的欲求に関する言及があるならまだしも…)。

 

後半とは一応"盗撮"で共通してはいたものの…

LGBTを取り入れただけでその後は特に深堀りをせず、あっさり次の話に移ってしまったのは

なんだかなぁ…?という残念感が残りました。

もちろん、盗撮もれっきとした犯罪なので、同情しようとは思っていないけれど。

でも、更衣室での盗撮で済ませるくらいだったら、わざわざ絡めなくても描けたはずです。

本作は基本的に犯人が分かりやすい作りなのだから、

今回の2つのエピソードを分けて片方をじっくり描くなり、

デリケートな話題は最初から入れずに教師だけに絞って描くなりした方が

良かったと思います。

 

そして、大人がメインの話になると、

どうしても"悪い部分"を露骨に際立たせようとする傾向にあるような気がしますねぇ。

澤田(智順)の行為も気持ち悪かったけど、

涼子(真木よう子)の対処に「あり得ない!」って思ってしまいました(苦笑)

個人面談の形で親しい友人から証言をとるならまだマシですが ←"まだ"ね…、

何人も部員を集めては平気で菊池(鈴木悠仁)の件を話す。

それも、校長や学年主任に事前に相談せずに、個人の判断で。

ガッツリ証拠を捉えている映像を用意しているなんて聞いただけで生々しいし、

もうそこまできたら完全に犯罪で、隆平(藤原竜也)に引き継がせる案件なのに、

なんで逐一くっちゃべってしまうのか。

澤田には「キモいんだよ、おばさん」ってはっきり言ってくれましたけど、

涼子にもそれ相応の毒を吐いても十分な行動をしてますよね。

 

最終的には、毎回逮捕はしてくれるんですけども。

でも、聞かれたくもないような話を知られた菊池の立場になってみたら…

なんかもう、スクールカウンセラーも必要じゃないかと思えてきましたわ(汗)

本作は逮捕したら一件落着♪で、その後のケアとかは描かれないから

心配でたまらないです。

 

校長(高橋克実)も隠蔽体質だしなぁ。

立て続けに事件が起こっている学校なので、

責任を取らせるために校長をクビにする話が来てもおかしくないんですけどね。

いくら隠蔽したって、近所には噂として広がるだろうに…

保護者説明会や教育委員会が動いている様子もない。

もしかして、犯罪をしそうな教師を集めては観察している実験的な施設だから

警察が呼ばれたのか?と、いらん事を考えてしまいますな(笑)

 

 

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監察医 朝顔(2021) 12話 感想|株を上げる桑原くん。茶子先生がカムバック!

 

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とりあえず、つぐみちゃん(加藤柚凪)が無事だったのは良かった。

そして、仕事に真摯に取り組む"監察医朝顔"としての姿だけでなく、

震災や家族での日常も通して"万木朝顔"という一人の人間を描くドラマなのは

シーズン1の頃から見ていれば分かるから、

結果的に、共働き夫婦に必ずのしかかる「子育て問題」にも踏み込みたかったのだろう…と

思う事にします。

まぁそれでも、車のライトが照らされて、もしかして轢かれてしまうのでは…?

なんて不安を煽る演出は余計だったし、10分くらいで解決するくらいだったら、

今回の薬物事件をもっとじっくり見せて欲しかったって気持ちはあるんですけどね(汗)

 

子供を心細くさせないためには、親戚や近所、託児所に任せる手もあるけど、

なんだかんだ言って子供は親が大好きですからねぇ。

かつて一緒に過ごしていたじいじが遠くに行ってしまった事も、

つぐみにはかなり大ダメージだったかもしれない。

でも、平(時任三郎)には平なりの"こう過ごしたい"という人生のプランがあって、

実際に引退して妻(が生きていた"証")と共に生活を送っている今、

それを失わせてまで孫のためにこっちに戻ってきてくれとは言いづらいし。

朝顔上野樹里)は監察医で、桑原(風間俊介)は単身赴任で警察官という

世の中の最前線に立つ仕事をしていて、確実にキャリアを積んでいるから辞めづらい。

「つぐみのせいでいつもママが大変」なんて率直な言葉…胸が痛かったです。

 

だからこそ、スーパーマンのように駆けつけてくれた桑原の頼もしさと

朝顔怒るよ?あなたが辛い時とか大変な時とかに、そばにいるために結婚したんだよ」

の言葉には泣けてしまいましたよ。

大切な人がみんな一気にいなくなって、心に"ぽっかりとした穴"が空いていた朝顔

もう彼がいるから、大丈夫だと信じたい。

 

心のぽっかりが埋まった案件と言えば…茶子先生(山口智子)も復活!

1週間前に撃たれてから生き返った大谷亮平さんと共に(笑)

彼女のぱあっとした明るい表情を見た途端、最近の重苦しい雰囲気を

元に戻してくれそうな安心感がありましたね。

登場するたびいつも心をざわつかせる美幸(大竹しのぶ)が出てこなかったのも

今後の展開をポジティブに捉えられた理由なのかもしれませんw

 

何やら、高橋(中尾明慶)の周りでまた1つイベントが起こりそうですが…

あんまり引っ張らない程度にお願いします!

 

 

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天国と地獄 〜サイコな2人〜 3話 感想|八巻が普通に心配過ぎる件

 

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前回の感想でも触れた通り、個人的に気になっていた

「日高<彩子>(高橋一生)がただの女々しい人に見えてしまう」件。

八巻(溝端淳平)に入れ替わりを気づかれた今、2人が絡むようになってからは

以前のガサツで先走りがちな"らしさ"が戻って来たように思いましたね。

好意的に解釈するならば、1人でかつ特殊な出来事に遭遇した時は

あんな風に弱い部分を見せる事がある…と捉えれば良いのかもしれません。

 

夜道で普通の声で電話するもんだから背後が常に心配になったり、

弁当のシーンとかで無意識に口が滑ってしまったりと、

そもそも警察の仕事に不向きなんじゃないか?わざとやってないか??ってくらい

彼の迂闊さが気になるんですけども(笑)

八巻が本格的に2人の関係性に介入してきたお陰で、

彩子<日高>(綾瀬はるか)に弱みを握られて

いつか消されてしまうのではないかという緊迫感も加わり、

これまでよりもあっという間に見終えた1時間となりました。

 

「入れ替わるまでの話」も「入れ替わりあるある」もようやく済んだので、

今回からがある意味ドラマとしての"スタート"とも言えるでしょう。

しかし、内容的に違和感のある部分が出てきてしまっているのも事実。

 

1つ目は、日高<彩子>に対する警察の監視体制がずさんな事。

日高の事を疑っているならば、会社や自宅の場所を特定して物を物色したり、

何か不審な動きがないか張り込み調査をしているだろうに、

当本人は呑気に奄美大島に行けるほど自由に動けているのが気になりました。

革手袋の指紋不検出の件だって、途中までは日高のものだと見込んでいたのが

最終的にはバクテリアの分解によって白になったって…

(実際は偽装工作したんだけど)すり替えられた可能性は誰か1人でも考えないのかと。

そもそも、証拠品が集まった科捜研の部屋の隅々に

監視カメラってついていないもんなんですかね。

 

2つ目は、まぁこれはまだ不確定な案件なのですが…

ゴミ袋に捨てられていた防護服についている血の色について。

私の記憶が間違っていなければ、彩子<日高>が犯行に及んだのは夜。

ゴミ袋を回収しに陸(柄本佑)が戻ってきたのは朝。

となると、血って時間が経つと鮮明な赤ではなくて

少し赤褐色っぽくなると思うんですよ。

これが単純に、スタッフによるうっかりミスで終わらなければ良いんですけど。

あの動画が合成によるフェイクで、誰かが彩子に恨みがあって、

彼女を陥れるためにわざと殺人犯に仕立てようとして

あの防護服を入れたんじゃないかと踏んでおります。

陸もあまり出番がなかったので最初は怪しんでいましたが…

純粋に驚いている感じだったので違うのかも。

 

違和感と言えば…度々使われている曲「運命」の軽さもねぇ。

ちょっとふざけてる?と思ってしまってすいません(汗)そこに一番馴染めないんです。

まぁ、「天国と地獄」を使ったら運動会になっちゃうだろうし?

「運命」を多用しているくらいだから、日高と彩子は前世で繋がっていた…じゃないけど、

せめて今後"運命的な出来事"が起こる事を示唆する意味合いを持たせていれば

良いなぁ…と思っています。

 

なんだか後半はネガティブ寄りな感想になってしまってますが、

回を重ねるごとに「面白い」の割合の方が増えてきてはいます。

今期の中では、次回が気になる作品の1つに入ってますしね。

 

 

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俺の家の話 2話 感想|10分で忘れる…をネタに出来る強さ(笑)

 

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勢いが加速してきましたねぇ…

初回は「俺の家の話」だけあって

主人公の生い立ちや家族事情について紹介するくだりがあったために、

序盤が大人しくて中盤から徐々に"らしさ"が見えて来る…という印象を持っていたけれど。

そんな初期設定が済んだ今回は、終始クスクス笑える小ネタが満載でした。

YO YO!俺のじいちゃん要介護!から始まり、

「ヘルパー 夜這い むちむち」の検索まで。

特に10分前の事を忘れるくだりなんて本来笑っちゃいけない所なんですけど、

西田敏行さんが気持ち良いくらいにカラッとした演技をされるもんだから可笑しくて(笑)

一歩間違えたら顰蹙を買う恐れのある「認知症あるある」を可哀想と思わせる以外で見せるには、

ある程度の潔さがないと成立出来ないんだろうなぁ…と実感しましたよ。

 

そして、さくら(戸田恵梨香)の後妻業疑惑の件。

これは…彼女の言う通り、自分の仕事を全うしているだけですね。この意見はごもっともだ。

Aさん、Bさんと名付けて何人ものおじいさんから遺産をガッポリもらっているのは

はたから見れば詐欺行為ととれるでしょうけど、

後妻業というのは「遺産をもらうために死へと導く」職業であって、

彼女は死に導くよりもむしろ命を長く生かしてきたから、決して不正を働いたとは言えない。

さくらがヘルパーになった動機も特に明かされませんでした。

でも、少なからず分かるのは…"父親"くらい歳の離れた人と共に過ごす形で

その人と"家族"にもなりたかったし、誰かからの"愛情"を欲しかったんじゃないかな…という事。

寿一(長瀬智也)が息子の才能に関して悟っていた

「親でありながら、俺は親離れ出来ていない。いびつな男だ。」じゃないけれど。

寿一が25年間実家に帰らなかったのにもかかわらず、"家族"から逃れられなかったように、

彼女もまた家族という"思い出"から抜け出せない一人なのではないかとふと考えさせられました。

そう考えると、ぱっと見はコメディでテーマは介護でも、

軸はちゃんと"ホームドラマ"なんですね。

クビにはならなそうだったから、今後も寿一達と関わりながら

寿三郎(西田敏行)の世話をしていく事で、少しずつ人との向き合い方が変わっていく所も

さり気なく描かれていくんだろうな。

 

それにしても、本作以外にも言える事ですが、

最近のドラマは中盤や最終章まで引っ張りそうなネタを

早々に解決している傾向にありますね。(視聴者に考察させるためにそうする所もあるけれど)

さくらの後妻業疑惑なんて、まだまだ引っ張ろうと思えば引っ張れたでしょうに、

2話で言及してしまうとは驚きました。

縦軸以上に"描きたいモノ"があるんだ…という

脚本家の意欲やメッセージ性が感じ取れて、良いですね。

 

話の内容に戻るとして…最後の寿三郎の倒れ方は、

きっとこんな風に孤独死するケースもあるんだろうと思えるシーン。

寿一が試合で苦戦している時の歩き方と、

寿三郎の足のおぼつかない歩き方を交互に映してシンクロさせるけど、

後者はドラマのように劇的に立ち上がるなんて事はなかった…という

"理想と現実"を見せられたのが、余計に胸に来ました。

予告では無事そうで何よりでしたが、

寿一は介護の失敗によりプロレスとの繋がりを完全に断つ事になるのか、

はたまた二足のわらじを履くのか…来週も楽しみです!

 

 

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知ってるワイフ 4話 感想|澪に近づくならまずは離婚を!

 

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いや〜…凄いな。

回を重ねるごとに元春(大倉忠義)がかっこ悪い人に見えてくる(笑)

澪(広瀬アリス)への嫉妬とか、動揺する気持ちとか、揺れ動く感情とか…

もろ顔に出てしまっている所がとんでもなくダメダメである。

でも、ちょっと表現は違うかもしれないけど、

主人公を(全然冴えないという意味合いで)あそこまで当て馬っぽく描くのも

随分潔いなぁと思いますよ。

変に主人公を立てたり、彼の考え方を肯定するような描写・演出をしたりしないからこそ、

いざ"何か"に気づいた時のショックを同じ目線で味わえる面白さがあると言いますか。

どん底まで印象が下がったら…もう後は上がるしかないってやつですね。

 

今回の元春にとっての最大の"気づき"は「俺が彼女を鬼にした」という事。

いや、今更か!とツッコミたくもなってしまうけれど、

初回から散々おぼっちゃん気質を見せてきた彼の事だから、

ここでようやく気づくのも妥当なのかな…とは思いました。

で、その時に着ていた、ちょっとヨレた地味目なTシャツが

また良い仕事するんですよ。

キチッとした銀行でのシーンとか、洒落た店で3人で食事するシーンとか、

私服だからというのもあるけど

他の2人と随分浮いているような違和感を覚えたのは、恐らく意図してのものだったみたい。

元春がいかにちっぽけな人間であるかを際立たせていた気がします。

 

今までに得た大切なものを犠牲にしてまで手に入れた世界で

今度こそ幸せに満ちた生活を送るはずだったのに、

自分は昔と変わらず、自分自身も澪も沙也佳(瀧本美織)も

誰一人幸せに出来ていないという現実を思い知る…。

それに気づいた時に一気に襲ってきた感情を

どう整理して良いのか分からないような"心の揺らぎ"を

大倉さんがあまりにも丁寧に演じるから、

好き同士だったはずなのに結婚生活が上手くいかなかった人って

きっとこうやって絶望感を味わうんだろうなぁ…というのがよく伝わるし、

結婚経験もしていないのにグサッとも来る。

 

仕事で疲れているのを言い訳に相手を想いやれず、

「俺はこんなに頑張ってるんだから」を押し付ける所には

ちょっと思い当たる節もありましたし、

絶対何か抱えている泣き方だというのも、澪の様子を見れば分かる。

 

そして、前回の感想で「久恵(片平なぎさ)も同じく

タイムスリップ経験者なのか」と書きましたが、

良治(生瀬勝久)とのシーンを見てみると、

もしかしたら良治は元春と同じ「妻を変えるためにタイムスリップしてきた」立場で、

久恵は澪と同じ立場なのかとも考えられますね。

そしたら、「会っていないはずなのになぜか昔から知っている感じがする」のも

辻褄が合いそうですし。久恵もまた夢を見ているのかも?

ここもどんどん気になってきましたな。

 

最後に、これは本作の良し悪しを言っているんじゃなくて、

単純に元春へのツッコミなんですけど…

澪に未練があって近づきたいんなら、

まず現妻と離婚して独身になってからにして!

と言いたいです(笑)

既婚者が違う女性に近づいたら、普通に浮気ですしねぇ。

頭を触る手もなぜか離そうとしないw

沙也加も言えないまま何か悩みを抱えているのが分かりましたし、

堪忍袋の緒が切れる前に早くケジメをつけた方が…

 

 

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にじいろカルテ 2話 感想|スーパードクターじゃない…の意味が分かる

 

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本作の公式サイトのイントロページには

「全然スーパードクターじゃない3人の笑って泣ける、チーム医療ドラマ!」と書かれている。

視聴リスト&期待度の記事を作る際に目を通した時は、

この枠で「ドクターX」が以前放送されていた事から

普通に「技量が足りなくて経験も浅い未熟な医師」を指しているのかと思っていましたが、

今回の内容を見ると、それは違っていたようですね。

 

本来ならあらすじで軽くおさらいする所を、カミングアウトしてからのくだりを

アバンであえてノーカットで流す構成にしたのが効いていました。

言葉をつっかえて泣きながら自身の病気を告白する真空(高畑充希)の姿を

冒頭で見せる事で、「そういえば、初回からこれは意外だったよね」などと

視聴者が印象に残っているシーンを再び思い出させて。

そこから、料理が出来なかったり、優しいあまりに何人もの患者を待たせてしまったり、

お願いをすぐに引き受けてしまったり、「自分が悪いんです」と予防線を張ったり…と

いろんな形で彼女の"ポンコツ"っぷりを見せていく。

初回での村人達が「これは夢か?現実か?」と思うくらい寛容的な性格で、

その強烈さが物語の核を食ってしまったような感覚を覚えていた分、

通常放送となった今回は、主に主人公を通して、一見頼れてしっかりしてそうな存在だけど、

案外周りが思っているよりも"完璧じゃない"を描く話なのだというのが掴めた気がします。

 

「スーパードクター」が人間の内面的な部分を指していて、ファンタジーな雰囲気と相まって

これまでの医療ドラマとはまた違った作品を生み出そうとしているのだと分かった今、

緊急搬送や救急車での対応といった"医者のお仕事要素"は

わざわざ取り入れなくても良いのかもしれませんね。

現実的な面が絡んできちゃうと、一気に従来の医療ドラマっぽさが増してしまいますし、

"完璧じゃない"所は前半での日常的なシーンだけでも十分提示出来ていますから。

あ…でも、朔(井浦新)が真空に対して言った「先輩なんだからちゃんと怒らせろ!」は

印象に残りましたけども。

 

にしても…真空と朔と太陽(北村匠海)の3人による

ワンシチュエーション(施設内だけで繰り広げられる)形式でも

成立出来そうですよねぇ、本作。

それくらい、3人の会話は聞いていて楽しいし、時間があっという間にも感じられてしまう。

3色のおにぎりも妙に美味しそうだった。

最近のドラマは、飯テロジャンルじゃなくてもご飯が美味しそうに見えるものが多い。

 

 

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モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜 1話 感想|家族再生の物語でもある?

 

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脚本家は橋部敦子さんで、今期は2本書かれています。

世間からはちょっとダメな子扱いされている主人公を否定したりせず、

第二の母のように見守って可愛がりながらその人の成長を描く作風(個人的イメージ)が

どちらにも共通しているものの。

「知ってるワイフ」は更に恋愛模様や「夫婦あるある」を織り交ぜて

胸がチクっとする切ない物語へと昇華させた冒険的な作品ならば、

本作は初回の段階では"らしさ"が存分に発揮された王道の作品なのかな?という印象を受けました。

近い作品を挙げるならば、「僕らは奇跡でできている」のような

優しさに満ちた雰囲気が感じられましたね。

最大の理解者がおじいちゃんっていう所も似ています。

 

初回の内容はやはり30分で短いからなのか、

人物紹介や主人公の置かれている背景を紹介し、

最後に本作が「自分自身が生まれ変わる物語」である事を提示した

所謂プロローグ的な内容だったと言えばそれまでなのですが。

とりあえず、小さい頃からそばで見ていても「うちの妹は変わっているから恥ずかしい」

なんて言わない兄・俊祐(工藤阿須加)の温厚な性格には救われますし、

父・伸寛(田辺誠一)も物腰柔らかそうで、

家族パートで心がギスギスする事はなさそうだという安心感は得られました。

と同時に、母の過干渉な性格が、

家族をなぁなぁな関係にしてしまったんだろうなぁ…というのも2人から何となく伝わりました。

 

娘を一番信じてやらなきゃいけないのは親なのに!って思う気持ちもあるけれど、

うちの子が「変な子と呼ばれる」「ひきこもり」「登校拒否」「仕事が続かない」

人生を送ってきたら、自分の育て方が間違えたのかと不安になって

全力で接しようとしてしまうのも分かる気がします。

ただの悪い人だとは思えないから、グサッとも来る。

母の描写や、大人になっても全員で暮らしているほど仲睦まじい家族の描写には

ちょっとした遊川脚本っぽさを感じさせたり。

萌子美(小芝風花)が自分と向き合う事によって自信がついて、

彼女の成長に周りも影響されていって、それぞれの"良さ"を受け入れていく…

表向きは「主人公の成長物語」だろうけど、実は「家族再生の物語」でもあるのだろうかと

考えさせられました。

 

小芝風花さんは「トクサツガガガ」をはじめ、「美食探偵」「妖怪シェアハウス」など

基本的に明るくて可愛げのある役を演じるイメージがありますが、

本作では佇まいからガラッと違っていて、

少し俯きがちで声にも暗さを帯びた内気な役も演じ分け出来るのか…

という新たな発見を得られましたね。

今まで演じてきた役を集めて、ぜひ乙女ゲーを作って欲しいくらい(笑)

毎回新たな作品でお見かけするたび、凄いなぁ…と思わされる女優さんですね。

 

 

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