魔法のリノベ 1話 感想|リノベーションは人をも変える

 


放送開始から約15分…

ダイバーシティですよ?えっ、令和ですよ??」

「テンプレな家族像は今すぐ捨てて下さい」

小梅(波留)のこの台詞の勢いと言い回しの強さで

こちらの感想を書く事を即決めました(笑)

視聴者の気持ちを代弁してくれるかのような小梅の物言いっぷり、スカッとしますわ〜!

そして、そんな彼女に翻弄され続けるであろう玄之介(間宮祥太朗)との関係性が

ちゃんと"形"として見えて、

今後も2人による小気味良い会話の応酬で存分に楽しませてもらえるんだろうという期待が

一気に膨らんだシーンでもありました。

 

玄之介は制約まで持って行けないなよっとした人ではあるんですが、

小梅の教えを吸収して、自らお客さんの悩みに気づける柔軟性も持ち合わせていて。

一方で、小梅も完璧な人間という訳ではない。

お客さんの依頼や、昔ながらのやり方で周りとの信頼を築く工務店を通して、

2人の仕事観もリノベーション=成長していく…そんな作品でもあるんですね。

メインパート自体は想像はついていたけれども、家は思い出そのものであり、

リノベーションによって新しくなるだけが良い事とは限らない…という基礎的な教えを、

登場人物の個性と絡めながら初回で語ってくれた、

お仕事ドラマとして頼もしい仕上がりになっていたと思います。

 

強いて言うなら、たたでさえ好き嫌いが分かれる癖の強い演出が施されている上に、

初回はどうしても欠かせない初期設定の紹介もプラスされて、

描くべき内容が絞り切れていない感じがしたのは気になりましたが(笑)

まぁでも…人物紹介が済んだ以上、次回以降は見やすくなる可能性が高いかもしれません。

あと気になるのは、ライバル会社の描き方が悪どくならないか…って所なんですけど、

そこはコメディでお馴染みの上田誠脚本×瑠東東一郎監督作品なので。

小ネタと人情劇を程良く落とし込んだフォーマットは

大きく崩れないだろうという安心感があります。

 

ラストの、ふくろうを復活させたのをさっと見せるくだりなんかは、

小梅もちょっとずつ周りを受け入れようとしている

機微な"心の動き"が感じ取れて、何だかほっこりさせられました。

最後は温かい気持ちになれるし、登場人物から優しさが伝わってくるし、

短期間でヤンキーからバツ2の営業マンに転生しても違和感のない

間宮祥太朗さんのコミカルな演技も味わえる。

とにかく、月10枠になってから、

久々にちゃんと見る気になれる作品が出てきて良かったです(笑)

次回も楽しみですね。

 

 

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競争の番人 2話 感想|なんで初っ端から前中後編にしたかなぁ…

 

 

私の"ドラマ"に対するイメージとしては…

まず初回って、物事の始まりから解決までを描いて

「本作はこんな物語になっていますよ」というコンセプトを提示する

"自己紹回"だと思っているんですよね。

3話くらいまで様子見するよりも、初回を見て視聴継続するかリタイアするか

判断する視聴者の方が圧倒的に多いだろうし、

最初は1話完結型でどんな話か分かった方が、作品の楽しみ方も掴めて、

次も見てみたい!と興味が湧く視聴者が少しでも増えるかもしれない。

1時間内できっちり完結させる事で、こんなメリットが生まれる…とも考えています。

 

なのに、本作は2話分に留まらず、3話分も引っ張る。

正直…まだ回収されていないミステリー要素も盛り込まれて、

ただでさえボリューミーな内容になっているのを、初っ端から前中後編に分けて放送した事が

大きな間違いだったんじゃないか?という気がしてなりません。

これが2話以降だったらまだ分かりますよ?

でも、本作のゴールとなっている"痛快劇"を2週間も引っ張られると、

本作が最終的にどんな終わり方をするのかも知らないから、

余計に、まだ続くんかい…とガッカリしてしまう訳なんですよ(汗)

何と言うか、出口の見えない迷路の中をずっと閉じ込められている感覚に近いんでしょうかね。

モヤモヤしております。

 

そして、分割する事が「大きな間違い」だとした理由はもう1つ。

回想や台詞での確認などによる補足もない内容で、

果たしてどこまで覚えていて

状況を把握しながらついて来れている視聴者がいるかって話なんですよねぇ…。

これは後で知りましたが、本編放送前の、ミニ番組を放送しているような時間帯で

前回のあらすじをさらっとやるのも、ちょっと不親切。

続き物にするんだったら、前回の内容にも触れて欲しかったし、

尺の都合で入れられないんだったら、最初から一気に描き切るべきだったと思います。

とにかく、難解な内容を1週間も覚えていられない私としては、

"連続ドラマ"に見せるよう話を繋げたのではなく、

ワンパッケージになっているものをただ"分断しただけ"。そう感じました。

 

そして、見過ごしか、忘れているんだったらすみませんが、

「実はこんな揺るがぬ証拠がありました!」を後出しじゃんけんするのもどうなのかなぁと。

先回りが得意な小勝負(坂口健太郎)が、何かを見つけたらしい描写があった上で

提示するんだったら良いんですけど、それを隠すように話が進んでいきましたからね。

最近主流になりつつある謎解きミステリーに寄せた結果なのかな?という気もしています。

 

あと、他にも気になる所としては…

W主人公でなきゃ成り立たない、"コンビモノ"らしい作りになりきれていない事。

まぁ…前回の最後に書いた感想にも通ずる事ですが、

頭の切れた主人公が大活躍するお仕事ドラマと、新人が新天地で奮闘する成長物語…という

2つのドラマを無理やりくっつけた感じ。だから、テンポが悪いんでしょう。

で、もう1つは白熊(杏)について。

警察でキャリアを重ねてきた人とは言え、公正取引委員会の世界ではまだ新人ですよね?

どんな仕事をするのかも具体的に分かっていないだろうに、

慣れたように立ち入り調査している所なんかは違和感を覚えるんですよねぇ。

 

視聴者に伝わりやすいドラマになっていない上に、コンビモノとしても整理されていない…

脚本家が複数体制である事を踏まえると、これは今後も期待薄かな?という気がします。

という訳で、まだ完結していない状態で言うのも締まりが悪いと思いますが、

月曜日は特に2本とも感想は書けないので、本作の感想はここまでにさせていただきます。

 

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ユニコーンに乗って 2話 感想|西島さんが可愛いから見てられる。それだけ(笑)

 

 

いくら新人とは言え、20歳以上離れたおじさんに対してタメ口・呼び捨てする違和感…

最近でもそんなドラマなかったっけ…と考えてみたら…

そうだ!「ナイト・ドクター」があったじゃないか!!と(苦笑)

しかも、どちらも大北はるかさん脚本の作品。

本作に関しては、年齢に分け隔てなく"チームの一員"同士

同じ目標に向かっていきたい…という意図があるとも解釈出来るんですが、

せめて「さん」付けはして欲しかったし、

その割には若い社員たちが自分たちと小鳥(西島秀俊)を世代で分断するような

小馬鹿にした描写が多々ある所に矛盾を感じるんですよねぇ。

 

最初の体験会は小鳥1人しか出向かない(質問してきたのが子供だったから対応出来たものの…)。

チャットが慣れないと分かっているのに、メモや口頭での確認も同時に行うとか、

入社してしばらくは彼に合わせた仕事方法も併用しようとも考えない。

慣れない作業を手伝う事もなく、基本的にみんな自分のパソコンに向かって作業しているばかり。

なんかもう…軽いいじめだなぁと(汗)

小鳥の描写そのものにも疑問はあって、26年間も銀行勤めしてきたのなら、

さすがにパソコンによる事務的な作業は出来るんじゃないかとは思うんです。

まぁ…フリック入力はうちの父も出来ないので、あるある要素もあると言えばあるのですが…。

 

前回に続き、社員に対してこれだけ好意を持てていないにもかかわらず、

じゃあ何で見てるんだって言われたら、

ピュアで人懐っこくて、新しい事を学んでいくのが楽しい様子がひしひしと伝わってくる

西島秀俊さんが可愛らしいから。

本当、それだけが唯一の視聴目的なんです(笑)

今回は彼の新人っぷりが多く描かれた分、社内の嫌〜な雰囲気が薄まったように見えたので、

彼の成長物語として見れば悪くないんでしょうけどねぇ。

でも、早々に五角関係を匂わせてくる辺り、やっぱりメインは違う所になってくるんですよね。

 

個人的には…はた迷惑な行為だったのに、羽田(広末涼子)がなぜ

佐奈(永野芽郁)の才能に惚れ込んでいるのかが分からない。

"おじさん"としか見ていないのに、小鳥が佐奈と一緒にいるたび

須崎(杉野遥亮)がなぜ毎回彼に嫉妬の目を向けているのかも分からない。

各々の人物描写が説得力に欠けているから、

全体を見れば、お仕事ドラマに恋愛ドラマをねじ込んだ…ってだけの作り。

 

でも、主体となるお仕事ドラマも、ユニコーンのいる世界みたいに

ふわふわ甘〜い感じなんですよね。

仕事している様子は一応描かれているのに、なんでなんだろ?と前回から思っていたんですが…

「ドリームポニー」に経理担当の人がいないのが原因なんじゃないかという気がしています。

予算やコスパについて言及するシーンがないから、プロジェクト自体が

学生グループが企画してプレゼンしたもの…そんな生ぬるさを感じてしまう。

そもそも、アバターももう何年も前からありますからね(笑)

いろんな意味で、現実味が湧きません。

 

この生ぬるい状態で三角関係(五角関係)による恋愛バトルが本格的に始まっていったら、

何もかも中途半端な内容になってしまいそうです。

次回を見て感想がなかったら、もう書くのは辞めたって事で、お察し下さいませ…。

 

 

7/25追記:

3話を見ました。

西島さん目当てで見ている私としては「回想、長っ…(苦笑)」と思ってしまったけれども、

(なぜビジネスをやろうと思ったのかの根本的な背景は分からなかったにしても)

一応知りたい情報は少しでも知れたので良かったです。

今回の内容を仮に1話2話で放送していたら、小鳥の登場も最後の5分くらいまで引っ張って、

本題まで進まなくて退屈に思ってしまっていただろうし。

逆にルーツについて触れないままだと、モヤモヤした感情が残るだけなんでね。

あえて3話でやったのも、永野芽郁さんと杉野遥亮さんの2人がメインの内容だった辺り、

もしかしたら、スケジュールの都合でズラさざるを得なかった…って

可能性もあるのかもしれません。

 

今回の件で「佐奈はあくまでも小鳥にも"大切な社員の1人"として接しようとしている」

そんな彼女の誠意も伝わってきました。少なからず、放送する意味はあったと思います。

第1章とまでは大袈裟ですが…ある意味、一区切りついたのかな?という気もしています。

 

ただ、今回は現在の話をほとんどやらなかったからまだ好意的に見られたものの、

次回以降からは通常運転に戻るので、

また世代いびり描写が復活するんじゃないかと不安で…(汗)

"小鳥見守り隊員"として視聴は継続するつもりではありますが、

裏の「プリズム」が面白くなりそうな可能性が出てきたので、

感想はそちらの方に集中しようかと思います。

 

 

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オールドルーキー 3話 感想|サッカーかマネジメント、どっちかにして…。

 

 

SNSでの誹謗中傷に耐えられなくなるスポーツ選手を取り上げた話と言い、

ドラマ内のYouTuberは必ず非常識に描かれるのと言い、

ドラマでは斬新な「スポーツマネジメント」を扱っている割には、

手垢がつきまくって最早ベタになってしまっている

要素てんこ盛りな内容になっているのは気になりますが、

メインエピソード自体はそこまで悪くないんですよね。

演出やデフォルメ化されたキャラ造形への好き嫌いは置いといて、

明日からの仕事に向けてまた頑張ろう!という、活力をもらえる作品を生み出し続けてきた、

この枠らしい、気軽に見やすい雰囲気に落とし込まれていると言いますか。

例えば、当たり前ではあるけど、いざ年月が経って仕事に慣れてくると忘れてしまいがちな

「準備せずに挑むと上手くいかない」「面談・会議中にビッグマウスは不要」など、

私たち一般社会人にも適応出来るような教訓を含ませる所なんかは、

説教臭さを感じさせず、毎回自然に取り入れられていて良いなぁ…と思うんです。

 

ただ、私が本作を見ていて、主人公も含めてイマイチ魅力的に映らないのは、

前回でも触れた通り、スポーツマネジメントにやり甲斐を見出しながらも

サッカー選手の復帰を未だに諦めきれていない新町(綾野剛)の優柔不断なキャラを、

人物描写においても、物語全体の構成や展開においても強調し過ぎな事…そこだけなんですよね。

もっと細かく言えば、度々挟み込まれる家庭パートや、何か問題を抱えていそうな妻のパート、

ランニングのシーンが、とにかく話の腰を折っている気がしてなりません。

 

いや…前回までの内容とは違って、本筋から脱線した無駄話は減ったし、

家の中でも仕事に悩んでいる描写が多かったお陰で

仕事に真面目に取り組んでいる様子が伺えたので、

"繋がり"が感じられるように多少なりとも改善されているのは伝わるんですが…

これは個人的主観でしかないんですが、次にどんな展開がやって来るかと楽しみにしていた所で

家庭パートに切り替わると、話の流れ=勢いを

ピシャリと遮られたような感覚を覚えてしまうんです。

だって、家庭パートになってから大きく進展するケースなんて、ほとんどありませんからね。

 

その他にも、次女くらいの年齢ならまだ分かるものの、

親の実情を聞けば理解してくれそうな年頃の泉実(新垣来泉)が、

なぜあそこまで頑なに父がサッカー選手である事にこだわるのかとか、

元女子アナならインフルエンサーのタイアップに頼らず、ツテでフリーアナウンサー

兼業した方が現実的じゃないかとか、家庭パートにおいて引っかかる部分もあるんですけども…

一番「なんで?」なのは、4話目にして、新町の現役復活を賭けた話を

ガッツリと取り上げそうな所。

なんか…まだやるんだ…と(苦笑)

だらだら引っ張り過ぎですよねぇ。

公式サイトでも記載されている通り、

セカンドキャリアとしてスポーツマネジメントの世界で奮闘していく物語であるはずなのに、

「結局、何がメインの話なの?」というギクシャク感を

加速させてしまうような気がしてなりません。

視聴者の多くから、ハッキリしろ!ってツッコまれている事でしょうw

 

まぁでも、本作の特性上、「やっぱりここ(新たな場所)で頑張ってみたい!」という

ラストに落ち着く可能性の方が高いでしょうから…

もう良い加減、次回で踏ん切りをつけて欲しいです。

 

 

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石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー 1話 感想|声を上げたって良い

 

 

ここ最近の「金曜ドラマ」枠は、全体的には良作に恵まれた枠とは言えるものの、

1/4の確率でハズレ作品が出てくる…といった印象。

しかし、今年に入ってからは期待ほど満足出来ない

(片方は期待を大きく裏切られた(苦笑))作品が続いた分、

正直、脚本家は確信が持てなくても、金10枠でお馴染みとも言える

塚原あゆ子監督×新井順子プロデューサーのタッグで、

今度こそ成功するか…?と大きな望みをかけていたのですが、

そこは期待通り「多くの視聴者(ドラマ好き)に好かれる金10が帰ってきた!」と

喜べる仕上がりになっていて安心しました。

久しぶりに、これなら間違いないと思える作品に出会えそうです。

 

喋りに勢いがあり、心地良いテンポを生む有村架純さんと、

屁理屈なのか繊細なのか、境界線が曖昧で不思議なオーラをまとった中村倫也さんの

お2人による会話劇を楽しめるライトな面を持ち合わせながらも、

物語の根底には、声を上げたくても怖気づいて中々上げられない弱者が

一歩前に踏み出してみるまでの"ほんのちょっとの勇気"が一貫して描かれていた。

サブタイトルの「そんなコトで訴えます?」は、

弁護士に頼りたくても、様々な事情で「いやいや…」とつい否定してしまいがちだったり、

職場の人間関係において、自分だけが我慢すれば

大事にならずに済む…とつい避けがちだったりする、人々の心の声を代弁する言葉であり、

本編こそが「『そんなコト』なんて思わず、誰だって声を上げて良いんだ」という

"アンサー"になっていたんですね。

 

全ての国民は法の下に平等である事、

「声を上げていただかなければ、お手伝い出来ません」などと、

本作を通して訴えたいテーマは何なのかを初回で明確に提示してくれたのも良かったんですが、

それ以上に、個人的に本作を好きになれそうだと思えたのは、

職場いじめによって引き起こされる侮辱罪、名誉毀損強要罪、暴行罪についても

理由を述べてちゃんと言及してくれた所。

こういうのって、ドラマ内でそれを想起させる描写があっても

視聴者がツッコむだけで終わり、

個性強めな主人公やドラマチックな演出を加えて、一見解決したように見せても

根本的な部分では解決出来ておらず、最終的に消化不良感が残るケースが多いので、

少しホッとした感覚を覚えたんですよねぇ。

石田(有村架純)と羽根岡(中村倫也)も同じく心に傷を抱えた弱者だからこそ、

この2人の背景にもどこかできっちり触れてくれるんだろうし、

救い上げたいと心から思える依頼人に寄り添っていく、

ささやかなヒーローになるまでの過程が描かれていくんだろう…という、

そんな期待を膨らませる初回だったと思います。

 

強いて言えば、あくまでも依頼人の大庭(赤楚衛二)視点で話が展開していったためか、

大庭を標的にしようとした動機は何だったのかが不透明で終わった事、

不当な理由で大庭を左遷した会社、特に支店長や彼に加担していた社員たちには

何のお咎めもなさそうだった事、

そして、組織的ないじめを行うような会社に居続け

同じく窮屈な想いを抱えていた沢村の今後には言及しなかった事など、

大庭以外の会社の人間、関係性については、脳内補完ではとても補えそうにないほど

ふんわりとした描写だったので、少し疑問は残りました。

最低限の説明があっても良かったのかもしれません。

ただ、終盤の方の、支店長を座らせ羽根岡がひたすら饒舌で語るシーンは

一見コメディちっくでありつつも、

見方を変えれば、「誰にでも訴える権利はある」を可視化しているとともに、

加害者である彼ももしかしたら

何かそうさせるに至った被害者でもあったのかもしれない?とも考えさせられたので、

こういった物語の奥行きを深めてくれるようなシーンを盛り込んだのは

中々上手い"業"でもあった気がします。

 

また終盤のシーンの話になりますが、夕陽を使った演出もグッと来ましたね。

羽根岡が怯えている中、一歩進んでみんなに声をかける石田の後ろ(右側)にあった夕陽が、

今度は、勇気を出せた事でわだかまりが解けてなくなった大庭と沢村の所にいて、

2人の雪解けを祝福するかのように真ん中に映っている。

根底にある温かさを映し出す演出は、塚原あゆ子監督らしいとも言えます。

石子と羽男、これからも2人の勇姿を見届けていきたいです。

 

 

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純愛ディソナンス 1話 感想|ディソナンスどころか最早サスペンス

 

 

タイトルについている「純愛」からは程遠い、ホラーサスペンスな雰囲気から始まり、

ホラーサスペンスな雰囲気で終わった初回。

"純ドロ"とうたっているように、

てっきり、ピアニストの夢を諦め音楽教師にならざるを得なかった青年と、

彼の弾くピアノに惚れ込んで行った女子生徒による、禁断の恋を描く話だと捉えていて。

立場の違う2人が惹かれていく過程を疎かにした

話題性重視の仕上がりになったらモヤるな…と不安に思っていたのですが、

全く想像と違う形で攻めてきて、ちょっと意表を突かれてしまいました。

 

本作に出てくる登場人物、誰1人として向日葵のような明るい人がいないんですよね。

前任の教師は突如いなくなって物騒だし、

誰もいない夜の学校にわざわざピアノを弾きに来る教師がいるし、

娘に依存し過ぎてもはやメンヘラ化している母親がいるし、

冴(吉川愛)や正樹(中島裕翔)をはじめ、学校の人々は皆どこか心が屈折した人ばかり。

見ていてどことなく感じるこの窮屈な感覚は最初だけかと思いきや…

物語が進んで行くごとに、どんどんどんどん募っていって、

逃げ場がないくらいには苦しくなる。

今後どう展開していくのかは不明だとしても、

この「街(高校)自体がヤバそう」っていう前提が、

2人が互いに惹かれていくのに説得力を持たせる

良い"目くらまし"になっているのかな?という気がしています。

 

ピアノを弾いている時は貴公子のような顔をして、

平然と嘘をつく時は詐欺師のような顔をする…

爽やかな見た目の裏にはジメジメとした闇を抱えながら生きているものの、

ある日その闇を分かってくれそうな(実際に見抜かれた)冴の存在で

世界がほんの少しだけ開けた変化を見せる、中島裕翔さんの機微な演技が素晴らしい。

そして、吉川愛さんは前期の出演作「明日、私は誰かのカノジョ」から

凄く良いステップを踏まれているなぁ…と思います。

「本当は継ぎたくないんでしょ?良かった。つまんない大人じゃなくて」と言って

正樹の顔を覗き込んでからの、にたっと笑う表情がね…

縛られた日々の中で"同士"を見つけた喜びで

自分側の世界へとズルズル引き込んでいく感じがあって、

ああ、それだけ今の環境から抜け出してもっと自由になりたかったのだという

切実な心境が察せられたんですよねぇ。

…からの、感情をぶつける演技は、涙腺に訴えかけるほど切なくて。

少なくとも、吉川愛さんの演技を見るだけでも視聴する価値はあると思うし、

大袈裟ではなく、この2人でなければ全く印象の違う作品になっていたかもしれません。

 

もしかしたら両想いになったかも?までを描くだけでなく、ラストはまさかの事件勃発。

眞島秀和さん、手塚とおるさんと、中々曲者なキャストもそうですが、

全体的に一筋縄ではいかない複数の人間関係と、

二部構成の割にはかなり詰め込まれている感じですね。

個人的には、この詰め込み具合が逆に、どんな世界へと誘(いざな)ってくれるのだろう?

というワクワク感さえ覚えます。

でも、案の定、風呂敷を広げっぱなしで終わる可能性もある訳で、初回で興味が湧いても、

これは大丈夫だろうと身を委ねる状態にまでは行っていないのも事実…。

もう1つネックなのは、複数体制の脚本家で、回ごとにクオリティに

差が出てしまうのではないかという心配も残っています。

 

どちらも毒親を抱えた"子供"的立場にいる2人が、

世間ではあまり良しとされていない、年齢や関係性が一生変わる事のない

「教師と生徒」の差を埋めるようにして出会う…という内容からするに、

恋愛モノメインというよりかは、しがらみから脱却したくても出来ない

現代ならではのもどかしさを描く話にもなりそうです。

いずれにせよ、不幸に向かって行く気がしてなりませんが…

初回のクオリティを保ち続ける事に期待しつつ、最後までじっくり見届けて行きたいですね。

 

 

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六本木クラス 2話 感想|トンチキドラマとして見たら良いんだな!?w

 

 

凄いな。今回だけで11年も飛んだよ(爆)

3年間の牢獄生活からの1年を経て、7年後に店をオープン。

そう…で、次に驚いたのは、復讐劇は復讐劇でも、

父の人生も台無しにした憎き長屋(香川照之)を敵討ちするオーソドックスなものではなく、

まさかの自分で店を立ち上げて、大手飲食店と対抗しようという物語であった事(笑)

憎悪を剥き出しにし、最後はバッドエンドで終わる…みたいな復讐劇が

韓流ドラマには多いイメージがあったので、

主人公の顔が全然強ばっていない、あそこまでライトな作風だったのは何だか意外でした。

だから日本でもウケたんでしょうかね?

 

でも…所々で日本版にローカライズ出来ていないなぁ…という違和感は、

まだ強く残ります(苦笑)

例えば、看板メニューがチキンな所とか、バイオレンスが度を超えている描写とか、

どう見ても日本ならではの飲食店から

ヒントをもらったようには見えない内装や制服とか(入ってみる気にはならないw)。

大体、人を見下す発言で「猿!」って使わないでしょうし(汗)

ヒットして間もない人気作をリメイクする以上、どうしても比べられてしまう訳で、

リメイクするだけの意義が感じられる作品になればな…とは思うんですけど、

7年後経ったお陰なのか雰囲気もコミカルな方向に変わって、

少なからず登場人物たちの年齢にも話が追いついてきて(笑)

明らかにCGだと分かる演出も嫌いじゃないし、

純粋にトンチキドラマとして楽しめば良いのかも…?なんて

受け入れようとしている自分もいます。

 

そして、もう少し見てみようという気になったのは

葵(平手友梨奈)のキャラクターにもありますかね。

正義感に満ちた正しい人間ではないけど、落ちぶれている訳でもなく、

悪への向かい方やかわし方でちゃんと"自分"を分かっている感じが何だか魅力的。

彼女の考えや行動は前回の、龍河(早乙女太一)から桐野(矢本悠馬)を助けた

新(竹内涼真)と通ずる部分があり、

彼との出会いで影響を受けていく過程も描かれるのかなぁ…とちょっと期待させられました。

 

まぁ、肝心の、新の店経営物語の方はイマイチピンと来ないんですけどね。

土地代がバカ高い六本木でなぜ一号店を出したのか…

え?テレ朝のビルが六本木にあるからそこにしたの?

という安易さを感じてしまって(笑)

店を立ち上げるまで、メニューを開発するまでの紆余曲折も、

チラッとで良いので見てみたかった気はします。

 

そんな訳で、前回よりはシリアスとコミカルのギクシャク感が減って

見やすくはなったんですけども…

次のドラマが想像以上に好感触で、本作がトンチキで残り11話もあるとなると、

こっちはとりあえず感想はナシにして普通に楽しもうかな?とも考えております。

なので、次回書くかどうかは未定ですw

 

 

7/21追記:

 

3話を見ました。

2話は雑CGもあってクスッとさせられながら見られた部分もありましたが、

今回は笑い要素がなしだった分、情緒不安定な暴力シーンをこれでもかと見せられ、

ゲンナリした気分になってしまいました…。

 

2ヶ月営業停止だからなのもあるかもしれませんが、

それにしても、今回の内容は

恋の三角関係、また時間の遡り展開、長屋の小物っぷり という印象しかないのは…(苦笑)

本題である復讐劇が霞んでいったのも、

あまり気乗りして見られない原因だったかと思います。

「また立派になって営業再開する(記憶が曖昧)」と張り紙に書いてあったんだから、

メニューを再開発したり、料理の腕を磨いたり…といった

アップデートしている様子を盛り込んでも良かったはずなのに…。

 

基本的には忠実らしいので、なぜ元の作品がヒットしたのかの理由を知るために

もう少し視聴はしてみますが、

次のドラマに集中したいので、本作の感想はここまでとさせていただきます。

 

 

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テッパチ! 2話 感想|ワケありが集う候補生たち

 

 

※9:56追記:URLがおかしな事になっていたので、修正して再投稿いたしました。

一応ご報告ですm(_ _)m

 

前回と今回でプロローグ…って感じですね。

自衛隊になるためにやって来た仲間たちの経緯が1人ずつ描かれ、

彼らの境遇に影響されて、宙(町田啓太)も「やってやんよ!」と意気込むまでに変化した。

 

仲間たちの明かされた過去はどれも辛いもので、

自衛隊を全然視野に入れていなかった人を何人もスカウトするケースがあるんだろうか?と

一瞬疑問に思いたくもなるんですけど…

とある読者さん情報によると、勉強が苦手な人や、元々自衛隊になる気がなかった人も

スカウトするほど想像以上に入隊へのハードルは低く、

それも、八女(北村一輝)のように気軽に声をかける隊員さんも実際にいらっしゃるそうで。

個人的には、前回の内容は「こんなのあり得ないでしょ…」くらいに見ていたんですが、

その貴重な裏話のお陰で、ちょっとだけ捉え方もポジティブに変わり、

「まぁあるんだろうな」と思えるまでにはなりました。

 

ただ、それでも、そういった境遇の登場人物ばかりに偏り過ぎている所に

引っかかっている自分もいるんですよねぇ。

だって…話だけ聞いたら、自衛隊は駆け込み寺なのか?

もしかしたら、職業訓練校に置き換えても成立するんじゃないのか??

ツッコみたくなっても不思議ではないでしょう(笑)

スカウトの実態は分かっても、わざわざ自衛隊が舞台の作品である必要はまだ感じない。

このモヤモヤを解消する策は1つだけ。

純粋に自衛隊や強い男性になる事に憧れて入ってきた立場の登場人物である

馬場(佐野勇斗)や西(藤岡真威人)をもっと物語に絡ませてバランスをとって行けば、

中にはこんな人もいるんだな…程度に留まり、

全体に漂う"あり得なさ"が緩和されるんじゃないかという気がしています。

 

まぁでも、今後は誰かにフォーカスを当てた話は次々とやっていくでしょうし、

前回よりも1ミリほど自衛隊のドラマ"らしく"は映り、見やすくなったのは良かったです。

単純な性格が引き金となる騒動や、任務時間外の食事や罰ゲームで充実する日々…といった

"学園アオハルごっこ"ともとれるシーンが減ったのが大きいですかね。

 

恋愛要素は今回くらいほどほどにしておいて、

宙が自衛隊になる気になった今、彼を筆頭に、

それぞれが真面目に取り組む過程がゆっくりでも描かれれば…と思っています。

いや、そういう作品であって欲しいです(苦笑)

 

 

7/26追記:

 

3話を見ました。リアルタイム組がザワついていた理由がよ〜く分かりました…(汗)

 

私、苦手なんですよねぇ。

正当な方法で対応しようとせず、根性論を押し付けて感動話に持っていく展開。

八女と面談を行うとか、せめてカウンセリングを紹介する台詞を

サラッとでも入れてくれればまだマシに映ったかもしれませんが、

素人が素人なりに考えて荒療治すれば、過去のトラウマなんて克服出来る!という

ご都合主義のまま終わるのは…モヤモヤ以外の何物でもないでしょう。

 

そもそも、武藤があの時暴れたのは、父に近い年代の上司から怒号を浴びせられた状況と、

言われた言葉が当時の父の言葉と重なったからなった結果であって、

宙たちの計画はそれと同類にはならないと思うんですよね。

だって、事前に計画だと教えている限り"不意"ではないから。

仮に、何も教えない状態で始めたら、少しは訓練になったかもしれませんが、

まぁ……集団でいじめているという"構図"自体、見ていて気分が悪いです。

なぜ上司が面倒を見るような描写を加えなかったのか…。

 

そのシーンで感動的な劇伴を流すのも、

サーーっと冷めていく感覚を覚えてしまい…(汗)

うーん、元々低かった信頼度が、今回でさらに下がった感じですね。

 

若さ故の浮かれっぷりや軽さを押し出した作りは最初の方だけで、

回を重ねるごとに仕事の厳しさを目の当たりにして、

徐々に訓練生たちの顔つきが変わっていくのかも…と期待していた部分もありましたが、

今回の内容と、次回予告を見る限りは、もうその可能性も低いのかもしれません。

 

という訳で、水曜日はとりあえず裏のドラマを優先する事にして、

本作の感想はここまでにしようかと思います。

7/27追記:第二部の内容次第では、また感想を再開する事になるかもしれません(汗)

 

 

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プリズム 1話 感想|いつ惹かれたの?の連続

 

 

脚本家・浅野妙子さんの新作は、前期に続いて恋愛モノ。

放送局はもちろん、設定や雰囲気も違うから、

比較する前提での視聴はナシにして

純粋に"1つの作品"として見てみようとしたんですけどね…。

見れば見るほど、「恋なんて、本気でやってどうするの?」

根本的には同じなんだなぁ…と思えてなりませんでした(汗)

視聴者を振り落としながら、話を強引に進めていくスタイル。

これ、全4話か5話なの?ってくらい関係性の変化が早くて、

登場人物の心情描写が置いてけぼりになっていたような気がします。

 

始まりは、最悪の出会いからだったーーーと言い、

頑張れば渡れそうな橋を、手を差しのばせる形で手伝ってもらう展開と言い、

水筒を貸してあげるくだりと言い、芋けんp…頭についた葉っぱをとってもらうのと言い、

古典的な少女漫画展開が続くのでちょっと恥ずかしい。

その中でも杉咲花さんの繊細な演技は健在で、内に秘めている物寂しいや心細さが

どうやって光に照らされていくのか?という興味だけで

何とか好意的に見ようとしたんですが、

陸(藤原季節)の性格がとにかく受け付けなくて(苦笑)

今後見続ける自信がなくなってきてしまいました。

私、苦手なんですよねぇ…自分のやる事は正しいと信じて、

初対面の相手のパーソナルスペースにずかずか入り込んでくる人。

 

ずかずか入り込んでいくだけの説得力…

まぁつまり、そこまでするほどなぜ皐月(杉咲花)の事が好きになったのかが

伝わるような恋の揺れ動きが描かれていたら良かったんですが、

説明も不十分過ぎるんですよね。

自分の庭の雑草を間違って抜き取った事、"繋ぎ"で適当に仕事している人に腹を立てる人が、

水筒を忘れてきて、橋を渡れなくてじっとしている彼女に

なぜ1ミリもイラッとしないどころか、優しさを見せてくるのかが疑問で…。

 

皐月が陸に惹かれていく過程も、普段からコミュニケーションをとっている

バイトと常連客の関係性だったらまだ分かるんですけど、

たまにテラリウムを見に来るだけで、まともに話もしなかった彼に

一夜を共にするほど惚れてしまうものなのか?と思えてしまいました。

何と言うか、彼女の方も「多くの人がこういう感情になる」人間的な描写が備わっていなくて、

こっちも不自然さが目立っていたような気がします。

(特に、最悪で終わっていたかもしれない父親とのくだりに関してはね…

センシティブな案件だからキレたくなるもんでしょうよと。)

 

森山未來さん演じる悠麿が2人の間に加わってから

物語が本格始動するって所なんでしょうが、

同時に、設定の詰め込み過ぎ臭も漂っていきそうですね。

本作が描くのは「私が好きになった人は…」から始まる話なので、

同性愛が主人公側にガッツリ絡んで来れば良いですけど、

初回を見た限りだと、上手く落とし込めるのか不安になってきました…。

 

火曜のドラマは裏も微妙なんですが、次回の内容次第でどちらの感想を書くか、

はたまたどちらをリタイア(視聴のみ)にするか決めようと思います。

でも、しれっと辞めてしまう可能性"大"です。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

 

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競争の番人 1話 感想|権力が弱いって所がピンと来ない。

 

 

うーん…………やっぱりこの手の「世間的には珍しい職業を扱うお仕事ドラマ」を

満足度高い作品に仕上げるのって難しいのだと、改めて思わされますね。

フィクションを強めると嘘臭くなってしまうし、

リアルに寄せようとすると味気なさが残ってしまう。ここの匙加減、大事…。

 

白熊(杏)のミスも、小勝負(坂口健太郎)の物事を見通す力の高さも、

仕事を通して紹介する事で"説明臭さ"を和らげているし。

チームに衝突する立場の人物がいないからか、雰囲気の良さを感じさせて、

そこがストレスフリーに繋がっていて見やすい。

そして、専門用語の1つ「カルテル」の図解も分かりやすい。

でも、どことなく「面白い!」までには至らない。

初回を見ていて思ったのは…

「で、結局、公正取引委員会ってどんな仕事なの?」って所なんですよね。

 

無知ながら、私がイメージしている公正取引委員会は、

独占禁止法に基づいて、劇中にもあった数十人での立ち入り調査だって何度も行う形で

企業の不正を取り締まっていく、言わば"人数と力"で圧倒していくといった感じ。

過去にも実際に、某大手芸能事務所の放映権について指摘したケースがあったから、

大小関係なく、忖度なしで是非を決める強い組織なんだろう…と捉えていました。

だからこそ、立ち入り調査を決行しても

一般職員にまで舐められている描写になっているのがピンと来ない。

もっと言えば、「警察よりも権力が弱い」所がピンと来ないんです。

そこで思うのは、公取"内"での仕事描写にこだわらず、

視聴者が想像つきやすく、ドラマの題材でよく扱われやすい警察や検察との対比を

もう少し強めるなどして、警察や検察に出来ても自分たちには出来ない苦しさ、不条理さを

話に織り交ぜても良かったのかなぁと。

何と言うか…"全体の中の個"が見えてこない。そう言った方が近いでしょうかね。

 

そして、「で、結局、公正取引委員会ってどんな仕事なの?」と書いた理由は

物語の紡ぎ方にもあります。

良く言えば、公取の持つ小難しさを感じさせないような工夫とも例えられるでしょうが、

逆に言えば、既存のドラマのパーツの寄せ集め…みたいな。

凸凹コンビモノでもあり、刑事モノでもあり、

ミステリー要素もあり、月9らしい恋愛要素も匂わせる。

約1時間半内でいろんなジャンルのエピソードを盛り込んでくるから、

本作でしか感じられない魅力がなくて、決め手に欠けると言いますか。

 

その根本的な原因は…原作者側と作り手側の

「こうありたい」意思のズレから来ているんじゃないかとも思ってます。

内容を見てみて、どこかテイストの噛み合わなさを覚えたのは気のせいですかね?

原作がどんな作風なのかは分かりませんが…

想定するとするなら、「弱くても戦わないといけない」という台詞があったように、

元々、弱者が強敵に立ち向かって這い上がる物語がベースだったはずが、

作り手側はもっと馴染みやすいようにと、あらゆるエピソードをゆるめにして

ライトで若干コミカルな仕上がりに変えてしまった気もするのです。

まぁ、逆も然りですが…。

日曜劇場の池井戸作品に携わられていた脚本家もいらっしゃるのでね(苦笑)

何にせよ、ライトに見せたいのか、真面目に見せたいのか、

この作風のブレは早めに軌道修正していただきたい…というのが本心です。

 

杏さん演じる白熊の空回り具合が、足を引っ張って物語のテンポの悪さを

加速させているのも、スカッと解決をうたうには大ダメージのような。

私がこの手の役でよくツッコむ「新人の役者さんでも支障なさそう…」以前に、

マイペースな小勝負を中心に据えて、彼女はそんな彼に振り回される個性的なメンバーの1人…

という立場に置いてみた方がしっくり来たかと思います。(これは後の祭りですが…。)

白熊に関する描写が抑えられていれば、展開のもたつきも減って

1話内で完結出来たのかもしれませんね。

 

同じ原作者作品でも、前作よりはるかに"ドラマ"としては消化出来ているのに、

なんか、全体的に勿体ないなぁ…と。

来週からは月10枠で新ドラマが始まるので、そちらが初回から掴まれる内容で

本作の方が2話でも面白くなる可能性がなさそうだと感じたら、

もしかしたら感想は初回のみ…って事もあり得るのかも?

 

最後に余談。あのわんこのキャラクター、実在していたのが一番の驚きでした(笑)

 

 

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