イチケイのカラス 10話 感想|法廷界で繰り広げられるミステリー

 

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へぇ…この手のドラマにしては、最終章に突入しても

あくまでも1話完結型の作りを貫くんですね。

てっきり前後編だと思ってました。

 

内容自体は、今回の事件に関わる登場人物全員がついている嘘を

みちお(竹野内豊)の洞察力で見破っていく…という、

心理戦の絡んだミステリーを見ているかのような感覚。

普段は優しい人のイメージが強い彼が

「だからって嘘をつくの?法に」と核心に迫る時の怖い表情には、

青山(板谷由夏)が正直に打ち明けてしまうのも仕方ないと思えるくらいには

ドキッとさせられました。

それにしても…少年達の方が普通に犯罪を犯していたし、

無免許なのが時効なのもあって、御手洗(板尾創路)よりも罪は重いんじゃないんでしょうか。

彼らは暴行を働いたのはもちろん、偽証もしてましたからねぇ(苦笑)

「嘘」がテーマだから、その嘘を見破られた彼らからも

本音を聞きたかった気がしなくもないんですが、

青山に背中を押された御手洗が、今度は純(小野田晃良)の背中を押す事になる…という

良心から出るバトンタッチ的展開には安堵感と爽快感があったので、

これはこれで良いのかなぁと思ってます。

 

でも、強いて言うなら、公式がうたっていた

「最終回に繋がる事件」らしさは感じられなかったですかね。

最終回に向けて、いろんな所からガチガチに関係を結びつけていく形で

エピソードを壮大に仕立て上げたのでしょうが、

料理次第では通常回でやってもおかしくないような内容に見えました。

時々こっそり尾行する記者(?)を終盤間近でまた登場させるなどして

"正しさの中に潜む影"を演出してみても良かった気がしますし。

果たして途中で出てきた政治絡みの事件が、今回のエピソードだけのものだったのか、

それとも最終回に繋げるために用意されたものだったのかも

イマイチよく分からずじまい…。

前回のストーカーも、なんか想像以上の執念と怨恨を抱えてそうに見えたんですけど、

あれで解決したのか…?という疑問も残ります。

 

いや、もしかして、「最終回に繋がる」とうたった理由は、

最後に描かれたみちおの任期の件が関係しているのか?とも考えられますが、

それにしては、エピソードの差し込み方がちょっと唐突ですよね。

ここまで1話完結型=通常通りで物語が進んでいったのに、

最終回でいきなり王道の「主人公との別れ」のパターンなんですもん。

 

まぁ、クライマックスの段階に差し掛かったのもあり、いつもとは違った緊迫感の漂う話を

無意識に欲していた部分もあったのかもしれません。

最終回のゲストは佐々木蔵之介さんとの事で…

私の好きな俳優同士が法廷で対峙するシーンを見られるのも含めて、

どんな結末になるのか、楽しみに待とうと思います。

 

 

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ドラゴン桜(2021) 7話 感想|学園売却の話も…いらんなぁ(笑)

 

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今回はそれぞれのキャラの個性が活かされていて、面白かったですね。

坊主頭のヤンキー2人は、生徒達のカウンセリングまでやってくれて

もはや天使に見えますし(笑)

早瀬(南沙良)を最初に励ましにやって来るのが

言葉が率直で単純な健太(細田佳央太)って所が、心を和らげてくれるようで良いです。

そして、唯一運動部所属だった楓(平手友梨奈)が常日頃心がけていたコンディションの維持が

受験で活きてくるんだ…そのための彼女か…という新たな発見もありました。

 

桜木(阿部寛)の、励まされて元気になった早瀬がラーメンをもりもり食べ始めると、

安堵の気持ちなのか微笑みを浮かべながら横で一緒に食べる優しさにも、

藤井(鈴鹿央士)と天野(加藤清史郎)の和解を後ろから見守る姿にも…

ちょっとグッと来ます。

今回は桜木の恩師ぶりに心動かされる。

 

早瀬が場の空気に呑まれがちな性格なのは、最初に東大専科に加入してすぐに辞めた

"意志の弱さ"の点では共通しているし。

今までの展開に対する悪い印象は完全には変えられないものの、

ここ最近訳あり家族の様子やモンペを描写してきたのは、

逆に早瀬のいる環境がラッキーだと思わせる意味合いも含まれていたのか…と

(ほんの僅かですが)その意図に納得は出来ました。

彼女の親と言えば、東大を受験させる事に文句言ってきたくらいですしねぇ。

今思えば、うん、まだ平和な方だ(笑)

 

今回の内容を担当した脚本家と演出家は誰か調べてみたら、

演出家はカメラワークやテロップの遊び具合的に福澤監督ではないだろうとは分かっていたけど、

脚本家も変わっていたんですね。

オークラさんと青山貴洋さん。どちらも4話ぶり。

この方々が担当されている回だと、きっと面白いと感じるんだろうな。

で、福澤監督回になると、陰鬱さが増して作品本来の魅力は半減されるという。

脚本家や演出家が複数体制だとこういう所に"ズレ"が出てきて、

同じドラマであるはずが違うドラマを見ている感覚になったり、

回によって面白さにバラつきを感じさせたりするから、

本当にそこが気になって仕方ないです。

 

でも、演出家が変わっても、メインがメインだから「池井戸作品要素」は健在なんですね。

シューフィッターは良いとして…売却の話っている!?

原作には多分ないでしょう。

物語が終盤になるにつれて、そっちの話が大きく膨らんでいくと思うと…

はぁ…心配だわ…(滝汗)

 

 

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きれいのくに 8話(最終回) 感想|最終回まで見ても結論は出ず。

 

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終わった。終わっちゃった。

それぞれのエピソードとしては、大団円で終わるんだろうなぁとは思ったけど…

う〜ん…アホな私には、本作が何を描きたかったのかが分からなかったです(苦笑)

まぁでも、前回の感想でシメに「綺麗の答えは1つじゃない」って書いたのは

あながち間違いでもなかったんですかね?

コンプレックスとは何か?綺麗でいるとは何か?を議論させるのが

本作の狙いだったんでしょうか。

 

「最終回まで見れば分かる」という言葉を信じて、

序盤で描かれた啓発映像やインタビュー映像が

学生パートとどう繋がってくるのかにも期待して見ていましたが、

果たしてあのパートが必要だったのかどうかも不明。

好意的に捉えれば繋がる事には繋がるんだろうけど…

正直言ってしまうと、まるで序盤のくだりを無視したかのように進んで行く

一見"青春群像劇"な展開が続いた後半には

ちょっと戸惑いを隠しきれなかったのも事実です。

 

顔の合成とか、VRとか、王道ジャンルのドラマの中に最新技術を取り入れた

挑戦的な部分に惹かれただけに、

良い意味で言うなら「視聴者に想像を委ねる」

逆の意味で言うなら「投げっぱなし」な結末になってしまったのは残念でした。

 

でも、最後まで完走出来たのは、高校生役の役者さん達の演技のお陰だと思っています。

性に貪欲な所は「今どきの若者ってみんなこんな感じなのか?」と

イマイチ共感出来なかったのですが、

自分の気持ちに正直になれなくて「なんか」「あぁ」といった言葉に逃げてしまう語彙力の低さとか、

逸らしがちな目線とか、いざ感情を吐き出そうとすると

ブレーキが効かなくなるんじゃないかってくらいハラハラさせられる所とか、

言動の節々に当時の自分を重ねたくなってしまうような魅力はありました。

 

枠移動前の前作もそうですが、知名度はそこまでなくても"可能性"がありそうな若手を

キャスティングするのが上手いですね。

青木柚さん、見上愛さん…覚えますよ!!

 

 

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リコカツ 8話 感想|咲も紘一もばか!ばかばか!

 

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視聴者を焦ったい気持ちにさせるすれ違いの展開は恋愛モノでは王道でも、

なるほど…そんな構成になるんだなぁ。

 

前回で正式に離婚を発表したので、

咲(北川景子)と紘一(永山瑛太)が会う機会は当然減る。

減った代わりに、両親(女性同士&男性同士)とのやり取りや、

水無月白洲迅)・一ノ瀬(田辺桃子)・貴也(高橋光臣)との四角(五角?)関係が

盛り込まれていくんだけれども、

あくまでも2人の物語にちゃんと見せている所が凄い。

今回は終始、咲がメインの場面と、紘一がメインの場面を対比させて出来る

4+1つのシンクロポイントが、物語を面白くさせる鍵になっているように思いました。

この表記にした理由は後で書くとして…

 

序盤で展開されていったのは、咲と出会ってから仕事にやり甲斐を感じ始め、

「あんたのために書きたい」という目標が出来た旨を咲に話す水無月と。

2人の結婚を見て、今まで貫き通していた「結婚しない主義」を諦め

咲とやり直そうと決めた旨を紘一に話す貴也の描写。

"結婚している2人に刺激を受けた者"同士がそれぞれにありのままの想いを伝える事で、

咲と紘一に今後の人生を考え始めるきっかけを与える…のが1つ目のシンクロポイント。

 

2つ目と3つ目は、同じような意味を持つ台詞でシンクロさせる。

女子会のシーンで離婚の話題が出た時に、夫婦でいた頃は孤独な時間が多かったのが

今ではやっと息が出来たと話す中で、咲にかけた言葉が「前に進まなきゃ!」

紘一の方は、離婚してもなお元妻に対する未練や愚痴が止まらない2人の元夫を見た衝動で

つい「母さん達のように前を進むべきです!」と言ってしまう。

そして、咲は母親から「他の人との未来を考えてみても良い」

紘一は父親から「独りは寂しいぞ」というアドバイスをもらう。

 

4つ目は、自分を想ってくれていた相手の気持ちや、親達に背中を押されて、

相手を好きでいてくれる人が果たしてその相手に相応しいのか…という

"見定め"をするようになる2人の行動。

お互い、ちゃんと幸せにしてくれる相手がいると分かったら、

未練を断ち切って次のステージに進めるって思ったんでしょうねぇ。

咲は一ノ瀬の元に行き、紘一は貴也の元へ行って、本音を聞いてみる。

 

聞いてみて「この人ならぴったりだ」と確信した2人が、正式に別れを告げるために

咲の自宅で自分の気持ちを共有するんですが…

しばらく時間が経ってから、ようやくその気持ちが

嘘で塗り固められていたものだったと気づき、後悔の念を抱く。

あえて4+1と表記したのは…この最後の展開にあります。

 

これまで書いてきた4つのシンクロポイントは、第三者の意見に影響を受けながら、

将来についてどう考えるかを"模索"し続けてきた過程のように見せて、

実は自分の気持ちに蓋をして"意見に流されていた"だけだった

「他人によって作られたもの」であるとバッサリ割り切り。

最後に出た2人の本心こそが

"運命"を感じさせる点で最もシンクロしていたのだと分からせるオチに、

さっきの言葉を撤回してこい!早く想いを伝えてこい〜!!と

一気にもどかしい感情が込み上げて来てしまいました…。

 

タイミングが最適過ぎる回を見せられていた分、

今回はいつもより主題歌の効果が弱いかな?とも思っていたけれど、

瑛太さんの演技を魅せるためだったんですね。

「お前嘘ついたな!?」と言った時の表情…

前作のドラマの台詞を借りるなら本当に殺気立っていて、

こめかみ部分に血管が浮かび上がっているのを見ると別人のように恐ろしくて、

ああ、それだけ今の自分を情けなく思っているんだ…というのが

大サビと共に伝わってきて、こちらのシーンには泣かされました。

 

離婚したいか離婚したくないかで葛藤する展開続きと言われればそうなんですが、

登場人物に感情移入させる点では、本当によく出来ています。

2人の動向に振り回されっぱなしになりながら見守るのも、ドラマを楽しむ1つの手段ですよねぇ。

 

 

(感想の投稿、大変お待たせいたしました^^;

その割には文章が上手くまとまってなくて…すみませんm(_ _)m)

 

 

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レンアイ漫画家 9話 感想|早瀬はもはや気絶してそうw

 

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清一郎(鈴木亮平)の誹謗中傷の件は、とりあえずひと段落。

…まぁ、由奈(小西桜子)に対しては、自分で謝りに行け!とは思うし、

彼女を守る形で謝りに行っちゃう→傷ついている本人に「あいこ、今傷ついてますよ」って

良い人っぽく助言する二階堂(真栄田郷敦)もなんか違うとも思うんですけど、

今回の授賞式のくだりや、あいこ(吉岡里帆)の誠実な態度には

かなり気持ちの良い爽快感が残りました。

 

あいこは怒るべき所はしっかり怒ってくれるから好きだな。

以前の感想でも、彼女の真っ直ぐな性格に触れた内容を書いたけれども、

彼女のああいう部分に惹かれて清一郎は惚れていったんだなぁ…というのが

今回のシーンを見てもよく分かる。

そして、刈部まりあの正体が明かされた時の"自称"ファンの心理。

男だと判明しただけで「もう読まない」「裏切り者」などと

一気に手のひら返しする気持ちがまるで理解出来ません。

だったら、あなた達が普段利用しているSNSの世界なんて、

アニメキャラやアイドルの可愛いアイコンを使っておいて

中身はおじさんなんてアカウント、結構いますけど!?って教えたくなってしまいますし(笑)

そもそも…本当のファンだったら、作者の家に押しかける迷惑な行動はとりませんよね。

(家に押しかけるよりかは、出前による嫌がらせの方が現実味はありそうだけどね。)

だから、清一郎は全然反省する必要もなければ、怖気づいて休む必要もなくて。

表舞台に上がった時に謝罪せず、

自分をここまで立ち直らせてくれた大切な2人に感謝の言葉を伝える展開だった所に

ホッとさせられました。

 

全体的に見れば、愛を知らなかった清一郎が、あいこや向後(片岡愛之助)を通して、

同じ"ラブ"でもベクトルの違う2種類の"愛"を知る…そんな内容だったとも思える今回。

編集者として自身の気持ちを伝えて説得する向後のシーンは王道と言えば王道ですが、

2人だけの世界って訳ではなく、漫画を描き続けてきたきっかけとして

そこにあいこも静かに存在していた…という絡ませ方が、運命を感じさせて素敵でした。

 

2人からの愛を受け取った清一郎が、スピーチで"愛のお返し"をして、

今度はあいこがキスで"愛のお返しのお返し"をする、

愛の交換しあいっこみたいな関係性にもニヤニヤ。

キスシーンの演出、良かったな〜!!

1人で見ていたら騒ぎまくっていたかもなぁ(笑)

鈴木亮平さんの首が曲がるほどの身長差萌えをガッツリ映してくれたのも勿論ですが。

主題歌の流すタイミングが、毎回ベストを超えてくる。

 

俺たちは付き合ってる訳じゃないのか?交際するの意味は何なんだ?とパニクる清一郎に

勢いでキスするあいこのシーンで流れ始めた

『ああ、夢見てた王子様じゃ ないけど君が好きなの』という歌詞。

ここの曲の小さな入りは、

果たしてこの真っ直ぐな愛に向き合ってくれるのかというほんの少しの"不安"や"期待"で

相手の気持ちを伺うあいこの繊細な心境を表現していたのだと思うんだけれども、

それと同時に、清一郎側の「こんな俺でも良いのか?」という"自信のなさ"を

表しているようにも見えた。

「意味は2人で作っていきましょう」こう返すあいこの言葉の意味を

ゆっくり咀嚼していく清一郎の様子を描く時には、

『ねえ、へたくそなエスコートしてよ エンドロールの続きも』の部分で

音量が徐々に大きくなり…

それが自分に向けられた"愛の告白"だと確信し、微笑んでキスを返した時には、

『さあ、始めよう 運命は君と僕とで…』で、

溢れんばかりの喜びを抑えきれない感情を出す清一郎とシンクロするかのように

大音量で聴かせて恋愛を"魅せる"。

今回ほど主題歌の使い方が上手かった回はないです。

ここ最近終盤は毎回泣かされているのに…もう、クスッとさせられたり、

心動かされたりで、情緒が忙しいです(笑)

私、結構ハマってるんだなぁ。

 

しかし、次回はまた、あいこが自信をなくす姿と、

漫画がピンチになるエピソードが描かれるんですな。

幸せカップル生活は中々見せてもらえない焦ったさが、ドラマ…って感じですね。

で、みんな大好き早瀬(竜星涼)は、

最後のキスで気絶してそうなのが目に見えます(爆)

 

 

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桜の塔 8話 感想|最終回に向けての準備…ですね。

 

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同期2人、今回はとうとう出番なし。

改革派を結成してから活躍するくだりを見たかったという気持ちは変わりませんが、

今回の場合は、"クールダウン"の要素を完全になくした事で

最終回に向けての緊張感が一気に増した…といった所でしょうか。

 

正直、ここまで長かったです。

ようやく上層部の吉永(光石研)が脱落したけれど、

残された者の刺激や闘争心の芽生えとか、

富樫(岡田健史)みたいに、次世代の警視総監候補でもある若者が

上司の命令に従って初めて、警察界で生き残っていくには

"非情さ"が大切なのだと思い知らされる残酷さとか、

「次の警視総監はお前で決まりだな」という

次に陥れるターゲットを示唆するような台詞とか…

ある種の群像劇っぽい展開をもっと早く見てみたかったです。

 

漣(玉木宏)の言っていた「5年の沈黙を続けた理由」

それが納得出来るものだったら良いですけどね。

理由次第では…作品自体の印象も変わると思います。

そのキーパーソンとなるのは恐らく優愛(仲里依紗)で、

日記を読ませて離婚を決断するまで誘導したのも仕込みでしょうし。

千堂(椎名桔平)との関係性も分かった所で、ショックを受けた彼女は

ラストで父を刺しに行く…なんて流れでもあり得そう。

そして、責務を果たした漣もまた自殺する…とか?

 

まぁ、最終回でスカッと出来るんだったら何でも良いです。

こんな言い方するのも失礼ですが、見続けてきた私にご褒美をください(笑)

…で、玉木宏さんはもう復讐から足を洗いましょ!

殺気立ってないような役をそろそろお見かけしたくてねw

 

 

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シェフは名探偵 1話 感想|お客さんのエピソード次第かも?

 

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食べ物と名探偵の組み合わせで、真っ先に頭に浮かべたのは「美食探偵」

だから、殺人事件や誘拐事件がレストラン内で勃発して、

そこにシェフが名探偵気取りで介入していく話なのかと思っていたけども…

どうやらプロファイリングっぽく、料理の好き嫌いや、食事での日常会話を通して生まれる

人間関係を紐解いていくという話らしい。

 

持ち前の洞察力や記憶力を活かした「おせっかい」で

それぞれのお客さんの抱える小さな悩みを解決へと導いていく展開には

ヒューマンドラマならではの温かみがありますが。

事件の手がかりは全てお客さんが食べた料理から来ている事、

些細な会話や言葉も残さない三舟(西島秀俊)のふとした表情を映すカメラワークなど、

見ていて「ん?」と思わせる"違和感"も前面に押し出されていて、

店名の由来の謎も含めて「グルメ・ミステリー」というテーマに

相応しい作りになっている所が面白いです。

 

個人的に苦手な木村ひさしさんの演出も、

所々にいつもの"クセ"はあれど、時間帯が功を奏しているのか

本作の流れを遮らない程度には控えめになっているので、

今回のような雰囲気なら落ち着いて見られそう。

劇伴も、店内で実際に流れていてもおかしくない再現度の高さがあります。

強いて言うなら…フランス料理が運ばれてきた時に、お品書きじゃないけど、

1品ずつ料理名と一言コメントが

テロップで下に表示されたら良いのかもなぁって気はしました。

まぁ、フランス料理を食べ慣れていない私からしたら、「"ばんしょう"ってどう書くの?」

「え?ヨニョン?ロリョン?」などと疑問に感じるワードが多くて、

後から調べてみてようやく分かったっていうのが大きいんですけどね(笑)

 

内容自体はちょっと駆け足で。

高築(濱田岳)が仲間入りするまでの話と、

2組のお客の話を約1時間内に詰め込まなければならないために、

全体的に掘り下げが弱いまま解決してしまった所に物足りなさを覚えてしまいましたが、

初回なのでそこはこれから…といった感じでしょう。

面白くなるかは今後のお客さんのエピソードにかかっているんじゃないでしょうか。

2組のお客さんを同時進行して描くよりかは、

1組のお客さんをじっくり描いていった方が本作のスタイルには合ってそうですし、

その人の"人生"を覗かせるような見応えのあるエピソードも見てみたいです。

 

なので、次回以降も感想を書くかどうかは、内容次第かな…?

ちょっと様子見してみます。

 

 


着飾る恋には理由があって 7話 感想|駿、可愛い所あるじゃんか(笑)

 

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今回は真柴(川口春奈)の実家が舞台の話なのに、

"ひょんな事から"駿(横浜流星)も葉山(向井理)も島にやって来ちゃう展開…

ザ・少女漫画っぽい!(笑)(まぁ、本作はオリジナルなんですけど)

 

でも、初島の持つ広い海や、隔たりのない近所付き合い、

貝殻を存分に使った商品といった自然の豊かさが、

今の仕事に向き合う"原点"を改めて知る真柴と、

母・すみれ(工藤夕貴)や葉山の前では自分の気持ちに素直になれる駿の2人の変化を

大らかに見守っていてくれている感じがして、

こういうメインの場所から離れた所で展開される物語もアリだなぁ…と思わされました。

 

葉山の話に頷きながらも妬いているのが分かりやすかったり、

真柴にはちょっと憧れてる部分がありますって言ったり、←そんなの初めて聞いたよ(笑)

「いつでも隣で見てるんで裏知ってます」ってマウントとったり、

彼女の事になるととことん一途な駿が可愛らしくて、今までの中で一番魅力的に映る。

終盤ですみれに言われた事を自慢気に話すものだから、

今回の駿目線のラストで何があったのか気になって仕方なかったです。

葉山の宣戦布告ねぇ…本格的な勝負が始まる段階で、

一歩リード出来た感覚がたまらなく嬉しかったんでしょうね。

 

残りの展開は元カノの件と、真柴・駿・葉山の三角関係がメインになってくるのでしょうが、

個人的には、もう真柴と駿が付き合っちゃえば良いのにな〜と思いながら見ております。

彼女への想いに気づいていながらも、平然なフリして直向きに隠そうとする駿に対して、

「あんな顔初めて見た」「嫉妬してたの分かったよ」ってはっきり返してくれる真柴の関係性、

漫才コンビ(?)らしい安定感があるというか、結構長く続きそうな気がするんですけども。

 

最初は真柴が着飾っていたモノを1つずつ脱ぎ捨てていく物語として本作を見ていましたが、

今回の内容で、脱ぎ捨てられないモノをたくさん抱えていて、

そこから自由になろうとしているのは駿の方なんだと確信。

ミニマリストなのは、むしろ真柴の方かもしれませんね。

タイトルの「着飾る恋」って、主人公だけを指しているんじゃないんだとようやく気づかされた所で、

今後の展開がちょっと楽しみになってきました。

 

最後に超余談ですが…島、行きたくなっちゃったなぁ。

母が島出身で、毎年夏になるとその島に家族旅行に行って、

海で泳いだり美味しい海鮮料理食べたり色々してくるんですけど、

今年も無理そうだよなぁ…コロナめ…(泣)

 

 

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大豆田とわ子と三人の元夫 8話 感想|Season4にはならなそうな気がしてきた。

 

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「人生がなかった期間」か。凄い台詞だな。

17歳から31歳じゃあ…損失はかなり大きいですよね。

その期間中に訪れるであろう「青春」や

「大人とは?」「社会で生きていくとは?」を知る過程など、

そういうターニングポイントになるものがごっそり奪われてしまう事になる。

当時は苦しかったが今となっては良い経験になったとか、被介護者への感謝の気持ちとか、

"時間が経って丸くなったからこそ分かる"みたいに今までの人生を美化するんじゃなくて、

自分にとっては辛くて闇だったとはっきり言葉にしてしまう。

この台詞に救われたヤングケアラーの視聴者、いっぱいいるだろうなぁ…。

 

大史(オダギリジョー)は今の社長に拾われ、どうしたら良いか分からなかった自分に

人生観や仕事を手取り足取り教えてくれた事を嬉しそうに話すんだけれども、

それは逆に、自分を犠牲にして誰かに依存する生き方しか出来ない、

与えられた課題を全うするマニュアル主義な習性が染み付いてしまっているのを

物語っているようで切なくなります…。

 

前回であんな衝撃的な場面を見せられたのにもかかわらず、

なんでとわ子(松たか子)は彼に惹かれてしまうんだろうって気になっていましたが、

彼を"自分と同じ側の人間"だと思う部分があったんですよね。

大史はカレーに囚われていて、とわ子はかごめに未練が残っている。

かごめの存在で思いついたけど、大史は社長の言う通りにやってくれるものの、

基本的に命令がないと動けないという"カゴの中の鳥"状態な一方で、

かごめはどんなに反対されようが自分らしい生き方を決めて実行してみせた

"カゴから解放された鳥"状態だったという意味では、真逆の関係性なんですね。

 

まだそんなに彼の事を深く知らないし、信用しづらい相手なのに、

彼を解き放ってあげたい気持ちが勝って

その場の勢いでカレーを食べさせに家に連れてきちゃう流れは、なんか妙にリアルで。

人間、全ての事柄に結論を出してから前に進めるほど完璧な生き物じゃないし。

行動してもしなくても時間は過ぎていく訳で、

ある種のモヤモヤを抱えながら毎日を過ごしていかなければならない…と感じさせる

生々しさがあのシーンにはありました。

 

ただ、今回の件が恋愛、結婚に直結するか?って言われたら、

違うんじゃないかなぁ…と。

なんというか、一緒に愛を育むというよりかは、

とわ子が一方的に気づいて、一方的に愛を教えてあげる…

つまり"育てる"みたいな関係性に近い気がしています。

今は、三人の元夫とは違うタイプの人間だから惹かれているのかもしれないけれど、

「リモコンのボタンを押すことだけに疲れる」といった台詞があったように、

彼がSeason4になったら、とわ子に負担がかかりそう…。

 

そう言えば、八作(松田龍平)は大史があの場にいる事に気づいてましたよね。多分。

本当は何を言いに来たんだろうか。

次回予告ではプロボウラーと結婚するらしいし…彼の心境の変化も気になりますよ。

 

 

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イチケイのカラス 9話 感想|優柔不断なのも思いやりの1つ。

 

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裁判員裁判の話は初めて見るなぁ。

そもそも、それ自体あんまりイメージ掴めていなくて、

提示された証拠や証言をまとめた書類を元に

最終的な判決を裁判員に委ねる…みたいな流れだと思っていたから、

まさかあんな風に自由にディスカッションさせるのかと驚きましたよ。

私は大人数の前で意見出しづらい人間だから無理だ(笑)

まぁ、ドラマ用に多少誇張はされているかもしれませんが、

色々発見があって、これはこれで新鮮な気持ちで見られました。

「辞めて抜けても良い」「事件の概要はSNSで呟いても良い」もなるほどねぇ…。

 

勝手に自己紹介、探偵気取り、本題から逸脱したお喋り…

個性がぶつかり合う人々の前では、

さすがのみちお(竹野内豊)も入る隙がない所が面白い。

だからと言って、裁判員達の威力に押されて主人公の存在感が薄まる事もない。

周りの意見を頷きながらじっくり聞いて、素っ頓狂に意表を突いてくるかと思えば、

時にストレートな言葉で攻めてくる。

 

犯行をきっぱりと否定し、黙秘権を使った高見(春木みさよ)が

悪女っぽく映ったのは、実は娘を傷つけたくないがための計算だった。

最初はガヤガヤ盛り上がっていた裁判員達も

裁判員制度をやる意味や事件の真相に気づくごとに、

徐々に物事に向き合うようになる真面目な面を見せてきたり、

考えた末に「分からない」と率直な意見を述べる者が出てきたり、

強気だったのにもかかわらず自信がなくなって下りる者が出てきたりもする。

 

被害者を助けるべきだったのか。それとも死なせてあげるのが正解だったのか。

被告人、裁判員、みんなそれぞれ意見が違っていて、

1つの答えを導き出すのに迷いが生じている姿が

有罪にするか無罪にするかで悩む裁判官達の姿とリンクします。

日高(草刈民代)の件もあり、人の人生を決める重みを知っている裁判官だからこそ、

みちおの言葉に続けて自分なりの考えを重ねながらフォローを入れる

坂間(黒木華)と駒沢(小日向文世)の描写が印象的でした。

 

また、劇中の台詞「悪人の中にも善意がある。決して一色には染まらない」でもあったように、

人間は見た目だけでは計り知れない、複雑な感情を抱える生物であるという事を

裁判官側、裁判員側、被告人側の心理に絡める形で見せてきた、

人本来の魅力に触れるお話でもありました。

 

結末自体は重たいものでも、凄くぐったりした心地にならなかったのは

裁判に向き合うみちおの柔軟な思考や行動でバランスを保てているからなんでしょうね。

私の好きな「ふはは」笑い。今回はいっぱい聞けて嬉しかったです。

あの笑いが入るだけで、心が少しほぐれた気分になります。

 

それにしても、終盤のストーカーの件は…

頭打って気絶したまま来週まで引っ張るのかと思っていたので、安心しました。

でも、あれだけでは終わらなそう。

 

で…姪っ子、誰!?(笑)

 

 

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