桜の塔 2話 感想|主人公に魅力が足りない?

 

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初回で事件の裏で漣(玉木宏)が暗躍していた事が明らかになってからの

今回でありますが…流れは最後のくだり以外同じなので、特に感情は動かされず。

というか、2話にして既に飽きてきた感じがしましたなぁ…。

 

その理由は2つ。

プロファイラーである漣の"ずる賢さ"の描写が不足している事と、

出世バトルがテーマの作品ならではの、

主人公側と上層部との間にある"正義感"の対立構造が曖昧になっている事。

この2つに尽きると思っています。

 

まず前者から触れるとするならば、

彼の出世をするための行動は基本的に誰かを蹴落とすのではなく、

手柄を取りまくって、その実績でのし上がろう…っていうものなんですよね。

いくら演出でずる賢そうに見えても

「他より変わったやり方で事件を追っている」だけなので、そこがちょっと物足りない。

相手を蔑むような態度・発言をしたり、

手柄を取ったと分かった時にみんなの前で高笑いしたりして

周りの反感を買うキャラクターにしたら物語にインパクトが残るかもしれないし。

それに…漣の企みを知る人物は爽(広末涼子)より

先に同期の馳(渡辺大知)にしておいた方が、

票を多くとった彼に憎しみの気持ちが生まれるのに説得力があった気がしました。

だって、いつもは仲良さそうにしていて、特に嫉妬を思わせる素振りもなかったので…

急に態度が変わったら違和感ありまくりじゃないですか?

 

で、後者の「"正義感"の対立構造が曖昧」というのは、

言い換えれば、警察官みんなどこか"ズレている"人たちしかいないという事。

漣のやり方は被害者を生み、爽は彼の秘密を自白させるためなら銃で脅迫する。

警察内部の人々は通り魔事件なんてなんのそのでトランプで遊んでいるし、

クラブのママにも平気で情報を漏らす。

ドラマの世界の警察が無能なのはあるあるだけどさぁ…

本作でそれをやったらダメでしょ!って思いますよ。

この手の作品は、伝統を重んじて、正しいやり方でコツコツと出世してきた上層部がいて、

そこに違法とも言えるやり方で組織を崩壊し

革命を起こそうとする新参者が割り込んできて、

両者で正義と悪の衝突が生まれるから面白くなるんじゃないんでしょうか。

今の所、どの人も「なんか悪そうな人ばっかりだな」くらいにしか見えなくて。

登場人物のバランスが悪くなっているのが残念過ぎます。

 

漣の復讐にしたってですねぇ…

回想を通して動機を毎回小出しに提示していくつもりなんでしょうが、

その遅さもかえって内容を薄味にしてしまっている気がしてなりません。

「警察に殺される」じゃ、いろんな意味が含まれていて分かりづらいですよね(苦笑)

事件を追うごとに父が追い詰められた手がかりがあれば良いんですけど、それもなし。

事情も何も今は知らなくても、警察界のトップに立てば父の真相も全て分かるだろう!

って思い込んでいる、ある意味お花畑状態の人に見えますよ。このままだと…

 

うーん、バイオレンス的描写があるかどうかが気になって構えている以前に、

内容にイマイチはまりきれない…。

どうしようかなぁ。

 

 

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珈琲いかがでしょう 3話 感想|自分らしく生きる…がテーマかな。

 

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男子珈琲

 

ごめんだけど、個人的には森(小手伸也)が

珈琲で救われていく話を見たかったかも(笑)

だって…上司のなだめ役でしょ?頭のてっぺんが赤い(抜け毛?)でしょ?

すぐ自分の容姿を自虐ネタに変えて笑いを取る性格でしょ?

褒められた資料だって薀蓄だって、多分本人のお陰で、

良いように利用されている日々を送っていると思うんですよねぇ…。

そんな中マレーシアに転勤するって言うんだから、余計ストレスが溜まりそうで心配よ。

無理してポジティブ思考にならなくて良いんだよ…

辛かったら吐き出しても良いんだよ…って労ってあげて欲しかったです。

 

と言うのも、このエピソードの主要人物である飯田(戸次重幸)に

完全に同情出来なくてですね。

自分が空っぽな人間だと気づいた途端、分かりやすくしょんぼりする姿に

途中まではちょっと可愛らしいなんて思っていたけど、

店主に対して「良いよねー、気楽な商売で」ですからね。

気楽な商売……………?

女性社員たち、もっと彼の痛い所をズバズバ言ってやってくれ!!ってなもんですw

商売繁盛してなかろうが、コスパは悪かろうが、

こういうサービスの提供がしたいという理想や目標を持って

オリジナルの店を経営している青山(中村倫也)なんて、自分らしく生きるプロでしょうに。

そこが分かっていない辺り、まだまだ甘ちゃんなんですなぁ。

 

まぁ、"おじさんらしさ"を認めてくれる奥さんがいる限り、

たとえどんなに傷つくような事を社内で言われたとしても

上手くやっていけそうな気はしますけどね。

 

 

金魚珈琲

 

早過ぎる探偵、すぐ飛ばされるタクシー乗客、クレープ屋経営の元極道の次は女装と、

クセが強い役をどんどんこなされていく滝藤さん。

でも、こっちのエピソードにも可笑しさはあれど、

明るくて活発的な言動の中に、誰にも気づかれたくない過去の傷や

強がりな部分を抱えているようにも思えて…魅力的なキャラクターでした。

 

アケミ(滝藤賢一)の外見、歌手を夢見ていた過去、

そして周囲の目を気にする母親の様子からするに、

親子共に苦味の残る人生を送ってきたんだろうなぁ…というのは、

金魚を眺めるシーンや青山との会話で自然と想像出来ます。

と同時に、これからも全ての人に肯定されなくたって良いから

自分が生きたいように生きて行く、そんな"芯の強さ"も感じさせました。

中でも、遠藤(丸山智己)に心の声を勝手に読まれるのに対して

反抗心を見せるアケミが印象に残って…

また傷つくのを恐れて、強い人を演じる事で

自分を守りながら生きてきたんじゃないかとも思えました。

 

助けてもらった恩人との再会。

偶然ではあったけれど、あれから長年(?)の月日が経って、自身の店も経営し始めて、

きっと「へこたれないで!」って応援してくれるための

必然の出会いだったのかもしれませんね。

 

 

***

 

今回のテーマは「自分らしく生きる」でも、

これから模索していく新人くんと、酸いも甘いも噛み分けるプロの2つの話を

対比的に見せて行ったという感じでしょうか。

 

「男子珈琲」は冴えない中年男性の悲哀をコミカルに描き、

「金魚珈琲」は青山を少し脇に回したポジションにして、

アケミの人生観を覗き見する作りに重点を置く。

どちらも以前と比べて異色ではありましたが、これはこれで楽しめました。

 

ただ、私としては、前者の作りも悪くないですが、

所々にクスッと笑える要素を入れてエピソードを充実させるよりかは、

やはり、思わず寄り添いたくなってしまうほろ苦い作りの方が、

1人でゆっくり見られそうな時間帯の本作に合っているのかな?という気もします。

 

青山を「兄貴」と呼んでいたぺい(磯村勇斗)との関係…

次回で明らかになるんでしょうかね。

そして、垣根(夏帆)の話に続きがあると知って、これまた嬉しい!

 

 

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生きるとか死ぬとか父親とか 2話 感想|淡々とした中で湧き出るトキコの感情…

 

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本作の物語は淡々と展開されていき、実にサバっとしています。

劇中でトキコ(吉田羊)が両親の話を聞き出すように、

登場人物を自身と重ねて共感して見るよりかは、

誰かの出来事や思い出話を人伝で聞いている感覚を覚えます。それが良い。

 

叔母(松金よう子)が旅立っていった時のシーンや、

葬儀場での副葬品に関して感情をぶつける哲也(國村隼)のシーンは

演出や演技でドラマチックに作って視聴者の涙を誘う事も出来たはずですが、

これもあえて淡々と映す。

そうすると、叔母さんは子供のようにはしゃいで楽しそうで、

普段は出来ないオシャレまで出来て

相当最高な日を過ごせたんだろうなぁ…っていうのが伝わるし、

「こんな小さいもので!」って怒りたくもなる哲也の気持ちも分かるし、

逆に葬儀屋の立場からしたら、理不尽さを訴えてくる大人に

今までたくさん出会ってきたんだろうなぁ…というのも察せられる。

台詞の量も間も程良い。

哲也のシーンの場合は、引きの映像で映したのが"他者視点"っぽさがあって

余計にそう思えたのかも。

限定づけた一方的な見せ方じゃなくて、日常・経験を普通に描いている分、

登場人物がこの時どう感じているのかを想像出来る楽しさがありますね。

 

個人的に一番気になったのは、散々言うだけ言って

口紅を棺に入れて去っていった哲也の姿をずっと見るトキコの表情。

その後挿入された回想からするに、

叔母の事をそれだけ大切に思っていてくれていたんだ…と捉えられそうですが、

それと同時に、女性と遊んでいて、母が亡くなったのを知った時は

今と同じように熱心に向き合ってくれたのかな…という

モヤっとした疑問が現れてきたようにも思えました。

 

そして、「あの時」のシーンが現状とシンクロさせる形で

意図的に挟み込まれるのも気になりますねぇ。

松岡茉優さんの役は20代のトキコ…何となく似てます。

今でこそ丸くなって大人になれている親子ですが、

トキコから見た父親への感情に触れているとなると、

回を重ねていくうちにぶつかり合う展開がやってくるんじゃないかと

既にドキドキしております…。

 

 

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着飾る恋には理由があって 1話 感想|直向きな主人公は見やすいね。

 

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さて、ついに始まった、個人的に最も期待していない作品。

見た目は変えてもフォーマットは一緒のラブコメが続くこの枠は

最近苦手になってきているし、

美男美女の2人をメインに据え置くキャスティング…

仕事は出来るけどプライベートは…の主人公…またか…と

似通った設定に視聴前は飽き飽きしていましたが、

いざ見終わってみたら「そんなに微妙ではないのかな?」という印象が残った初回でした。

 

ブコメは何と言っても"好きになるきっかけ"を描くのが大事だと思っていて、

最後に駿(横浜流星)目線のシーンが押さえられていたのは一安心。

あれがなければ、なんかノリの良い人にひょんな事から車に乗せられた…という

唐突感が残るのでね。

意見が食い違って気まずくなっても、手料理を振舞うほどなぜ彼女を放っておけないのかが

何となく分かる気がしましたし、

多分、SNSで自分らしさ=ガワを取り繕う真柴(川口春奈)の、

まだ本人の知らない"自分だけの良さ"を気づかせてあげる物語なのかもなぁ…と、

これからの展開を想像させられました。

 

そして、気づいた事は…

仕事を直向きに頑張る主人公は見やすい!(笑)

SNSに囚われていると言われようが、時間を無駄にしていると言われようが、

彼女には今の仕事に対する責任感があって、

目標を達成するために何度も研究を重ねては日々努力しているのが伝わるから、

純粋に応援しやすい。

それだけに、泣きながらご飯を食べるシーンは見ていて辛い…。

リタイアした前作の主人公は文句垂れていたし、

その前の主人公は態度も口も悪くてちょっとイラっと来たし…

言動に不快感を感じさせないだけでこんなにも魅力的に映るのかという

新たな発見がありましたよw

 

面白いでもイマイチでもなく、

「そんなに微妙ではないのかな?」という曖昧な表現にしたのは、

ドア閉める時の触れ合う体とか、服を引っ張って距離が近くなったりとか、

時たま挟み込まれる「この動作にキュンキュンするんでしょ〜?」という演出に

若干の抵抗があったからなんですが、

まぁそこは好みの問題なので。今後過剰になっていかなければ良いかな。

あとは、せっかくSNSがモチーフとして取り扱われているので、

そこで良い写真を一生懸命投稿して、フォロワーが増えて得る幸福感、

つまりSNSならではの特徴を悪く捉えた安直な描き方にならない事を願いたいです…。

人々の心を掴む技を身につけている事、時代に見合ったコンテンツを作れるって

十分誇れる仕事だから。

 

駿が途中でカッとなったのも何か過去に原因があるからだと思いますし、

彼や真柴だけでなく、いろんなルームメイトの"今の姿に至った経緯"を映し出す形で

共感出来る物語になってくれる事を期待して、もう少し様子見してみます。

 

…そういえば、最近は某ヒット作の影響か、

公式がタイトルを無理やり4文字に省略して流行らせようとする流れが続いていましたが、

「きか恋」「かざ恋」じゃなくて「着飾る恋」という

自然に略しそうな文字数に収めたのも、あざとさがなくて良いですね。

 

 

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大豆田とわ子と三人の元夫 2話 感想|面倒臭いけど憎めない人の為の処方箋

 

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もうこれはまんまと術中にハマっているのだろうか(笑)

途中までは、1聞いたら10の屁理屈を返す慎森(岡田将生)…

いくらイケメンでも超めんどくせー!って思っていたのに、

公園で愚痴るシーン辺りからあまりにも憎めなくて、頭を撫でたい衝動に駆られましたよ。

変な走り方で警察署まで行くのも、

「友人です」じゃなく意地はって「離婚した元夫です」であくまでも"夫"を強調して

まだ未練がある感じを仄めかすのもまるっと含めて可愛い。

で、本作は新しい形の"胸キュン"だなぁ…とも感じられます。

 

ここ最近の作品は良くも悪くも「〇〇キュン」を文字ってそれを公式が推して、

2人の距離が徐々に近くなっていく過程を描いたり、はたまたあざとい演出で

視聴者をメロメロにさせるのを狙ったりして作るタイプの作品が多いけれども、

本作が描いているのは"終わった恋"。そこから何も発展はしない。

でもまだ好きで、まだとわ子(松たか子)の愛に触れたくて、

もう別れたはずなのについおでこを合わせて充電してしまう姿は、

側から見たら彼の想いがストレートに伝わってドキドキして、なんか可笑しくて、

こんな事しても元の関係には戻れない切なさもあって…。

離婚した人々の話なのに

1つのシーンだけでいろんな感情がうごめいてしまうの、今までになかったかもしれません。

 

「別れたけどさ、今でも一緒に生きてると思ってるよ」

とわ子が慎森に言ったこの台詞も、潔さがあって好きです。

本作がどんな内容なのかを物語っている台詞だとも思います。

別れた夫でも、友人に戻るでもない、いろんな形を集約した"パートナー"…

最後に彼がちょっとだけ変われたのも分かる気がしたなぁ…

いちごのタルトのくだりも、伝わらないようで何となく伝わる。

とわ子を「女は強い」の象徴として描くのではなく、

ドジっぽい部分もあって、時に弱くて、でも基本的には自分らしく生きようとする

正直な性格の女性として描く所も心地良い。

 

小洒落た台詞のオンパレードでも酔っている感じがしないのは、

言葉に翻弄されて、人と付き合う事が何かが分からなくなって…という

人間関係の難しさが潜在的に表現されているから。

かと言って湿っぽくならず、「みんな、こんな人生を笑ってくれ!」なんて軽さがあります。

可笑しさの中に応援したくなる魅力がある…

ED映像の世界観にうっとりし、登場人物まとめて愛おしく思える作品です。

 

 

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イチケイのカラス 3話 感想|譲れないものは何か?で変わる分岐点

 

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今回はいろんな意味でイレギュラーな回でした。

 

まずは1話完結型のエピソード。

初回も2話も最初は被告人が真っ先に疑われるものの、

調査してみると実際は不慮の出来事だったり、ある人が招いた印象操作だったりして

結果的に疑惑も事件の謎も晴れて終わります。

しかし、今回の場合は「罪を犯してしまった事」自体は変わりません。

が…真相が真相なだけに、同情したくなってしまいます。

 

生きて罪を償えとはよく聞くけれど、それは被告人だけでなく、

現場に関わった碧(渡邉心結)も自分のせいで彼の開きかけていた人生を

奪ってしまった事を痛感しなければならない訳で、死にたくなるほど辛い…。

逮捕されても、出所しても、これから彼女が過ごす時間は

"大切な人がいなくなった事を噛み締める時間"に変わる…という、

若さ故に守られてきた側の心理も突く、残酷な余韻の残る話。

せめて駒沢(小日向文世)が「あなたはやり直せる。私は信じています」と

藤代(岡田義徳)に言ってくれたのが救いでしょうか。

この先は不透明でも、きっとこの人が何らかの形で

2人を見守っていてくれるんじゃないか、いや、そうしてくれそうだって思えるオチに

少し柔らかな気持ちになれました。

 

もう1つイレギュラーだったのは、

通常だったら関係性も深まるであろう6,7話辺りでやりそうな

サブキャラクターのメイン回を、3話に持ってきた事。

この構成は意外でしたが、駒沢の"自分を信じる"正義感は

今のみちお(竹野内豊)になるまでのルーツにも繋がる気がしましたね。

1話完結型のエピソードだけでなく、初心に帰って改めて案件に向き合おうとする

彼のリスタートの話も味わえる満足感…。

こんな部長がいて初めて自分も刺激をもらえて、

プロ集団とも呼べるチームワークが出来上がっていくんだろうなぁ…という説得力がありました。

で、次回は坂間(黒木華)が職権発動するというので、これまた展開が早いです(笑)

後半はやっぱり、中ボス、大ボスと強者に勝負を挑む流れになっていくんでしょうかねぇ。

 

実娘の設定はちょっと加え過ぎな気もしたし(なくても支障のないレベル)、

前回は事務総長やその息子に対して"法廷界の闇"をズバッと斬りこむ爽快感があったのに、

忖度して証拠を隠蔽しようとしていた警察は放置したまんまなんだ…

「ただ単に信じる事は、知る事の放棄」など、

みちおや駒沢が言っていた考えさせられる台詞を直接届けるシーンがあればな…

というモヤモヤした部分は出てきてしまいましたが、そこは次の話に期待したいです。

演出家が変わったのか、今までよりもテンポの良さが落ちた気もしましたし。

 

 

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ネメシス 2話 感想|アンナ1人で事足りるのでは?

 

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前回の感想で「キャラの描き分けが出来ている」と書きましたが…少々撤回します。

これはアンナ(広瀬すず)を名探偵にした物語でも

成立出来ちゃうんじゃないかな?という気がしてきました。

 

本作の見所の1つとしては、アンナが風真(櫻井翔)を遠隔操作する

"コナンくん方式"があるのでしょうが、

最後のラップと励ますシーンで何とか出番を作った以外は

特に風真に存在意義を感じないのです。

そう…アンナ1人が「ちょっと感覚がズレた変わり者」「賢いキャラ」「アクション出来る」

それぞれの登場人物に充てられていそうな個性を全て受け持ってしまっているから。

だから、あんなに推理出来るのになぜ助手止まりなのかもよく分からない。

 

風真のポンコツ探偵っぷりが活かされるとしたら、

調査中にみんながズッコケるような発言をしたり、

逆にその発言のお陰で事件を導く鍵となるかもしれない重要人物になれたり、

天然っぽい動作を見せたりと色々出来そうなものですが、それもありません。

でも前回ではある程度補足出来ていたとなると…要はキャラ設定が中途半端なんだと思います。

脚本(+協力)を複数体制にした事で生まれた弊害ですね。

アンナがポンコツキャラに徹して、風真がインテリ役に徹した方が

中の人の実績的にも合っていたんじゃないでしょうか。

 

そして、前回からうっすら感じていて、今回の内容を見てハッと気づいたんですが、

本格ミステリーをうたっている割には"謎解きヒント"の見せ方も不親切。

2人が追っているのは"手がかり"ではなくその場の"出来事"だけ。

謎めいている(らしい)要素は一応映すけれども、

2人で話し合って推理しているシーンはないし、

最後になって後出しじゃんけんかのように新たな真相について

台詞や回想でいきなり言及してくるので、視聴者に考える余地を与えません。

 

じゃあその分多めにとっているコメディパートが面白いのか?と言われれば、それも微妙。

ラップシーンだってチャラい衣装をまとったり、DJ機器&ミラーボールが現れたりして

ゴリゴリに演出で遊びまくっても良いのに、

ただラップしている様子を延々と流しているだけなので、テンポは悪いしだだ滑り…(滝汗)

テンポが悪いといえば、中盤でのインドの象のモノマネやら、蛇のモノマネやら、

あのシーンも長過ぎて、どこかで端折ってくれ!と思ってしまいました。

 

うーん…本作も「キャストは良いのに」のパターンですね…。

次回は橋本環奈さんが出演されるとの事で、

最近磨きがかかっているコミカルな演出で話を盛り上げてくれたら…という

微かな期待を抱えてもう少し様子見してみますが、

今回をもって毎週感想を書くほどの内容ではないと判断したので、

後は視聴のみとさせていただきます。

 

 

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珈琲いかがでしょう 2話 感想|夢を持つ者と、夢を取り戻す者

 

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キラキラ珈琲

 

ロサ・メヒカーノ…ウィンナーコーヒーみたいなもんかな?

これはちょっと飲んでみたいわぁ。

牛乳多め、砂糖が入っていないと飲めない私でも飲めそうだわ。

コーヒーの知識が得られるのも楽しい。

 

東京に小さい頃から憧れ、そこで活躍する事を理想としていた人にとって、

売春行為をされてしまう所は「闇」を見たようで、

これをきっかけに東京に対してトラウマを抱えてしまうのではないか…と心配していたけれど、

雅(山田杏奈)みたいな自由奔放な子は、案外タフでいられるのかもしれませんね。

繊細な性格だと…多分立ち直りは難しいでしょう。

 

「さらばクソど田舎」とSNSに投稿しながらも、

載せているのはペットボトル製の風車の写真なのにはホッコリ。

東京で働き出した時に、実家で面倒見てくれた父親に有り難みを感じて

親孝行してくれるタイプだと思ってます。

 

そして…山田杏奈ちゃんにピンク髪が似合い過ぎる件ね。

幻想的な映像美が特徴の深夜ドラマに、

派手髪で何かの依存症を患っていて、絶望的な状況に陥っているメンヘラ役として

出演して欲しいな〜…っていう気持ちが芽生えてしまいました(笑)

 

だめになった珈琲

 

2話の真の主人公とも言える、礼(臼田あさ美)の話。

 

売春はもちろん犯罪ですし、夢を諦めないと決めたのなら

雅にもちゃんと罪を償ってからにして欲しいとは思うけれど、

徐々に自暴自棄になっていく過程には思い当たる部分もあり…

こっちのエピソードの方に心打たれてしまいました。

 

専門分野は違うし、流石に誹謗中傷はしていないけど、

小さい頃から「絵上手いね」「凄いね」って先生からも友達からも褒められて、ちやほやされて、

それが何年も続いたら「自分は絵の才能がある」って勘違いして、

いざ芸術の業界に飛び込んだら周りにもっとセンスのある人がいて。

「自分だって頑張ってるのに」「なんで見てくれないの」って

そのうち相手を嫉妬するようになるの…

なんかすんごい人間味を感じて、分かりみが深かった。

 

礼の行為は大体は"悪者"の印象で終わってしまうものですが、

青山(中村倫也)にとっては誰が良い悪いとかでもなく、

どの女性に対しても平等に気にかける描写になっているのが好きです。

かと言って、肩入れもし過ぎない。

ほどほどに遠くから見守って、ここぞという時に的確なアドバイスをくれる。

エスプレッソマシンの修理方法に絡めた励ましの言葉…印象的でした。

 

こっちの方がブランクもある分、再起出来るまでの壁は高いかもしれないけど、

マイペースにでも絵を描き続けていれば、いつかは友達とも和解出来る時が来るはず。

 

***

 

(前後編になりがちな最終回を除いては)

それぞれ舞台も人物も違うオムニバス形式で描かれるのかと思っていたけど、

今回のような2つのエピソードが交差する話もあるんですねぇ。

そして、今回の方が内容をじっくり味わえる充実感があるし、単純に見やすい。

 

2人に共通していたテーマは「夢」で、

東京への理想と現実のギャップに直面する姿は同じでも、

最終的には雅は確固たる夢を持とうと決心し、礼は再び前向きになるという

結末が2パターンに分かれていた所に"今を生きる若者"群像劇らしさが出ていて、

見終わった後に少し元気になれる作りになっていたのが良かったです。

 

で、次回は…かなり豪華ですなぁ。

滝藤賢一さんは最早、テレ東深夜ドラマでお馴染みのイメージがあります(笑)

男性側を癒す話も書いていくんですね。

 

 

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コントが始まる 1話 感想|昭和世代には特に刺さりそう

 

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今期のドラマは事前に公式サイトでチェックはしているものの、

TVで放送される予告や春ドラマ特集は見ないでおいたので、

本作は中でも得体の知れない感じがあったんですよねぇ。

「コント」だから、毎回1話完結型で描かれるのか、会話劇で楽しませるのか、

それともシニカルなタッチなのかと色々予想していましたが…

いざ初回を視聴してみたら、思ったよりも青春群像劇を

真っ直ぐ描く作りになっていて意外でした。

で…昭和の世代の方が心に刺さるんじゃないかなぁとも。

これから書くのは私が個人的にイメージしている"昔の時代の若者像"なので、

偏見だだ漏れになっちゃうかもしれませんけど、

大胆で思い切りの良い3人を見ていると、

歳を重ねた大人が懐かしむ若気の至りを見ているようでさ。

今時の若者だと、将来は"堅実"で"安定した"生活を送りたいという

ある意味保守的な人が多い気がして。

何か面白い事をやるにしても、リスクを考えずに勢いで福岡まで

ラーメンを食べに行ったり、その場のノリでお笑いコンビを結成したりするよりも、

SNSYouTubeなどの情報ツールを使って、

身近な所から視聴者が目を引く企画を作ろうっていう人の方がいそうなんですよね。

まぁ、いつブレイクするのか、それとも不発で終わるのか分からないギャンブル世界に

飛び込む人達の話だから、周りにそんな人がいない限りは

珍しいっちゃ珍しいと感じてしまうのか。

また、どの世代の芸人にも響くのかも。

 

構成は文字通り「前フリ」で、モノローグも多用していて、

コント→種明かし→おさらい と

「本作はこんな形でお届けしますよ〜」という流れの紹介のような印象が強かったため、

初回だけでは心が動かされる事はなかったのですが、

若者だけで物語を展開していくという面白さは味わえそう。

菅田将暉さん、神木隆之介さん、仲野太賀さん…

ちゃんと高校生っぽく見えたのも凄いし、

やり取りから"高校生活の延長線上""腐れ縁"な関係性なのが伝わってきたわ。

特に太賀さんは、ラーメン店での泣き笑いの演技が良かったです。

ああいう泥臭い演技も似合うんだ…

もっと歳を重ねたら、深みが増して化けそう…そんな可能性も感じさせました。

 

次回は中村倫也さんと芳根京子さんが登場されるとの事で、

今後もゲストが続々出てくるんでしょうかね。

何となく、間宮祥太朗さんと矢本悠馬さんも出てきそうな予感がしてますが…

それだと「べしゃり暮らし」からの刺客になっちゃうのかな(笑)

 

コントから始まる斬新なアバン、若者だらけのキャスティングからし

深夜の時間帯にやってそうなものを、

大人も子供も見るイメージのある土10枠で放送するっていう挑戦的な所が素敵です。

もう少し見守っていきます。

 

 

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リコカツ 1話 感想|リコカツという名の復縁活動?

 

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ジャック・バウアー藤岡弘、を足して割ったようなクセ強キャラ…

今にも「拙者」って言いそうな口ぶり…

あれは本物の自衛隊からクレームは来ないんだろうか(笑)

そのうちモノマネする芸人さんが出てきそうよw

 

自衛隊に対する「真面目」「責任感強い」のイメージをコッテコテに塗り固めた

紘一(永山瑛太)のキャラクターは偏見で設定し過ぎでしょ!とは思うし、

他のドラマだったらキャラがあまりにも濃くて世界観から浮いてしまいそうな気がするんですが。

アバンからテンポは良いし、咲(北川景子)とのボケツッコミの掛け合いも間合いも

既に確立されているのが伝わり、

「これはコメディとして楽しめば良いんだ」と肩をほぐされる心地を覚えて

そこまで抵抗感なく視聴出来ました。

人物紹介の名字の部分が"籍を入れている"事を示すハンコで表されている演出も面白い。

 

ただ、本作はオリジナル作品ですし、離婚活動を描くという切り口は興味深いので、

公式サイトのイントロの通り「夫婦の新たな形」「離婚=幸せになるための第一歩」を

考える機会になるきっかけになれば…とは思うんですが、

こうして見てみると、

果たして10話も必要な内容なのか?

という懸念点はありますよね。

視聴リスト&期待度に「話が「離婚したい!」「いや、やっぱり離婚しなくても良いかな…」

の繰り返しだったらどうしよう(笑)」って書いたけれど、あながち間違いでもないみたい。

 

結婚までにお互いの長所や価値観を知っていく過程を

結婚後の生活に置き換えただけなのでは?感は否めないし、

何度も何度も別れたいと強く願うも、吊り橋効果によって毎回終盤の方で引き止められて、

最終的には徐々に好きになってしまうオチになるんだろうなぁというのも何となく読める。

 

そして、「全員離婚家族」って言うけど…

多分、メイン2人の優柔不断な展開だけでは話が持たないから、

両親=脇役のエピソードも加えて群像劇仕立てにする事で

食い繋ごうと考えているんですよね。

個人的には、その"盛り込み具合"もちょっと不安で。

回を重ねるごとに両親のエピソードの方が膨らんできて

メイン2人の存在感を薄める可能性があるだけでなく、

結婚・離婚のテーマに関係なさそうなお仕事パートの「パワハラ」「ルッキズム」も

同時に展開していくとなると…

扱いようによっては散漫してしまうのではないかな?と思っています。

 

この話だったら、NHK土曜ドラマかBSPの日曜10時枠で全5話で放送した方が、

全体が引き締まって社会性も増しそうな気がしましたが、

まぁ、まだ今後を見ていかない事には分からないので。

テンポ自体は悪くないし、普通に笑って楽しめるので、見続けるつもりでいます。

 

最後に…米津玄師さんの主題歌が、作風と絶望的に合わないのも珍しいなと…(笑)

曲を流すためにわざわざエモーショナルな場面を用意した感。

 

 

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