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ドクターホワイト 1話 感想|手術しない医療ドラマの描き方って難しいよね…

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うーん…「記憶喪失の謎の女性が病気を見抜く医療ミステリー」を強調して

従来の医療ドラマと差別化を図ろうとしている感じでしたが…

結果的には、"いつもの"状態に落ち着いてしまっているんですよね。

前クールでは診察眼に長けた医者もいれば、人の痛みが見える医者もいて、

「私、失敗しないので」と堂々と言い張る医者もいて。

そんな"特殊な能力・技量を持った主人公"が活躍する医療ドラマを散々見てきた訳で、

何というか、本作だからこその…という特徴が掴みづらいんです。

素人があれこれ言っておいて、

じゃあ、あなただったらどうするの?と聞かれそうな所ですが…

個人的には、展開次第で見映えが変わるのかなぁと思ってます。

 

もう少し噛み砕いて言うと、主人公を超能力者に設定すると

周りの医者を下げて描きがちなんですよね。この手のドラマって。

医者が診断した病気が誤診だと判明して、代わりに主人公が手柄を取っていって

「主人公凄い!」「無事に完治して良かった!」でハッピーエンド…の

ワンパターンで終わってしまうのが勿体ない。

で…そういう時に限って、主人公を立てようとするあまりに

周りの医者の仕事っぷりをきちんと描かない事が多い。

本作の場合だと、何かをしている"風"に描いているつもりなんですが、

実際は会話劇ばかりで、ほぼ医者らしい仕事をしていない印象がありました。

そもそも、晴汝(岡崎紗絵)が普段野菜しかとらない生活を送っていて、

井戸の水を飲んでいる事が原因だなんて、

診察した時点で分かるんじゃないのかな?という引っかかりが…。

 

難しい所ですけど…前半の段階で、医者たちの腕前が良い事をある程度描いて、

複数の可能性があって診断しづらい病気を抱える患者を前にして

初めて主人公の凄さを伝える緩急ある展開にするとか。

あとは、医者が事前に診断して、原因不明となった原因だけを

主人公に探してもらうといった形で連携をとる場面を増やすとかすれば、

既視感満載の展開で終わらずに済む気がします。

 

そして、演出面で言えば…こちらはこちらで

原作にある台詞をそのまま持ってきた感じがして、映像に面白味がないんですよねぇ。

とにかく浜辺美波さんを可愛く撮ろう!

という熱量だけが伝わって来るというのか。

上手く言えませんが、カメラワークの切り替えや劇伴を入れるタイミングで

工夫するなどして、もうちょっとメリハリが欲しい所です。

このままでは、彼女目当てのファンが見るドラマになってしまいかねないような…?

 

外見は違えど、「淡々と喋る変わり者の主人公」という意味では

今期のフジドラマの月9とも木10とも被っていますね。

そこも新鮮味がイマイチ感じられない原因だと思います。

(まさか、打ち合わせしていないなんて言わないよね…?)

という事で、内容自体は可もなく不可もなくなんですが、

既に前時間の「ミステリと言う勿れ」の感想継続は決まっていますし、

わざわざ別の曜日の時間を割いてまで書きたい気持ちにはさせられなかったので、

次回以降は視聴のみで楽しむ予定です。

 

最後に…箸はちゃんと持てるんだ!!(笑)

 

 

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ミステリと言う勿れ 2話 感想|カウンセラーと言う勿れの状態に?

 

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まさか…とは思いましたけど、やっぱり今回で終わらないんですね。

個人的には、前半がテンポ良く進んでいた割に、

後半の展開にはちょっと冗長感を覚えてしまいました。

いや、お話自体、個性的な登場人物を揃えていて、

舞台も洋館での集会という王道の洋画ミステリーらしい内容になっている事を考えれば、

前後編にするのも妥当なんですが…

本作の場合、初回の約1/3を使って2話のエピソードを既に進めていたので、

まだ引っ張るのかと思えてしまって…(汗)

次回で掘り下げるべき事柄がどれくらい残っているのか分かりませんが、

今回でしっかり完結させて欲しかったという気持ちが強かったです。

 

そして、今回の内容を見ていて引っかかる部分も出てきました。

1つ目は、主人公の活かし方です。この方向性で合ってるの?って。

前回の感想で「藪への星座の意味のくだりで感動を後押しするような劇伴が流れるだとか…」

と書きましたが、良い話風に見せようとする点では

月9ドラマの悪い所が目立ってしまったかな〜…という気がしています。

 

整(菅田将暉)は本来、善人でも悪人でもないし、もちろん、誰かの相談役や救世主でもない。

多くの欠点を抱えた1人の人間なんですよね。

私が前回を見て面白く感じたのって、そんな彼が投げかける考え方や持論の独特さ、

そこから事件の手がかり…終いには真相までも見つけ出してしまう意外性にあって、

何も、他人の苦しみをヒアリングして救うカウンセラーもどきの部分にはないんです。

何というか…彼を"人情のアイテム"として使って

お涙頂戴に持って行こうとしていないか?と思えてなりませんでした。

本作は単なる「感動物語」ではなく、「とある1人の男性の物語」であるはずで。

そこをきちんと押さえておかないと…作品の良さが失われてしまうのではないでしょうか。

 

で、2つ目は、多くの視聴者が感じているであろう音効のセンスのなさ

率直に言って、主題歌をかけるタイミングが不自然です(苦笑)

ただでさえ1人1人の悩みを「片付けている」感覚を覚えてしまっているのに、

まだ山場とも言えないタイミングで、しかもまだ言及していない登場人物がいる段階で

音量大きめに主題歌をかけられたりなんかしたら…

「ああ…まだ辛い話が続くんだなぁ…」なんて胃もたれを起こしてしまうのも

無理はありません。

まぁ、劇伴に関しては前回もそうでしたが、工夫がないんですよね。

音量大きめだったとしても、途中でカットする形で緊迫感を一気に生み出すとか、

徐々に音量を上げていく形で登場人物の感情の変化とリンクさせるだとか、

何かしらの意図が伝わってくる演出だったら良いんですけど、本作はとことん"流しっぱ"。

だから邪魔臭く感じるんだと思います。

劇伴の入れ方、音量で物語の世界観への集中力を削いでしまっているので、

本当に、切実に…そこは軌道修正していただきたいです。

 

という訳で、個人的には、今回は前回ほどにはハマれませんでした…。

しかし、整の言葉にはクスッとさせられる事が多くて惹かれるし、

まだまだ好意的には見ているので、次回に期待します。

 

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DCU 1話 感想|水から離れている事は確か。

 

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劇中ではDCUは「海上保安庁に新設された組織」という説明があったから、

海上保安庁について調べてみたら、こんな仕事をしているらしい…

海上保安庁は、日本の行政機関のひとつ。

海上における人命・財産の保護、法律違反の予防・捜査・鎮圧を任務とする

国土交通省の外局である。(Wikipediaより引用)

となると、DCU自体は「海上保安庁の仕事である"捜査"に特化した組織」と

解釈しておけば良いらしい。

 

まぁ、なぜ調べたのかというと、海上保安庁については漠然としたイメージを持っているだけで

よく知らない…っていうのもあるんですが、

単純に言って、刑事との違いが分かりづらかったからなんですよね。

肝心の潜水捜査シーンは「手がかりを探す」のではなく

「本当に現場に落ちているのか」を確認する程度のもので、

それ以外は全体的に陸での捜査が多く、ベタな2時間刑事ドラマを見ているようで…

別の例えをすれば…刑事が"海底で捜査する"権限も持ってしまっているって感じ。

わざわざ海上保安庁を舞台にした理由付けが弱い気がしました。

実際の仕事に寄せて作られているのかもしれませんが、

初回ではまず、刑事と海上保安庁の違いを明確にして

視聴者に理解させる必要があったと思います。

例えば…「手段を選ばない」と言うのなら、某取調ドラマの某食べ物コンビみたいに、

清水(山崎育三郎)含めた捜査一課の面々を巻き込んで

連携をとる描写にしてみても良かったんじゃないですかね?

 

内容自体も、85分内で処理するには情報が多くて、頭に入りづらかったです。

お陰で、事件捜査パートは"何となく"の感覚で話の流れを掴むしかなく…

2つの職業の差別化すら出来ていないのに、

瀬能(横浜流星)が新名(阿部寛)をスパイだと確信するくだりを入れるのは欲張り過ぎ。

せめて、冒頭では「新名に助けられた少年時代」だけを強調して、

ラストで新名らしき人物(肩から下を映す形で)が誰かを落としているシーンを流して

「もしかして…?」と疑惑を持たせる程度で十分だったでしょう。

 

演出に関しても、ハリウッドとの共同制作を押した割には

いつもの池井戸作品風の日曜劇場らしい印象を覚えましたし。

劇伴も今期あるあるなのか(?)、壮大な世界観に見せようとするあまりに

音量が大きく聞こえて、ごちゃごちゃしていた気がします。

あと、役者さんについてはポジティブな事しか基本書きたくないんですが…

あえてお名前を伏せるとすると、

上品な装いが公安の陰湿な雰囲気と合っていなかったような…?(これは人物設定が原因)

 

「TOKYO MER」が海に置き換わった話だと思い込んでいた分、

主人公がよくある熱血ヒーローで終わらないのは斬新で、

15年前の真相に興味を抱かせるような内容だったので次回以降も見てみますが…

少なからず、次回以降への期待を書くとするなら…

本作にしかない特性をもっと活かして欲しい…に尽きますね。

 

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恋せぬふたり 1話 感想|"人"に恋する前提の日常に苦しむふたり

 

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はぁ〜…なるほどねぇ……。

「アロマンティック」ってそういう意味なのか…と。

恋愛に興味がないというのは何となく分かっていても、

じゃあ仕事が生き甲斐なんだな…とか、1人で自由に過ごすのが好きなんだろうな…とか

"他人と一緒にいる時間に縛られたくない"を指す事から生まれた言葉なのだと

思い込んでいた私としては、

「恋愛には興味がないが、1人でいるのは好きじゃない」でハッとさせられる感覚があり、

中々興味深く見られそうな仕上がりになっていました。

 

ただ、題材が題材だけに、部分部分の描写に違和感を感じたのも事実で。

すぐ恋愛に直結させる上司と、感情の起伏が激しい勘違い後輩の描き方が

個人的には記号的過ぎたんですよね…。

「恋愛をしない私っておかしいのかな?」というモヤモヤを生むきっかけの人物である事、

アロマンティックがどんなものか?を説明をするための配置である事は分かるんですが、

もう少しマイルドに描いても良かったような気がします。

特に上司の方は…何かにかこつけて「恋始まっちゃった?」

「仕事だけじゃなく恋愛もな?」って茶化されたら、誰だって嫌な気分になるでしょう。

ましてや、今は部下に恋愛を過剰に勧めるのもセクハラだと捉えられがちな時代ですから、

上司と近い世代の人なら、まず訴えられないように気を遣う人の方が多いかもしれません。

友達とのケーキバイキングでのエピソードが一番しっくり来る例で、

初回でアロマンティックを映像で説明する以上、

多くの人にとっては他愛もない、何の悪気もない会話ややり取りでも、

咲子のように深く傷ついたり、仲間外れにされた気分を味わったりする人もいるのだ…といった

(語弊が生まれそうな表現ですが)"マイノリティ側とマジョリティ側のズレ"を

もっと自然と描き分けてはじめて、

本作をあえて放送するだけの価値が増したんじゃないかという勿体なさがありました。

 

とは言え、意味はもちろん、アロマンティックという名前すら知らない状態でも、

咲子(岸井ゆきの)に自然と寄り添いたくなるような演出には好印象でした。

例えば、彼女目線で日々何となく感じている"孤立感"を

顔部分のアップで劇伴の音量を徐々に大きくさせていく形で強調したり、

検索ワードを打つスピードで、自分の考えといまいちリンクしていない感じや

これを付け足して希望通りの結果が出てくるのかな?という一瞬の躊躇いを表現したり。

腑に落ちた途端、次々と出てくるカラフルな枠や

カラフルな服を着た人々が通るカットで「私だけじゃないのかも…?」と

一気に"広がり"を覚える様子を視覚的に表したりと、

彼女の心情変化をじっくりと描いていたからこそ、

彼女がこれからどんな生活を送っていくのか見守ってみようという気にさせたのだと思います。

 

最近は多様性を取り扱ったドラマは多くあれど、

「アロマンティック・アセクシュアル」というあまり聞き慣れない言葉を題材にする所は

NHKのこの枠らしいですね。

あとは、結末を見ない事には分かりませんが…

もしかしたら、「"人に恋する"事が前提とされている日常」に嫌気がさしているのを

軸として描いている辺り、

最近では推し文化が世間で広がっているように、

"人"ではなく、音楽とか本とかペットとか…キャベツとか、

とにかく"物"を推す="物"に恋して、最終的に"自分"に恋する=自分らしくいる 過程を

描いていくのかな?という気もしています(あくまでも思いつきですが)。

 

まぁ、少なからず、恋愛に興味ない者同士が恋をしました!っていう

なんじゃそりゃな結末にはならないでしょうから(笑)

次回以降も楽しみです。

 

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逃亡医F 1話 感想|案の定「なんだこれ」の連続。

 

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冒頭の演出から漂う低予算で作られたCMっぽさ…もうその時点で嫌な予感はしてましたが、

「やっぱり」としか言いようがない出来で…(苦笑)

内容自体、視聴リスト&期待度で書いていた

「作品の方向性が迷子になってない?」「医師設定にする必要あった?」を通り越して、

もはやさすらいの出張ドクターが活躍する医療ドラマのようでした。

 

まぁ…別の例えをするなら、2話を見ている感覚に近かったです。

前時間の作品が説明過多ならば、本作は背景の説明がなさ過ぎました。

物語の本筋であるはずの"逃亡劇"、かつ今後展開していく上での肝となるであろう

「なぜ濡れ衣を着せられたのか?」がさらっと済まされて

船で泊まり込みの生活を送るエピソードにすぐシフトしていったのが、

本作が逃亡劇である事を実感しづらかった最大の原因だったと思います。

 

この手のドラマって、殺人犯だと疑われてしまうのにも理由がある主人公の言動や過去、

他に両者の生活に関わっていそうな怪しげな人物は誰か?といった情報を掴んだ上で、

事件に至るまでの一部始終を想像する事もまた1つの楽しみ方だと考えているんですが…

そこも端折られるとなると、ただ「現状」を見て都合良く解釈するしかないんですよね。

そんな状態で"恋人想いだった"という回想を入れられても…

指名手配犯になる前の"普段の藤木(成田凌)"を見せられていないから

感情移入しづらいと言いますか…(汗)

逃亡劇というジャンルの作品が既に出尽くされている以上、

斬新な印象を持たせるためにあえて今回の展開にしたのかもしれませんが、

新しい場所で出会った美香子(森七菜)の幼少期や

拓郎(松岡昌宏)の余分な動きを描く前に、

本筋を、本筋に関連するエピソードをまずは初回でじっくり描くべきでした。

いや、次回以降もそこが描かれなければ、

「なぜ濡れ衣を着せられたのか?」という導入部分が全く意味を成さなくなる気がします。

 

船上でのモブ同士の意味不明なやり取りや、謎の選曲チョイスを見る限り、

エンターテインメントだから楽しんで!というつもりで作っているんでしょうけどねぇ…

その割には怪我の描写はリアリティがあるし、劇伴で熱い人情劇"風"に見せようとするし、

そもそもこのご時世を考えると、

医療部分で笑いをとるのは何か違う感じがするので…(頭が固くてすいません)

"逃亡劇"らしい描写を増やさない限り、最後までぎこちない雰囲気を感じたまま

見終える事になるでしょう。

 

という訳で、もう少し様子見はしてみますが、

案の定の仕上がりだったので、次回の内容次第では今回の感想が最後になるかもしれません。

土曜日はやっぱり、月曜と金曜のドラマの感想をスライドさせる日にしようかなぁ…(汗)

 

 

1/22追記:

 

2話を視聴。

挿入する必要が感じられないコミカルなパート(主に女性記者)を含んだ

主人公以外の小ネタが多過ぎて気が散る上に、前回よりもテンポがもたついているような…。

でもって、突然「なんでそうなった?」なんて理解しがたい要素も入れてくるから、

どこをどう楽しめば良いのか分からなくなってしまいました……(汗)

 

うーん、リタイアしちゃおうかなぁ。

トンチキにしたって笑い所がないでしょ、これは……。

 

 

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愛しい嘘〜優しい闇〜 1話 感想|ささいな"嫉妬"から始まるサスペンス

 

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想像していたよりも遥かに見やすくて、驚きました。

原作はあるし、関わったスタッフは一部しかいないとは言え、

「あなたの番です」で味をしめた某プロデューサーが手がけた「漂着者」から

そんなに期間を空けないうちに似通った作品を放送すると知り、

また登場人物で露骨に怪しい雰囲気を匂わせたり、

謎を追加するだけで最終回まで引っ張り続けたり、

SNSで考察させるのが第一の狙いの仕上がりになるんじゃないかな…と

いろいろ身構えていたのですが。

(劇伴の担当者が同じ事でも)「最愛」を彷彿とさせる哀愁を

うっすらと漂わせた作りになっていたのが、"何匹目のドジョウ狙い"のイメージを払拭させ、

功を奏したのかもしれませんね。

 

個人的に本作に好感を持てたのは、1話内で回収出来そうな謎を変に引っ張らずに

ちゃんと回収してきた事。

小さい事かもしれませんが…意図的に複雑化させる手法続きに辟易していた私にとっては

大分印象が違うのです(笑)

最近この手の作品でやりがちな 視覚的な面白さを優先させる方向に走るのではなく、

話の紡ぎ方に意外性を残し、視聴者を惹きつけるように作られているなぁと。

でもって、サクサク展開されていくかのように見せて、

どこか煮え切らない"しこり"もしっかり残す…

この塩梅が心地良くて、結末がどうなってしまうのかと興味が湧きました。

 

何かにかこつけては謝罪させる女性キャラの単細胞っぷりには

少しツッコミどころもありましたがw

関係に亀裂が走り始めるまでの過程も丁寧で。

「中学時代のいつメンと同窓会で久しぶりに再会」という設定のお陰か、

"あの頃の思い出"を否定したくない、いつまでも大事にしておきたいが故に

友達を裏切るのをためらう望緒(波瑠)の優柔不断さとか、

当時は楽しい環境だけに浸っていたくて潜在的に隠し続けていたモヤモヤとか、

同じ位置にいた同級生だと思い込んでいたはずが、

大人になってみんな違う道を歩み始めたら

格差を実感してしまった事に対する嫉妬心や恨みだとか…

基本的にそんな"日常あるある"から来る心理描写が多く、

それぞれが行動を起こす動機に説得力が感じられたのも良かったです。

 

登場人物の人数も多過ぎず少な過ぎず…で、覚えるにはちょうど良し。

本人のイメージと役柄が結びつきやすいのはもちろん、

中学時代の回想や個人の訳ありな生活と同時に紹介されていくので

ややこしさがありません。

そして、雄大な自然に囲まれたロケーションから滲み出る

「これからサスペンスが始まる」ワクワク感や、

ほのかなドロドロ感も含めてどこもバランス良く、

陰湿なキャラがいるにもかかわらず不快感だけが強く残る事がなかったのは、

余韻を残す間もなく進んで行く物語のテンポが程良かったからなのかな?という気がします。

 

という訳で、愛憎劇やラブサスペンスに食傷気味だった私も興味深く見られました。

実は感想は初回のみにするつもりでしたが、思いの外次回を見たい気持ちにさせられたので、

もう少し書き続けようかと思っています。

(しかし、私のキャパの問題もあるので…あくまでも"予定"です(謝)

他のドラマと照らし合わせながら考えます。)

 

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しもべえ 2話 感想|ログインボーナス式のしもべえ

 

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前回でもうっすら感じていたけども…

2人を見ていると、のび太ドラえもんのように思えてきちゃうんですよねぇ(笑)

今回はそれに磨きがかかっていて、

おバカだけど儲け事に関しては頭が働くユリナ(白石聖)と、

彼女に利用されまくってただの"便利屋"になってしまっている

しもべえ(安田顕)の対比に笑わされました。

 

今時の高校生にしてはあまりにも学習しなさ過ぎない?という気がしなくもないですが、

単純な性格に描くからこそ物語が成立しているんじゃないかとも思えます。

ビンタ痕や"アレ"を手に持っている時の効果音など、

今のドラマでは逆に新鮮に感じる古典的なコミカル演出と、

何を言っているのかが伝わる安田顕さんの顔芸とは相性ばっちり(笑)

 

で…本作を見ていてもう1つ思うのは、ワンパターン化な印象を与えないように

1話分の構成を少しずつ工夫していってるなぁと。

確かに話のオチこそ読めてしまうものの、

単純にしもべえが活躍して事件解決という訳でもなさそうですし、

「キセキは1人じゃ起こせない」に因んで友情や成長も丁寧に描いているし。

おまけに、しもべえの"謎"の設定の詰め込み具合もちょうど良くて、

今回の場合は「上限回数付き」「でも日付が変わると自動的にリセットされる」という

機能がある事が発覚したりなんかして。

ベタはベタでも「そう来たか!w」っていうちょっとした意外性もありつつ、

上手く行きそうで中々上手く行かないハラハラ感を楽しむ点では、

今後の展開に興味を持たせるように作られているなぁ…と思います。

 

ユリナのおバカっぷりが保たれてさえいれば、導入部分やシチュエーションで

話の引き出しを増やせる事も今回で分かったので、

初回で感じていた「この手の奇抜な作品は初回は良けれど、回を重ねるごとに飽きてきそう」

という不安はなくなりそうで安心しました。

来週からは裏のドラマが始まるため、次回以降は録画で感想が遅くなるか、

最悪キャパ次第で書かない可能性も出てくるかもしれませんが、期待して見ていきたいです。

 

ところで…2話の時点でユリナの母・康子(矢田亜希子)と

鉢合わせする展開を持ってくるとなると、

しもべえは別に、妖精として現れたお父さんって訳ではないんでしょうかね?(笑)

 

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ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇 2話 感想|役者を持て余してる感は否めず…。

 

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初回は導入部分があった以上、当然と言えば当然かもしれませんが、

今回の方が見やすくなりましたね。

物語を引っ張り、かさ増しするためだけに設定されたような本筋以外の要素を

"ちょい役"程度に収め、あくまでも"仕事をする姿"を集中的に描いていた印象。

あとは、瀬古(黒木華)と根津(溝端淳平)の距離が近い時に、

スローモーションを取り入れる形で

今後の関係性の発展を匂わせる演出をするのが目につく所ですが…

まぁ、それを除けば無難に落ち着いているので、良かったです。

 

ただ、初回と今回を見た事で引っかかる箇所も出てきました。

瀬古のキャラクターの"ブレ"です。

前回ではひたすら真面目で、周りの意見に囚われず主観を大切にする

正義感の強い主人公風に書かれていたように記憶していたんですが、

今回は脚本家が変わったのが影響しているのか…なんか、いろいろと鈍感じゃないですか?

今度は相手の気持ち・一般人の興味関心・群集心理が理解出来ていない人に、

人間の心理を読んで紐解いていく必要のあるゴシップライターの仕事が務まるのかという

矛盾点を感じずにはいられなくなりました。

世間に疎いキャラにした事で、前回よりも主人公の個性は際立ってはいますが…

見かけをアンドロイドっぽくすればするほど、前回での感想にも書いた通り

やっぱり月9の主人公と比較せざるを得なくなりますし、

立たせる方向性が違う気がするんですよねぇ。

(まぁ、脚本家が変わる度にキャラも変わるのだけは辞めて欲しいですが…。)

 

そして、これは変わらずですが、とにかく主人公以外の存在意義が感じられません。

今回は駆り出された事で、根津のキャラが何となく掴めはしたものの、

基本的に、事務所に乗り込むのも、張り込みするのも、取材に行くのも、記事を書くのも

ぜ〜んぶ主人公がやっているから、他の社員の出る幕がなくなるんです。

だから、画面に映っているのはずっと瀬古…次点で根津って感じ。

他はみんな、ちゃんと正社員として雇われてるんだよね?仕事してる??と

思えるくらい自由な動きをしていて。

ある役者さんが映った時には、そう言えばこの方もいるんだった!って気づくほどには

瀬古と根津以外はモブキャラに見えました(苦笑)

 

で…思うんですけど、これって前回で詳細に書かれた

「落ちこぼれ会社の立て直し」要素って必要あったんですかね?

せっかく揃えた役者さんも上手く見せられていないし…。

誰にも忖度せずに「本当の事しか書きません」を貫くスタイルを活かすとするなら、

瀬古が何やら大きな挫折をした根津を誘って、

無名の(もはや名前だけに近い)個人事務所を立ち上げる形で

自分たちにしか書けない記事を作っていく…

そして、マイノリティ側に置かれた人間ならではの"情熱"で世間を徐々に揺るがしていく…

みたいな作風にしてみても良かったんじゃないかと思ってます。

もちろん、その手の作風になると陥りがちな 煽りとか制裁とか、挑発的じゃない方向で。

 

ゴシップのエピソードの着地点は悪くないんですけどね。

登場人物の設定描写が足りないから、いまいち魅力を感じづらいし、

そのお陰で相変わらず"表向き"だけのふわふわした印象が残ってしまう…というのが現状です。

 

 

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ムチャブリ!わたしが社長になるなんて 1話 感想|王道という名の普通…かな?

 

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私が不安視していた三角関係よりも

レストラン復興エピソードを押し出していたのは意外ではありましたが…

あとはとりあえず、可もなく不可もなくといった所でしょうか。

ちょっと個性的な主人公が先頭に立ち、

お仕事苦労話といったリアリティよりもエンタメを突き通す作りは

従来の水10ドラマらしい感じ。

 

まぁ、言ってしまえば…極めて普通なんですよね(笑)

「ムチャブリ」というタイトルではあるけれど、

ドラマって基本「ムチャブリ」から始まるもんですし。

だから、そこで特色を出そうとしているつもりでも、

全体的には"王道のお仕事ドラマ"に落ち着いたように見えました。

でも…手堅い役者さんが揃っているから

何の心配もなく見られる安心感があるのは良い事だし。

ここ最近のドラマは"お仕事ドラマ"で展開していけば面白いものを、

奇を衒おうとジャンルの違う要素を盛り込んだ結果

何をメインで描きたいのかが迷子になって終わるケースも多いので、

そうなるよりかは何倍もマシかな?なんて思ったりもしました。

 

一方で感じるのは、根本的には真面目なんでしょうね…本作って。

ライトな雰囲気で見せているようで、一応軸として描いているのは

「社長からの独立」言わば「ぬるま湯という名の"縛り"からの脱却」なんです。

初回を見た限りでは。(主演で何となく「過保護のカホコ」と重ねてしまう自分もいました)

ただ、この真面目さがコメディ部分にも乗り移っている感は否めず。

唯一物足りないとしたら…"緩急"の見せ方にある気がしています。まだ弱いかな?と。

前半でコミカルさを強調する事で初めて後半の盛り上がりに繋がると思うんですが、

コミカルさは雛子(高畑充希)の「誰もいない所で愚痴を吐く」という

裏表の性格でしか表せないのが難しい所で…

もっと主人公の個性を立たせる展開にするなり、

カット割りで主人公の二面性を表現するなどして演出面で補強して行けば

見映えも変わるのかもしれません。

 

という訳で、本作もしばらくは様子見です。

王道は王道でも、もう少しメリハリ加減を楽しめる作品になる事を期待してみたいです。

 

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ファイトソング 1話 感想|まだスタートラインに立った状態。

 

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ああ、なるほど…そうなるんですね。

予告映像を見た限りだと、火10っぽいライトな雰囲気と

岡田脚本ならではの滲み出る温かさが半々…といった感じでしたが。

いざ蓋を開けてみたら、ラストの"ひょんな事"展開を除けば、

「姉ちゃんの恋人」や「ひよっこ「にじいろカルテ」という三者三様の"傷"を取り入れた

近年の岡田脚本の集大成に近い仕上がりになっていて、良い意味で裏切られた初回でした。

 

そして…見ていて思ったのは、結構好みが分かれる作品なのかもしれないな…と。

"挫折"の描写が割とピンポイントで、一度でも似たような経験を過ごした事がある人には

本作は当時の自分を重ねたりして物凄く刺さるんだろうし。

一方で、物語の流れがゆったりしている事から、退屈と感じる人もいるんだろうし…

(実際に、一緒に見ていた母は、終盤以外は食いつきが悪かったようです)。

こういったスルメ系の作品は、「刺さる人にしっかり刺さってくれたら良い」みたいな、

見方次第ではかなり視聴者が限られる出来になりそうな気がしました。

で、私の場合は前者の方で…ピアノのシーン以前に

芦田(間宮祥太朗)が「いつまでうだうだ」と言われている時点で、

プレッシャーをかけられ追い込まれる彼に共感するかのように泣けてしまいました。

 

というのも実は、私も花枝(清原果耶)と同じで、

1年間ニートだった時期があったんですよね(笑)時間が経った今だから言える事ですけど。

正確には、アルバイトは週に何回かしていたものの、

肝心の職探しとなると過去の失敗を思い出して腰が重くなって、

「自分には何もない」と思いながら現実逃避の生活を送っていた…といった感じでしょうか。

だから、細々とした所は違くても、

花枝がなぜ秘密を周りに打ち明けようとしないのか、なぜ芦田が本音を言い出しづらいのか、

何となくでも分かるんです。

ああいう、意思表示がはっきり出来る人を前にすると、

反動的に自分の感情を隠したくなってしまうもんなんですよね。多分。

感情を出してみた所で、もしかしたらそれも…

自分自身も否定されてしまうかもしれないという不安な気持ちが働くから。

 

2人が共鳴したのもそこにあって、日々苦しい想いを抱えながら生きている様子を

片方ずつ丁寧に描いてきたお陰で、終盤の 音楽の話題になってからのくだりで

やっと感情を爆発出来るようになる…という"溜め"と"吐き出し"の展開には

心揺さぶられてしまいました。

可愛くて凛としていて、でも空手を辞めた途端その魅力は一気になくなり、

躊躇せず涙をボロボロ流すまでの清原果耶さんの強弱の演技も、

間宮祥太朗さんのポロっと呟いた「ありがとう。続けたいなぁ…」の、

自分の"作品"が誰かに必要とされている喜びを後からしみじみ味わっているのが

伝わってくる言い方も良かったです。

このお2人だからこそ、今後も見守っていきたい気持ちを

より一層強くさせられたような気がします。

 

ラストに明かされた病気の件は"涙の押し売り"要素に見えなくもないですが、

クスッとさせられるやりとりが随所に散りばめられているし、

全体的に重たげな雰囲気は漂っていないので、個人的にはそこも安心して見られそうです。

まぁ…あとは、ラブコメあるあるの「まずは恋をする事から始めよう」展開が

今後どう転ぶか次第かな?

でも、岡田脚本ですから、目先の胸キュン強めの話にはならないとは信じております。

 

最後に、"初回の感想限定"でもう1つ言いたい事としては…

Perfumeは好きでも主題歌が微妙に合っていない感じはしたので、

某ディ◯ニー映画のように、劇中ではアレンジバージョン(スタートライン)で、

エンドロールではオリジナルバージョン(STAR TRAIN)で

同じ曲を使った方が世界観にぴったりハマっていたんじゃないか…というのは置いといて(笑)

本作、好き系統の作品になりそうです。

この枠で初回から惹かれたのはかなり久しぶりかも…?

 

↓次回の感想はこちら↓

 

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